メインカテゴリーを選択しなおす
月夜の猫-BL小説です 春雷75 BL小説 「普段熱出したことのないやつの七度五分は、結構きつくね? しかしあんたが風邪とか、天変地異の前触れじゃねぇのか?」 加賀が突っ込みを入れてくる。 「一応人間やってるからな、これでも」 「フン、寄る年波ってやつだろ。若い時みてぇにムリがきかなくなってんじゃね?」 脱げば
月夜の猫-BL小説です Vacances13 BL小説 「何で、今、そんな電話をかけてきたんだ? こっちとしてはタイミングがよすぎるぞ。ああ、なるほどな、それでか。いや、渡りに船って感じだ。ぜひ使わせてもらいたい。ああ、わかった。また連絡する」 電話を切ると、工藤は面々を振り返り、「ヴィラは何とかなりそうだ」と
月夜の猫-BL小説です Vacances12 BL小説 「何余裕ぶっこいてんだよ、きさま」 「やつの代わりを立てればいいだけの話だろ? 俺に妙案がある」 あくまでも藤堂は暢気そうに答える。 「ほう、言ってみろよ。尾崎は鴻池物産の方で指名してきたキャストだが、中川アスカの添え物としては駆け出しでもいいセンだったん
月夜の猫-BL小説です 春雷73 BL小説 平造への箱は割と大き目で、どうやらみんな同じブランドのものらしい。 ってか、これ、ラルフローレンじゃん。 「あらまあ、素敵!」 あらまあを連発して、鈴木さんは取り出したシルクのスカーフを早速肩にかけてみる。 紺地にゴールドのバラが品の好い鈴木さんによく合っている。
月夜の猫-BL小説です Vacances11 BL小説 工藤や河崎の話している内容から、良太も大体のことは把握できた。 工藤もドラマのために河崎らと同行してイタリアに飛び、撮影用にヴィラを押さえてきたのだが、持ち主から急遽使うことになったから貸せないという連絡が入り、こちらも番狂わせもいいところなのだ。 「来週
月夜の猫-BL小説です Vacances10 BL小説 爽やかな好天にもかかわらず、朝からオフィスは怪しい雲行きを醸し出していた。 「そのくらいの怪我、テーピングで何とかごまかせるでしょう?」 丁寧な言い回しだがはっきりと秋山は相手を見据えた。 「いや、そう簡単には行かないみたいでして。誠に申し訳ございません。
月夜の猫-BL小説です Vacances9 BL小説 「それで、シッポを掴んだのか」 「今、譲に調査させてるとこだ。だが、きさま、ほんとに奈々やアスカに手を出してるんじゃないだろうな? それが事実なら俺は無罪にしてやる気なんかさらさらないからな」 「るせーな、あんなガキに俺が手を出すかよ。何度もブタ箱に入り浸っ
月夜の猫-BL小説です 春雷71 BL小説 「いや、今朝、おかゆとか食べて薬飲んだけど、気力だけで動いてるみたいです。夕べは何せ、斎藤さんの付き合いだったし」 「ああ、体調悪い時あの人の付き合いはきついな。しかし、インフルじゃないのか? 病院にも行ってないわけ?」 「熱があるようなら病院行かないとですよね」
月夜の猫-BL小説です Vacances8 BL小説 それに、昨年末の忙しい時期に十日ほども入院し、しかも工藤に別荘に連れて行ってもらったりして、逆に工藤に負担をかけてしまった良太としては非常に心苦しかったのだ。 どちらかというと休みをとって欲しいのは、工藤自身になのだが。 それにしても家族で一緒に旅行なんて何
月夜の猫-BL小説です 春雷(工藤×良太)70までアップしました BL小説 春雷(工藤×良太)70、真夜中の恋人(京助×千雪)22、Vacances(工藤×良太)7(良太入社2年目くらい)までアップしました。真夜中の恋人、Vacances は、エピソード―風薫る頃、からどうぞ。
月夜の猫-BL小説です Vacances7 BL小説 「俺の昔話なんかお前には関係ないだろうが」 工藤はもう終ったことだというようにそう言った。 でも、じゃあ何故、「あの人」のことになるとあんなに一生懸命になるんだ? それを聞く勇気がない。 …どーせ俺なんかさ! キショーめ、飲みに行っちゃろーかなー… さっき工
月夜の猫-BL小説です 春雷69 BL小説 曽祖父がスーツを着ると、昔の人間にしては背が高く体格もよかったせいか、ロンドンの紳士ってこんな感じだろうかと思わせるような佇まいだったのを覚えている。 激高して怒るようなことはなかったが、冷たい印象が幼い工藤には曽祖父には好かれていないと思わせた。 軽井沢の別荘に通って
月夜の猫-BL小説です Vacances6 BL小説 「どうぞ」 キッチンから出てきた鈴木さんがコーヒーを谷川と井上に渡す。 「うお、ありがて~。今日は一段と美人だね~鈴木さん」 「魚武さんみたいなこと言わなくてもいいの」 ソファに腰をおろした井上はコーヒーをすする。 「…魚武って誰よ?」 「らしいってだけじゃ、
