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ひょっぽこ読書記録No.149 『道に迷ったお姫様』タルムードより
にほんブログ村 《道に迷ったお姫様》 ある国の お姫様が 森の中で 道に迷ってしまった。 どの道を辿っても 行き止まりで、 何日間も 森から出られなかった。 すると 森の奥で 一人の白髪の老人に 出会った。 お姫様は、 これで助かったと 思い、 「私は 道に迷ってしまいました。 どの道を辿れば この森から出られるか 教えてください」 と、 その老人に聞いた。 老人は、 口を もぐもぐさせながら、 お姫様に こう答えた。 「わしは、 この森で もう四十年も 道に迷っている。 わしが 教えられるのは、 どの道を進めば 森から出られないか、 ということだけじゃよ」 ・多くの失敗から 学ぶ。 悪い時の…
ひょっぽこ読書記録No.145 『用心しすぎたアラブの商人』タルムードより
にほんブログ村 《用心しすぎたアラブの商人》 ある時、 アラブの若者が 商人として初めて 砂漠の横断の旅に出た。 途中で 砂嵐があると 何日も 足止めをされるので、 用心のために 三日の行程に必要な 水樽の倍の 六樽の水を運ぶために、 都合二頭のラクダを買った。 ラクダは 目的地に着いて 売ればいいと考えた。 ところが 砂嵐はなかったものの、 途中で 樽の重さに ラクダがへばり、 まったく歩けなく なってしまった。 やむを得ず 若者は ラクダを 二頭とも捨て、 一番重要な 積み荷だけ 背中に背負って 歩くことにした。 ところが、 半日も歩かないうちに、 砂嵐が襲ってきて、 まったく 方向が わ…
ひょっぽこ読書記録No.142 『デボラの闘い』タルムードより
にほんブログ村 《デボラの闘い》 ある村に デボラという 美しい娘がいた。 裕福な両親に育てられ、 デボラは ユダヤ人として、 きちんと ユダヤ教の教えである トーラーを学んでいた。 年頃になった デボラは、 両親の選んだ青年と 結婚することになった。 しかし、 結婚式当日の夜、 新郎が 突然死してしまった。 それから何年か経ち、 デボラは また親の選んだ 素晴らしい青年と 結婚することになった。 ところが、 結婚式当日の夜、 またも新郎が 突然死してしまった。 そして、 なんと 三度目の結婚式でも 新郎が 結婚式当日の夜に 死んでしまった。 デボラは 結婚を諦めかけた。 その後しばらくして、…
ひょっぽこ読書記録No.143 『手と足と目と口』タルムードより
にほんブログ村 《手と足と目と口》 ある国の王様が、 不治の病に侵された。 どんな医者も 治すことができず、 王様は どんどん 衰弱していった。 そんな中、 ある祈祷師が 通りかかって、 病気の診断をした。 「この病気を治すには、 世界で最も 手に入りにくいと 言われている、 母ライオンのお乳を 飲ませるしか ありません」 そこで、 「母ライオンのお乳を 持ってきた者には どんな褒美でも 取らせる」 とお触れが出された。 とはいえ、 母ライオンは、 子供を守ろうとして、 近づくものは皆 かみ殺してしまう。 褒美は魅力的だったが、 国中の人々は怖がって、 ライオンのミルクなど とても取りには 行…
ひょっぽこ読書記録No.144 『キツネと葡萄畑』タルムードより
にほんブログ村 《キツネと葡萄畑》 ある日、 キツネが 葡萄畑のそばを 通りかかった。 あまりにも 美味しそうな葡萄が 垂れ下がっているので 畑に入って 取ろうとした。 ところが、 葡萄畑は しっかりと 柵に囲まれていて、 太ったキツネは その隙間を 通れない。 そこで キツネは考えた。 「よし、 それなら 野うさぎを捕まえるのを やめて 何日も 空腹を我慢すれば、 痩せて 柵の隙間を 通れるようになるに 違いない」 キツネは 餌を獲る狩りを やめて 自分の巣の中に 何日もこもって、 空腹を じっと我慢した。 やっと 柵の隙間を 通れるぐらいに 痩せてきたので、 フラフラになりながら 巣穴から…