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『TINAティナ』(93)(1993.9.24.原宿クエストホール)この映画の見どころは、ティナ・ターナーを演じたアンジェラ・バセットが、最初は全然似ていないのに、映画が進むに連れてどんどんとティナその人に見えてくるところだろう。歌も吹き替えなしとのこと。たいしたものである。バセットは、スパイク・リーの『マルコムX』(92)でマルコム(デンゼル・ワシントン)の妻を演じた新進女優であり、この映画でアイク・ターナーを演じたローレンス・フィッシュバーンは、ジョン・シングルトンの『ボーイズ'ン・ザ・フッド』(92)で注目されたことを考え合わせると、この映画も、最近の傾向の一つである「黒人たちのアイデンティティー発見映画」の一種なのだと気付く。ただ、ティナが生きているうちに作られた伝記映画だから、結局は彼女に都合の...『TINAティナ』