月夜の猫-BL小説です 春雷68 BL小説 おかゆを器に入れ、梅干しを添えて、薬や栄養ドリンクと一緒にトレーに乗せると、良太は隣へのドアを開けた。 何だか、妙にこのドアが機能している気がする。 部屋に入ると、工藤はシャワーを浴びたらしく、バスローブで頭をタオルで拭きながらリビングまでやってきた。 「シャワーとか
月夜の猫-BL小説です Vacances5 BL小説 「イっちゃってるよー、良太~」 バッチーンと背中を叩かれて、良太は「ってぇよ~~、アスカさ~ん」と振り返る。 「ドア見つめて、セツナげな顔しちゃってさ~、かーわい~ったら」 「せ…つなげになんかなってないよっ!」 アスカに追い討ちをかけられて、良太は顔をカ
サイレント期間がつらいあなたへ セルフラブ自分を愛して運命の相手と結ばれる方法をお伝えしています♡ 行き先は新しい未来! 恋愛心理カウンセラー細井ゆかりです…
月夜の猫-BL小説です 春雷67 BL小説 大学の先輩で工藤はよくしてもらったというが、実際鴻池と相対した良太からみると、工藤に対して異様な執着があるのだ。 だから工藤がよりによって良太なんかと付き合っていることが気に入らず、良太を排除して自分が理想とする相手を工藤にくっつけようとしたわけだ。 当時は工藤も鴻池の
月夜の猫-BL小説です Vacances4 BL小説 弁護士のタマゴ一人と司法書士一人を抱え、半蔵門に事務所を構えている小田は、現東京地裁の敏腕検事荒木志郎や工藤とは大学の同期で、大学卒業の年には司法試験に三人競って合格したという、在学当時から一筋ならでは行かないツワモノ三羽烏の一人だ。 寄ると触るとお互いの
月夜の猫-BL小説です 春雷66 BL小説 高輪にある工藤の部屋は、何だか生活感もなく、良太もたまにマンションの中に入っているスポーツクラブに連れて行ってもらったりしたが、どちらかというと高輪の方が別宅のような気がしている。 屋上プールは最高だったけどな。 昼は開いているが、夜はドーム型の天井から空が見えるのだ。
月夜の猫-BL小説です Vacances3 BL小説 「お前がその程度でやり込められるタマじゃないってことくらい誰でも知ってるだろ!」 「ジョークもほどほどにしてよ! あたしが工藤さんみたいなオヤジとどうにかなるわけないじゃない! 奈々なんかもっとジョーク、ジョークっだわ! オヤジがいいなんて良太くらいなもんよ
月夜の猫-BL小説です Vacances2 BL小説 ここのところ、青山プロダクションを標的にした根も葉もない噂が業界をちらほら飛び交っている。 そもそもは工藤本人を罵倒した記事が、出る杭は叩く、もう出ないように叩く、という手合いの女性週刊誌に載ったことが始まりだった。 裏金を遣ってキー局のチーフディレクターを
月夜の猫-BL小説です 春雷65 BL小説 「さっき聞いて私もびっくりしたのよ」 キッチンから出てきた鈴木さんが良太にコーヒーを持って来てくれた。 「犯人は捕まったし、飛行機は隅から隅まで調べたけど何も出てこなかったらしくて」 「それはよかったですね」 ほんとにテロとか聞くと良太はぞっとする。 以前、9.11以
月夜の猫-BL小説です Vacances(工藤×良太) BL小説 青山プロダクションの広瀬良太は、入社以来、ああしろこうしろとこき使われてきた社長の工藤高広とは一応、付き合っていることは社内でも公認だ。だが工藤のことを刷り込みしたひよこのように好きな良太としては、工藤が自分に本気とは思えないでいる。秘書兼運転手兼
月夜の猫-BL小説です Vacances1 BL小説 滑らかなステアリングで大型のメルセデスベンツが駐車場に滑り込むと、やがて大柄な男が後部座席から降り立った。 ライトブルーのシャツにきちんと結ばれたタイ、Vゾーンも涼しげに、例年にない暑さもものともせずスーツを一部の隙もなくビシと着こなした男に、建物の裏口にあ
月夜の猫-BL小説です 春雷63 BL小説 天野は実に寡黙で表情から何を考えているのかわからない男だった。 良太がドラマについて説明する間、うんともすんとも言わずに黙って聞いていた。 やはり何か自分に対して敵意をもっているのだろうか、などと良太は考えてしまう。 秋山からかつての良太にとっての黒歴史であるCMとド
誰かの”お兄ちゃん”じゃなくて、”名前”を呼んでほしいー。6人兄妹の長男で両親は共働き。高2ながら家事と兄妹の面倒をみてきたニーチャ。家族や同級生たちからも”ニーチャ”と呼ばれ、名前で呼ばれることなどほとんどない。そんな時、ひょんなことから知り合った風俗店の店長・安達(あだち)に名前を呼ばれたニーチャ。心に満たされるものを感じ、「もっと店長に名前をよばれたい」と風俗店でバイトをすることに…!?風俗店店長と男子高生の年の差ラブストーリー。 月の初めの1発目を、 大好きな作品で始められるのは至福の喜び♪(^^) 【God of BL】というカテゴリーを作っておりまして、 紙で買って手元に残しておき…
