恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します
はじめまして。 恋愛マターが好きです。 アラフォー男性の婚活パーティー体験談を書いていきます。 記事左の通し番号順に続くお話です。 よろしくお願いします。
147. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(19)
「また、会いましょう」 スプーンでアイスクリームをすくいながら、僕はそう言った。 「はい、是非。いつにしますか?」 「そうですね……次の休みの日に」 「それ、いつですか?」 「え~と、そうですね……いつ、お休みですか?」 そう訊くしかなかった。 休みの日が合わないとわかっていながら。 「来週の水曜です」 「水曜ですか……ちなみに、土日ってわけには……」 「来週は土曜も休みなんですけど」 「え、だったらその日で!」 「友達と遊びに行くんです。もう約束しちゃってて」 「そ、そうなんですか。だったら仕方ない……」 様々な感情が湧き起こる中、なんとか平静を保って、でしたら後でメールします、とだけ言って…
146. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(18)
来週、と約束したものの、再会の日が訪れたのは3週間も後だった。 普通の会社員である僕の休みが土日祝である一方で、販売職に就いている2番さんの休みはむしろ平日。 お互い、会うための都合をつけることができず、予定は後ろ倒しになっていった。 有給を取るべきか。 彼女とのLINEのやりとりの中で、直接その言葉は出なかったけど、ともに意識はしていたはず。 少なくとも彼女は期待していたに違いない。 自分の休みの日に僕が有給を取ることを。 それでも、僕は取らなかった。 心のどこかで、のめり込みすぎるのはよくないと思っていたから。 だめだったときの反動を恐れた。 結果、会えたのは3週間後の日曜の夕方。 どちら…
145. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(17)
カフェを出た僕と2番さんは、駅までの短い道を並んで歩いた。 外は寒かったけど、気持ちは温かだった。 ホームが反対方向だったので、駅の構内で立ち止まって別れの挨拶を交わす。 「じゃ、もしよかったら、また近いうちに」 「よろしくお願いします」 「LINEしますね」 ちょこんと頭を下げる彼女に手を振って、ホームへの階段を上がっていく。 混んでいる電車に揺られながら、ふと思う。 彼女と付き合うのだろうか。 事を急ぎすぎると、見失うものも出てくる。 それは自分の本心だったり、相手の気持ちだったり、環境的なものだったり。 お互い、それなりに大人のせいか、わざと控えめな態度の中で、直情的にはならない。 小さ…
144. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(16)
無理をしている笑顔に、僕の胸は締め付けられた。 彼女なりに苦しんできたことに気付いて、根掘り葉掘り興味本位で訊いてしまったことを後悔する。 それでも、2番さんの心根というか素顔が見れた気がして、これでよかったのだと思える。 付き合いたい。 そんな気持ちが湧き上がってきたとき、私もう35歳なのに、どうしようもないな、と彼女は顔を傾けた。 「そんなことないです。まだまだ十分に若いですよ。美人さんだし」 「でも私、片親を亡くしてるんですけど、33歳でした。もうその歳を超えてます」 「自分が親になっていてもおかしくないのに、ですか」 「まぁ、一般的にはそうですよね。自分が親になるっていうのは、ちょっと…
143. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(15)
「彼氏さんと別れて、パーティーに参加したんでしたっけ。吹っ切るために」 「そうなんです」 「ちなみに職場の方だったんですか?」 「ん、まぁ……」 少し口ごもった感じ。 「上司ですか?」 「わかりますか?」 「年下と付き合うのは想像できないので」 「ですよね。私、精神年齢はきっと低くて」 「……奥さんとかいる人だったとか?」 「……奥さんはいなかったけど、その……」 彼女はいたのだろう。 職場に男性が少ないということは、逆に男性は必然的にモテる環境といえる。 たいしていい男でなくても、同僚女性との争奪戦で火が付いて、なんてこともありそう。 いい職場だな‥‥…! でも、吹っ切るためにパーティーに参…
142. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(14)
「えっと、いいねの方は、もらえなかったのが1人です」 今回のパーティーは当初、男女16対16だったところ、2名追加されて18人同士になった。 18人中、17人からいいなアピールを受けたことになる。 これは多いようで、それほど珍しいことではない。 ちょっと可愛かったら、とりあえずアピールしておこう…… 男性参加者の共通心理。 より重要で真剣度がわかるのはカップル希望だ。 「カップル希望の方はどうでした?」 「そっちは……少し減って15名でした」 「へぇ、それでもすごいですね!」 「そうですか?」 「はい。モテモテです」 そんな、と顔の前で手を振る彼女を見ながら、やっぱり職場の環境なんだろうな、と…
141. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(13)
そっか、ついこの前まで付き合ってた男がいたんだ。 おそらく、多くの男性はそう思う。 彼氏くらいいたって別に普通なのに、それで反感を受けてしまうのが婚活パーティーだったりする。 長年つきあっていた彼女と別れたので参加しました。よろしくお願いします。 もし僕がこんな紹介文を書いたら、カップリングどころかドン引きされるのが落ちだ。 そのあたりの感覚に乏しい2番さんだけど、そこがまた可愛く思えるから仕方ない。 「今日はありがとうございました。でも僕なんかでよかったのかな」 「え、そんなこと。選んでもらえて嬉しかったですよ?」 「でもきっと、いいねとかカップル希望、いっぱいもらえてたんじゃないですか?」…
140. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(12)
ロビーで2番さんと再会した時には、すでに20時近かった。 「どこかで食事でもどうですか?」 2番さんが顔に手を当てて少し迷うような仕草をしたので、遅くなるのがあれでしたらお茶だけでも、と付け加えた。 翌日に仕事を控えた日曜の夜。 なんとなく落ち着かないのは僕も同じだった。 今から何もしないで帰っても、21時を回るのは確実だ。 「30分くらいで切り上げましょう」 僕がそう言うと、2番さんも表情を崩して、はい、行きます、と同意してくれた。 入ったカフェは暗めの照明が落ち着いた雰囲気をつくっていて、さりげなく二人を恋人らしく演出する。 向かい合って座る2番さんの唇は、パーティー会場で見たときより、薄…
139. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(11)
2番さんを第一希望に。 それだけを選んでカップル希望の提出を済ませた。 グラスを手に取ったけど、中身はすでになく、空のまま元の場所に戻す。 彼女も送信を終えたようだ。 雰囲気でそれがわかったけど、会話をするのはためらわれる。 相手を選んだかどうか互いにわからない状況で、どういうニュアンスで話せばいいのか、非常に気を遣うから。 だったら何も口にしないのが無難。 だから手持ち無沙汰にならないように、意味もなくタブレットの画面を弾いた。 「お待たせしました! カップル希望の結果でました! お手元のタブレットをご確認下さい!」 そのまま指を動かして、一思いに画面をタップする。 「おめでとうございます!…
138. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(10)
そのアナウンスが聞こえてきて、タブレットの画面を切り替える。 ……あった。 人知れず胸を撫で下ろす。 当然、隣の2番さんも僕からのいいなアピールを受け取っているので、気になって横顔を覗こうとしたら、思わず目が合った。 お互い、照れながら軽く頭を下げる。 「あ、ありがとうございました」 「いえ、私も。ありがとうございました」 事は順調に運んでいる。 いまの感触を当てにすれば、カップリングできるかもしれない。 その一方で、2番さんに少し悪い気もしてきた。 もしかしたら、僕へカップル希望を出すことを、強制してしまっているのではないかと。 たしかにトークタイムが盛り上がったからといって必ずカップリング…
137. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(9)
すぐにいいなアピールの送信時間になって、迷っているふりをしてそっと隣を窺う。 あんなに盛り上がったんだ、もちろんもらえるよね。 ライブBDを交換するって約束もしたわけだし…… それでも一抹の不安が残るのは、これまでの経験が絶対はないと教えているからだ。 どんなにトークタイムで盛り上がっても、カップリングどころかいいなアピールさえもらえないことも何度かあった。 つまり、盛り上がったのは自分だけで、相手はお付き合いの愛想笑い。 演技派の女性だと、これを見分けるのは存外、難しい。 ただ…… 隣の2番さんは演技派ではないと言い切れる。 大人びた様子も背伸びしているとわかってしまうし、どちらかといえばす…
136. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(8)
