chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
電子レンジャー
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/10/20

1件〜100件

  • 妻の不機嫌

    火傷 先週、妻が左手を火傷したので、近所の総合病院に連れて行きました。私の仕事の打合せが延びて夕飯の支度の時間を過ぎていたため、妻が気を利かせて準備を始めてくれたのですが、鍋に沸かしていた熱湯を誤って手の甲にこぼしてしまったのです。患部をすぐに氷水で冷やしたため、見た目はうっすらと赤く腫れているくらいでしたが、念のため病院で診てもらうことにしました。 妻は昨年春の手術で左乳房とリンパ節を切除したため、主治医の先生からは左側の腕は虫刺されや軽い怪我でも治りにくくなると注意されていました。また、手術の後遺症で左腕にはわずかに痺れが残っています。本人は普通に掴んだつもりの物がするりと手からこぼれ落ち…

  • 人材争奪戦

    会社に求めるもの 私の勤め先の若手社員と話をしていると、長く勤められる会社よりも、自分を成長させてくれる会社を、また、勤続年数に応じて昇給する年功制よりも自身の経験や能力を正当に評価してくれる会社を志向していることが分かります。 会社側は、若手・中堅社員の離職率を下げたいようですが、とりわけ今の若手社員は見切るのが早いため、なかなか会社の思惑どおりには事は進んでいません。 “丁稚制度”とまではいかなくても、安い給料で下働き的な仕事をさせられる一方で、育成プログラムが充実していなければ、働いている側は自分が組織の中で成長していける自信を得ることが難しいのかもしれません。かつて私が先輩社員から繰り…

  • 普通の生活

    低空飛行 私は入社直後に地方の事業所の労務課に配属になりました。給与関係の仕事をしていると、年代毎にもらえる給料が見えてきます。自分もこの会社で働いていれば、五年後、十年後にはこのくらいの給料がもらえるのか、などと勝手に期待していました。 過去に何度が触れましたが、結婚直後に家族のキャッシュフロー表を作りました。何年後に子どもを儲けて、何歳で家を建てて – と勝手に想定したライフプランを立てました。収入は会社の給与規程を参考に定年までのおおよその額を見込みました。とは言え、時代はバブル崩壊直後でしたので、その見込みは、自分としてはかなり控え目なものだったのです。その控え目な収入を基に、どのくら…

  • 趣味の世界

    暇つぶし 趣味と言うのは、それに興味の無い他人から見ればお金と時間の無駄使いにしか見えないものなのかもしれません。 読書は若い時からの趣味だったのですが、ここ数年、読書量は激減していました。書店に立ち寄る頻度は以前から変わりませんでしたが、買い込んできた本はそのまま“未読スペース”に積読状態で放置され、気がつくと結構な嵩になっていました。読書時間が全く無かったわけではありません。これまで通勤時間も読書に充てていたのですが、仕事で気がかりなことが続いていたために精神的なゆとりがありませんでした。 それが、この2年ほどは在宅勤務となり職責も軽くなったことから、頭の中の趣味の領域を確保出来る状態にな…

  • 薄氷の上の自分

    休職中の同僚 私の部署に病気休職中の同僚がいます。彼が休職扱いとなったのは昨年の八月のことでしたから、もう一年近く自宅療養を続けていることになります。今は会社の産業医が定期的に彼と面談して人事部に報告する他は、私を含め極一部の親しい同僚が時折彼とメールのやり取りをして様子を窺っています。 私は、特に決めていたわけではありませんが、何となく月の下旬頃に彼にメールを送るようになりました。メールに認める内容は他愛の無いことばかりです。決して仕事のことには触れないようにしています。彼からの返信はすぐには来ません。数日あるいは十日余り経ってから、淡々と近況を知らせる返事が届いて、また月末近くに私の方から…

  • 思い続ける気持ち

    お互いの気持ちは二の次 結婚して三十年近くも経つと、妻も私も日々お互いの気持ちを確かめ合うことなどしなくなりました。海外駐在中は、周りを見渡すと、私たちよりも上の年齢の夫婦でも、人目を憚らずにキスしたりハグしたりするのは当たり前で、そのようにして気持ちの確認しているのだろうと理解はするものの、私もそれを真似てみようと言う気にはなりませんでした。 娘たちが生まれてからというもの、私たちは親としての役割を考えて生きてきました。その中でお互いの気持ちを確かめ合うことは二の次だったのかもしれません。二の次にしてきたのは、相手の気持ちはいちいち確認せずとも分かっていると考えていたからなのだと思います。 …

