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『姿なき目撃者』(55)『三十六人の乗客』(57)に続いて、珍しい映画を発見した。新宮綾子(久慈あさみ)は、内縁関係にある権藤(進藤英太郎)の目を盗んでは、自宅でダンス教師の魚住(徳大寺伸)と密会している。訳ありの女中の千代(越路吹雪)は、カメラ好きの隣家の少年・譲二(久保賢)を利用し、彼に密会の証拠写真を撮らせて、権藤に見せるが…。渡辺啓助の探偵小説『浴室殺人事件』を映画化。『ゴジラの逆襲』(55)の脚本を書いた日高繁明が脚色し、第一回監督作品とした。製作は田中友幸、撮影は三浦光雄、音楽は三木鶏郎。舞台は、大きな教会が目立つ昭和30年の桜新町。ほとんどが、マダムと呼ばれる綾子の住むぜいたくな家(親か前夫が遺したものか)と、譲二が母(村瀬幸子)と二人で住むそれなりに大きな家(蔵書などを見ると、多分、亡くな...『姿なき目撃者』