マリア様がみてる二次創作小説「プライベート Attacker」(十一)
「…景さん、こんなとこで何やってんの?空き缶拾いのボランティア?」拾いあげた缶を手渡しながら、佐藤聖はあからさまに不審なまなざしを加東景に、ついで離れている長身の女に向けた。怪訝そうな顔をしているはずが、彫りの深さゆえかなんだか思索家のような面影がある。美術室にある石膏像のように、うっかり描きとめておきたくなるような。いつものちゃらんぽらんさとは、また別の色気が乗った顔でもある。そうだ、こいつは女とみれば、かならずこういった惚れ惚れしたくなる顔をする。男に対しては鉄面皮なのに。「聖…サトーさんこそ、なんでこんなところにいるの?」「なに言ってんの。私、ここの大学生だし。キャンパス内うろついていても、同級生に疑問視される謂れはないんだけど?春休みに学内に出入りすんのに許可でもいるの、このガッコ?」よくよく考え...マリア様がみてる二次創作小説「プライベートAttacker」(十一)
2023/06/17 02:19