その後、17人の参加女性とトークタイムを共有した。 2番さんを含めて計18名の女性と出会ったことになるが、元々は男女16対16だったので、予定よりも2人多いパーティーになった。 少し失礼な言い方になってしまうが、婚活パーティーは質よりも量、を標榜する自分にとっては嬉しい誤算だ。 しかし…… 2番さんの他に、もっと話してみたいと思える女性は残念ながらいなかった。 だからこそ「質より量」なのだけど…… これでもし2番さんが参加してなかったらと思うと、薄ら寒い気がする。 わくわく&どきどきを感じながら最初の席に戻れるのも、2番さんのおかげ。 あとはなんとか彼女とカップリングして、帰りにお茶でも食事で…
135. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(7)
「どれ買いました? 僕はやっぱりツアーの最初が観たくてナゴヤドームを選びました」 「私は……へへ、2つ買いました」 「マジですか!?」 「札幌と5月の東京ドームです。私も参戦したので」 「チケット当たったんですね~。羨ましいです。僕は全滅で……」 そこで2番さんから誇らしげな鼻息が伝わってきた。 「私、沖縄の25周年ライブにも参戦してるので」 すごい! 沖縄まで行ったんですね! でも会社は? なんて野暮なことは訊かない。 本当に好きなアーティストの記念ライブだったら会社とケンカしたって行くだろう。 「残りの大阪と名古屋と福岡はこれから買っていきます」 だったら、と僕は思わず声を高めた。 「手元…
134. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(6)
そして驚いたことに、僕なんかは比べ物にならないほど、2番さんは熱烈な安室ちゃんのファンだった。 そもそも男性と女性とではファンとしての在り方や推し方に違いがあるのは当然だが、僕が音楽的、ビジュアル的に好みだった一方で、彼女は自分の生活の一部としている様子だった。 いわゆるアムラーだ。 時に安室ちゃん40歳、2番さんは35歳と、それほど年齢に隔たりがあるわけじゃないけど、少し上な分だけ、自分の見本としやすかったのだろう。 2番さんがちょっと背伸びしてできる女風を志向しているのも、そのあたりの影響が見て取れる。 いくつになっても憧れは変わらないし、消えないものだ。 二人のトークはいよいよ盛り上がっ…
133. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(5)
このパーティーが開かれたのは2018年の初冬。 安室奈美恵さんが華々しく引退した年だ。 前年2017年9月20日にあと1年での引退を発表して以来、音楽業界にとどまらず文字通り日本全土を席巻するするような安室奈美恵フィーバーが巻き起こった。 2月から始まった最後のライブツアー『namie amuro Final Tour 2018 〜Finally〜』では激しいという言葉では形容しきれないほどの激烈なチケット争奪戦が展開され、ファンだった僕もあらゆる手段を講じて入手を試みたが、全滅した。 ちなみに、当時付き合っていた彼女にもチケットゲットのためにいろいろ協力してもらったが、たいしてファンでもない…
132. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(4)
2番さんの職業は、予想した通り接客業だった。 販売員というので、なにを売ってるんですか、と訊くと、服です、と明るい声が返ってくる。 アパレルショップの店員さんだ。 高級ブランドというよりは、ショッピングモールなどにも入っているファストファッション な感じ。 そういったら彼女にとっては不本意かもしれないが、ファストファッション企業は仕事上でも付き合いが合って、僕としては親しみが湧く上に話題にもできる。 そう思って仕事の話を進めると、ファストファッションには違いないけど運よく某有名百貨店に入っているお店に配属されて、それなりのポジションにいるらしい。 プロフィールに記載れている、思いのほか高い年収…
131. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(3)
受付を済ませた僕は、スタッフに案内されて最初の個室へと向かう。 外がもう暗くなっているせいか、会場内の明かりはいつもより眩しく感じられて、それが少し虚しくて、なんとなく冬らしいと思った。 残念ながら一大イベントであるはずの自分の誕生日はイベントにならずに終わってしまったけど、なんといってもクリスマスが控えている。 いい人に出会いたいな、としんみりしながら2番の個室に入ると、相席の女性はすでに来ていた。 「あ、こんにちは。こんばんは、でしょうか」 僕がそう挨拶すると、2番さんは同じように挨拶してから、営業スマイルぽい笑顔で、よろしくお願いします、と丁寧にお辞儀してくれた。 接客業か受付かな。 メ…
130. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(2)
会場は久しぶりの有楽町だった。 参加人数は男女16対16。 欠席などなければ、16人のパーティー初参加の女性と会える。 僕が申し込むと男性側はすぐに締め切りになったので、特に男性に人気のあるテーマだとわかった。 前回の失敗した流れを考えれば、それもうなずける話だ。 一人参加なら、友達と参加するよりもパーティーに臨む真剣度が高いだろう。 それに、パーティー慣れしてない女性との出会いは、こちらも新鮮な気分になれそうな気がした。 ふと興味が湧いて写真部に入り、可愛い子と知り合ったのはいいけど、お互いまったくの初心者。不器用にカメラを構えながら「これで、いいのかな?」なんて照れて笑いあったり…… いや…
129. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(1)
「映画好き集まれ」のパーティーが終わって一週間ほど。 カップリングして連絡先も交換した5番さんからは、メッセージのひとつも来なかった。 男性側から送るのが礼儀だとすれば、僕からも送らなかったので、当然の成り行きかもしれない。 それでも…… もし彼女が僕に好意をもってくれていたら、なんらかの連絡があってしかるべきだろう。 東京と横浜。 すでに仲が良くなっているならともかく、そうでなければ、近いようで遠い。 これから交際を始めるにはそれなりの熱量が試される。 僕も彼女も、それを避けた…… 加えて。 カップリング後のお茶の席は、少し気まずさが残る終わり方をした。 5番さんは友達の1番さんと一緒に参加…
128. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(14)
カフェに入った僕と5番さんは、窓際の席に座ってコーヒーカップを口元に運ぶ。 よく婚活情報誌なんかには、最初のお茶は短く済ます、長くても1時間、もう少し話したいと思えるところで切り上げるのが妙、なんて書かれている。 その真偽はともかく、概ねは賛成だ。 全部を語ってしまいたくなるところを我慢して、その後のメールやLINEのやりとりで小出しする。 興味を持続させ、関係を長期化させていくことで信頼関係を築く。 むしろ付き合うまでの自然な流れだろう。 なので、5番さんが提案した “30分” という時間も、短さは問題じゃない。 その時間を使ってより深い会話を楽しみ、連絡先の交換もできた。 しかし…… ナチ…
127. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(13)
いや、よかったのはもちろん、僕だってそうだけど…… 「じゃ、じゃあ、とりあえず一階の玄関前で待ってますね」 「わかりました」 場内アナウンスに従って、会場を退出してエレベーターに乗る。 女性が降りてくるまでには少し時間があるので、僕はお手洗いに立ち寄って身だしなみを整えた。 もしかして5番さんは、1番さんと映画に行くことよりも僕とのカップリングを優先してくれたのだろうか。 それとも、どちらかがカップリングしたら映画はなしにするという協定を事前に締結していたのか。 そんなことを考えながら、ビルの玄関で待つこと5分。 エレベーターを降りた5番さんが小走りに駆けてくる。 「お待たせしました」 「いえ…
126. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(12)
「ありがとうございました」 カップル希望の送信を終え、グラスを取った拍子に5番さんと目が合ったので、いいなアピールをもらったお礼を言う。 5番さんははにかんだ様子で、ちょこんと頭を下げた。 相席した隣同士でいいなアピールを送る状況というのは、よくあることだが、何度経験してもこそばゆいものだ。 「お待たせしました! カップル希望の結果でました! お手元のタブレットをご確認下さい!」 ついにこの時がきた。 こそばゆさが緊張に上書きされたが、気持ちを落ち着かせるように心の中で唱える。 ダメでもいいじゃないか、どうせ条件はよくないんだ。 横浜まで行ったり来たりなんて口でいうほど簡単じゃない。 たとえこ…
125. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(11)
そうこうしているうちに、いいなアピールの結果がでた。 タブレットを更新すると…… 5個もらっていた。 1番さん、それに5番さんからも来ている。 よし! 嬉しさと安堵に息を吐いたのも束の間、すぐにカップル希望の選択に迫られる。 最もカップルになりたいのは1番さん、次点で5番さん。 でもこの二人は友達参加で、この後すでに映画を控えていて、おまけに横浜の人…… うまくいかないものだな、と天井を見上げたが、他の参加女性の中にカップリングしたいと思える人がいなかったことは幸いだろう。 もしいたら、1番さんと5番さんにアタックするデメリットを考えて、そちらに向かうかもしれない。 そうすると、結局はそこまで…
124. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(10)
