畑123 / 花盗人
畑123/花盗人百姓仲間のライングループに「ニンジンを100本ほど盗まれた」とメールがあった。年の瀬とはいえ、なんとも世知辛い話だ。盗まれた側は損害以上に、数か月大切に育てた努力が一瞬ににして無にされることが最も腹立たしい。人事の及ばない自然災害ならば、いたし方なく諦めるしかない。アライグマやヌートリアは、生きるために食べるのだから罪の意識はないから、ぼんやりとなんとなく許せる。しかし、罪の意識があるはずの人間の仕業は許せない。『花盗人』という狂言がある。庭の桜の枝が折られているのを見つけた主人が、盗人の再来を待ち構える。そこへ花盗人がまた盗みにやってきたので、捕えて桜の幹に縛り付ける。その花盗人が和歌を詠む。この春は花の下にて縄つきぬ烏帽子桜と人やいふらん(この春に桜の樹の下でお縄になり我が名誉も尽きて...畑123/花盗人
2023/12/25 18:29