メインカテゴリーを選択しなおす
『エノケンの拳闘狂一代記』(49)ボクサーの江之吉(エノケン)は八百長の名手。今日も敗戦の祝杯を挙げているところへ女房が死んだという報せが入る。自分が父親では将来肩身が狭かろうと息子の道夫を幼友達のおぎん(清川虹子)に預ける。時は過ぎ、学校を卒業する道夫(堀口宏)から、ボクサーになりたいと聞いて江之吉もおぎんも驚く。監督・渡辺邦男、音楽・栗原重一。前に見た『エノケンのホームラン王』(48)のボクシング版といったところ。準主役の堀口宏(ピストンの弟)をはじめ、当時の名ボクサーたちの動く姿が見られ、今となっては貴重な映像記録になっている。映画全体としては、いかにも即席で作られた感じで、今の目から見るとエノケン(東京)対田中春男(大阪)の対比のおかしさが印象に残る程度だが、まだテレビがなかった当時の人々にとって...『エノケンの拳闘狂一代記』
『エノケンのホームラン王』(48)(1991.1.25.)ジャイアンツファンの肉屋の健吉(エノケン)は、長年の夢をかなえてジャイアンツにマスコットボーイとして入団。憧れの選手と全国を回るが…。三原脩監督、川上哲治、青田昇ほか、当時の巨人軍の選手が総出演。監督・渡辺邦男、音楽・栗原重一。戦後間もない昭和23年の映画。復興に向かう世相と当時の野球熱の高さがうかがえ、なかなか興味深かった。しかも、当時のジャイアンツの選手たちの動く姿がたっぷりと見られるというおまけ付き。実際、エノケン云々よりも、伝説として聞いただけだった彼らのプレーぶりの方に目が行ってしまった。登場する主なメンバーは総監督・三原脩。この年は2位。50年に辞任し、西鉄、大洋、近鉄、ヤクルトの監督を歴任。独特の采配から“三原魔術”と呼ばれる。監督・...『エノケンのホームラン王』