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ネタバレはしていないつもり 辻村深月さんの小説「傲慢と善良」を読んだ感想を書き記したいと思います。婚活界隈で一時期注目されていた?らしい?現代の婚活をテーマにした恋愛小説です。ネタバレしないように気を付けますが、これから読もうとしている方はこちらの記事は飛ばしてください。 あらすじ 架(39才男性)と真実(35才女性)は婚活で知り合い、付き合って2年経つ。ある出来事をきっかけに婚約するが、結婚式の数ヶ月前に真実は突然いなくなってしまう。 架は真実を探す。その道中で彼女の知らない面を知っていく…。 辻村さんすごい! まず、3分の1くらい読んだところで『辻村深月 婚活経験』とネット検索した。小説内…
私、誰とも結婚できないんじゃないか??そして婚活沼へ 電話でお別れをした。 涙が出てこなかった。 とおるくんと別れて悲しいというよりも 私、結婚できるかな? 結婚できないという言葉への衝撃 とおるくんに選ばれなかったってこと? これってやばいのでは? といったことが心の中に渦巻いていた。というのも、私はこれまで付き合ってきた方のほとんどに振られてきたのだ。 この時とおるくんは4人目くらいの彼氏だったけど、そのうちの3人に振られたことになった。 20才前後の頃は結婚を意識はしていなかったが、相手から振られるということは「この先はない」という宣告が含まれていると思う。そんなことを考えて自分に不安を…
092. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(3)
最初の個室で相席した女性は、恰幅のいい地方公務員の方だった。 今回のパーティーテーマである「キレイ系」に該当するかどうかは微妙だけど、美の尺度は千差万別ということで納得はいく。 それより困ったのは、たいして緊張している様子でもないのに、会話が進まないことだった。 トークタイムが始まって以後、タブレットでプロフィールを見ながら、書かれていることの上から順というように質問を繰り出すが、どれにも食いついてこない。 機嫌が悪いのかな。 それともよっぽど僕のことが気に入らないのかな…… このような場合、職業についての話題が一番無難で、受け答えのマニュアルらしきものが通用しやすいが、「公務員」というわかっ…
093. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(4)
その後も期待に胸を膨らませながら個室をめぐったが、取り立てて目新しさを感じるような出会いはなかった。 若干の寂しさを覚えつつ、終わりも近くなった4番の個室に向かいながら、パーティーのテーマが漠然としている分、女性にとっては窓口が広く、男性にとっては狭いのかな、と考察してみる。 たとえば先日に渋谷で開催された「憧れの職業」のケースだと、職業がマストなだけあって、参加する女性は他はどうあれそこだけは外さない。 それが今回のように「キレイ系」となると、解釈の自由という範囲に収まる。 そこに恵比寿というブランドがつくことで、女性にとっては敷居が、男性にとっては期待が高まるのだけど、存外、男性ほどに女性…
094. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(5)
「失礼します。こんにちは」 「あ、こんにちは」 僕が挨拶をすると、4番さんは面接官にするように、すっと背筋を伸ばして挨拶を返してくれた。 膝の上で折りたたんだ指先が小さなポーチを掴んでいて、少しの緊張が伝わってくる。 フォーマルな服装と可愛らしいポーチのアンバランスさが、むしろ表裏のなさを感じさせて好感が持てた。 真面目でしっかり者の学級委員タイプ。 それだけにパーティーにも真剣な気持ちで参加しているに違いない。 こちらも真剣で向かわないと礼を失するな…… そう思った僕は、タブレットでしっかりと4番さんのプロフィールを確認する時間を稼ぐため、何気ない話題を振った。 「普段はお仕事、忙しいですか…
決着の時 「結婚できるなら結婚したい」という曖昧きわまりない理由でとおるくんと結婚することを考えていた。そして、一週間がすぎ、とおるくんと電話で話した。 とおるくん「…っ、もしもし。」 第一声から緊張感がすごかった。 私もとても緊張していた。 とおるくん「…結婚のこと、考えてみた?」ソノミ「…うん。私は、このまま進んでいきたいって思ってるよ。」恒例の『大事なことは絶対に噛みたくない』気迫が感じられる雰囲気でとおるくんは話してくれた。 とおるくん「…俺もこの一週間めちゃくちゃ悩んだ。ソノミのことは好きだなと思ってる。このまま付き合っていったら結婚するんだと俺も思ってた。」ソノミ「……。」 とおる…
