メインカテゴリーを選択しなおす
こんにちは。RIYOです。 今回は演劇台本です。 劇団青年団の主催者である劇作家・演出家の平田オリザは、現代口語演劇理論を提唱し、「組織と個人」を問題提起する多数の作品を生み出しています。今回はその中における傑作のひとつ、『ヤルタ会談』です。 第二次世界大戦の戦後処理を巡って、チャーチル、ルーズベルト、スターリンの三者によって行われた「ヤルタ会談」を元に描いた、ブラックユーモア満載のコメディ。大国のエゴイズムがむき出しになる中、滑稽で恐ろしい会話が続いていく。 「ヤルタ会談」とは、第二次世界大戦の末期に差し掛かった1945年2月に開催されたアメリカ・イギリス・ソ連の三国首脳による会談で、主にポ…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 映画『クワイエットルームにようこそ』の原作、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』脚本などに加え、自身の手掛ける演劇で時代を問わず幅広く魅了し続けている松尾スズキ。その戯曲『マシーン日記』です。 8月14日・金曜日 東京・不快指数100 今日もパチンコ屋の駐車場で子供が蒸れて死んだ そして私はミチオのマシーンになった(マシーン日記)。ある者は苦渋の色を浮かべある者はお世辞を浮かべつつ臆病者は接吻によりて勇者は剣によりて愛するものを殺す(悪霊)。性愛を軸とした男女の四角関係が渦を巻き、いびつな「家族の肖像」を描き出してゆく二作品、一挙収…
こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 十六世紀のイギリスで無一文から、俳優、国王一座専属作家、劇団株主、詩篇献呈の報奨金など、誰よりも演劇で成功した劇作家シェイクスピア。彼が書き上げた数多くある代表作品の一つ『ハムレット』です。 城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父と母の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れるーー。恋人の変貌に狂死するオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。 本国…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 劇団「秘法零番館」や、佐野史郎との演劇ユニット「JIS企画」、そして最後の演劇団体とする「キノG-7」と活躍を続ける傍ら、後進の育成にも力を注ぐ劇作家の竹内銃一郎。彼の代表作のひとつ、岸田國士戯曲賞受賞作品『あの大鴉、さえも』です。 マルセル・デュシャンの「大ガラス」、ポーの詩集「大がらす」の二つをテコに、不条理な世界のなかへあえて踏み込んでいく三人の男の心情を、秘法零番館旗揚げへの思いと重ね合わせて描く竹内銃一郎の代表作(岸戯曲賞受賞作)。他に、「劇薬」を収めた。 1960年代に激化した学生運動をはじめとする安保闘争は、国政により鎮静化さ…