「どうでしたか?」 いい人はいましたか、という意味だろうけど、いいと思った人は彼女の友達なので、ちょっとずらして答えた。 「なかなか楽しいパーティーでしたよ。好きな映画の話もできたし。どうでした?」 「楽しかったですよ、私も」 照れが混じったようなその言い方に、今度は僕の方が気になってしまった。 彼女の言う「楽しかった」に、いい男と出会えた、という意味が込められているような気がして。 最初の印象通りふわふわしてる5番さんだけど、照れの仕草も可愛くて、なんだかんだいって気になる存在なのだ。 それはよかったですね、と答えたところで、いいなアピールの提出を促すアナウンスが流れたので、僕はまず1番さん…
123. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(9)
その後、残り4名とのトークタイムを終えた僕は、最初の個室に戻った。 5番さんに軽く挨拶を済ませると、せわしなくタブレットをいじる。 いや、いじるふりだ。 参加女性のうち、いいなと思ったのは1番さんとお隣の5番さん。 その二人が友達だと知ってしまい、なんとなく気まずい。 その上で両方にカップリング希望を出すのは節操ない感じがして…… たとえば。 先ほど予想したように、二人が誰ともカップリングしないで予定通り映画を観に行き、鑑賞後に食事をしたとする。 まずはその映画の感想を言い合うだろう。 面白かった、面白くなかった、あの展開はいまいち、でもラストはよかった、等々。 そして。 自然の流れでこのパー…
122. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(8)
1番さんはいたって平凡な口ぶりで、そうです、会社の同僚で、と言った。 パーティー参加女性のプロフィールに、神奈川、と書かれている人は他にいないので、彼女が一緒に参加している友達は、あのほんわりとした5番さんで確定だ。 よりによって、まあまあカップリングしたいと思える最初の個室の5番さんと、是非ともカップリングさせていただきたい1番さんが友達なんて…… ひとつのパーティーでカップリングしたい女性が2人も現れること自体、奇跡的なのに。 「行く映画はもう決まってるんですか?」 パーティー終了後、連絡先の交換をしてその日は終わり、というケースもなくはないが、普通だったらお茶なり食事なりに行く。 なので…
121. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(7)
「そうですか。私、今日はこのあと、友達と映画館に行くんです。久しぶりに」 「お友達、ですか」 僕の疑念を感じ取ったわけでもないだろうけど、1番さんは言葉を続けた。 「実は一緒に来てるんです、ここに」 知人や友人と仲良く参加、というのは聞いたことがあったが、その場に遭遇したのは初めてだった。 いや、正確にいうとこれまでもあって、知らされなかっただけだろう。 あえてそれを男性側に伝えるメリットなどないのだから。 男性にとって、友達と一緒に参加している女性は、どうしてもカップリングしにくいイメージがまとわりついて、敬遠対象になりがちだ。 その理由として、ひとつには、まさに今しがた1番さんが口にしたよ…
120. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(6)
個室に入った僕を笑顔で迎えてくれたのは、しっかりとメイクが施された美人さんだった。 いい意味で予想を裏切られた僕は、思わず心の中で「よし!」と叫ぶ。 多少、濃いめのメイクだが、婚活パーティーに臨む真剣さの表れとも取れる。 第一印象に左右されがちなパーティーにあっては、自分を相手に強く印象づける必要があり、その意味で1番さんは僕に対して見事に成功を収めていた。 プロフィールから感じた通りの好みの女性。 なんとかお近づきにならねば……! 「どんな映画が好きですか?」 「なんでも観ますよ」 「最近はなにか観ましたか?」 「レンタルで邦画をいくつか」 まずは当たり障りのないところで会話を進め、そのあい…
119. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(5)
雲のようにフワフワしていて、届きそうで届かない…… そんな印象を受けた5番さん。 婚活パーティーには、結婚に関する直截的なトークを繰り広げる女性もいれば、5番さんのようにいまいち目的が伝わってこない女性もたまにいる。 それが悪いというわけではなく、今回のように映画好きが集まるパーティーなら、5分ほどのトークタイム中は映画の話題で楽しく盛り上がり、その際の印象なりを手掛かりにカップリングする。 具体的な交際や結婚についての話はそのあとだろう。 だから5番さんが特殊というのではなく、一見つかみどころのない会話の中でも彼女なりの触覚で相手を探り、まずはカップリングの相手として相応しいかどうか見定めて…
118. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(4)
けっこう好きですよ。 「けっこう」ってなんだろう。 普段はあまり観ないけど、誰かに誘われれば一緒に映画館に行ってあげてもいい、そんな感じだ。 もっと露骨に、暇つぶしにはちょうどいい的な…… 「特に好きなジャンルとかありますか?」 「う~ん、そうですね、アニメは好きですね」 「ジャンル」の捉え方も微妙だ。 アクションとかラブストーリーとか、そんな意味だったのに。 しかし、ひとたびアニメが好きと聞いてしまった以上、後戻りはできない。 自分の持っているネタを引き出そうと、アニメ、アニメ、と頭の中で反芻するうちに、先日の池袋でのオタクパーティーの記憶が蘇ってきた。 マニアックなアニメにさほど造詣が深く…
117. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(3)
「遅れてすみませんでしたぁ」 三十代中頃の5番さんは、おどけない口調でそう言った。 どちらかといえば童顔で、二十代後半くらいに見える。 「全然大丈夫です。日曜だけあって、電車も混んでましたよね」 「あ、混んでました! でも遅れちゃったのは、乗り換えがうまくいかなくて……」 「なるほど、遠くからいらしたんですか?」 「神奈川です」 どこのパーティー会場でも東京近県からの参加者は一定数いるが、とりわけ東京駅を擁す東京ラウンジは多い。 普段の通勤で使っている人もいれば、パーティー参加のためだけにやってくる人もいる。 カップリングして付き合うことになった場合、いわゆる遠距離恋愛とまではいかなくても、多…
116. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(2)
映画好きが集まるパーティー。 場所は東京駅からほど近い東京ラウンジで、13時開始。 そのビルに入って、エレベータに乗る。 映画の話で盛り上がってカップリングしたら、軽くお茶でもしてそのまま映画を観に行ってもいいな。 そんな些細でありふれたデートほど、むしろ遠くに感じてしまうこともあるのが婚活で。 結婚を前提としないデートは婚活というよりは恋活の範疇というから少し悲しい。 結婚に本気でないかといえば、決してそんなことはないのだけど…… 映画という趣味を通じて、まずは軽くつながることを期待して、トイレで服装の乱れを直してから受付に向かう。 最初の個室に入って、受付で渡されたタブレットを使い参加女性…
115. 婚活パーティー【体験】友達参加の片方とカップリング(1)
すっかり深まった秋の気配に寂しさを覚えつつ、それを慰撫するようにParty Party様のサイトで婚活パーティーを物色する。 なにかこう、温かい気持ちになれるやつ…… パーティーのテーマを流し見していくが、ピンとくるものがなかった。 そういえば先日、新宿の南口と西口のラウンジで、2日連続で参加したパーティーのテーマ。 南口が「思いやりのある女性」で西口が「一緒にいて癒される女性」。 そのどちらにも出席していたバリキャリの7番さん。 ……彼女はそのテーマに相応しいだろうか。 M気質の男性にとってもそうかもしれない。 まぁ、男性次第ということで。 とりあえず楽しく話ができればいいと思って、なるべく…
まとめ8 「婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇」の記事
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事7「婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇」の回をまとめます。 今後も続いていきますので、よろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minato…
まとめ7 「婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編」の記事
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事6「婚活パーティー【体験】渋谷で憧れの職業編」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編」の回をまとめます。 今後も続いていきますので、よろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com (adsbygoogle = window.adsb…
まとめ6 「婚活パーティー【体験】渋谷で憧れの職業編」の記事
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事5「オタク婚活パーティー【体験】池袋編」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】渋谷で憧れの職業編」の回をまとめます。 今後も続いていきますので、よろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com (adsbygoogle = …
