居場所がない、などと泣いていても誰も特等席は譲ってくれないので。
社会のなかで自分が生きるフィールドのことを「居場所」と呼ぶことがあります。 それは例えるなら、夜桜見物の客でごった返す公園で、自分ひとりが座れる大きさの、小さなレジャーシートを敷ける場所を探す作業に似ています。 公園はすでにたくさんの人であふれていて、夕方にノコノコやってきた新参者がレジャーシートを敷く場所は限られています。 人混みにようやく見つけた隙間は、立ち上がらないと桜が見えない公園の端っこかもしれないし、ちよっと汚いトイレの横かもしれないし、騒がしい団体客の後ろかもしれません。 一等地にレジャーシートを敷いているのは、朝早くから並んで場所取りをする努力をした人か、倍率 20倍の有料席を…
2024/11/14 18:24