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0から始める著作権 https://bansho.hatenablog.jp

このブログでは、20年以上「著作権」の調査研究に携わってきた著者が、著作権についてわかりやすく解説をしていきます。物事の原理を考えることを特に大切にしています。著作権を手始めに、知価社会、権利社会の未来を共に探っていきましょう!

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2024/04/17

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  • 著作権の種類には何があるのか(1)

    前回までのブログで、「著作権を所有している人は誰か」と「著作権が発生する対象物は何か」について述べてきました。前者は「著作者」であり、後者は「著作物」でした。 「著作者」が、自分の「著作物」についてどんな権利を持っているのか。今日はそれについて考えてみましょう。 以前のブログで、夢の内容は、それを文章にして初めて著作物になるという話をしました。文章化されているので言語の著作物になり、言わばミニ小説のような物です。 貴方が自分が見た夢の内容をミニ小説にして、それをブログで公表したとします。読者の受けが良くて喜んでいたところ、後日、他のブログサイトでそのミニ小説と全く同じ内容の記事が掲載されている…

  • 著作権が発生する対象物は何か(6)

    著作物について、今までいろいろ考えてきました。 ここでは、特殊な著作物について見ていきましょう。 ○ 共同著作物 貴方は、友人と一緒に漫才のネタを考えて、二人で漫才のシナリオを書いたとします。このシナリオは二人が共同して創作した物です。著作権法では、このような物を「共同創作物」としています。勿論、二人ではなく、三人以上の人が共同して創作した物も共同著作物です。 ○ データベースの著作物 昨今は、ビッグデータの管理や利用が重要になってきています。著作権法では、個々のデータをコンピュータによって検索できるように体系的に構成した物を「データベースの著作物」としています。ただし、データベースを構成する…

  • 著作権が発生する対象物は何か(5)

    著作権法では、著作物は創作的に表現した物であることと、文芸、学術、美術または音楽の範囲内であることが定められています。 そうすると、文芸、学術、美術または音楽の範囲外の物や、創作的に表現されていない物は著作物ではありません。 具体的には次のとおりです。 ○ 文芸、学術、美術または音楽の範囲外の物 「工業製品」~ 自動車やロボットなどの工業製品は、文芸、学術、美術または音楽の範囲外の物ですので、著作物ではありません。 ○ 創作的に表現されていない物 以下の例は、いずれも創作的に表現されていない物ですので、著作物ではありません。 「時事報道ニュース」~ これは以前に紹介しました。ニュースは事実の伝…

  • 著作権が発生する対象物は何か(4)

    前々回に、夢を見た時点ではその夢の内容は著作物になっていない、自分の外側に文章にして初めて著作物になるという話をしました。 文章にした時というのは、文章という著作物を創作した時点です。この創作時点、すなわち、著作物をいつ創作したのかがとても重要になります。なぜならば、それを自分で把握していないと、著作物ではない状態から著作物になった状態への切り替わり時点が不明になってしまうからです。 ですので、作家の方などは、創作ノートを用意して、文章を書くときには日付を入れておく、という習慣を身に付けています。 著作物を創作した時点の他に、著作物を公表する時点も重要です。 というのは、貴方は、自分が見た夢の…

  • 著作権が発生する対象物は何か(3)

    前回、ニュースサイトの内容は編集著作物になると述べました。もう少し詳しく見てみましょう。 貴方はニュースサイトを見る機会が多いと思います。そのニュースサイトには、サイトのオリジナルキャラクターが登場していたり、華やかなイラストが添えてあったりしますよね。これらの個々のキャラクターやイラストは美術作品ですので、それ自体が著作物です。 つまり、全体としては編集著作物であり、それを構成する個々のパーツも著作物になっているのです(入れ子の関係)。 同じことがゲームについてもいえます。 最近では、スマホのゲームが主流になりつつあります。そのゲームのプログラムが著作物であることは、以前のブログで述べました…

  • 著作権が発生する対象物は何か(2)

    前回は、著作権が発生する対象物(著作物)について、いろいろ紹介しました。 そもそも、どういう物が著作物になり得るのでしょうか。 例えば、今流れている時事報道ニュースの内容は著作物なのでしょうか? 景勝地での開花を告げるニュースは、旅行を考えている方にとっては貴重なものであり、そのニュースは著作物として取り扱われるべきかもしれません。 また、貴方が今朝起きる直前に見た夢の内容は、貴方のオリジナルであって貴重なものであり、夢を見た時点でその夢の内容は著作物になっているのかもしれません。 実は、上に挙げた2つの例、ニュースや夢の内容は、いずれも著作物ではありません。 時事報道ニュースや開花を告げるニ…