はてなブログ10周年特別お題「好きな連ドラ10選」 おすすめの連ドラ特選
はてなブログから特別お題が出ていたので、これについて書こうと思います。 「好きな◯◯10選」で、連ドラを選びました。 やはり恋愛ドラマがメインになります。 ・東京ラブストーリー 当時観て、DVDを購入して、たぶん100回は観たと思います(世界最多!?)。 自分の原点かもしれません。 柴門ふみさん原作、坂元裕二さん脚本の切ない恋愛ドラマです。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a] function(){arguments.currentScript=c.currentScript c.scripts[c…
『とおるくんと』結婚したい? 品評会を開いて友人に相談をしたり、姓名判断に占ってもらったりと、相当私との将来を考えることに慎重になっていることがわかり、私は怒った。 悲しいような嬉しいような、残念なような、傷ついたような…。電話ではこれ以上何か決断することはお互い難しいだろうとの結論に至った。一週間くらいお互い考えよう、ということでその日は終わった。 一週間、私なりに考えた。 恋人と具体的に結婚の話が出たのはこれまでで初めてだった。 真剣に考えてくれたことを嬉しいと思いつつも、とおるくんと結婚ってどんな感じなんだろう?と不思議な気持ちになった。 占いで離婚すると言われたってことは、あんまり相性…
はてなブログから特別お題が出ていますので、引き続きこれについて書きたいと思います。 ブログ名もしくはハンドルネームの由来は? 自粛生活が続く中、海を見にいきたいなぁと思ったのがこのハンドルネームのきっかけです。 イメージは横浜あたりです。 ブログ名はそのまま、婚活パーティーへの参加体験を追想する、です。 はてなブログを始めたきっかけは? 婚活パーティーに参加してみようと思ってネットで探したとき、思いのほか、いい情報が得られませんでした。 その後、参加し続けていい経験ができましたので、参考や一助になればと思って、このブログを始めました。 同時に、小説や脚本を書いてきましたので、この記事で書籍化と…
久々の電話って嫌な予感するよね わがままくそ傲慢女に成り下がった私はそれでも付き合いを続けていた。 もうすぐ10か月が経とうとした頃、とおるくんから電話がきた。 この頃、電話をするのは本当にたまになっていたので、「珍しいな」と思っていた。どうしたのといった他愛のない会話から始まり、とおるくんがなにか言いたそうにしているのが、電話越しでもわかった。とおるくん「……。あ、のさ…。」 ソノミ「なに?」 とおるくん「ソノミは、結婚とか将来のことって考えてる?」告白をしてくれたときと同じ雰囲気があった。 あの『絶対に噛まないぞ』という気迫を感じる物言い。 これです→【街コン】とおるくん7 - 婚活ってこ…
095. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(6)
「でも残業がないって派遣さんの特権というか、いいことだと思います」 とっさのフォローだったが、明らかなミス。 派遣であることに不満を抱いている4番さんにとって、屈辱的にすら思える言葉だったかもしれない。 「あ、いえ、うちにも派遣さんいますけど、仕事終わりは遊びに行ったりしてとても充実してるみたいですし、僕も残業ばっかりで、正直働くのが嫌になったりで……」 隣から苦笑とも自嘲ともつかない低い笑いの振動が響く。 「でも派遣の給料なので、残業はむしろしたいです。でもさせてくれないんですよ」 事情は承知している。 僕の職場の派遣さんは特殊なスキルもあって時給2400円。 時給だけなら正直、社員と比べて…
尊敬の念を失った私はとおるくんに対してひどかったと思う。 簡単に言うとわがままになっていった。 それでもとおるくんは基本的に怒らなかった。 (歯磨きの件だけなんか食いついてきたけど。) それも彼女の指導の成果ってか!?とイラついた。 嫉妬、呆れ、残念、失望のような感情が混ざっていた。 会合の目的は… ある時、とおるくんの高校時代の友人二人と会うことになった。 1人は結婚を控えているAくん、もう1人は彼女がいるBくん。 二人ともいい意味で何の変哲もない普通の人だちだった。だが、なんだか居心地が悪かった。そう。 直感的にわかった。 この会は「友人の彼女品評会」だと…。AくんもBくんも表面的には穏や…
096. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(7)
そこまで考えて、チラッと隣を見た。 フォーマルな服装の4番さんは、慎重な手付きでグラスを口に運んでいる。 着ているものを汚さないように気をつけているのだろう。 仕事もできそうな彼女の場合、問題はより複雑かもしれない。 職場を腰かけ程度にしか思っていなければ、婚活パーティーにももっと陽気に臨んで、あっけらかんとした口調で「私、早くいい男と結婚して子供産みたいんです」と甘えればいい。 男はそんな女性を可愛いと思うから、魅力さえあれば事がうまく運ぶ可能性だってある。 しかし4番さんからは、本当はバリバリ仕事をこなせるはずだという自負と悔しさみたいな濃密な空気も伝わってくる。 そしてお金も欲しい。 年…
097. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(8)
パーティー会場を出た僕は、近くのこじんまりとしたカフェに入った。 気分が優れないのは、どうしたって4番さんの片影だ。 彼女とのやりとりが、小さな爪痕となって僕の心に残った。 誰が悪いわけじゃない、状況とかタイミングとか、つまり婚活の相手として縁がなかっただけだ…… そう思おうとして、うまくいかない。 口につけたコーヒーは、味がわからないまま、ただ胃の中に落ちていく。 みんなが幸せになれればいいのに…… 結局、今回のパーティーでは誰ともカップリングしなかった。 正確にいえば、いいなアピールもカップル希望も自分からは送らず、もらったのもゼロに近かった。 そして、総括してみる。 「キレイ系の女性」に…
098. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(1)
良くも悪くも恵比寿ラウンジでの余韻を残しつつ、Party Party様のサイトで次に参加するパーティーを探す。 その週末は土日ともに空いてはいたが、できれば片方に複数パーティーを突っ込んで、もう片方はゆっくり休養したいと思っていた。 同日複数参加といえば…… 僕は新宿に当たりをつけて検索する。 同じ日に複数参加する場合、パーティー間の時間が空きすぎても嫌だし、会場が離れすぎていても不便、といった問題が発生する。 それを解消してくれるのが、西口と南口にそれぞれラウンジがある新宿だった。 過去にも数回、お世話になっている。 とはいえ…… 時間や場所の問題はクリアできても、テーマ的に参加したい、ある…
そして冷め始める とおるくんが基本的に相手を優先したり、恋人らしいことにこだわるのは初彼女の「指導」のおかげだったことがわかった。私としては、そのまま指導内容を実践することが、私との関係を良くするものだと考えているように思えてなんだか少し冷めた。だが、私も付き合いをやめるつもりはなく、そのまま付き合っていた。 (彼氏できれば結婚できるかも の方程式をただ信じていたので。自分が一番あきれるわ)ただ、一度冷めるポイントを見つけてしまうと、いろいろなことがマイナスに見えたり、厳しい視点を持つようになっていった。 嫌だなと感じたこと 重い 指導の話を聞いてから、とおるくんの私を優先しようとする応対が重…
『恋庭』やってみました! 婚活・恋活 ゲーム・マッチングアプリ【体験談】
いま、話題のマッチングアプリ『恋庭』に夢中です。 先日、もしコロナ渦において対面式の婚活パーティーへの参加がためらわれるならば、一時的にしても、別の恋活・婚活の手段を講じてみてはどうでしょう、という記事を書きました。 こちら↓↓↓ minaton-blog.com そのような記事を書いた手前、自分でも探してみたところ、『恋庭』というゲーム×マッチングアプリを発見! ご存じの方も多いと思いますが、このアプリ、かなり面白いです。 概要は、自分の「庭」を育てつつ、誰かとマッチングしたらその人との「恋庭」が解放され、そちらは二人で協力しながら育てていく、というもの。 「庭/恋庭」では、オブジェのレベル…
