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初回投稿日:2023/09/24 瀬戸内寂聴と聞いて何を思い浮かべるだろうか。 恥ずかしながら、私の寂聴さんへの印象は、愛に奔放で、出家して、作家で…99歳で亡くなった野性的に生きた女性といったものでした。 本書『瀬戸内寂聴物語』には、寂聴さんが辿った道筋が丁寧に描かれています。 一文字一文字追ううちに、ただただ本能に忠実に生きた女性ではなく、自分の人生を生きることへ誠実であり苦悩し続けた人であったことが伝わってきます。 寂聴さんは、自分の恋愛を多くの作品に昇華させました。 最初の恋は『場所』に。相手は夫の教え子です。 一度は彼と別れますが、寂聴さんが家庭のある作家と半同棲生活を送っているとき…