  • 著作権が発生する対象物は何か(1)

    実は、貴方の身の回りには、著作権が発生する物で満ち満ちています。 前回映画の話をしました。映画は、著作権が発生する対象物です。 小説や音楽もそうです。貴方がスマホを使って読んでいる小説は、著作権が発生する対象物ですし、イヤホンで聴いている音楽もそうです。 電車の中を見渡すと、スマホを使って何かの文章を読んだり、イヤホンで曲を聴いていたり、ゲームをしている人が多いですよね。ゲームのプログラムも著作権が発生する対象物です。 そうすると、電車の中で、多くの人たちが、著作権が発生する何らかの物に触れていることになります。 そうです、今貴方が読んでくれている、このブログの文章も著作権が発生する対象物なん…

  • 著作権を所有している人は誰か(3)

    私は映画が好きです。最近ではゴジラ-1.0が話題になりましたね。 さて、映画製作の場合、様々な人がその製作に関わっています。プロデューサーや監督はもちろんのこと、視覚効果(VFX)を担当する監督も関わっています。 これらの人のように、映画の製作全体に関わった人たちが映画の著作者になります。 すなわち、映画の場合は、複数の人たちが著作者になるのです。 映画以外の創作に話を戻しましょう。 前回までのブログでは、個人(人)が著作者になる場合について述べました。 実は、人が著作者になる場合のほかに、会社などの法人が著作者になる場合があります。ビジネスの分野では、法人が著作者になる場合が多く、契約書の中…

  • 著作権を所有している人は誰か(2)

    貴方の友達の中に、絵の上手いA君がいるとします。 そのA君に頼んで、イラストを描いてもらったとします。 頼むときに、いま流行りのシマエナガを可愛く描いてね、とイラストの内容の指示をした場合、完成したイラストの著作者は貴方でしょうか、A君でしょうか、それとも両方でしょうか。 前回のブログで、著作者は創作をする者であり、創作とは思想または感情を物として表現することだと述べました。この例の場合、イラストとして表現するための感情を抱いていたのは誰かが問題になります。 貴方はイラストの内容を指示しただけで、具体的な構図や色使いなどの表現については提案していません。 一方、A君はイラストの構図、シマエナガ…

  • 著作権を所有している人は誰か(1)

    著作権を所有している人は、一体誰なのでしょうか。 例えば、5歳の幼児が絵を描いたとします。その幼児は絵の著作権を所有しているのでしょうか。 生成AIによって自動的に作られた曲については、どのように考えればよいのでしょうか。 著作権を所有している人は、著作者といいます。 著作者は、著作物を創作する者です。 (著作物については今後のブログで紹介します。) 「者」には、人のほか、株式会社などの法人も含まれます。 では、創作とは何でしょうか。 創作とは、思想または感情を、物として表現することです。 具体的には、人が自分の考えやアイデアを文章や図として書いたり、自分の感情やフィーリングを絵や音楽として表…

  • 著作権を理解する3つのアプローチ

    著作権、とっつきにくいですよね~ いろいろな言葉が出てきて難しいです。 巷でよく言われる版権とどう違うのか、 著作権で保護される期間はどれくらいなのか、 どういう場合に著作権の侵害になるのか、 そもそも著作権を理解するのに、どうアプローチすればよいのか、 わかりませんよね・・・ そして、著作権を解説する本は分厚くて、「入門」と書かれていても、法律の専門書であることが多く、頭を抱えてしまいます。 今日は、著作権を理解する3つのアプローチを紹介します。 1 著作権を所有している人は誰か 2 著作権が発生する対象物は何か 3 著作権の種類には何があるのか すなわち、著作権を持つ人(主体)、著作権を生…

  • プロローグ

    初めまして、万象(ばんしょう)と申します。 このブログでは、20年以上「著作権」の調査研究に携わってきた著者が、著作権についてわかりやすく解説をしていきます。質問も随時受け付けておりますので、疑問点はどしどしコメントくださいね! さて、著作権と言えば、最近もYouTubeにおける将棋の棋譜に関する件で話題となりました。 具体的には今年1月、将棋の棋譜をYouTubeなどの動画内で示した者が、将棋を実況中継していた会社から動画の削除申請を受けていたところ、その削除申請を撤回させる判決が、大阪地方裁判所で言い渡された件です。 この判決では、将棋の棋譜を示した動画がその会社の著作権を侵害しないことと…

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