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『プロパガンダ映画のたどった道日本の選択4』(NHK取材班)1986年放送の「NHK特集ドキュメント昭和世界への登場〔4〕トーキーは世界をめざす国策としての映画」を書籍化した『トーキーは世界をめざす』の文庫版を古書店で見付けたので久しぶりに再読。第一次世界大戦が終わり、初めて国際政治の表舞台に登場した日本が、その後どのようにして太平洋戦争に突入していくのかを国際的視野で描くドキュメンタリーシリーズ。第4集は、トーキー映画の登場をナショナリズム高揚の時代の潮流と重ね合わせ、日本をナチスドイツと対比させながら映画がどのように国策に利用されていったのかを描く。アメリカのトーキー映画『ジャズ・シンガー』(27)の公開は、世界の映画界を一挙にトーキー革命の荒波に巻き込んだ。日本でも『マダムと女房』(31)をはじめト...『プロパガンダ映画のたどった道日本の選択4』
妻と共に長野県随一の景勝地・上高地を訪れた。芥川龍之介の『河童』で知られる河童橋から見る穂高連峰と焼岳は圧巻の美しさ。これなら確かに人が集まるはずと納得。初日はその河童橋から、井上靖原作の『氷壁』(58)に登場する徳澤園まで歩き、2日目は大正池から河童橋まで歩いた。幸い晴天に恵まれ、いい気分転換になった。梓川の清流を見ながら、同じく長野県の安曇野でロケされた黒澤明監督『夢』(90)の「水車のある村」のことを思い出した。ここらは国立公園だから、映画のロケもはばかられるのか、絶景の割にロケされた映画はあまり多くないようだ。ちょっと調べてみたら、小栗旬主演の『岳-ガク』(11)のほかに、なぜか日米合作の特撮映画『極底探検船ポーラーボーラ』(77)、古くは日独合作の『新しき土』(37)がロケリストの中にあった。長野県随一の景勝地・上高地