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『恋におちて』(1985.5.21.銀座文化)ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープの顔合わせは、あの『ディア・ハンター』(78)以来だが、妙に屈折したカップルという意味では、前作とも通じるところがある。実際、何かを背負っていないデ・ニーロや、明るいストリープを見たことはない。その点で、この映画は、普通のラブロマンスとして、今までとは違った2人が見られるかもしれない、という期待があったのだが、双方を家庭持ちにしたことで、またしても2人の持つ暗さと屈折が浮かび上がってきてしまった。ただ、この映画に好感が持てるのは、最近の映画に数多く見られる、男女の出会い、即セックスという短絡さがないところだ。この映画のような、偶然の積み重ねで、ゆっくりと時間を掛けて進行していく恋愛の方が好ましく思えるのだが、自分は恋愛に...『恋におちて』