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事4「婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして」に続いて、次の「オタク婚活パーティー【体験】池袋編」の回をまとめます。 引き続きよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); <…
まとめ4 「婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして」の記事
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事3「婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして」の回をまとめます。これに便宜上「073. 婚活パーティー 小休止 たった一人を求めて」も付属させていただきます。 引き続きよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com min…
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事2「婚活パーティー【体験】初カップリング こだわりを捨てて」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問」の回をまとめます。 引き続きよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.co…
まとめ2 「婚活パーティー【体験】初カップリング こだわりを捨てて」の記事
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 前回のまとめ記事1「婚活パーティー【体験】初参加」に続いて、次の「婚活パーティー【体験】初カップリング こだわりを捨てて」の回をまとめます。 引き続きよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com minaton-blog.com min…
いつも婚活パーティー体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 気が付けば当ブログで扱ったパーティーは8回を数え、記事数も100を超えました。 そこで、お読みいただく際の便宜を図るため、参加パーティー毎にまとめたいと思います。 今回は最初の「婚活パーティー【体験】初参加」の回で、各記事左の通し番号でいうと「003~022」になります。これに便宜上「023. 婚活パーティー【体験】同日複数回への参加について」も付属させていただきます。 今後もまだまだ続いていきますので、どうぞよろしくお願い致します。 みなとん minaton-blog.com minaton-blog.com minaton…
114. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(17)
その日は結局、誰ともカップリングする気配すらなくパーティーは閉幕した。 帰りの電車では、その残念さよりむしろ、期せずして果たしてしまった再会に心が占められる。 こういうこともあるのか…… なるほど、たしかに気まずい雰囲気で、できれば避けたい事態だ。 話で聞いていた通り。 各パーティーには参加条件があるので、同じような条件で開かれるパーティーに同じような人々が集ってくるのは、むしろ必然といえる。 この先何度だって、同じ人と遭遇する可能性があるのだ。 その「同じ人」も単数とは限らず、参加回数が嵩むほど、複数の人に遭遇する確率が高まる。 ちょっと嫌だな、と思っても、解決方法は見つからない。 参加を続…
113. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(16)
参加人数が予定より少なくなってしまったパーティーは、やはりしらける。 そうしないための運営側の配慮。 異性が多いほどチャンスは増えるので、良心的といえる。 その結果…… 7番さんは渋々ながらこのパーティーに参加し、会いたくない僕に会ってしまった。 ご愁傷様。 でもそのおかげでこちらだって気まずい思いをしてるのだから、お互い様だろう。 とにかく、だ。 5分ほどのトークタイムをなんとかこなさなければならない。 会話するしかないのだ。 「どんな男性が好きですか?」 「どんなって、う~ん……」 「性格やステイタス。趣味が合ったり、気を遣わなくて済むとか。あと猫好きも」 後学のためと思って、訊いてみる。…
112. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(15)
「ホントはこのパーティー、でる予定はなかったんだけど」 視線を外しながら、面白くなさそうな顔つきで7番さんは意外なことを言った。 たしかに男性側のこのパーティーへの参加条件は平均的なもので、7番さんのプロフィールからすれば、彼女はもっとレベルの高いパーティーにも違和感なく参加できる。 レベルの高いパーティーといっても、女性側になにか特別な参加条件が課されることは少なく、べつにバリキャリでなくても、普通のOLさんでも派遣さんでも参加できる。 とはいえ、明らかに「ハイステ男狙ってます!」というのも聞こえがよくなくて、その点7番さんなら「自分がそれなりなので相手もそれなりでなきゃいや」という理由が成…
111. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(14)
「こんにちは」 「こ、こんにちはっ」 僕が個室に入ると、7番さんは歪めた表情を横に背けながら挨拶を返してくれた。 間違いなく、昨日のバリキャリ風7番さんだった。 冷静さと愛想を保とうとして笑顔が引きつってしまう7番さんに、同情を催すとともに申し訳なく思った。 この場合。 昨日、僕はいいなアピールを彼女に送って、彼女は僕に送らなかった。 いいなアピールを送る基準は人それぞれだから、それでなにかが測れるわけではないが、どちらかといえば僕がフラれた側で、格好が悪い。 その点、7番さんは毅然としていられる。 しかし。 またしても異性を求めてパーティーに参加している、しかも二日連続で! という事実は、一…
110. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(13)
その女性が待っているのは偶然にも前日と同じ7番の個室だった。 十中八九、間違いないよな…… 名前こそ憶えてなかったが、その他の項目が指し示すのはただ一人、あのバリキャリ風の7番さん。 いろいろな意味で気まずかった。 第一に、婚活パーティーで同じ異性と別のパーティーで再会するのはけっこう気まずい。 控えめに言って両人とも相手に恵まれなかったということであり、またしても異性を求めてパーティーに参加している事実が、決して恥ずかしがることではないにしても心情として恥ずかしい。 第二に、その気まずさの度合いは最初に会った回の二人の結果による。 カップリングしていればさあ大変。 正式にお付き合いが始まるま…
109. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(12)
スタッフに案内されて最初の個室に入ると、すでに相席の女性が座っていた。 「こんにちは」 「こんにちは」 ぱっと見は同年代のアラフォーといったところ。 黒くて短く整えられた髪型に、控えめなイヤリング。 なんとなく専門職を思わせる。 早めに到着して事前に参加女性のプロフィールを確認する僕よりも早く来るとは、教師っぽくもある。 「曇り空ですけど、雨、降らなきゃいいですね」 「ええ……」 とりあえずなにか会話を、と思ってありきたりな話題を持ち出すが、反応は薄く、すぐに手元のタブレットに視線を落とした。 僕のプロフィールにはすでに「興味なし」の烙印が押されているのかもしれない。 まあ、それはそれでわから…
108. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(11)
翌日の午後、僕は昨日と同じJR新宿駅の今度は西口に降り立っていた。 これから参加するのは14時開始の「一緒にいて癒される女性」がテーマのパーティー。 さて、どんな女性に出会えることやら…… 会場に向かいながら、昨日と同様のケースに遭遇した場合に備えて思考を巡らせる。 つまり、自分よりずっと若くて魅力的で、付き合いたいと思える女性。 一見、結婚に焦るような状況でないように思えて、内実は本人にしかわからない。 まだ20代の半ばであっても、仲間とわいわい騒いでいるような日常が似つかわしくあっても、切実に結婚を望んでいるのかもしれない。 そう、いまさらながらに、これは婚活パーティーなのだ。 結婚を前提…
107. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(10)
「カップル希望の結果でました! スマホでご確認ください!」 いい異性がいなかったという隣の女性を気にしつつも、遠慮気味にスマホを操作する。 希望はもちろん…… 「今回はカップリングが成立しませんでした。」 スマホ画面を支配したその表示に、時が止まる。 ……そうか、そうだよな、ははは。俺はなにを期待していたんだ。 噛み締めるように、スマホの画面を消す。 「やっぱり僕も、いい人はいませんでした」 自嘲気味な笑みがこぼれる僕に、隣の女性も苦笑する。 「また今度、がんばりましょう!」 「で、ですね。また今度、僕もがんばります、はは……。今日はありがとうございました」 親しくもならなかった相席の女性に慰…
106. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(9)
相席の女性と二言、三言話すうちに、いいなアピールの結果がでた。 もらったいいねは…… 3つ。 8人中、3人から。 ちょっと少ない方かもしれない。 その内訳は…… なんと8番さん! たしかにトークタイム中は楽しく話ができたけど、年の差を考えれば、期待しつつも本心では諦めていた。 それでももらえたということは、どこかに脈があったのかもしれない。 それはおそらく…… 真剣な結婚相手として、ではないだろう。 彼女が僕に向ける視線は、どこか兄に向けるそれだった。 ちょっと安心できる相談相手、くらいのポジション。 それならそれでいい。 友達からだって文句ないのだから、下心なしにOKだ。 残り2つは…… あ…
105. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(8)
最初の席に戻って、まずは誰にいいなアピールを出すかについて、頭を働かせる。 直前の若くて可愛い8番さん。 トークタイム中の思考を再開させるが、やはり答えはでない。 3つの選択肢の中で、最も妥当なのは「恋人として」だろうか。 目を瞑ってただ通り過ぎていくのを見送るのは残念すぎるし、かといって結婚相手として臨むのはかなり図々しく思われる。 友達からあわよくば恋人に…… 正直にいえば、自分にとってこれが一番理想的で、同時に楽だ。 もしいいなアピールをもらって、間違ってカップリングしてしまったら、これでいこう。 8番さんをポチっと。 次に…… バリキャリの7番さん。 好感を持つ点がいくつかあって、いい…
104. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(7)
選択肢1 素直に諦める。 なんといっても年齢が違う。こちらより一回り以上若い。それだけに魅力的で、笑顔も可愛いくて、仲良くなれたら楽しいに決まっている。しかし……一般論として、彼女が僕をパートナーとして選ぶはずがない。きっと趣味だって違うし、周囲の目もある。さっさと諦めよう。 選択肢2 恋人として。 彼女はまだ26歳。婚活パーティーに参加しているとはいえ、必ずしも即座の結婚志向とは限らない。まずは遊び仲間や恋人を見つけ、あわよくば結婚に進む……つまり婚活というよりは恋活。その相手としてだったら、僕にだってワンチャンあるかも。軽快なフレンドトークでカップリングを狙おう。 選択肢3 結婚相手として…
103. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(6)
「お仕事は……雑貨屋さん、なんですね」 「はい、かわい目の小物とか、普通に日用品とか」 「100円ショップとは違うんですよね?」 「違うくもないです。ショッピングモールに入ってるんですけど、同じフロアに百均もありますから。けっこう似てるかも」 屈託ない笑顔に、こちらも釣られて笑顔になる。 少し懐かしいような、清々しい春風のような…… こんな気持ちになったのはいつ以来だろう。 社会の不条理に身を晒し、日々の生活にまみれ、異性とのやりとりに右往左往する…… もう一度この子くらいの年からやり直せたら、と思ったところで、頭を振る。 そうじゃない。 自分のことはともかく、8番さんだって働く社会人として、…
7番の席を立ち、小さく息を吐き出して気持ちを立て直す。 次の席に向かう前に、7番さんに踏ん切りをつけなければならない。 その間、約2秒。 席の後方にはすでに次の男性が迫っている。 オープンな会場だからこそ、落ち込んだ姿を晒すことはできなかった。 意識して明るい表情を繕い、次の8番の席に入る。 「こんにちは~」 「あっ、こ、こんにちは!」 焦ったように挨拶を返してくる8番さん。 せわしくお辞儀までしてくれた様子からは、焦りというよりは、緊張がそうさせたのだと感じ取れた。 「このパーティーは個室じゃないんですね。今までは個室ばかりでした」 緊張までしてくれる8番さんに申し訳なくなって、まずはその場…
「猫、飼ってるんですね」 「ええ」 「可愛いですよね」 「保護猫だったのを引き取って」 「なるほど」 相槌を打ちつつ、僕はチラッと7番さんの横顔を盗み見た。 彼女の意外な優しさに反応してしまったからだ。 マンガなどでよくある、一見冷たそうな人が雨に打たれる子猫を猫を放っておけずに連れて帰る、というアレだ。 僕も動物を好きなだけに、保護猫を可哀そうと思うだけでなく実際に引き取った7番さんにリスペクトを覚える。 なかなか、好きなだけではできないことだ。 仕事ができて、それなりに美人さんで、その上保護猫を引き取って育てる優しさと気概がある…… リスペクトと同時に親しみも湧いてきて、心なしか僕の口ぶり…
100. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(3)
「こんにちは~」 「こんにちは」 僕が席につきながら挨拶すると、7番さんは姿勢を崩さずにわずかに顔だけをこちらに傾けるように挨拶をした。 すぐに前に向き直った彼女の横顔に一瞬、失望の表情が浮かんだのは気のせいだろうか。 さて、どのあたりから話題にしようかな…… スマホで7番さんのプロフィールを見ながら会話のネタをひねりだそうとする間、7番さんからなにか話しかけてこないかと期待したが、それはなかった。 というか、スマホさえ見ていない。 会話をリードするのは男性の役目だと決めつけているのか、それとも僕のプロフィールに関心がないのか…… 正直、やりにくいな、と思いつつも、想像したくらいには美人だった…
099. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(2)
新宿の南口ラウンジに到着すると、今日はご自身のスマホを使ってのパーティーです、と説明を受け、スタッフに誘導されて席に向かう。 タブレットのかわりにスマホを使うパーティーはたまにあって、仕様が大きく変わるわけではなく特に不便は感じないが、席が個室でなくオープンだったのはこれが初めてだった。 横に並ぶタイプの二人掛けのテーブル席で、前後左右のテーブルとは一定間隔が空いているものの、空気感は伝わってくる。 あのペアは会話が弾んでいるようだ、逆にあっちは気まずい雰囲気が漂ってるな…… 具体的な内容まで聞こえてくることはなく、それほど気になるわけではないが、なんとなく、相席した女性と会話するのがためらわ…
『恋庭』やってみました! 婚活・恋活 ゲーム・マッチングアプリ【体験談】
いま、話題のマッチングアプリ『恋庭』に夢中です。 先日、もしコロナ渦において対面式の婚活パーティーへの参加がためらわれるならば、一時的にしても、別の恋活・婚活の手段を講じてみてはどうでしょう、という記事を書きました。 こちら↓↓↓ minaton-blog.com そのような記事を書いた手前、自分でも探してみたところ、『恋庭』というゲーム×マッチングアプリを発見! ご存じの方も多いと思いますが、このアプリ、かなり面白いです。 概要は、自分の「庭」を育てつつ、誰かとマッチングしたらその人との「恋庭」が解放され、そちらは二人で協力しながら育てていく、というもの。 「庭/恋庭」では、オブジェのレベル…
098. 婚活パーティー【体験】新宿でバリキャリと再遭遇(1)
良くも悪くも恵比寿ラウンジでの余韻を残しつつ、Party Party様のサイトで次に参加するパーティーを探す。 その週末は土日ともに空いてはいたが、できれば片方に複数パーティーを突っ込んで、もう片方はゆっくり休養したいと思っていた。 同日複数参加といえば…… 僕は新宿に当たりをつけて検索する。 同じ日に複数参加する場合、パーティー間の時間が空きすぎても嫌だし、会場が離れすぎていても不便、といった問題が発生する。 それを解消してくれるのが、西口と南口にそれぞれラウンジがある新宿だった。 過去にも数回、お世話になっている。 とはいえ…… 時間や場所の問題はクリアできても、テーマ的に参加したい、ある…
097. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(8)
パーティー会場を出た僕は、近くのこじんまりとしたカフェに入った。 気分が優れないのは、どうしたって4番さんの片影だ。 彼女とのやりとりが、小さな爪痕となって僕の心に残った。 誰が悪いわけじゃない、状況とかタイミングとか、つまり婚活の相手として縁がなかっただけだ…… そう思おうとして、うまくいかない。 口につけたコーヒーは、味がわからないまま、ただ胃の中に落ちていく。 みんなが幸せになれればいいのに…… 結局、今回のパーティーでは誰ともカップリングしなかった。 正確にいえば、いいなアピールもカップル希望も自分からは送らず、もらったのもゼロに近かった。 そして、総括してみる。 「キレイ系の女性」に…
096. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(7)
そこまで考えて、チラッと隣を見た。 フォーマルな服装の4番さんは、慎重な手付きでグラスを口に運んでいる。 着ているものを汚さないように気をつけているのだろう。 仕事もできそうな彼女の場合、問題はより複雑かもしれない。 職場を腰かけ程度にしか思っていなければ、婚活パーティーにももっと陽気に臨んで、あっけらかんとした口調で「私、早くいい男と結婚して子供産みたいんです」と甘えればいい。 男はそんな女性を可愛いと思うから、魅力さえあれば事がうまく運ぶ可能性だってある。 しかし4番さんからは、本当はバリバリ仕事をこなせるはずだという自負と悔しさみたいな濃密な空気も伝わってくる。 そしてお金も欲しい。 年…
095. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(6)
