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月夜の猫-BL小説です 西高東低8 BL小説 佑人がはっと息を呑んだのは、入ってきたのが内田美香子だったからだ。 内田と力は一瞬相対して立ち止まった。 「来てたんだ、ちょうどよかった。はい、これ」 差し出されたものは小さめにラッピングされたチョコレートのようだった。 「あとでちゃんと返事を聞かせて。一時
月夜の猫-BL小説です Stand by(工藤×良太12)短編です BL小説 Hiver2025で、Stand by(工藤×良太12)短編です。 静かな夜には、の次のエピソードです。 前後して、西高東低(力×佑人)更新中です。 温かかった冬が一変して、寒波、大雪というよりドカ雪に見舞われている日本列島
月夜の猫-BL小説です Stand by1 BL小説 春を前に、広瀬良太が再び北海道へとやってきたのは三月も下旬の頃である。 ディレクター下柳とカメラマンの葛西、プロデューサーとして末端をけがしている良太の三人はオホーツクの海沿いを車でひた走っていた。 ゆったりとした自然の動き、静寂の中のか
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です Stand by(工藤×良太12) BL小説 昭和なオヤジ工藤と、部下で秘書兼プロデューサー元野球少年で直球な良太のすったもんだラブ。北海道のスキー旅行から戻ってきた青山プロダクション一行は既に仕事に埋没していたが、たまたま下柳が訪れると、工藤と良太の間
月夜の猫-BL小説です 西高東低7 BL小説 東山の横に佑人の顔を見つけて、力は誰にもわからないほどに息を吐いた。 「力! 受かった! 俺、奇跡だと思わね?!」 力に気づくと東山は数人の女子にクスクス笑われながら躍り上がらんばかりに力に駆け寄った。 「そら、よかったな」 力は自分の机に鞄を置き、コートを
月夜の猫-BL小説です 西高東低6 BL小説 「そういや、啓太のやつ、夕べも俺が数学テンパってる時電話かけてきやがって、暇でゴロゴロしてたら、おふくろさんにどやしつけられて、一日買い物つきあわされたとかって」 「代々木だっけ? デザイン学校。俺のとこにも一昨日電話あった」 佑人の言葉を聞きつけて、「あのや
月夜の猫-BL小説です 西高東低5 BL小説 「あ、いや、わりぃ、その何かさ、山本力って結構色々言われてるヤツだし、イベントとかはあいつに頼ったりするくせに、普通はダチってつき合い、つい敬遠しちまうってか。ま、俺ら小心者だからな」 甲本は自嘲するように笑う。 確かに佑人は二年の時から力が周囲にどう見られて
月夜の猫-BL小説です 西高東低4 BL小説 佑人も力の邪魔はしたくないので、向こうから声をかけてこなければそっとしておこうと思っていた。 だが喧嘩をするつもりはなかったのに。 しかも教室内で。 ほかの生徒がもの珍しそうに二人のやりとりを見ていた。 つき合っているとか、クラスメイトに知られるのはさ
月夜の猫-BL小説です 西高東低3 BL小説 だが、二人のやりとりを見る限り、杞憂に過ぎなかったかもしれない。 「にしても、あの試験官、船こがないようにって必死で眠気こらえてたのが笑えたよな、成瀬」 坂本が思い出し笑いをした。 「ああ、お昼の後だったからな。俺もガッツリ食べ過ぎて眠かった」 佑人も笑っ
月夜の猫-BL小説です 西高東低2 BL小説 それは聞いていたので佑人も教室を出ると、力は「頑張れよ」と言った。 「じゃ、また明日」 佑人は力が試験がうまくできたのかどうかと心配しつつ力の後姿を見送ったが、その表情から読み取ることは難しかった。 ただ今年に入ってから一緒に勉強したりしているうちに、よく佑
月夜の猫-BL小説です 西高東低1 BL小説 高校最後の三学期が始まった。 といってももう共通テストが終われば一月下旬頃から本格的に入試が始まるし、三年生がまともに登校するのは一月末くらいまでで、二月に入ると推薦で進学が決まっていたり、就職が決まった生徒は当然登校する必要もなく、補講を受ける生徒以外受験
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です 西高東低(力×佑人) BL小説 「空は遠く」の力と佑人、その仲間たちその後です。三流といわれる南澤高校もいよいよ高三の三学期に突入すると、推薦で決まった生徒や就職組は別として進学を希望する生徒にとってはやはり受験は避けて通れない。共通テストも近づいてくる。
月夜の猫-BL小説です 寒に入り47(ラスト) BL小説 翌朝目が覚めた良太は、工藤の胸に寄り添うようにして寝ていたのに気づいて、ぼうっとした頭のままベッドを降りたのだが。 それこそ今さらなのだが、何か、工藤の胸に抱かれてとか、考えるだけでこそばゆいというか、ハズイというか。 「スーツ、俺、クリーニングに
