【パニック障害 体験記 #4 】それはパニック障害との戦いの幕開けに過ぎなかった
新鮮な外の空気をたっぷり吸えたことでかなりスッキリしたし、そのお陰で普段通りに戻ったような気がしていた。だけど気づけば手が震えてる。 休憩時間も終わりに近づき研修室に戻ろうとしている他の社員は、ドアノブを握ったまま部屋に入ろうとしない僕のことを、怪訝そうな目で後ろから見ている。 「・・・開けるのが怖い」 その時、中からドアが開き僕は前のめりになるように中へ転がり込んだ。研修室から外に出ようとしていた社員がドアを開けたのだ。 「あっ、すいません」 僕はとっさに引きつった顔で会釈して自分の席へと向かう。 それと同時に僕のせいで中に入れなかった他の社員も、各自座っている席へと散らばって行った。 10…
2023/12/18 14:44