「でも残業がないって派遣さんの特権というか、いいことだと思います」 とっさのフォローだったが、明らかなミス。 派遣であることに不満を抱いている4番さんにとって、屈辱的にすら思える言葉だったかもしれない。 「あ、いえ、うちにも派遣さんいますけど、仕事終わりは遊びに行ったりしてとても充実してるみたいですし、僕も残業ばっかりで、正直働くのが嫌になったりで……」 隣から苦笑とも自嘲ともつかない低い笑いの振動が響く。 「でも派遣の給料なので、残業はむしろしたいです。でもさせてくれないんですよ」 事情は承知している。 僕の職場の派遣さんは特殊なスキルもあって時給2400円。 時給だけなら正直、社員と比べて…
はてなブログから特別お題が出ていますので、引き続きこれについて書きたいと思います。 ブログ名もしくはハンドルネームの由来は? 自粛生活が続く中、海を見にいきたいなぁと思ったのがこのハンドルネームのきっかけです。 イメージは横浜あたりです。 ブログ名はそのまま、婚活パーティーへの参加体験を追想する、です。 はてなブログを始めたきっかけは? 婚活パーティーに参加してみようと思ってネットで探したとき、思いのほか、いい情報が得られませんでした。 その後、参加し続けていい経験ができましたので、参考や一助になればと思って、このブログを始めました。 同時に、小説や脚本を書いてきましたので、この記事で書籍化と…
はてなブログ10周年特別お題「好きな連ドラ10選」 おすすめの連ドラ特選
はてなブログから特別お題が出ていたので、これについて書こうと思います。 「好きな◯◯10選」で、連ドラを選びました。 やはり恋愛ドラマがメインになります。 ・東京ラブストーリー 当時観て、DVDを購入して、たぶん100回は観たと思います(世界最多!?)。 自分の原点かもしれません。 柴門ふみさん原作、坂元裕二さん脚本の切ない恋愛ドラマです。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a] function(){arguments.currentScript=c.currentScript c.scripts[c…
094. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(5)
「失礼します。こんにちは」 「あ、こんにちは」 僕が挨拶をすると、4番さんは面接官にするように、すっと背筋を伸ばして挨拶を返してくれた。 膝の上で折りたたんだ指先が小さなポーチを掴んでいて、少しの緊張が伝わってくる。 フォーマルな服装と可愛らしいポーチのアンバランスさが、むしろ表裏のなさを感じさせて好感が持てた。 真面目でしっかり者の学級委員タイプ。 それだけにパーティーにも真剣な気持ちで参加しているに違いない。 こちらも真剣で向かわないと礼を失するな…… そう思った僕は、タブレットでしっかりと4番さんのプロフィールを確認する時間を稼ぐため、何気ない話題を振った。 「普段はお仕事、忙しいですか…
093. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(4)
その後も期待に胸を膨らませながら個室をめぐったが、取り立てて目新しさを感じるような出会いはなかった。 若干の寂しさを覚えつつ、終わりも近くなった4番の個室に向かいながら、パーティーのテーマが漠然としている分、女性にとっては窓口が広く、男性にとっては狭いのかな、と考察してみる。 たとえば先日に渋谷で開催された「憧れの職業」のケースだと、職業がマストなだけあって、参加する女性は他はどうあれそこだけは外さない。 それが今回のように「キレイ系」となると、解釈の自由という範囲に収まる。 そこに恵比寿というブランドがつくことで、女性にとっては敷居が、男性にとっては期待が高まるのだけど、存外、男性ほどに女性…
092. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(3)
最初の個室で相席した女性は、恰幅のいい地方公務員の方だった。 今回のパーティーテーマである「キレイ系」に該当するかどうかは微妙だけど、美の尺度は千差万別ということで納得はいく。 それより困ったのは、たいして緊張している様子でもないのに、会話が進まないことだった。 トークタイムが始まって以後、タブレットでプロフィールを見ながら、書かれていることの上から順というように質問を繰り出すが、どれにも食いついてこない。 機嫌が悪いのかな。 それともよっぽど僕のことが気に入らないのかな…… このような場合、職業についての話題が一番無難で、受け答えのマニュアルらしきものが通用しやすいが、「公務員」というわかっ…
091. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(2)
恵比寿にはParty Party様のラウンジがいくつかあって、今回の会場は駅からほど近いビルの2階。 この辺りは昔の職場からほど近く、それなりに土地勘はある。 男性たちが「恵比寿」という語感から連想されるオシャレな女性を求めて参加してきているということは、女性たちだってそれに相応しいハイステ男性を期待しているだろう。 僕はハイステじゃないけどね、と内心で舌を出す。 ハイステでない自分が陽気に会場に向かえるのは、婚活パーティーに限っていえば、条件が絶対ではないと気付いたから。 実際に対面した時のフィーリングの行方。 そこに勝機を見出す。 自分が参加女性に恵比寿的美人を期待しておいて、こっちは条件…
090. 婚活パーティー【体験】恵比寿でキレイ系の女性編(1)
その後、渋谷ラウンジの「憧れの職業の女性」のパーティーには2回ほど参加した。 参加女性はそれぞれに魅力的で、なるほどと思える人気職業についていたが、正直なところ物足りなさを感じた。 原因は同ラウンジ初参加時に出会ったあの女性にあるのは間違いない。 意識などまるでしてないかのように膝を擦り寄せてくるCA美女…… ミステリアスな8番さんだ。 思い出しただけで、彼女の香水が匂ってくる。 その香りにつられるように、スマホをまさぐって確認してしまう。 パーティー中に彼女に送ったこちらのメアドに返信がきてないか。 彼女とのトークタイムを終えて、世の中の大半の男は骨抜きにされてしまうこと疑いないと思ったが、…
「カップル希望の結果でました! スマホをご確認ください!」 ついにやってきた。 体調不良によるひと月の休止と池袋での惨敗の記憶。 久しぶりの高揚感に胸を高鳴らせ、スマホ画面を更新すると…… 「今回はカップリングが成立しませんでした。」 ………… 時がとまった。 しばらくしてから、絶望を現実の感覚として受け止める。 負けたのだ。 他の競争相手に。 8番さんを一言でいえばミステリアスなCA美女。 ここにいる男性全員が彼女にカップル希望を出したと断言できる。 そして僕は弾かれてしまった。 彼らと、彼女に。 他の2名の女性からカップル希望があったらしく、1人は隣の4番さんかな、とうっすら思ったけど、強…
雨があがってればいいですね、と4番さんと少し雑談していると、いいなアピールの結果が出た。 明確な狙いがあるときは、少し緊張する。 その8番さんは…… あった! 心の中で拳を握りしめる。 あの思わせぶりなあの態度は、僕への好意の表れ。 ニヤッとしつつも、期待だけでなく不安も胸にわだかまるのを感じる。 あの手のタイプは、すべての男性に対して同じ接し方をするものだ。 送られてきたいいなアピールも、その一環としてのただのリップサービス。 ――まあ、それでもいい。 次のカップル希望で事の真相は明らかになる。 もしカップリングしたら…… あの媚態を独り占め。 ああしてこうして……! 8番さんをカップル希望…
すべての参加女性とのトークタイムを終えて、最初の席に戻った。 隣の4番さんと「戻りました」「お疲れさまー」と言葉を交わすが、心ここにあらずといった状態で。 頭の中は当然、8番さんで占められている。 8番さんの後にも3人の女性と話したが、彼女たちをほとんど憶えてないくらいに。 「どうでしたー」 4番さんが気兼ねなく訊いてきたので、「そうですねー、難しいかな?」と軽く笑いながら答える。 「そちらはどうでした?」 「いい男って少ないから」 「性格的にですか?」 「そんなとこです。人のこと言えないけど」 いつもならその朴訥な正直さが好ましく思えて、いいなアピール送ろうかな、でもカップル希望までは、など…
清潔な媚態。 周りにいないタイプだった。 CAさんだし、さぞかしモテてきたことだろう。 なのになぜ…… 婚活パーティーなのか。 同じ婚活パーティーでも、ハイスペックな男性が集まる企画ならまだわかる。 でも今回はそうじゃない。 多少の条件はあっても、年収は平均で足りる。 ということは…… 案外、質素倹約をよしとする賢妻タイプか。 いやいや、そう思わせること自体が男をおびき寄せるエサで。 気がついたら身ぐるみ剝がされて無一文。 だったらハイスぺ男子の方がより効率的な気が…… そんなことを考えている最中にも、8番さんとの会話が進む。 この時点で主導権はすっかり彼女に握られていた。 「ペット飼ってるん…
数名とトークタイムを終えて、いよいよ8番の席に向かう。 例の客室乗務員がいる席だ。 「失礼します」 「こんにちは!」 彼女は最高の笑顔で迎えてくれた後、僕を正面に見据えたまま、しばらく視線を外さなかった。 見まごうことのない美しさ。 僕はその間、魂を絡め取られでもしたかのように動けなかった。 10秒くらいあったかもしれない。 はっと我に返って、女性を凝視してしまって失礼だったな、と思ったが、彼女は笑顔のまま。 ……これが彼女一流のオモテナシだろうか。 その破棄力に世の中の9割5分の男性は骨抜きにされるに違いない。 僕はむしろ用心して会話に臨んだ。 「お仕事は客室乗務員なんですね」 「はい」 香…