  • 穴の開いたバケツ

    穴の開いたバケツ 私の勤め先での人手不足の話は尽きませんが、先日人事部から部長以上の管理職に内々に伝えられた要請は、会社の現状を如実に表していると思いました。 それは、自己都合で退職した元社員を呼び戻す“活動”についてでした。それぞれの社員の伝手を使って、元社員で“復帰”を希望する者がいれば優先的に中途採用試験を受けてもらうと言うものでしたが、そのような安易な“キャンペーン”が功を奏するとは私には信じられません。 私がこれまで接して来た自己都合退職者のほとんどは、会社の将来性や自身への処遇に不満を抱いたことがきっかけで転職を考えています。現状に不満が無ければそもそも転職を考えることもありません…

  • 働き方の選択肢(2)

    管理職減らし どこの会社でも役位が上がればポストは減ります。私の勤め先も例外ではありません。かつては、幹部社員は本社のポストに“空き”が無ければ、子会社や関連会社の役員や管理職への道が残されていました。 ところが、ある時期、不採算事業からの撤退や子会社・関連会社の整理を断行した結果、余剰の幹部社員の受け皿が大幅に減少しました。ポストが減ったからと言って、引受先の無い管理職を一斉に降格させることは出来ません。 そこで、会社は、“フラットな組織作り”を目指すと言っていた言葉とは反対に、部長の下に「担当部長」や「統括リーダー」と言った役職を急造しました。併せて幹部社員の登用を厳格化することによって、…

  • 働き方の選択肢(1)

    一括転換 私の勤め先では数年前の一時期、働き方の多様化を図ろうとして、“ダイバーシティ推進グループ”を立ち上げました。キャリア採用で獲得した女性幹部社員をリーダーに「ワークライフバランス」、「シルバー人材の活用」、そして「女性社員の活躍支援」を推し進めようとしましたが、旧態然とした会社の様々な抵抗に遭い、当のリーダーが失意のまま退社したのと当時にグループも消滅してしまいました。 lambamirstan.hatenablog.com lambamirstan.hatenablog.com 三本柱のうち、曲がりなりにも実施できたのは一般職の総合職への一括転換でした。これは「女性社員の活躍支援」の…

  • 空回りする人材育成

    時間管理のマトリックス 私が若手社員だった頃に上司や先輩から読むように進められた本の中に、スティーブン・コヴィーの書いた「七つの習慣」があります。同著はその後超ロングセラーとなっているので、手にした方も多いのではないかと思います。 この本は自分磨きのための秘訣やそのための時間の使い方を扱ったものなのですが、本の中に登場する時間管理のマトリックスは、私の勤め先でも若手社員向けの社内研修用に講師が定番で使用する題材になっています。 時間管理のマトリックスは、個人の行動を重要性と緊急性のふたつの軸で仕切られた象限(四つの領域)に分類して、自分の価値を高めるために行なうべき行動の優先順位やそれぞれに費…

  • 時間の余裕は心の余裕

    奪われる時間 在宅勤務によって自分の時間が増えたと言う話は過去の記事で何度か触れましたが、それに加えて、担当している業務が自分のペースで進められるので、勤務時間全体に余裕が生まれました。 時間的にゆとりを持って仕事が出来る状態になったこともあり、私のところには担当外の臨時の仕事が下りて来ることが増えました。人手不足の部署の中でバッファー的な役回りをすることを私は厭いませんが、これはあくまでも急場凌ぎの手段であり、出来るだけ早くに欠員を補充して適正な人員配置に“戻す”べきだと思っています。ただ、そうは言っても、今の会社のどこにもそんな余裕はありません。 余裕が無いと言いながら、一般社員の残業時間…

  • 睡眠と体調

    心の平穏 私は加齢による気力や体力の衰えは、多少抗うことは出来ても認めて付き合っていく他無いと諦めていましたが、若い時の筋力や瞬発力を取り戻すのは無理だとしても、持続力・スタミナに関しては、ある程度の年齢を越えても改善の余地があるのではないかと思うようになりました。 これまで平日は会社の往復だけの生活だったので、一日の歩く距離はたかが知れていましたが、在宅勤務のお陰で、早朝あるいは夕方のウォーキングが習慣になったことから、心身ともにリフレッシュ出来ている実感が得られるようになりました。 特に、昨年の今頃からの一年間を振り返ってみると、ここ数年、もしかしたら十数年感じたことの無いほどにベストな状…

  • 休みたい時に休むこと

    目標は有休未消化ゼロ 間もなく夏休みシーズンとなりますが、私の勤め先は全社的な夏季休暇が無いので、各自が有給休暇を消化して夏休みを取ることになります。 今の部署では、私が部長職の時から部員には予め年間の休暇スケジュールを立ててもらって有休未消化とならないように努めてきました。 当初、部内では私の提案に難色を示す部員の方が多く、その理由としては、忙しくて休暇の予定が立てられないこと、有休は万が一のために取っておきたいことが多く聞かれました。 急病になった時のために有休を温存しておきたいと言うのは分からないでもありません。他方、社員が有休を消化すると仕事が回らないのだとしたら、それは社員の責任では…