数枚の写真 強迫的に恋人行動をしているように見えることにモヤモヤを感じた私は、ある日彼の家にいる時に、直接尋ねてみた。ソノミ「とおるくんって、行事とかいわゆる恋人っぽさを強く気にしてるよね…?私は正直そこまで意識してないんだけど…」 (本当はもっとしどろもどろ)とおるくん「…っ。…うん…」 何かを決心したかのようにクローゼットに向かい、何かを取り出している。ソノミ「???」とおるくんが真面目な顔をして数枚の写真と、免許証のようなカードを見せてきた。写真には若いとおるくんが友達と写っていた。免許証のようなものは大学の学生証だった。どちらも今のとおるくんと雰囲気が違う。 今のとおるくんは黒髪短髪の…
099. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(2)
新宿の南口ラウンジに到着すると、今日はご自身のスマホを使ってのパーティーです、と説明を受け、スタッフに誘導されて席に向かう。 タブレットのかわりにスマホを使うパーティーはたまにあって、仕様が大きく変わるわけではなく特に不便は感じないが、席が個室でなくオープンだったのはこれが初めてだった。 横に並ぶタイプの二人掛けのテーブル席で、前後左右のテーブルとは一定間隔が空いているものの、空気感は伝わってくる。 あのペアは会話が弾んでいるようだ、逆にあっちは気まずい雰囲気が漂ってるな…… 具体的な内容まで聞こえてくることはなく、それほど気になるわけではないが、なんとなく、相席した女性と会話するのがためらわ…
3回目神話の実証に成功したことに満足し、彼氏ができたことに安堵感を覚え、当時の私目標達成した気になっていた。 そうは言っても恋人らしい付き合いは順調に進んでいき、とおるくんのことも徐々に好きになっていった。ここからはとおるくんとの付き合いのハイライト(印象的なこと)をお送りする。 とおるくんのいいところ とおるくんは 優しい 礼儀がある 真面目 私が強く出ても過剰反応しない 記念日や行事などの恋人イベントは必ず何かする。 顔は濃いけど、不細工ではない。(表現が見つからない)この辺りが私としてはポイントが高かった。 (何様なんだという気持ちはこのブログ開始してからずっと持っています。保身。) こ…
100. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(3)
「こんにちは~」 「こんにちは」 僕が席につきながら挨拶すると、7番さんは姿勢を崩さずにわずかに顔だけをこちらに傾けるように挨拶をした。 すぐに前に向き直った彼女の横顔に一瞬、失望の表情が浮かんだのは気のせいだろうか。 さて、どのあたりから話題にしようかな…… スマホで7番さんのプロフィールを見ながら会話のネタをひねりだそうとする間、7番さんからなにか話しかけてこないかと期待したが、それはなかった。 というか、スマホさえ見ていない。 会話をリードするのは男性の役目だと決めつけているのか、それとも僕のプロフィールに関心がないのか…… 正直、やりにくいな、と思いつつも、想像したくらいには美人だった…
絶対に噛まないぞという決意が感じられた 明らかな挙動不審の後、とおるくんが黙り出した。 … ……とおるくん「ソノミさんといると楽しいなと思ってて、、良かったら付き合ってください」 ものすごく真面目に、絶対に噛まないようにという気迫が感じられる、慎重な告白をしてくれた。 ソノミ「はい。私で良ければよろしくお願いします!」 … 心の中:3回目神話きたー!!!予想通り!!と、清純そうな回答をして心の中で下衆なことを考えていた。 自分からは行かないスタイル お分かりのように、私は彼氏欲しいな~と思っていたところに、可もなく不可もない人物が現れ、相手の好意を察知して、服装をチェックし、勝手に神話をあては…
ソノミ氏によると… とおるくんと3回目のデート。 この頃、3回目神話を信じていた。3回目神話とは… 知り合った恋人募集中の二人が、恋人になるまでのデートの回数は3回というものである。 すなわち、3回目のデートでどちらからかが告白をするのだ。 神話というだけあって、起源は古代ギリシャと言われている。しかし、最近の恋愛科学では恋人の定義を明文化すること自体が困難なため恋人になるまでの回数を予想する科学的根拠はないとされている。 婚活沼で数々の悲喜こもごもを見てきた、自称婚活ブロガー、ソノミ氏によると、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の純愛板が起源ではないかと論述している。 すみません、ふざけました。…
