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「春霖と雪柳」豚肉とシメジを炒めてツユの素とゴマダレで食べる今朝は春霖君にも食べさせて「おいしい」って笑わせたいけれど君はここにはいない開けた窓から雨の香りと音が滑り込むシトシト ピチャピチャ自動車の水しぶきの音雨粒の香りうっかりそれは甘いのだと言いたくなるがその直感を今朝の私は疑ってみる耳をすませて頭も心も空っぽにしてこの今朝の春霖に向き合う雨上がりには ミミズが出るかな雪柳は濡れるかな河津桜は...
「初桜のひとひら」 初さくら誰へともなく夜の言葉 ( 岡本 眸 )和歌三首 神いずこ人の問いたる河岸に 彼岸桜のひとひらの散る 春の空青を濃くして光たる 河津桜のひらく朝かな 春彼岸いのちのひかりを祈りなば 死の無き国の滲みいずるか俳句七句 陽の降りし河津桜と春の空 初さくら全てよろしと呟ける 蒼天のゆくへを知るか初さくら 春彼岸かぞえきれない星の下 春昼や茅葺屋根の苔...
「春灯と黒き道」 春眠や大き国よりかへりきし ( 森 澄雄 )和歌三首 円覚寺の門前の池にひとひらの 梅の散りたる朝の静けさ 風やわしさねさし相模の朝空に 雲は舞いたり神代は明日かと 白き梅ちりそむる朝あゆみけり 出発も終焉も彼方にありしか俳句七句 春灯や黒き道こそ終わりけれ 観梅や空の海にも光りたり 春情や去りし友あり来たりし友あり 春の夢ねてもさめても色遊ぶ 春時雨...
「チガウという」私はチガウと言うチガウ チガウ ソウジャナイ と何がチガウのか何でもいいのさ何が何であれそれはチガウのだこの世が欲する正しさがチガウと 私は云っている私たちが呼吸する大気は何だ私たちが踏みしめる大地は何だ私たちの空想は何だ誰が真実を知っているのか自分だけが真実を知っているのか神か 仏か 先祖か 宇宙か彼らなら真実を知っているのか私はチガウと云うこの蒼天の輝きは 一体なんだ私の心耳に...
「浄刹にても梅咲くか」 夭折も天寿も梅の花の中 ( 有泉 七種 )和歌三首 色しらぬ白梅ひらく相模の野 鳥の歌にもミロク世ありしか 風ゆるみ春告草の白ひかる 蒼天あおぐ白き輝き 佐保姫の舞のはじまる野をゆけば ホオジロ歩く軽やかさかな俳句七句 神に問う浄刹にても梅咲くか 光降る春告草の仰ぐ空 樹下に座し目蓋とじても風光る 春陰に眼光するどき忠魂碑 生死と云う恐ろしき語と春の...
「パイライトの見えざる火花」パイライトの金色の玉は見えざる火花を撒き散らし白金の五鈷杵は現界と幽界の七層の壁を貫いてほの白く灯る正月の藤沢の街遊行寺の境内カタチなき一者の流出は石段の内部に満ち溢れ満ち溢れ満ち溢れ万生の眠りの内側からこの世界を支え続けている阿弥陀如来の歓喜の掌よ正しき幸福と叫ばれる真白き欺瞞と歪真の心眼は陰から陰へと動いてゆくデジタルからデジタルへ人間の感情は情報の狂乱にやつれ朝露...
「盲なる巨大客船」不可解な熱気を帯びた見えざる嵐がこの冬枯れの野辺に音を滲ませる遠くの列車のリズムにも似て人の人の人の言語中枢に真っ黒いモノリスが置かれてゆく信用で食べてる銀行家たちはハラハラしながらポーカーゲームを続けているそれを眺めるこの河原乞食もまたこの明滅を繰り返す気象予報に夢中なのだ常なる事なきこの天地に未だ見たことのない朝焼けのその空には白鷺が一羽川上へ飛んで行くだろうか明日か 来月か...
「寒林の白き息」 寒晴れや浮上しそうなガスタンク ( 小檜山 繁子 )和歌三首 自意識と云う小さき船が川岸に 長く眠りて春を待ちいる 勾玉の光れる音を胸に秘め 泪のあとの空の輝き ぬばたまの夜のひずみに垣間見る 古き森にも鳥声の満ち俳句七句 あらたまの風もやさしき枯木立 正月の夜のしじまの浅き夢 霜ひかる泪と笑いのそのハザマ 寒晴れや空っぽの眼が空を見る 黒き夢みな暖め...