「こんにちは」 「こんにちは」 隣に腰をかけた女性に型通りの声をかける。 ここは4番の席だから4番さん。 ふっくらしていて、30代半ばくらいかな。 職業は…… 慌ててプロフィールを確認すると、看護師さんだった。 それっぽい。 なにか話かけようと思ったが、すぐにパーティーの開始を告げるアナウンスが流れ始めたので、それが終わるのを待った。 「今座っているお席の隣の方が最初のお話相手になります。それではトークタイムスタートです!」 あらためてお辞儀をしあって、それぞれがスマホで相手のプロフィールを見ながら、言葉を発する。 「看護師さんなんですね」 「そうですよ。実は今も夜勤明けで」 「え。じゃあ寝て…
このパーティーのテーマは「憧れの職業」の女性。 当然のように参加女性のプロフィールチェックも職業欄からになる。 視点を職業欄に定め、どんどん画面を弾いていく。 保育士、出版社、看護師、営業事務、客室乗務員…… うん、どれも女性らしい職業。 その中でも特に「客室乗務員」に惹かれた。 正確にいえば、学生時代、航空会社は就職先として同窓の女子たちに人気だったので、「客室乗務員」という語感が当時の記憶とまではいわなくてもアバウトな雰囲気を呼び覚まし、感傷的な気分にさせた。 彼女たちは元気かな。 希望が叶って客室乗務員になれていたら、その後はモテ人生を送って、今頃はセレブママにでもなって…… いや、皆が…
いつも婚活パーティーの体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 先日、婚活パーティーに関する電話相談を始めた旨、お知らせしましたが、今度は婚活パーティーに限らず、恋愛一般についてもご相談に乗ったり、お話を聞けたらと思って、類似の電話サービスを開始しました。 有料ですが、思ってたのと違うな、と感じましたら、すぐに通話を切っていただいて構いません。 愚痴も聞きますし、なにかお役に立てれば幸いです。 下記リンクから、お気軽にご利用下さればと思います。 よろしくお願い致します。 恋愛研究家が恋愛相談承ります 幅広い知識と経験で恋愛サポート、なにげない恋バナも !function(d,s,id){…
その日、渋谷は雨だった。 JR渋谷駅からほど近いカフェで遅いランチを取りながら、時間を確認する。 今日のパーティー開始は15時で、まだ1時間ほどある。 あえて早めに家を出てここで食事しているのは、パーティー会場付近のカフェを下調べするため。 最近めっきり渋谷に来る機会が減っていた僕は、カップリング後の移動先を見つける必要を感じていた。 せっかくカップリングしても行く当てがなければ困ってしまうし、雨の日ならなおさら、当てを求めて女性を連れ回すわけにはいかない。 幸い、この店の雰囲気はほどよく落ち着いていて、大人の男女が雑談するのに問題なさそうだ。 カップリングしたらここに来よう。 パーティーは1…
前回の池袋でのオタクパーティーで失敗した僕は、少しむしゃくしゃした気持ちで次のパーティーを探していた。 社会勉強という点で得るところはあったけど、やはり5000円払って参加したからには、せめて誰かとカップリングしてお茶くらいはしたかった、と今更ながらに考える。 それでこそ知見が広がるというもの…… 妙な欲が湧いてきたところで目にとまったのが、「憧れの職業」を謳ったパーティーだった。 人気職業の女性と出会うチャンス。 場所は渋谷ラウンジ。 男性側の参加条件は…… それなりに厳しいが、なんとかクリアしている。 正直、セレブな雰囲気にためらいを感じた。 男性にとっての女性の人気職業といえば、自ずと想…
やっぱりな、としか感想が出てこない。 でもこれで、こちらが好意を持っていることは伝わったはず。 万にひとつの奇跡を求めて、4番さんをカップル希望の相手に選ぶ。 そして5番さんは…… ちらっと横を見ると、興奮気味に喜ぶ姿。 意中の人からいいなアピールをもらって、カップリングへの期待を高めているのだろう。 それでいい。 彼女に執着してるわけじゃない僕は、4番さんだけを選んだまま、カップル希望を送信した。 今日はダメかな。 まぁ社会見学できたしよしとしよう。 諦めの心境になりかけた時、カップル希望の結果を知らせるアナウンスが流れた。 タブレットを確認すると、すかさず「成立せず」の文字が現れる。 お隣…
最初の個室に戻るとすぐに、いいなアピールの受付が始まった。 愛想よくジブリの話に付き合ってくれた隣の5番さんをまずはポチっと。 次は…… やはり仲良く会話できた数人を選ぶ。 その中には僕があまりオタク系のアニメに通じてないとわかった上で、話を合わせてくれた人もいたに違いない。 そして…… 4番さんで指がとまった。 もし次の機会を得られたら、オタク的でない話題で盛り上がれるかもしれない。 先ほどの様子からすると、カップリングの可能性は極めて低いけど…… 様子を探るつもりで、4番さんもポチって、いいなアピールの送信を完了する。 「趣味の合う人はいましたか?」 結果が出るまでの合間に、5番さんに話し…
……虫の居所でも悪いのかな。 それともプロフィールの段階から僕に興味がなくて…… 「他に好きなアニメとかゲームはありますか?」 「アニメはたまに観ますけど、ゲームはあまり」 「ジブリ作品はどうですか?」 アニメネタはしつこいかな、と思いつつも、別のネタをこしらえるまでの時間稼ぎのつもりで訊いてみる。 すると4番さんは「あの」と前置きしてから、予想外のことを口にした。 「私、このパーティーがそういうテーマってのはわかってましたけど、特にオタクってわけじゃないし、もっと軽い気持ちで……」 苛立ちが含んでいる声を聞いて、得心した。 おそらく彼女は、ちょっと興味が引かれて試すくらいのつもりで参加したの…
その後のトークタイムも順調にこなした。 ジブリ作品のおかげで。 パーティー参加の目的が本来のものからちょっとずれてしまっているのを感じながらも、これはこれで楽しく、いよいよ社会勉強の趣を帯びてきた。 異なる文化圏に触れる旅。 次はどんなオタク女子かな? 多少の余裕すら持ち始めた僕は、鼻歌でも歌い出しそうな勢いで4番の個室に入る。 本日最後のトークタイムだ。 「こんにちはー」 そこで待っていたのは…… 切れ長の目が特徴的な美人さん。 「こんにちは」 最初の5番さんとは対照的な、冷ややかな声で迎えられた。 突き放すような素っ気なさに、長い髪が微かに波打つ。 背筋はすっと伸び、首元の白い肌が見え隠れ…
5番さんの可愛らしい声が、アニメ好きという一面といかにもマッチしているように思えて、微笑ましくなった。 「たくさんあって迷ってるんですか?」 「はい、好きなのたくさんあって。もう書きましたか?」 「いいえ。実は最近、ちょっとアニメから遠ざかってて」 少しごまかして話すと、「お仕事が忙しいんですか?」と、これまた可愛らしく訊いてきた。 彼女にすれば「アニメ好き」は当たり前のことで、そこを疑う気持ちは生まれないらしい。 このパーティーの趣旨からいっても異質なのは僕の方で、申し訳なさを感じると同時に、フォローしなければと思った。 「仕事もそうですけど、ゲームやってて、時間が」 「わかります。睡眠時間…
いつも婚活パーティーの体験談をお読みいただき、ありがとうございます。 たまに婚活パーティーに関してちょっと知りたいことがあるのだけど、とのお言葉をいただきますので、電話でお話できるサービスを始めてみました。 有料ですが、思ってたのと違うな、と感じましたら、すぐに通話を切っていただいて構いません。 パーティー全般のことから恋バナまで、なにかお役に立つことができれば幸いです。 下記リンクから、お気軽にご利用下さればと思います。 よろしくお願い致します。 婚活パーティーのあれこれアドバイスします 91回の個室式婚活パーティーへの参加経験者 !function(d,s,id){var js,fjs=d…
池袋ラウンジに着くと、受付でいつものタブレットの他にシートを渡され、記入を勧められた。 好きなアニメと推しキャラを書く、というもの。 詳細は憶えてないが、他にも記入事項があったような。 正直、困った。 僕が好きで観ていたのは新海監督の「君の名は。」といった一般的にも広く受け入れられているようなアニメ。 同じヒットアニメでも、例えば視聴者層が夕方や深夜枠に固定されているようなタイプのものではなかった。 これ書かなきゃ嘘になるよな…… まずったかな、と5番の個室の中でペンを回していると、相席であろう女性がやってきた。 「あ、すみません」 通路側の席に座っている僕が、その女性が奥の席に進めるように一…
パーティー情報を眺めていると、「オタクパーティー」なるものが目に入る。 そういうパーティーがあるのは知っていたが、自分には縁のないものだとたいして気にとめてなかった。 ちょっと興味が引かれてクリックしてみる。 「オタクだっていいじゃない。アニメ・ゲーム好き集まれ!」 こんな宣伝文が現れた。 う~ん。 熱心なファンではないけど、嫌いってわけじゃない。 ゲームは年で1、2本だけど、映画やドラマが好きなことからアニメは比較的観ている方だと思う。 話題作になれば映画館にも出かける。 1ヵ月の休み明けだし、軽く参加できそうで悪くないかな…… 問題なのは参加する女性のタイプだった。 当然、オタクな女子が来…
新宿で3つのパーティーをはしごした翌日から、僕は体調を崩した。 原因はわかっている。 あの日、3つめのパーティーまでの時間潰しで立ち寄ったマンガ喫茶のエアコン。 おそらく掃除をしてなくて、ハウスダストのアレルギーが反応したのだ。 鼻をぐちゅぐちゅさせて、息苦しさを覚えながら考える。 世間は夏休みで、会社もそろそろお盆休みだ。 夏でも一番暑い時期。 パーティーは開催されるけど、無理に行くこともないだろう。 思えばパーティーにも週3ペースで通い詰め、その疲れも出ているのかもしれない。 心と身体を休ませるいい機会かな。 たまには遠くに遊びに行ってゆっくり温泉にでも…… 結局、アレルギーが収まるまでひ…
072. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(16)
