【2】『元気な妊婦』だった私は半年休職しました
今日も読みに来てくださって、ありがとうございます。 日が短く、冷たい風の吹く季節のお話です。 あの日、職場の窓に差し込む夕焼けは、私の焦燥を置いたまま、静かに夜の闇へ溶けていきました。 不安の窓から見た師走の黄昏 妊娠がわかり、夫と喜びを分かち合ったのも束の間。 その小さな幸せは、思いがけず早く、不安の一色に塗り替えられることになりました。 それは、しばらくして襲ってきた悪阻(つわり)でした。 ある日の朝目覚めると、いきなり強烈な気持ち悪さに襲われました。 「…なに、これ…。これが、つわり…?」 とてもじゃないけれど、朝食なんて食べられる状態ではありませんでした。 水分だけでもと思い飲もうとし…
2025/06/16 22:03