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我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら その昔。幕末の英雄、高杉晋作は言った。「おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものは こころなりけり」と。そう、人生をつまらなくするのも、楽しくするのも、すべては自分の心次第なのだ。この言葉は、私が文を書く上でもとても大事にしている。むかしの私は「おもしろい文章」を書こうと、必死に「おもしろいこと」を探していた。だが、ある日気付いたのだ。面白い文章を書くのに、「おもしろいこと」を発見したり遭遇する必要はないのだと(とういうよりも、そもそもおもしろいことはそんなしょっちゅう起こらない)。大事なのは、「表現力」だ。読む人…
我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら photo by Vecteezy ある日の午後。夫からこんなLINEがきた。 夫からのLINE 注文したメニューと実際に運ばれてきたメニューが違ったようで、ずいぶんとご立腹のようだった。(※よい子はFワード使わないように)送られてきた写真を見てみると、たしかに。メニュー写真の「穴子丼」とは、ずいぶん違う。というか明らかに「穴子」の量が違うではないか。メニュー写真の「穴子丼」は、器いっぱいに穴子が乗っているというのに、夫のは器の半分ほど。残り半分は錦糸卵ときゅうりの千切りという始末だ。これでは写真のものを期待した夫がガッカリし…
我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら やってしまった。静岡に引越して、1年と8か月。都会の電車生活から車生活になり、慣れない運転の毎日だったとはいえ。……いや、そんなことは言い訳にはならないだろう。パンジー薫(33歳)。「運転免許停止」処分をうけました。ガーン。あぁ。免停報告ではなく、「冷やし中華始めました」と言えていたらどんなに幸せだっただろう。これから、毎日の幼稚園やスイミング教室の送迎はどうすればいいのだろうか。都会とちがい、「電車」が万能ではないここ田舎では、車という足を奪われた人間になすすべは何もない。かろうじて徒歩20分の距離にスーパーはあるので食料調…
photo by Vecteezy 前回のお話はこちら Bento(弁当)。それは、食べ物以上の威力と価値をもつ。2回目か3回目のデートだったろうか。夫と、千葉にピクニックデートへ出かけたときのことだ。私は朝早く起き、母の手も借りながら「弁当」を作った。弁当の中身は、鶏のから揚げ、タコさんウィンナー、卵焼き、茹でブロッコリー、ミニトマト、梅キュウ巻の「THE日本の弁当」だったと思う。とくに夫に「作って欲しい」と言われたわけではない。単純に、私が手作り弁当を持ってピクニックや公園に行くのが好きだからそうしただけのことだ。だが、私の手作り弁当を見た夫の感激と興奮はすごかった。すごすぎて一瞬、私の弁…
photo by Vecteezy 外国人のお酒と言えばウィスキー、しかもストレートで飲むイメージを勝手にもっていた。だって映画やドラマでよく見る。オシャレなガラスのデキャンタに入ったウィスキーが、リビングや寝室やオフィスの机にドンッと置かれて、それをクイッと一杯やっているのを。私はそれを見て、「なぜこの人たちはストレートでばかり飲むのだ」と思っていたものだ。日本人の私は、ウィスキーといえば水割りか炭酸割だからだ。バーテンダーをしていたとき、そんな話を常連のお客さんに話したら、興味深いことを教えてくれた。日本は水が軟水だから、水割りがおいしいのだと。な、軟水? ナニソレ。恥ずかしながら、水には…
photo by Vecteezy 「海賊王に俺はなる!」と言えばルフィだ。ワンピースを目指すルフィの旅はかれこれ104巻になるが、まだまだ終わらなそうだ。私たち女も似たようなものだ。「いい男の嫁になる!」と、ピースサインする未来を目指して旅をしている。しかし、はたと思うのだ。「いい男」とは……?私は恋愛マスターでもなんでもないが、人並みに恋し、人並みに失恋経験もある。いい男を探しさまよい、「いい男がいない」と自分を棚に上げて嘆いていたこともある。そんな私がいい男とはこういうことを言うのではないか……と思った出来事がある。手前みそになるが、それは夫(当時は彼氏)に手料理を作ったときだ。夫は、私…
photo by Vecteezy 前回のお話はこちら 2014年の春に出会い、2018年の冬に入籍した私たち。その間、およそ3年と7か月。プロポーズされたのが、交際3か月目で超スピードだったのに対し、結婚までのなんとながいことよ。アメリカ人は婚約から結婚までは長いとは聞いてたけど、長すぎないか。博多華丸のネタで「スピーチとスカートは短い方がいい」とあるが、婚約から結婚までもぜひ追加してほしいものだ。ただ、だいぶ焦らされたなぁとは思うが、振り返ると私たちに必要な時間だったとも思う。というのも、私たちは離婚率50%以上の「国際結婚」だからだ。もし、夫婦喧嘩をして「子供と実家に帰らせていただきます…
前回のお話はこちら photo by Vecteezy 夫と付き合い始めのころ、私たちはSUSHIばかり食べていた。何食べたい? と聞かれて、「なんでもいいよ」と私が答えていたからだ。だが、私の言う「なんでもいいよ」は、リトマス試験紙だった。「なんでもいい」に夫がどう返すかで、私への愛情レベルを図っていたのだ。もし、夫が私を好きなら、私の好きそうな店を提案してくるはず……。そんな風に思っていた。だのに。夫は毎度、私をSUSHI屋に連れて行ったのである。自分の好きなSUSHIを、私と一緒に食べるともっと嬉しいからと。なんだそれ。可愛いかよ。アメリカ人である夫は、ぽろっと嬉しいことを言ってくるので…
