【本】江國香織『すいかの匂い』~11人の少女たちによる夏への鎮魂歌~
1、作品の概要 『すいかの匂い』は江國香織の連作短編集。 1998年に新潮社より刊行された。 11編からなる。 書き下ろし。 夏にまつわる11人の少女の思い出を描いた。 2、あらすじ ①すいかの匂い 9歳の夏、叔母の家に預けられた私。 ホームシックにかかって家に帰ろうと逃げ出したが道に迷ってしまい、奇妙な一夜を過ごす。 ②蕗子さん 母が始めた下宿先に住んでいた蕗子さん。 よくいじめられていた小学生の私は、意地悪な男子に落とし穴に落とされてしまう。 蕗子さんはいじめっこたちに復讐を企てるが・・・。 ③水の輪 クマゼミの鳴き声が苦手な私は、7歳の頃の記憶を反芻する。 高校生ぐらいの一風変わった男子…
2023/06/28 20:17