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『ザ・フライ』(86)(1987.8.29.新橋文化)この映画を見終わった瞬間は、ハエ男(ジェフ・ゴールドブラム)のあまりにもグロテスクな姿に気味悪さを感じて、後味がよくなかったのだが、同時に、やるせなさや切なさも感じた。そして、時間がたつにつれて、前者よりも後者の印象の方が強くなってきた。そこには、ベロニカ(ジーナ・デイビス)のハエ男に対する力強い接し方や、愛の形への驚きもあったのだが、己の意思に反して、肉体が破壊される悲しさに心を動かされ、流行のSFXを駆使したスプラッター映画とは一味違う、一種のラブロマンスとして、この映画を見たからだろう。これまでデビッド・クローネンバーグの映画は『シーバース/人喰い生物の島』(75)を見ただけだったが、肉体破壊や異形化をグロテスクに描きながら、ラブロマンスに仕立て...「BSシネマ」『ザ・フライ』
映画「スキャナーズ」クローネンバーグが描く超能力者たちの戦い
映画「スキャナーズ」は、デビッド・クローネンバーグ監督・脚本で1981年に制作された超能力者たちの戦いを描くサイキックホラー。