「お待たせしました! カップル希望の結果でました! お手元のタブレットをご確認下さい!」 多少の緊張を感じながら、タブレットを更新する。 「今回はカップリングが成立しませんでした。」 ……そうか。 カップリングはなし。 10番さんからもらえなかった…… ほっとしたような気持がなかったといえば嘘になるが、迷いがあったにせよ僕はカップル希望を送ったのだから、彼女からもらえなかったのは失望が大きい。 やはり僕が幼く見えたのだろう。 年齢がどうこう以上に、ひとりの男性として。 自覚があるからなおさら堪えた。 このパーティーでも、マッチングと関係なしに気になった女性に事務局を通して連絡先を伝えることがで…
071. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(15)
相席の女性がいない最初の個室に戻って、静かにタブレットをいじる。 結局、隣の女性は欠席だったようで、計11名と話した。 気持ちが揺れたのは10番さんひとり。 その他、楽しく会話してくれた4名の人にいいなアピールを押した。 この頃になると、いいなアピールを重く考えることはなく、楽しく話ができた人にお礼の意味を込めて、気軽に送信するようになっていた。 さて、肝心の10番さんだけど…… アピールはいいとして、問題はその後。 カップル希望をどうするか。 出したとして、彼女が出してくれなかったらそれでいい。 寂しいけど、様々な理由を言い訳にして諦めもつく。 なにより彼女にはお子さんがいて…… そうこうし…
070. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(14)
「お子さん、おいくつなんですか?」 「高校生」 「もう大きいんですね」 真ん中をとって高校2年とすれば大体17歳で、10番さんが45歳だから、28歳のときの子供になる。 ごくごく普通のことだろう。 むしろ少しでも驚いた自分の方が幼くて、ずいぶん甘ったるい時間を過ごして来たのだと思い知らさせるようだ。 世間並の経験値がない。 薄々は気付いていたけど、少しの恐怖と恥ずかしさが込み上げてきた。 「早く自立したいって言ってるから、好きにさせて、私もそうしようかなって」 それで再婚ですか、と口に出そうになって、やめた。 婚活パーティーに来ている以上、それは訊くまでもないことで、これまでの苦労とこの先の不…
069. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(13)
パーティーも半分ほど終わって、僕は10番の部屋へと向かう。 その時点でトークタイムを一緒した女性は、良くも悪くもプロフィール通りという印象。 男性がそうであるように、女性もそれなりに年齢を重ねると、軸がぶれないというか、振り幅が小さくなってくるのだろう。 「こんにちは」 「こんにちは」 笑顔で迎えてくれた10番さんは、気立ての良さそうな美人さんだった。 年齢は年上の45歳。 バツ1であることはわかっているが、その理由が妙に気になってしまうほどに綺麗だった。 男から三行半を突き付けられたってことはなさそうだな。 勝手な空想の中でもつい贔屓してしまう。 離婚の原因は……なんて質問から会話を始めるわ…
068. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(12)
どのパーティーでも男女問わず数人の遅刻はあったりするけど、最初の個室で当たったのは初めてだった。 開始前の時間が一人きりなのは、相席の女性と仲良くなれる機会がなくなってちょっと残念だな、くらいは思うけど、その分、他の参加者のプロフィールをじっくり見るなど、手持ち無沙汰になることはない。 しかし、一旦パーティーが始まると、最初のトークタイムの相手は相席した人なので、一人目が不在ということになる。 こんな場合、どうなるんだろう? そう思っていたら、スタッフの方がやってきて、お相手様はまだ会場に到着していません、なので最初のトークタイムが終わるまではここにいて、終わり次第、次の席にお移り下さい、女性…
067. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(11)
その日最後のパーティーは、「婚姻歴理解者」のテーマがついていた。 男女とも、×歴所有者の参加が予想される。 僕は未婚だったけど、相手女性の経歴は気にならない。 「今」のその人を偏見なしでみれる、というのが、なにかとこだわりがちな僕のせめてもの長所かもしれない。 その一方で、ひとつだけ条件があった。 お子様がいないこと。 これを書いている2021年時点では別の観点を持っているが、当時は無理だと思っていた。 正直にいうと、元々が子供が苦手で、どうしても欲しいというわけではない。 他人の子となれば、なおさら自信がなくて、それ以前にピンとこなかった。 加えて、その子の目にも母親の交際相手の男は微妙に映…
066. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(10)
結果として、次の「結婚前向き」パーティーでいい出会いはなかった。 自分にとってもそうだけど、もらったいいなアピールが少なかったことを思えば、参加女性にとっても僕は望ましい相手ではなかったということで、多少の申し訳なさを感じる。 参加女性にとって、男性参加者枠のひとつを潰してしまったことになるから。 でも実際、そこまで考えてたら参加できないよな…… そんなことを思いながら、時間を潰せる場所を探して新宿の街中を歩く。 急遽追加したパーティーは同じ新宿西口ラウンドで開催される18時開始のパーティーだ。 ゆうゆう3時間はある。 カフェに3時間滞在する勇気はないな…… そこでスマホを検索して、マンガ喫茶…
065. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(9)
炎天下の新宿の人ごみの中を、食事処を求めて歩いた。 ランチ営業をしているお店はたくさんあったけど、男一人ではちょっと気が引けて。 暑さからかさほど食欲もなかったし、チェーンのサンドイッチ屋さんで済ますことにした。 涼しい店内の席について、一息つく。 さっきのパーティーは…… 参加してよかったと思う。 しんみりもしたけど、タイプと思える女性もいた。 実際にもっと多くの時間を過ごすと、その人とはうまくやっていけないことがわかったとしても、自分の好みという最初の段階をクリアしてくれる女性と出会えたことは、とても貴重だ。 面倒すぎて嫌になる自分の性質。 チャンスはもらったと思える。 さて、次のパーティ…
064. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(8)
迷いから解放されるために7番さんと8番さんにはカップル希望を出さなかったけど、ちゃっかり3番さんには出していた。 ダメ元は悩まなくていいから最高に楽、それでもしカップリングしたら超ラッキー、という具合。 その上、連絡先は条件なく希望の人に送れるので、これも3番さんに送る。 他人がみたらやけくそにも見えるだろう。 多少の自覚もある。 そしてカップル希望の結果が出て…… 「今回はカップリングが成立しませんでした。ですが……」 2名の方からカップル希望が届いていました、と続いていた。 2名…… そこはかとなく罪悪感が満ちてくる。 例によってそれが誰かは記されていないが、今回は見当がついた。 そのうち…
063. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(7)
「いいなアピールの結果でました! 続いてカップル希望の送信をお願いします!」 アナウンスが流れて、スマホの画面を更新する。 届いたハートマークは3つ。 その相手を確認すると…… 7番さん、8番さん、それに2番さん。 やっぱり3番さんはないか…… 予想通りとはいえ、少し残念。 2番さんはあまり憶えてない。 そして7番さんと8番さん。 ここが悩みどころだった。 仮にこちらがこの2人にカップル希望を出したとしても、向こうが出してくれるとは限らないし、むしろ一般的に言えばその可能性は高くないので、出してしまえばいいのだ。 出して、カップリングしたら、その流れに乗ってしまえばいい。 それが楽だし自然だと…
062. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(6)
最初の個室に戻ると、すぐにいいなアピールの送信時間になった。 スマホをいじって、まずは3番さんを選ぶ。 トークタイムでの手ごたえは皆無。 反応はないだろう。 そうと断定できるほどなのに、まっさきに選んでしまう。 いつもはネチネチ悩むのに。 やっぱり外見の好みは強いよね…… 次は直前の7番さん。 形容しがたい感触に、後ろ髪を引かれる思い。 付き合いたいという明確な意思は生まれてないけど、もう一度会って、お茶でもしたいという希望はある。 いいなアピールを送るには十分すぎる理由だ。 3番さんに続き、7番さんも選ぶ。 そして最後に…… 何気ない風を装って横に視線を移す。 パーティー開始前よりは落ち着い…
061. 婚活パーティー 真夏の新宿ラウンジをハシゴして(5)
次に入ったのは7番の個室。 今日の最後の部屋になる。 3番さんと同じく、プロフィール的に興味を持った女性だった。 7番さんはうつむき加減で話をするため、全体の輪郭をつかめず、表情も読み取りにくい。 それでも会話自体は楽しくて、こちらのちょっとした言葉付きにもすぐに反応してくれる。 トークタイムの相手としては非常にありがたいタイプだ。 頭の回転が速くて、気遣い上手。 そんな好印象を受けつつも、ちらっと見えた飾り気のない素顔を、どうしてもさっきの3番さんと比べてしまう。 足して2で割ったら完璧だな…… とんでもない自己中なことを考えつつ、そんなことはおくびにも出さずに7番さんとの会話を楽しんでいる…
「ブログリーダー」を活用して、みなとんさんをフォローしませんか?