「猫、飼ってるんですね」 「ええ」 「可愛いですよね」 「保護猫だったのを引き取って」 「なるほど」 相槌を打ちつつ、僕はチラッと7番さんの横顔を盗み見た。 彼女の意外な優しさに反応してしまったからだ。 マンガなどでよくある、一見冷たそうな人が雨に打たれる子猫を猫を放っておけずに連れて帰る、というアレだ。 僕も動物を好きなだけに、保護猫を可哀そうと思うだけでなく実際に引き取った7番さんにリスペクトを覚える。 なかなか、好きなだけではできないことだ。 仕事ができて、それなりに美人さんで、その上保護猫を引き取って育てる優しさと気概がある…… リスペクトと同時に親しみも湧いてきて、心なしか僕の口ぶり…
7番の席を立ち、小さく息を吐き出して気持ちを立て直す。 次の席に向かう前に、7番さんに踏ん切りをつけなければならない。 その間、約2秒。 席の後方にはすでに次の男性が迫っている。 オープンな会場だからこそ、落ち込んだ姿を晒すことはできなかった。 意識して明るい表情を繕い、次の8番の席に入る。 「こんにちは~」 「あっ、こ、こんにちは!」 焦ったように挨拶を返してくる8番さん。 せわしくお辞儀までしてくれた様子からは、焦りというよりは、緊張がそうさせたのだと感じ取れた。 「このパーティーは個室じゃないんですね。今までは個室ばかりでした」 緊張までしてくれる8番さんに申し訳なくなって、まずはその場…
103. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(6)
「お仕事は……雑貨屋さん、なんですね」 「はい、かわい目の小物とか、普通に日用品とか」 「100円ショップとは違うんですよね?」 「違うくもないです。ショッピングモールに入ってるんですけど、同じフロアに百均もありますから。けっこう似てるかも」 屈託ない笑顔に、こちらも釣られて笑顔になる。 少し懐かしいような、清々しい春風のような…… こんな気持ちになったのはいつ以来だろう。 社会の不条理に身を晒し、日々の生活にまみれ、異性とのやりとりに右往左往する…… もう一度この子くらいの年からやり直せたら、と思ったところで、頭を振る。 そうじゃない。 自分のことはともかく、8番さんだって働く社会人として、…
もう服のこと以外考えられない (ミスチルの曲にありますよね…?)服装のことで頭がいっぱいになりつつも、おおむね初回デートは楽しく終了した。 帰り道にはとおるくんからメッセージがきて、次回の会う約束をした。約束の日までもメッセージをやりとりするなど順調な流れだ。 服装のことは、引っ掛かりつつもこのまま行けば彼氏ができるかも!彼氏ができれば結婚できるかも!という気持ちで浮かれていた。(かなり安直) そして、2回目のデート。この辺りの記憶があまりないのだが多分映画にでも行ったんじゃなかろうか。(興味無し) というのも、2回目のデートの最大の関心事は…そう、服装である。またエンジとグレーだったらどうし…
104. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(7)
選択肢1 素直に諦める。 なんといっても年齢が違う。こちらより一回り以上若い。それだけに魅力的で、笑顔も可愛いくて、仲良くなれたら楽しいに決まっている。しかし……一般論として、彼女が僕をパートナーとして選ぶはずがない。きっと趣味だって違うし、周囲の目もある。さっさと諦めよう。 選択肢2 恋人として。 彼女はまだ26歳。婚活パーティーに参加しているとはいえ、必ずしも即座の結婚志向とは限らない。まずは遊び仲間や恋人を見つけ、あわよくば結婚に進む……つまり婚活というよりは恋活。その相手としてだったら、僕にだってワンチャンあるかも。軽快なフレンドトークでカップリングを狙おう。 選択肢3 結婚相手として…
初デート待ち合わせ とおるくんと会ってみることにし、メールで初デートの約束をした。 このやりとりも特に違和感なくスムーズだった。 私の食べたいものとか、場所はどの辺りなら行きやすいなどを聴いてくれて、調整してくれた。そして初デートは夕食をとることになっていた。 街コンで会ってから2週間は経過していた。顔はかなり濃い顔をしていたため、インパクトがありよく覚えていたがそれ以外はもう覚えてなかった。そして待ち合わせ場所に行くととおるくんはもうついていた。 遠目から、あ!あの人かな?とすぐ分かったが、そのまま声をかけるかどうか躊躇した。 エンジとグレー なんか、なんか、なんていうか服が変だったのだ…。…
