有名僧侶略伝⑧一遍
時宗の開祖・一遍は延応元年(1239)、伊予松山(愛媛県松山市)の武士で在地の豪族だった河野道広の子として生まれ、幼名は松寿丸といいます。宝治2年(1248)、10歳で母と死別し父の指図で天台宗継教寺で出家し隨縁という僧名を与えられます。建長4年(1252)、14歳で浄土宗西山派の聖達の門(一念義の浄土宗)に入り以後、智真と名乗ります。25歳の時に父が死に一度還俗し家督を継ぎ妻を娶りますが。文永8年、33歳の時に再出家します。再出家した一遍は信濃善光寺に参籠しそこで唐代善導の『観経疏』散善義に説く譬喩の「二河白道」の図を書写し伊予に持ち帰り窪寺や菅生の岩屋に籠り念仏行に入ります。文永11年(1…
2024/09/03 10:31