「ザザザザーン」秋の海風はかわいている伊豆の城ヶ崎の断崖絶壁岩礁を洗う大海の呼吸青い海と青い空そして無窮の水平線ゴジラよりも生々しく眼前に屹立する巨岩響いているのだ とぎれることなく唯に唯に岩礁を洗う潮騒だけがザザーンドッパーンザザザザーンおおわだつみの雄叫びか全てを呑み込み浄化する大海に毅然と立ち尽くす巨岩は万陣の風と共に響き続けている黒曜石を運ぶ縄文の船もこの巨岩は見下ろしたのか無数の朝陽と無...
「天蓋花の白き輝き」 江ノ電のタタンタタタン秋うらら ( 大野 鵠士 )和歌三首 陽の去来かさね沁みたる岩礁に 常に新たな秋の風かな うつし世もかくり世にても透き通る 名月に祈る死者たちの旅 曼殊沙華の生死こえたる輝きは 虚空を渡る船をよびたり俳句五句 秋爽の伊豆のかなたの水平線 残り香の浄土に帰するか曼殊沙華 そのなみだ天蓋花の白は知る 死人にも出発のあり彼岸花 浄刹に君...
「名月と聖石と私」(2024年中秋の名月)中秋の名月の夜ベランダに大きな鏡を寝かせてその上にパワーストーンをならべた聖石達に月光浴をしていただくのだヘマタイト ラヴラドライト クリスタル極彩色の感情の内側から私もしばらく満月を仰ぐのだがそれでは月の心は分からない流れゆく九月の夜の薄雲に月光は自らの歌をのせながら色彩を与えてゆく中秋の夜の涼気と虫の声皓皓たる月光に聖石たちをあずけて自室のソファーにも...
「曼殊沙華ちる」 ひとりきてふたりで帰る曼殊沙華 ( 矢島 渚男 )和歌三首 無量なる時空やどせし曼殊沙華 慈悲に満ちたる懐かしき明日 今ここに確かに幽かに曼殊沙華 土の香りを織りたる如くに 恋なくば新しき世も無きことを 赤く刻みて曼殊沙華ちる俳句七句 彼岸花を揺らせる風の細きこと 天蓋花色なき風を赤くする 曼殊沙華名も無き風をなぐさむる 咲き散るも滅びを知らぬ曼殊沙華...
「エメラルドの淡き光」はずした念珠のエメラルドの淡き光夜のしじまに透き通るティンシャの音色覚醒を待ちわびるDNAサマディーはこの骨盤に用意されているのに未だ 私は それを使えない唯々 無限の虚空をブラックコーヒーとともに呑み込んでいる街をゆく乙女たちの声色は細くなったその理由が分からない観音の千の掌は千の香りを自在に操り人々の正直さを導いている道具たちは首座を降りたのだ心は中心を思い出しその出生地へ...
「白蓮のひかり」 白蓮の落花は明かり置くように ( 森 高武 )和歌三首 万霊の声なき声をのせたるか 白蓮ひらくひとひらの空 薄明に白蓮ひらく花園に あの人もあの人も連れて行きたし 古への人の知らざる白蓮の 何を願いて蒼天に咲く俳句七句 白蓮の花弁のスジを数えけり 白蓮の花芯の黄金しずかなり 蓮ひらく心と言葉のカタチして 天日を大地にうつし白蓮華 やわらかき朝日に直き...
「白い野獣」瞑想を終えた午前一時ソファーにもたれて息をおろす念珠のルビーの赤の深みを見つめる「てえへんだ!!てえへんだ!!」とテレビもネットも騒ぎ続けているがこの水面の白波は深海魚の千年の夢見にどのような気脈を繋げているのか仙骨から鼻に抜ける吐息SNSで見た美女の笑みと言葉爽風に満ちた由比ヶ浜の朝焼け見えざる重さを焼却しつづける私のペン泥の中に踊る白い野獣よ君はまだ自らの奇跡を知らない天地の鏡はこの...
「夏の花売人」 水晶の念珠つめたき大暑かな ( 日野 草城 )和歌三首 たまきわる稲のイノチを賜りて 詩の河辺を歩く朝かな ちはやぶる風鈴ゆらぐ夏社 あまたの願いを見下ろす眼差し 街の灯の静けく光る夏の夜に 花売人の笑みのこぼるる俳句七句 朝おきて麦茶のみほす小暑かな 路地裏でタバコ燻らす大暑かな 土の香を肚におさめて夏の陽よ 色満ちて夏暁の由比ヶ浜 短夜や歴史の裏の裏の...
