日寛上人『臨終用心抄』・下
本抄の前半から本人並び看取りの人達の臨終において用心しなければならない御指南が続きますが、『臨終用心抄』の後半には「臨終の相」についての御指南が書かれています。一、臨終の相に依つて後の生所を知る事。と最初に「臨終の相」によって故人の死後の境涯を知ることができると言われています。つまり「臨終の相」が善相であるか悪相であるかで故人の成仏・不成仏が見て取れるということですが次では、一、他宗謗法の行者は縦ひ善相有りとも地獄に堕つ可き事。と他宗謗法の人がたとえ臨終の時に善相を示したとしても堕地獄であるといわれています。その理由を【師は是れ針の如し弟子檀那は糸の如し、其の人命終して阿鼻獄に入るとは此れ也云…
2023/06/29 15:25