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「世界インフレの謎」渡辺努著、講談社現代新書、2022年10月世界インフレの謎(講談社現代新書)渡辺努講談社いま世界的にインフレが起きている理由をデータを用いて解説した本。本書の主旨は「2022年に世界がインフレに見舞われた主原因はロシアのウクライナ侵攻ではない。世界中の人々が新型コロナウイルスに対して恐怖心を抱き、行動変容を起こし、労働の供給が減ったことによるものである」と理解しました。一理あるとは思います。ただ「通貨供給量を増やすとインフレが起こる」という定説からすると、コロナ禍で世界中が国民に給付金をバラまいたのが原因の一つと考えるのが自然に思えます。給付金の影響をデータを用いて解説した箇所はなく、自分が気づいた限りでは、121ページに「財政支出増などを背景に需要の強まりがあったのは確か」とあるのが...世界インフレの謎
今日のおすすめ「世界インフレの謎」(著者:渡辺努発行所:講談社現代新書)世界インフレはウクライナ戦争以前に始まっている(はじめに)「世界インフレの謎」の著者は、2023年6月に政府が策定する経済財政運営指針「骨太方針」の策定に向けマクロ経済運営を議論する、経済諮問会議メンバーから選ばれた8名の特別セッションの一人です。日本銀行出身の金融政策の専門家です(東大大学院教授、キャノングローバル戦略研究所研究主幹)。大規模データによる経済分析を得意とする著者の「世界インフレ」の分析を是非知って頂きたい思いで紹介本を採りあげました。世界のインフレの動きをコアCPI(食品とエネルギーを除く消費者物価指数/日本はコアコアCPI)を見てみましょう。【図表1】を見てください(ここをクリック)。【図表1】から分ることは、日本...私の本棚2023.3.28