その日の収穫 特に街コン特有の第2ラウンドにかすりもしなかった私たちはまっすぐ帰った。その夜、何人かからお礼の連絡や誘いの連絡があった。 森本くんからはなく、とおるくんから誘いの連絡をもらっていた。 私としては自分からこの人!と思う人はいなかった。 強いて言えばとおるくんが一番よかったかな~くらいに思っていた。 ただ、とおるくんの顔が濃い感じは本当にタイプではなく返信はしないでおいていた。 (ファービー事件参照) 反省会が一番楽しいは真理からの松田聖子 そして翌日、後輩と会社帰りに食事に行き、恒例の反省会(時にこき下ろし)を行った。ひととおり明らかにヤバかった人について笑い話をした。(失礼)後…
105. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(8)
最初の席に戻って、まずは誰にいいなアピールを出すかについて、頭を働かせる。 直前の若くて可愛い8番さん。 トークタイム中の思考を再開させるが、やはり答えはでない。 3つの選択肢の中で、最も妥当なのは「恋人として」だろうか。 目を瞑ってただ通り過ぎていくのを見送るのは残念すぎるし、かといって結婚相手として臨むのはかなり図々しく思われる。 友達からあわよくば恋人に…… 正直にいえば、自分にとってこれが一番理想的で、同時に楽だ。 もしいいなアピールをもらって、間違ってカップリングしてしまったら、これでいこう。 8番さんをポチっと。 次に…… バリキャリの7番さん。 好感を持つ点がいくつかあって、いい…
変ではない とおるくんは会社の同期の森本くんと来ていた。第一印象は… とおるくん:29歳。顔濃いな~!某アイドルグループのMっぽい感じ?身長は175はありそう。 森本くん:28歳。THE普通。THEサラリーマン風。身長は170センチくらい? とにかく変な人(泣)もいるので一見した感じで変!とはならなかったので安心したことを覚えている。 本日4度目の初めましての乾杯をして始まった。二人は鉄道関係の仕事をしている。 とおるくんは総務、森本くんはSE。 わりと仲良くてよく遊んだりしている。 街コンは2回目。などと話していた。 場を盛り上げるって? とおるくんも森本くんも場を盛り上げようとしているのが…
106. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(9)
相席の女性と二言、三言話すうちに、いいなアピールの結果がでた。 もらったいいねは…… 3つ。 8人中、3人から。 ちょっと少ない方かもしれない。 その内訳は…… なんと8番さん! たしかにトークタイム中は楽しく話ができたけど、年の差を考えれば、期待しつつも本心では諦めていた。 それでももらえたということは、どこかに脈があったのかもしれない。 それはおそらく…… 真剣な結婚相手として、ではないだろう。 彼女が僕に向ける視線は、どこか兄に向けるそれだった。 ちょっと安心できる相談相手、くらいのポジション。 それならそれでいい。 友達からだって文句ないのだから、下心なしにOKだ。 残り2つは…… あ…
なんかよく分かってないのですが、Twitter始めてみました。 婚活や結婚についてつぶやきます。 記事の更新お知らせや、過去記事のおすすめなどができればと考えています。もしご興味ありましたら、ご覧ください。 https://twitter.com/sonomi_shindoi?t=f_1JljiIU7_DgI8KoYyaEQ&s=09 婚活ランキング にほんブログ村 にほんブログ村
107. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(10)
「カップル希望の結果でました! スマホでご確認ください!」 いい異性がいなかったという隣の女性を気にしつつも、遠慮気味にスマホを操作する。 希望はもちろん…… 「今回はカップリングが成立しませんでした。」 スマホ画面を支配したその表示に、時が止まる。 ……そうか、そうだよな、ははは。俺はなにを期待していたんだ。 噛み締めるように、スマホの画面を消す。 「やっぱり僕も、いい人はいませんでした」 自嘲気味な笑みがこぼれる僕に、隣の女性も苦笑する。 「また今度、がんばりましょう!」 「で、ですね。また今度、僕もがんばります、はは……。今日はありがとうございました」 親しくもならなかった相席の女性に慰…
108. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(11)
翌日の午後、僕は昨日と同じJR新宿駅の今度は西口に降り立っていた。 これから参加するのは14時開始の「一緒にいて癒される女性」がテーマのパーティー。 さて、どんな女性に出会えることやら…… 会場に向かいながら、昨日と同様のケースに遭遇した場合に備えて思考を巡らせる。 つまり、自分よりずっと若くて魅力的で、付き合いたいと思える女性。 一見、結婚に焦るような状況でないように思えて、内実は本人にしかわからない。 まだ20代の半ばであっても、仲間とわいわい騒いでいるような日常が似つかわしくあっても、切実に結婚を望んでいるのかもしれない。 そう、いまさらながらに、これは婚活パーティーなのだ。 結婚を前提…
109. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(12)
スタッフに案内されて最初の個室に入ると、すでに相席の女性が座っていた。 「こんにちは」 「こんにちは」 ぱっと見は同年代のアラフォーといったところ。 黒くて短く整えられた髪型に、控えめなイヤリング。 なんとなく専門職を思わせる。 早めに到着して事前に参加女性のプロフィールを確認する僕よりも早く来るとは、教師っぽくもある。 「曇り空ですけど、雨、降らなきゃいいですね」 「ええ……」 とりあえずなにか会話を、と思ってありきたりな話題を持ち出すが、反応は薄く、すぐに手元のタブレットに視線を落とした。 僕のプロフィールにはすでに「興味なし」の烙印が押されているのかもしれない。 まあ、それはそれでわから…
きっかけの男 本気で結婚について考えるきっかけとなった元彼。 27歳で付き合い始め、10か月後の28歳で別れた。 そこから長きにわたって婚活地獄が始まるのだが、原点回帰で振り返ってみたいと思う。 街コンって流行ってたよね(平成末期) 当時、彼氏がいない期間が2年くらいあり、こいつはやばい!ということで、その頃大変流行っていた街コンに会社の後輩と行くことにした。その頃彼氏を作ろうとして何回か街コンに行っていたが、その場の楽しみで終わるような形が多く、先に繋がることはあまりなかった。 (健全な楽しみです。街コンの後に飲みに行ったりぐらいのこと。)そのため、真剣というよりは惰性で参加している感覚もあ…
110. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(13)
その女性が待っているのは偶然にも前日と同じ7番の個室だった。 十中八九、間違いないよな…… 名前こそ憶えてなかったが、その他の項目が指し示すのはただ一人、あのバリキャリ風の7番さん。 いろいろな意味で気まずかった。 第一に、婚活パーティーで同じ異性と別のパーティーで再会するのはけっこう気まずい。 控えめに言って両人とも相手に恵まれなかったということであり、またしても異性を求めてパーティーに参加している事実が、決して恥ずかしがることではないにしても心情として恥ずかしい。 第二に、その気まずさの度合いは最初に会った回の二人の結果による。 カップリングしていればさあ大変。 正式にお付き合いが始まるま…
111. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(14)
「こんにちは」 「こ、こんにちはっ」 僕が個室に入ると、7番さんは歪めた表情を横に背けながら挨拶を返してくれた。 間違いなく、昨日のバリキャリ風7番さんだった。 冷静さと愛想を保とうとして笑顔が引きつってしまう7番さんに、同情を催すとともに申し訳なく思った。 この場合。 昨日、僕はいいなアピールを彼女に送って、彼女は僕に送らなかった。 いいなアピールを送る基準は人それぞれだから、それでなにかが測れるわけではないが、どちらかといえば僕がフラれた側で、格好が悪い。 その点、7番さんは毅然としていられる。 しかし。 またしても異性を求めてパーティーに参加している、しかも二日連続で! という事実は、一…
【男性向け】婚活がうまくいかない男性にありがちな特徴10選と対応策
婚活がうまくいかない…そんな男性は多いでしょう。もしかして婚活がうまくいかない男性の典型的な特徴に当てはまっていたりしませんか?この記事では婚活がうまくいかない男性の10個の特徴と、それぞれどう対応するべきかを解説しています。婚活がうまくいかずに悩んでいる男性は是非ご覧ください!
