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今年の2月に母が亡くなりましたが、母が余命を宣告されホスピスに入院した時に日寛上人の『臨終用心抄』を何度も読み返していましたので、本抄について書いてみたいと思います。本抄は臨終に関しての心掛けを日寛上人が示された書で自分自身もまた看取る側にとっても重要な内容が書かれています。 一、祖判卅二十一に云く、夫れ以みれば日蓮幼少の時より仏法を学し候しが、念願すらく、人の寿命は無常也、出る気は入る気を待つ事なし、風の前の燈尚譬にあらず、かしこきもはかなきも老たるも若きも定めなき習ひ也、されば先づ臨終の事を習ふて後に他事を習ふべしと云云。 まず冒頭に大聖人の「妙法尼御前御返事」の一節を引用されています。仏…