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ15 BL小説 河崎はワイン一本半ほどを水のように飲み、今度はほろ酔い加減になった浩輔にとりかかると、そのままソファの上でなだれ込んだ。 「お前だけだぞ」 そんなことを時折口走ると、いつの間にか隙間風のように入り込んでいる不安を跳ね返すように、河崎は口づけを施しな
月夜の猫-BL小説です 寒に入り46 BL小説 工藤の左手が良太の後ろ頭を抱え、ねっとりと濃厚に良太の口腔を蹂躙すると、ジタバタしていた良太も次第におとなしくなる。 やっと唇が離れたかと思えば、良太は横抱きにされて工藤を見上げる妙な恰好になっている。 「結構酔ってるだろ。あんた酔うとエロおやじ丸出しにな
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ14 BL小説 「客に何か言われたのか?」 浩一はちょっと眉を顰めた。 「いや、まあ、藤堂さんに言わせれば、その担当がおかしいんだって………仕事はさ、一つ一つがやりがいっていうか、新しい発見っていうか、そんな感じ」 「そうか」 浩一はそのあとの言葉が続かなかった。
月夜の猫-BL小説です 寒に入り45 BL小説 端の方に設置しておいた炬燵は、いつの間にか良太が真ん中に持って来て、このありさまだ。 「撮影、終わったんですか?」 寿司折を二つ空にして、ゴクゴクと缶ビールを飲んでから、良太は工藤に聞いた。 「じゃなきゃ、のんびり寿司屋なんぞにいかねえよ」 フッとほくそ笑
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ13 BL小説 「まあ……そう」 工藤にしては歯切れの悪い答えだ。 「何か、ありました? っていうか、河崎さんもちょっと変だったんだけど……」 「うん、まあ、達也から聞いた方がいいな。俺が話したとかって、やつが怒鳴るに決まってる」 藤堂はそれ以上話そうとしなかった
月夜の猫-BL小説です 寒に入り44 BL小説 皆が帰途に就いたのを確認して、最後にホテルを後にした良太は、一路乃木坂へと向かった。 ほんの三日ほどオフィスを離れていただけだったが、それに時間がある時には猫のようすを見に戻ったりしていたのだが、自分の部屋に戻ると、良太は疲れはあるものの一気に肩から力が抜け
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ12 BL小説 特に普段厳しい父親も喜んでいたことを浩輔は覚えていたのだろう、辞めることになったと父親に電話をした時はものも言わずに切られたと言い、すごい親不孝だよね、と浩一に連絡をしてきた浩輔は寂しそうに話していた。 ふわふわしてのんびりお気楽そうに見える外見と
月夜の猫-BL小説です 寒に入り43 BL小説 なんだよっ! 今のっ! どっかのアメリカのドラマみたいな展開は! お陰で目が覚めちまったじゃないかよ! 家族と一緒に泊まっているからだろう、工藤は一切そういうマネはしなかったし、良太も工藤に対するそういう素振りをしないよう極力自分に言い聞かせていた。
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ11 BL小説 しかし、浩一の中ではそれは相容れないことだった。 まさかと思い、心の中で懸命に否定していた。 ところが、河崎の口からはっきりとその事実を告げられ、浩一の心の内に怒りがこみ上げた。 「あなたは一体何を言っているんです? 浩輔は男ですよ?」 「それで
月夜の猫-BL小説です 寒に入り42 BL小説 「今から仕事?」 亜弓が聞いた。 「トラブってて」 と、また携帯が鳴った。 ワルキューレだ。 「先に休んでて」 良太は皆にそう声をかけると携帯に出た。 「あ、はい、川岸さん、今からお連れします」 背後が俄かに賑わいだ。 良太が振り返ると杉田さん夫妻と
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ10 BL小説 大学時代、河崎、藤堂、村上とお坊ちゃん同士の悪友で、よく遊んだ。 「薬出しとくから、今夜は安静にしてよく寝ることだな」 「入院しなくていいのか?」 河崎は確認した。 「インフルも陰性、入院する理由がない」 「お前、腕は確かなんだろうな?」 直
月夜の猫-BL小説です 寒に入り41 BL小説 「やだあ、お兄ちゃん、野球しかやってこなかったから、今頃そのツケが回って来てるんじゃない?」 「あら、楽しそうじゃない? そうだわ、今、撮影中の映画、『大いなる旅人』、絶対観なくちゃね、お父さん」 百合子が宣言した。 「おう、良太が仕事で関係してるんなら、観な
