145. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(17)
カフェを出た僕と2番さんは、駅までの短い道を並んで歩いた。 外は寒かったけど、気持ちは温かだった。 ホームが反対方向だったので、駅の構内で立ち止まって別れの挨拶を交わす。 「じゃ、もしよかったら、また近いうちに」 「よろしくお願いします」 「LINEしますね」 ちょこんと頭を下げる彼女に手を振って、ホームへの階段を上がっていく。 混んでいる電車に揺られながら、ふと思う。 彼女と付き合うのだろうか。 事を急ぎすぎると、見失うものも出てくる。 それは自分の本心だったり、相手の気持ちだったり、環境的なものだったり。 お互い、それなりに大人のせいか、わざと控えめな態度の中で、直情的にはならない。 小さ…
2022/09/22 08:53