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前回は、農作物を生み出す土地の管理・運営に長けた社会制度が「封建主義社会制度」であり、商品を生み出す資本の管理・運営に長けた社会制度が「資本主義社会制度」であるという話をしました。 封建主義社会制度から資本主義社会制度への移行にあたり、何が決定的な契機になったのでしょうか。まずこれを考えてみましょう。 実は、封建主義社会においても、商品は生み出され、商品流通は行われていました。具体的には、農民が家内制手工業によって服飾品や日用品などを作り、それらが商品として都市部で売買されるということはありました。そして、各地域では陶芸品などの特産品が職人によって作られ、それらも他の地域に流通し、売買されてい…
前回では、情報革命が、情報社会を効率よく運営する社会システムを生み出しているところであると述べました。情報革命が、ネットワーク技術やIT技術等によって単に便利な情報社会を生んでいるだけではなく、その情報社会を効率良く回していく仕組み(社会制度)を構築しつつある、という話です。 もう少し詳しく見ていきましょう。 トフラーは、農業社会 → 工業社会 → 情報社会への変遷を唱えました。第一の農業社会から考察しましょう。 農業社会での主たる流通の対象は何でしょうか。それは、紛れもなく「農作物」です。江戸時代までの日本社会は、少数の都市中央部を除いて社会の構成員のほとんどが農民であり、農民は一定量の土地…
前回では、著作物は仮想空間内でダイレクトで授受されるので、権利が権利を生む社会はネット空間の中で無限に拡大していくという話をしました。 20世紀モデルでは、著作物が化体した商品(書籍、レコード、放送番組など)が流通するので、その商品を製作・流通・販売する会社が著作権の処理を行っていて、著作権が前面に現れることはなかったのです。著作者は商品を取り扱う会社に著作権の管理を任せてしまい、会社に従属するかたちで著作物の創作を行ってきたのです。 これからは違います。物理的な商品が仮想空間内のモノに置き換わり、著作権がIT技術やAI技術によって目に見えるようになったとき、著作物の創作者と、その著作物を鑑賞…
15年前に書いた「10年後の社会について」この過去記事を読み返してみた
2008年に書いた「10年後の社会について」この過去記事がブログから現れてきた。 あれから10年どころか早いもので、15年が経過したが、まさにここに書いてあるようにこの予想の「ど真ん中」にいる