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ9 BL小説 「あのマンションは」 河崎が口を開いた。 「私が祖父から譲り受けたものですから、私が部屋代を払う必要もないですし、ご心配には及びません」 「はあ、しかし、本当によろしいのでしょうか?」 「はい」 河崎はいつもと同じ強い眼差しを浩一に向けた。 「わかり
月夜の猫-BL小説です 寒に入り40 BL小説 沢村と佐々木はちゃんと付き合っているから、それでいいのだ。 けれど、工藤と自分の関係って付き合っているっていえるんだろうか、と考え始めると、良太はぐるぐると思考の渦に埋没してしまうのだ。 良太はしばらくタブレットに向かい、家族単位で渡す土産のリストを作って
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ8 BL小説 「いや、ほんと、一体どうしたんですか? この南極かという寒さは」 三浦が肩をすぼめる。 「そうなんだ、実はねって、俺が知ってるわけないだろう? 気象庁にでも聞いてくれ」 藤堂はお茶目な顔で肩を竦めて見せた。 三浦も河崎も落ち着く間もなく電話でやり取
月夜の猫-BL小説です 寒に入り39 BL小説 「でもお兄ちゃんに任せれば大丈夫って思われてるってことじゃない? ほんとはさ、お兄ちゃん怪我した時、慌てて会社に押しかけたら、それこそ俳優さんとかいろんな人が心配して集まってて、こんなにお兄ちゃん慕われてるんだって思ったらさ、脳震盪だってわかったし、だから私が出
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ7 BL小説 「何がトップAEだよ、俺なんか」 「なーに言ってんだよ、あの河崎さんの下で二年もいたんだろ? 尊敬に値するって」 自嘲気味な浩輔に、長谷川は感心したように言う。 「やめてくれよ。お前こそ、すっかりエリートって感じじゃん」 「またまた~」 長谷川は明る
月夜の猫-BL小説です 寒に入り38 BL小説 「フフ、でも、良太ちゃん、八面六臂の活躍でしたもんね、去年も」 美味しいわとケーキを堪能していた鈴木さんが今度はそんなことを言う。 「うちの祐二も良太ちゃんのこと、すごく信頼してるみたい。ほら、前の事務所でギャラ持ち逃げされちゃったでしょ? それから結構人を
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ6 BL小説 「俺もちょっとは頭を過ぎったんですけど、今回は自分で何とかやってみようかと」 浩輔がぼそぼそ言うと藤堂は顔をほころばせた。 「えらいねぇ、浩輔ちゃん。がんばれ!」 頭を撫で撫でされて、「ちょっと、ガキじゃありませんてば!」と浩輔は抗議する。 「風邪
月夜の猫-BL小説です 寒に入り37 BL小説 つまり宇都宮は、古くからのファンだけでなく、現役女子高生のハートも掴んでしまう俳優ということだ。 「宇都宮さんて、デビュー当時から今まで、ずっと人気俳優だったってことですよね?」 良太は言った。 「持ち上げてくれても何もでないからね」 宇都宮は良太ににっこ
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ5 BL小説 翌日、浩輔にしては珍しくオフィスに着いたのが十時ギリギリだった。 昨夜、風呂に入ってからまたパソコンに向かったのはいいが、うっかり眠ってしまったのだ。 気がつくともういつも家を出る時間だった。 慌てて着替えて地下鉄に飛び乗ってから、少し頭がぼん
月夜の猫-BL小説です 静かな夜には19(ラスト) BL小説 工藤が自分の中に入り込もうとするその時の痛みに、良太がわずかに目を開けると、何だか苦しげな工藤の顔が見える。 ふと、降りしきる雪の中で、鳴きながら羽ばたいていた大きな白鳥の姿が脳裏に蘇る。 切なげで哀しい、野生の命だ。 何だよ! あんた
月夜の猫-BL小説です 寒に入り36 BL小説 小笠原が今日はオフだというので、良太は真中に引率を頼んでしまったが、仕事ではないので撮影を楽しんでみているようだ。 撮影が始まる前にメイクを直してもらっている宇都宮の横に、マネージャー田之上を見つけて良太は挨拶をした。 「今日はありがとうございました」 「
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ4 BL小説 「どうもしないが、お前がどんな暮らしをしているかと思って、母さんにも一度行ってみてくれと頼まれてたしな」 宮坂のアパートを引っ越す時、まだ使えるものなどを浩一が知り合いの学生に譲ったりしてくれたのだが、引越しの時は浩一は仕事があったし、友人が手伝って
