畑――みしる
「見知る」ではない。「キュウリをみしる」である。れっきとした正真正銘の関西弁である。辞書には〈みしる=むしる(毟る)がなまったもの。=引っ張ってちぎること〉とあった。関西圏の周りの三重県や香川県では〈みしる=むしる=魚の身をほぐすこと〉とある。違う!草はむしる。「草むしり」で正しい。しかし、野菜はみしる(収穫する)。それが正しい。「金銭をむしる」のように「むしる」には良くない意味がある。だから、野菜に関しては「みしる」でなければならない。ちなみに、焼き魚の身は「せせる」である。ひたすら草をむしり、野菜をみしった八月も、もうすぐ終わる。二上山に昇る朝日を見ながら思ったことである。畑――みしる
2022/09/04 09:26