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相続?なにそれ、おいしいの?・・・㊳犬神家の未成年後見 その弐(親権者の軽めの注意義務)
皆様こんばんわ、あるいはこんにちは。前回の記事では、注意義務には二種類あるという話が出てきました。未成年後見人に就任した人には下記のような、厳しめの「善管注意義務」が課せられているのですが、親(親権者)の場合は、「自己の有する財産に対するのと同一の注意義務」で足りるとされています。 民法826条1項:親権を行う父又は母とその子の利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。 ・・・とされてはいますが、その一方では 民法827条:親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない。 …
相続?なにそれ、おいしいの?・・・㊲犬神家の未成年後見 その壱(二種類の注意義務の一つ目・善管注意義務)
皆様こんばんわ、あるいはこんにちは。今回のシリーズは正確に言うと「相続法」ではなく「親族法」のお話となります。どんな話かと言うと「未成年後見」の話です。前回の記事でちょろっと「善管注意義務」という言葉が出てきましたので、それの続きと言う意味合いもあります。 久しぶりに出てきましたが、犬神家の関係図。 小説では、野垂れ死に寸前だった佐兵衛を救い養育してくれた、大恩人の神職・野々宮大弐のお孫さんである珠世が早くして身寄りを亡くしました。 この珠世を、佐兵衛が恩返しとして犬神家に引き取り養育し、全財産を与えようという旨の遺言を遺したのは以前にも触れたとおりです。 図で分かる通り、珠世は野々宮姓そのま…