月夜の猫-BL小説です 静かな夜には18 BL小説 「工藤さん、何かあったの? 良太ってば、ものも言わずに部屋に戻って、ご飯にも降りてこないのよ」 午後八時、ホテルのレストランに集まった面々の中に良太の姿はなかった。 アスカが気にして工藤に聞いてくる。 「そうなんだよ、昨日、帰るなり良太、勝手に部屋にあが
月夜の猫-BL小説です 寒に入り35 BL小説 息せき切って良太がスタジオに辿り着いた時には、既に真中が見学希望者を引率して宇都宮俊治主演の単発ドラマの収録が行われている現場へと足を踏み入れているところだった。 「お、良太ちゃん、今日撮影?」 廊下で顔見知りのディレクターに声をかけられて、良太はぺこりと頭
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ3 BL小説 途端、猛烈な風に真っ向から出くわし、思わず身を硬くして目を閉じる。 「もう三月も近いのに、なんなんだよう」 とにかく早いとこ帰ろうと地下鉄の階段を駆け下りた。 通り道にあるコンビニで弁当を買い、とぼとぼと今の浩輔の住居である河崎のマンションへと辿り
月夜の猫-BL小説です 静かな夜には17 BL小説 良太はむっつり黙りこくったまま、みんなの後ろからゲレンデに出た。 小笠原は、どうしたんだ、と良太を心配して声をかけたが、アスカや秋山はあえて何も聞いてこない。 しかもまたしても招かれざる客がそこに登場したのだ。 少なくとも良太にとっては。 出掛けに
月夜の猫-BL小説です 寒に入り34 BL小説 そして良太は男だ。 良太が工藤を狙った男に刺された時、良太の妹の亜弓が言い放った言葉が頭から離れない。 「おにいちゃんには将来があるんです。これから結婚したり奥さんや可愛い子どもと、ささやかでも幸せな家庭を作る権利はあるんです!」 工藤を見た時の亜弓の目
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ2 BL小説 第一、デザイン部でも俺以外は芸大の院を出た佐々木さんを筆頭に芸大や美大、或いは名のある美術学校を出た者ばかりだったし。 浩輔がはあ、とため息をついた時、藤堂のポケットで携帯が鳴った。 「はい、ああ、お世話様です。ええ、今からですか? 大丈夫ですよ、で
月夜の猫-BL小説です 静かな夜には16 BL小説 エントランスあたりで、先ほどの集団の中から「へ、うそ」と言う声と、先ほどいちゃもんをつけてきた男が、驚いたような顔で工藤の方を一度振り返るのが、良太にも見えた。 男たちが姿を消すと、従業員も客もホテル中がほっと胸を撫で下ろしたようで、空気が和らいだ。
月夜の猫-BL小説です 寒に入り33 BL小説 店のスタッフは三人を見るとすかさず奥の和室に通してくれた。 おそらく局からそう遠くない立地故に、業界人も結構顔を見せるのだろう。 真新しい店内は、結構手の込んだ渋い作りになっており、ちょっとした料亭もどきな雰囲気で、夜はじっくり酒も飲めるようだ。 「それに
月夜の猫-BL小説です いつだってこれだよ1 BL小説 二月も半ばを過ぎ、ここ数日は不安定な天気が続いている。 昨日などは気温がいきなりぐんぐん上昇し、通りを行く人々も上着を脱いで汗を拭きながら歩いていたかと思えば、今日は藤堂氏もマフラーをしっかり巻いてやってきた。 「また冬将 青山にある最近できたばかり
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です いつだってこれだよ(河崎×浩輔) BL小説 河崎×浩輔、誰にもやらない、みんな、はっぴぃの続編エピソードです。 元英報堂のエリート営業マンだった河崎、藤堂、三浦とジャストエージェンシーのデザイナー浩輔が、代理店プラグインとして船出してから半年あまり、 いく
月夜の猫-BL小説です 静かな夜には15 BL小説 いざ出陣、とばかりに、部屋に戻ろうとした青山プロダクション一行の前に、今まさにエントランスからホテルに入ってこようとしている、黒ずくめの集団があった。 良太はふと、いやな予感がした。 工藤が中山組組長の甥であることは、どうにもできないしがらみなのだが、
月夜の猫-BL小説です 寒に入り32 BL小説 「あかんね……去年、知り合うた女の子にフラれたて話、あれ、ほんま、俺、話しとっても引いてもうて、女の子に愛想つかされて当然やってん」 そう言えばそんな話もしていたっけと、良太は思い出した。 豪快で陽気なイメージしかなかった八木沼にそこまで深刻なトラウマがあった
月夜の猫-BL小説です 静かな夜には14 BL小説 朝、起きてみると、体中が痛い。 「夕べ、調子に乗りすぎたかな~」 良太はぼそりとつぶやいた。 それより、工藤には昨日フロントで会って以来顔を見ていない。 顔を洗っていると、部屋の電話が鳴った。 「はい! あ、何だ、お前か」 慌てて電話に駆け寄るが、