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男たちの旅路「車輪の一歩」(1980.10.11.)このドラマシリーズは、警備会社に勤める元特攻隊員の吉岡(鶴田浩二)と若い部下たちとがディスカッションをする形で、毎回さまざまな社会問題(特攻隊、戦争体験、老人…)について語っているが、今回は車いすに乗る人々を中心にすえた。われわれ健常者はうわべでは彼らの不自由な生活に同情しても、彼らの本当の苦悩を分かっているわけではない。一方、彼らにしても、われわれ健常者に対して、世話になってありがたいと思いながらも、素直になれない。そんな状況をこのドラマは見事に描いている。そして何ともやるせない現実が浮き彫りにされていく。例えば、母親(赤木春恵)の監視のもと、自由に外に出られない良子(斉藤とも子)は、車いす仲間の男たち(京本政樹、古尾谷雅人、斎藤洋介ら)に誘われて外に...山田太一脚本のドラマその3「男たちの旅路車輪の一歩」