サイレント期間がつらいあなたへ セルフラブ自分を愛して運命の相手と結ばれる方法をお伝えしています♡ 行き先は新しい未来! 恋愛心理カウンセラー細井ゆかりです…
月夜の猫-BL小説です お前にだけ狂想曲19(ラスト) BL小説 「ちょっかいはちょっかいだ。しかし因果応報ってやつだな。そんな昔の所業のせいでお前をあんな野郎に取られるところだった。千雪から、土方にお前が脅されているらしいって聞いて、俺は自分を呪ったぞ」 「工藤さん…」 良太は伸ばされた腕にすがりついた。 確かに工藤が
平成生まれの望月ゆたと、昭和生まれの夫くん、2人で暮らしています。2人の日常を漫画にして、綴っていきます。初めての方はこちらから歳の差の話はこちらから別居の話はこちらから昨日の記事本日の記事お下品なお下ネタです。ワクワクを返せ。市販ならやっぱりこれ リン
月夜の猫-BL小説です お前にだけ狂想曲18 BL小説 会社の七階にある自分の部屋に良太を連れて入ると、リビングボードからホワイトラムとグラスを二つ持って戻ってきた。 「座ってろ」 怒ってるんだ。 少し平静を取り戻した良太は工藤を上目遣いに見やり、ラム酒が注がれたグラスを素直に受け取る。 「大体、あんなケチ
月夜の猫-BL小説です 春雷60 BL小説 「ああ、そういえば、俺も学生ん時くらいしか。確かに日本じゃ、パーティとかそうそうやらないからな、セレブとかじゃなければ、ハロウィンとかクリスマス、かこないだみたいな誕生会くらい?」 それを聞くと、えええ? と森村は情けない顔をした。 「わかった。確か業者さんでも合コン
月夜の猫-BL小説です お前にだけ狂想曲17 BL小説 「工藤さん…でも…」 言いかけた良太の言葉を遮り、工藤は言った。 「会社のひとつやふたつどうにでもなる」 二人が出て行って閉まるはずのドアがまた開いた。 「残念ながら、そんな面ろい記事とか、書けへんで」 入れ替わるように入ってきた黒縁メガネの男が言った。
サイレント期間がつらいあなたへ セルフラブ自分を愛して運命の相手と結ばれる方法をお伝えしています♡ 行き先は新しい未来! 恋愛心理カウンセラー細井ゆかりです…
月夜の猫-BL小説です お前にだけ狂想曲16 BL小説 「俺の出方次第じゃ、どうするって? いいのか? そんなこと言って、俺がお前のことを書いて週刊誌にでも売りつけりゃ、青山プロの評判もがた落ちだな? 社長が社員にウリさせていたなんてな」 「あれは俺が勝手にやったことで、会社とは何の関係もない!」 「さあ、そ
月夜の猫-BL小説です 春雷58 BL小説 と、良太のジャケットのポケットで携帯が震えた。 取り出すと工藤の文字が浮かんでいる。 「はい、お疲れ様です」 「そっちはどうだ?」 いつものように前置きなしの質問に、「ええ、今のところ滞りなく」と良太は答える。 「秋山の件はどうだ?」 「そっちは、そう簡単にはいかない
月夜の猫-BL小説です お前にだけ狂想曲15 BL小説 鈴木さんから渡された差出人のない手紙を封切ると、パソコンで叩かれたメッセージには、土方のサインがあった。 今度は郵便かよ…… メールに入っているメッセージを無視していたせいで、手紙をよこしたのだと、良太はムナクソ悪くなる。 そこには土方の部屋がある同じマン
月夜の猫-BL小説です 春雷(工藤×良太)57までアップしました BL小説 春雷(工藤×良太)57までアップしました。お前にだけ狂想曲(工藤×良太)14、真夜中の恋人(京助×千雪)9までそれぞれアップしました
サイレント期間がつらいあなたへ セルフラブ自分を愛して運命の相手と結ばれる方法をお伝えしています♡ 行き先は新しい未来! 恋愛心理カウンセラー細井ゆかりです…
月夜の猫-BL小説です お前にだけ狂想曲14 BL小説 部屋に戻った良太は、そのままバスルームに飛び込んだ。服を脱ぐこともせず、シャワーのコックをひねる。 ほうっと息をつくと、ボロボロボロっと涙が溢れ、止まらなくなる。 「いやだ…」 良太は小さく呷く。 「いやだ、いやだよ、俺、こんなの………工藤………!」 しゃ
月夜の猫-BL小説です 春雷56 BL小説 良太はアクセルを踏んだ。 可能な限り飛ばしてスタジオに戻った良太は、エレベーターで撮影が行われている階へ上がると、アスカの控室を探した。 「良太さん! まだ彼女でてこなくて」 ドアの前から森村が駆けよって小声で言った。 「アスカさん何か言いました?」 「ああ。鍵かけて