「河鹿笛の歌いしモノ」 冷房車大地の底へ濡れて入る ( 和田 悟朗 )和歌三首 たまきわる夏のいのちの長くなり 太陽の音はらに満ちたり 我儘は詩人の務めと覚えけり 群れの外へと走る鉄馬よ 老鶯の朝陽の森にうたひなば なぜに無尽の喜びありしか俳句七句 サングラス昨日を探せど見つからず 早乙女の死の無き国か泉殿 扇風機まだ見ぬ明日も回りしか 波音に忘我の息の磯涼み 母の...
「白銀の波ひとつ」観ずる者によって観ぜられる者が出現し観ずる者と観ぜられる者との等距離から両者を等価に観ずる者が出現するこの三者は太陽と月と地球であるアマテラスとツクヨミとスサノオであり三尊は廻り廻り廻り廻り続けて発光と受光とその観測の三つの作用を重層的に共有してゆく音に満ちた漆黒大宇宙の見えざる軸喜びと悲しみと両者を同等に眺める真我ワタシと云うミクロコスモスアナタというマクロコスモス真理は常に神...
「風の七耀」 さみだれや天河を前に家二軒 ( 蕪村 )和歌三首 輝ける五月の鏡に額ずきて 天法満つる世を祈りたり この夏に秘すべきモノ明むるモノ数えたり 風の七耀あが身に浴びては 御仏の父母をおろがみ夜が明ける 直き心に座するよろこび俳句七句 夏の雲洋食店の窓の外 月涼し数えきれない想いに降る 吾は誰ぞ問えば名のある夏の風 南風に問えば無名の吾も遊びたり 五月雨や天...
「水面に踊る夏暁」 六月の木の闇に棲みひとを恋ふ ( 文狭夫 佐恵 )和歌三首 ぬばたまの夜座の静けき時の間に 色の満ちたる音の天地よ ちはやぶる弁財天の御堂にて モザイク模様の願い香りぬ 生きる者死に行く者の連なりて 三万年の言霊が抱く俳句七句 波音の肚に響きて夏の日々 学童の笑い歩きて五月の陽 夏来る水の記憶の深さより 六月の雲のちぎれてなお甘し 相模川の水面に踊...
「草の詩の泉」あたり前の日常あたり前の真昼あたり前の風の匂い心は第三隔壁から風景を眺め深奥の我には何も届かない窓は閉じられたことはないというのにこの地球に生まれた目的を私は歌うしかし誰の作った歌だろうか私は本当に森を見ているのだろうか私は本当に貴方を見ているのだろうか手続きと交換と消費そして創作約束があるかのように昨日は今日になり明日が生まれるその影のような法則は本当の意味を握っているのか空は本当...
家族のように可愛がられている猫。しかし、その愛らしい姿には、スピリチュアルな生き方のヒントが隠されています。猫を観察すれば、心を整える極意が見えてくるかもしれません。一緒に猫から学ぶ、スピリチュアルな生き方を探っていきましょう。 集中力を高
神秘的な響きを持つ「波動」と「スピリチュアル」。これらの言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。この記事では、波動とスピリチュアルの世界についてわかりやすく解説しながら、あなたの人生にポジティブな変化をもたらすためのヒントをお届けします。
「海原に月涼し」 はつなつの竹を叩けば竹の音 ( 藤本 美和子 )和歌三首 海原を月の光のまっすぐに 諸人に沿う静けき秘密よ 泪なき四角き真白き言葉たち 全てを焼きて夜座の涼 冴え冴えと五月の円月あおぎなば 吾が心源に波音の沁む 俳句七句 夏美という女に惚れた三十年前 初夏の月ふねをいざない銀の夜 昨日の無き少年のごとく五月くる 短夜や楽しき事も山盛りに 女と云...