先日、子育て支援センターに行って、「そこに愛は……‟支援したい気持ち”はあるんか⁉」 と、つい私の中の大地真央が叫んでしまう出来事がありました。 子育て支援センターにモヤモヤしたことがある人はぜひ読んでもらえると嬉しいです。
前回のお話はこちら なれそめはこちら photo by Vecteezy 25歳の夏。生まれて初めて、同棲をすることになった。しかも結婚前提で。その事実に、当時25歳の私はとても浮かれていた。どれだけ浮かれていたかと言うと、フェイスブックに二人のラブラブ同棲写真を載せて全世界にアピールしていたくらい。アイタタタ……。痛い。痛すぎる。痛すぎてケンシロウも思わず「アタタタタタタッー!」ではなく「アイタタタター!」と叫ぶレベル。だが、本当の「アイタタタター!」な出来事は、このあと訪れるである……。不吉な書き方をしたが、その通りなので安心してほしい。結末から言うと、突然夫が「入籍したくない」と言い出し…
我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら photo by Vecteezy 「餅は餅屋」ということわざがある。餅屋が焼いた餅が一番おいしい。つまり、仕事は専門家に任せるのが一番だという意味だ。来日して2年目の夏。夫が謎の皮膚病にかかった。赤くぷつぷつとした楕円形の発疹が、胸やお腹らへんに数か所できたのだ。形から、虫刺されではなそうだったが、とても痒いらしい。しばらく様子を見ていたが、なかなか治らない。そこで夫を皮膚科に連れて行くことにした。私が学生時代、ニキビ治療でお世話になっていたかかりつけ医だ。医者は、夫の体にできた赤い斑点をやさしく削ると、顕微鏡をのぞき込み「…
我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら photo by Vecteezy 恋人時代、どうしてもコンドーム(夫のサイズ)が見つからなかった。日本のものは欧米人には小さすぎるようで、きつくて血が止まってしまう。避妊したいのはやまやまだけれど、行為の最中に萎えてしまうのでは元も子もない。そんなある日。原宿でデートしていたら、「コンドマニア原宿店」というお店を見つけた。原宿、神宮交差点の一角にあったポップな外観のお店だ(※現在は東京都渋谷区神宮前6-6-8-101に移転)。 FASHIONSNAP.comより引用 一見すると、「輸入雑貨屋」のようだが、実は「コンドーム専門…
我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら photo by Vecteezy 昔、小田和正が「あの日 あの時 あの場所で 君に出会えなかったら」「僕らは いつまでも 見知らぬ2人のまま」なんて歌ってたけども。ほんと、タイミングって深いというか、難しいというか。まさか「いつ 何時 どこでなら君と愛し合えるの?」なんて悩む日が来るなんて。私も夫も脂の乗った30代。お互い、仕事や家事育児に忙しい身である。子どもを寝かしつけてから……と思っても、子どもが寝た後は、もはやそんな気力も体力も残されていないのが現実だ。だが、忙しさを理由に愛し合うことをあきらめていたら、僕らはいつま…
我が家のちょっと変わった「結婚生活」はこちら 「なれそめ」はこちら 前回のお話はこちら photo by Vecteezy 「初めてのアメリカ旅行with恋人以上婚約者未満」を終え、無事に婚約者ステータスに落ち着いて帰国した私たちだったが……。家に帰ると、不動産担当者からの電話やメール攻撃が待っていた。「〇月×日までに契約変更の手続きをしてください。さもないと、退去になります。」当時住んでいたマンションは、会社名義で借りていたものだった。つまり、会社を辞めた場合、そこから引っ越すか、名義変更の手続きをして家賃を100パーセント払わなければならない。勘のいい読者はお気づきだろう。そう、夫は年末づ…
前回のお話はこちら photo by Vecteezy ハッピーとか幸せとか。なんでもつければいいってもんじゃない。 数分前。夫から浮気を自白された絶賛アンハッピーの私は、全てのハッピーor幸せと名のつくものを疎ましく思うようになっていた。 何がハッピーターンだ。 何がハッピーサマーウェディングだ。 何がハッピーホーム、ハッピーライフ、タマホーム♪だ。 お菓子もつんく♂も家も、みんな、みんな大っ嫌いだ。 愛を失った今、そうでも思わないと立っていられなかったのだ。……「ハッピーハウス」、と呼ばれるその家の前に。 この中に、夫はいる。そして私はこれから、夫の告白を聞くのだ。落ち着け。震えるな私の足…
前回のお話はこちら photo by Vecteezy たのもうーーーーー!(ドアをバァン!)夫から浮気を自白され、「そうだ、婚活パーティへ行こう」と思い立った私は、さっそく婚活パーティに参加していた。戦場に戻るのは1年ぶりになる。とはいえ婚活もプールも、いきなり入水すると心臓に悪い。そこで復帰戦は、体に水をぱちゃぱちゃかける要領で「回転すし型の婚活」に参戦することにした。これなら、男性が順番に目の前に流れてくるので、わざわざ自分から男性に声をかけずにすむ。なんてったって、失恋したてなのだ。今回はいつもの肉食獣スタイルではなく、海底で大きく口を開けて獲物を待つ「あんこうスタイル」でいこう、とお…