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『碧巌録』より 第十一則 黃檗酒糟漢/ 黃檗噇酒糟漢(その2)
黃檗が弟子たちに示していった、「おまえたちは皆、仏教の教えを腹いっぱい詰め込んでそれで酔っぱらってしまったようなものだ。そんなふうで修練していったところで、立派にやり切れることなどあるものか。この国には修行僧を導く禅匠がいないことを知らないのか」。この時、弟子たちの中から一僧が出て言う。「この国の各地で弟子たちを率い鍛え上げている指導者達がいらっしゃるのは、いかがなものでしょう」。黃檗は言う。「禅宗がなくなったと言っているわけではない。ただ、衆を導く師がいないと言っているのだ」