黒い蝶は、スピリチュアルな世界では深い意味を持つ存在として知られています。その神秘的な姿は、しばしば私たちに不思議なメッセージやシンクロニシティをもたらしてくれます。 蝶は一般的に、魂の成長や変容、復活などの象徴として知られていますが、中で
スピリットという言葉は、耳馴染みはあるけれど、実際どんな意味を持つ言葉なのか、しっかり説明できるでしょうか? スピリットとは、その語源や使い方、似た言葉との違いを知ると、奥深くて興味深い言葉なのです。さあ、一緒にスピリットの真の意味を探求し
「ツインレイ」という神秘的な言葉を聞いたことはありますか? それは、魂の伴侶であり、私たちの人生に運命的な出会いと深い魂の成長をもたらす存在です。この記事では、ツインレイとは何か、それが持つスピリチュアルな意味、そして魂の絆を深めるための旅
古代より、その不思議な姿と習性で人々の想像力をかき立ててきた蜘蛛。神話や伝説の中で、蜘蛛は「運命の糸を紡ぐ者」として描かれ、崇拝や畏怖の対象となってきました。この記事では、蜘蛛が持つスピリチュアルな意味合いや象徴、そして私たちの人生に与える
「最後の春霖」令和五年の五月一日である今年最後の春霖だ五月五日には立夏である柔らかく細い雨さっぱりとした甘い香りが半分空いた窓から滑り込む桜の蜜か 躑躅の蜜か 藤花の蜜か春天はそれを喜びこの雨に織り混ぜたのか時空の微細に満ち渡る振動の一閃のひび割れから黄金の甘露が現世に滲み出ている華やかさと残酷さを背中合わせにしたような思春期を想う人は皆 その過酷な門をくぐる生き急ぎ 待つことに倦みやみくもに走り...
「春のかたみ」 死は春の空の渚に遊ぶべし ( 石原 八束 )和歌三首 空光るさねさし相模の川べりを 詩を担ぎて歩むは楽し 幻想を病と云いし世は滅び 足下に薫る土のよろこび ちはやぶる氏神さまに祈りせば 春の仕舞ひに藤花かほる俳句七句 悪友も良友も知る春の空 鳥の歌きよめて朝の春時雨 旅立ちし春の形見にルビーの色 春雷を待ちて燻らすタバコかな 大山の笑う夕焼け追いかける ...
「勾玉と夏隣り」 旅人の墓に飯供(お)き夏近し ( 角川 源義 ) 和歌三首 晩春の朝の雨にもさやけしは 猫の瞳の直き光りよ 夏を呼ぶ風に向かいて歩むれば 昨日の明暗すべて滅する 故郷は夜空の向こうに在りしかな 花咲く地上で友と仰ぎぬ俳句七句 晩春のルチルに映る吾が瞳 建長寺の門の厚みや春の暮れ 草かげに時空のくずれ春の宵 亡き人の浄土おもへば長閑かな 値上がりし米...
「静けき春の夜に」 大いなる夜桜に抱かれにゆく ( 井上 弘美 )和歌三首 しろたへの春の雲にも薄明かり 江の島岩屋の波音ひびきて 高照らす春暁の陽をおろがみて 世のさきはえを請い祈みまつらむ たらちねの母の泪を忘れまじ 世人を救えと叫ぶなみだを俳句七句 帰り道仰げば高き春の月 静けき夜に春のかたみの句をひねる 天然霊止人造霊止に弥生尽 春霖は彼我の別なき土に沁む 春の...
「迷妄の動く城」その悲しみは悲しみによって救われた。この世間は云わば迷妄の動く城金色の73本の足を律動なく運び草の声も知らず風の色も知らずメディアの号令に心を汚しながら自らの狂気も知らずに不滅の巨大な生命の森を進んでゆくその悲しみは悲しみによって救われた戦の向こうに天国があると富の向こうに至福があるとこの迷妄の動く城は金色の73本の足を律動なく運び自覚なき群衆を無責任に操作してメディアの音楽に汚さ...
「無為の人にも廻る天」 踏青や火を経しものの透きとほる ( 野見山 ひふみ )和歌三首 自らの奇跡をしらぬ怪物は 濡れたる土を胸に塗り込む 人そしり己が不浄に迷いては 懺悔文となうる夜の暗さよ 吾は眠る光る草地の夜明け時 鳥もとよみて風は虹色俳句七句 山笑うところどころに桜咲き 母なるか江の島岩屋の春怒涛 風光る吾が夢知りて開くが如くに 鶯も歌いて楽し花見堂 人知れず風...
「江の島の水平線」 春深しひよこに鶏冠兆しつつ ( 三村 純也 )和歌三首 ちはやぶる弁財天の岩屋にて 外国人の瞳かがやく 世の人はテレビの嘘を知ることなく 人を恨みて己忘れる あさ霞森に鶯啼くころに 座して満ちたる草の心よ俳句七句 春暁も死人の微笑か泪仏 花時の無用の用に背を伸ばす 江の島の水平線へと春が行く 五十にて知る春雨の柔らかさ 白梅よ散るな もう泣きたく...