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『碧巌録』より 第三二則 臨済仏法大意 / 定上座問臨済(その2)
「言え、言え」と臨済に迫られた僧は、何を言ったらよかろうか、何を言うべきか、心の中でほんの刹那のあいだ迷いが生じたであろう。一瞬の迷いも、一瞬の停滞も許されない。臨済禅の特徴が表れている。
『碧巌録』より 第三二則 臨済仏法大意 / 定上座問臨済(その1)
この説話にも臨済の厳しい禅の指導ぶりがよく表れている。仏法の大意を知ろうと、仏法の大意に近づこうとしていた定上座の中で、突然に氷解したものは何か。わかってしまえば、わかろうとしていたものはもうどうでもよい。わかろうとしていたものがなんであったかも、もうどうでもよい。確かに、わかる前と、わかった後では違う。それは定上座が体感して納得している。