ご無沙汰してます。突然再開してみました。 ソノミです。 巷では 『ソノミさんは婚活迷宮に永遠に迷い込んだらしい』 『自分探しにインドへ留学したらしい』 『執着してた元彼たちに復縁を迫り、事件を起こした』 『真壁俊くんが迎えに来てハッピーエンドになった』 などの憶測が飛び交っていました。(いません。) なんてことはなく、ふと、表現活動の欲求が再燃し、また書いてみようと思い立ち、再開に至りました。 表現活動とかいって相変わらずかっこつけています。 私は現在、アラフォーになっています!!何よりも誰よりも私がいちばん衝撃!! 恋愛婚活迷子、自分探しババァ、自分のことは棚にあげマシーンの私は、令和4年ど…
112. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(15)
「ホントはこのパーティー、でる予定はなかったんだけど」 視線を外しながら、面白くなさそうな顔つきで7番さんは意外なことを言った。 たしかに男性側のこのパーティーへの参加条件は平均的なもので、7番さんのプロフィールからすれば、彼女はもっとレベルの高いパーティーにも違和感なく参加できる。 レベルの高いパーティーといっても、女性側になにか特別な参加条件が課されることは少なく、べつにバリキャリでなくても、普通のOLさんでも派遣さんでも参加できる。 とはいえ、明らかに「ハイステ男狙ってます!」というのも聞こえがよくなくて、その点7番さんなら「自分がそれなりなので相手もそれなりでなきゃいや」という理由が成…
【奢り奢られ論争】デート費用は男性が持つべきなのか?30代婚活女の私見
奢り奢られ論争。婚活において、男性がデート費用を奢った方がいいのか、割り勘はどうか、メシモク女はいるのか、リアル婚活女性の一意見。
カフェラテのサイズについて考えてしまった 兄弟、姉妹の仲がいいことに越したことはない。 仲がこじれているよりも利点がたくさんあるだろう。だが、婚活アプリの初対面の相手に対しての話の8割が妹の話って…いくらなんでも変じゃないか?そして30歳前半の婚活男の語尾に花が咲くのもなんか違和感ないか?もう妹関係の話はお腹いっぱいだよ…。と心の中で懐疑的な気持ちと愛想笑いに疲れて泣いていた。 現実の私はこの空虚な時間を埋めるかのように目の前のカフェラテをことあるごとに飲んでいった。 『ことあるごと』というのは語尾に花が咲いたことに対して違和感を得た時や、また妹の話!?と苛立ちに近い感覚を覚えたときのことを指…
113. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(16)
参加人数が予定より少なくなってしまったパーティーは、やはりしらける。 そうしないための運営側の配慮。 異性が多いほどチャンスは増えるので、良心的といえる。 その結果…… 7番さんは渋々ながらこのパーティーに参加し、会いたくない僕に会ってしまった。 ご愁傷様。 でもそのおかげでこちらだって気まずい思いをしてるのだから、お互い様だろう。 とにかく、だ。 5分ほどのトークタイムをなんとかこなさなければならない。 会話するしかないのだ。 「どんな男性が好きですか?」 「どんなって、う~ん……」 「性格やステイタス。趣味が合ったり、気を遣わなくて済むとか。あと猫好きも」 後学のためと思って、訊いてみる。…
見た目が全ててはない ウェイティングに対して過大な恐怖と不安を抱いていたが、いざカフェにつくと空いていて、不安は完全に取り越し苦労となった。ドリンクを注文し、カフェの狭い座席に対面で座った。改めて向き合う。 心の中(まじでファービーに似てる)【ポイント20倍】 【個別包装】*総合ランキング1位* Beauty小顔 MATCH MASK 小顔マスク 個包装 20枚 3D立体 血色マスク 3層マスク 立体マスク 蒸れない 小さめ 小顔 効果 血色マスク 99%カット価格:2980円(税込、送料無料) (2022/10/26時点)下がる恋愛テンションと一端の社会人としてのプライドがせめぎあった。 タ…
114. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(17)
その日は結局、誰ともカップリングする気配すらなくパーティーは閉幕した。 帰りの電車では、その残念さよりむしろ、期せずして果たしてしまった再会に心が占められる。 こういうこともあるのか…… なるほど、たしかに気まずい雰囲気で、できれば避けたい事態だ。 話で聞いていた通り。 各パーティーには参加条件があるので、同じような条件で開かれるパーティーに同じような人々が集ってくるのは、むしろ必然といえる。 この先何度だって、同じ人と遭遇する可能性があるのだ。 その「同じ人」も単数とは限らず、参加回数が嵩むほど、複数の人に遭遇する確率が高まる。 ちょっと嫌だな、と思っても、解決方法は見つからない。 参加を続…
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 気が付けば当ブログで扱ったパーティーは8回を数え、記事数も100を超えました。 そこで、お読みいただく際の便宜を図るため、参加パーティー毎にまとめたいと思います。 今回は最初の「婚活パーティー【体験】初参加」の回で、各記事左の通し番号でいうと「003~022」になります。これに便宜上「023. 婚活パーティー【体験】同日複数回への参加について」も付属させていただきます。 今後もまだまだ続いていきますので、どうぞよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton…
まとめ2 「婚活パーティー【体験】初カップリング こだわりを捨てて」の記事
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事1「婚活パーティー【体験】初参加」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】初カップリング こだわりを捨てて」の回をまとめます。 引き続きよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com min…