  • 管理と監督

    起きるはずだった問題 在宅勤務制度が導入されて三度目の夏になりました。 この制度は、新型コロナの蔓延を奇貨として労働組合が会社に働きかけたことによって実現したもので、当初、会社は状況が改善されれば廃止する「暫定的な制度」のつもりでした。 元々、在宅勤務は、働き方の多様化に対応するためにかなり前から組合が会社と協議して来たものの、社員の勤怠管理の問題やチームワークへの支障など様々な理由を挙げて棚上げとなっていた課題でした。 ところが、在宅勤務を始めてみると、社員からの評判はすこぶる良いものでした。それもそのはずです。通勤時間が無くなった分、自分や家族のための時間が増え、家事と仕事の両立も楽になり…

  • 内緒の話(3)

    余計なお世話 入社3年目のことでした。当時、私は結婚と同時に本社に転勤となり、同じビルの関連会社に出向していました。その会社は同業他社や商社との合弁会社で金融機関からの借り入れもあったので、それぞれの会社からの出向者の寄せ集め社員で構成されていました。 私の先輩は商社出身で、出向期間は三年を超えていたので、そろそろ出身母体に復帰する時期に来ていました。ありきたりな表現ですが、頭脳明晰、交渉事にも長けた人物で、私はその先輩から手取り足取りで仕事を教えてもらいました。 その先輩が、私の勤め先の女性を見初めて結婚することとなりました。社内恋愛はゴールインまで隠し通すのは至難の業で、大抵の場合、どこか…

  • 仕事とプライベートの距離 社内の人間関係は昔と比べてドライになったと思います。仕事とプライベートの線引きをはっきりさせている社員が増えました。 以前、私がまだ社内のHR委員会の属していた頃、若手・中堅社員の社外流出の理由を上下関係の希薄さに求める委員がいましたが、上司や同僚との関係が良好であろうと無かろうと、会社自体に魅力を感じられなければ社員は辞めて行くのです。 若い社員にとっての上司はロールモデルであるべきなのでしょうが、そうで無くても、ハラスメント防止の対策がそれなりに整っている職場においては、部下に害を与える上司は目立たなくなりました。部下からすれば、必要以上に自分に寄ってこない上司の…

  • 内緒の話(1)

    言わない約束 今でも家族の間で笑い話のネタになるのエピソードがあります。 下の娘がまだ幼稚園に上がる前、妻がとある資格試験にめでたく合格しました。私は妻が以前から欲しがっていた財布をお祝いに買うことを思い立ちましたが、平日は時間が無かったため、週末にこっそりと買い出しに出かけることにしました。 当時、上の娘がピアノを習っていたので、妻が娘の付き添いで出ている間に、私は下の娘とショッピングへと繰り出しました。目当ての品物はすぐに手に入り、妻よりも先に帰宅した私はサプライズのプレゼントを押し入れの隅の方に隠しておきました。下の娘には、プレゼントのことは内緒だと言い含めました。 しかし、妻と上の娘が…

  • 危機感と現実の問題

    あちらとこちら 社員の意識調査を題材に部内でディスカッションをすると言う話がありました。先週、部員を4~5名ほどの三つのチームに分けて議論しました。 lambamirstan.hatenablog.com 私は部長に議論への参加を促しましたが、自分がいない方が忌憚の無い意見も聞けるだろうと、もっともらしい理由を挙げていましたが、明らかに腰が引けていました。 会社では、組合員が管理職を「あちらの方」と皮肉たっぷりに言うことがあります。この間までの同志が、幹部社員になった途端に経営陣の顔色を窺い、一般社員の気持ちを蔑ろにするようになることが往々にしてあるからなのですが、管理職が全てそういう人間と言…

  • 梅酒作り

    一周回って 新型コロナ対策の一環と言うとやや大袈裟ですが、極力外出を控えるようにしていた時期から大手スーパーの宅配サービスを週に2回ほど利用するようになりました。予め購入する品物を決めておくので無駄な買い物が減り食費が抑えられるようになったのですが、ここ半年ばかりの間に利用回数が週1回程度に減りました。 宅配サービスそのものに不満があるわけではありません。いつも時間どおりに商品を届けてくれる配達員の方々には頭の下がる思いですが、ここ数か月、野菜や果物の質が落ちてきている気がしたので、生鮮食料品は以前のように近くのスーパーや近所の農家さんの販売所で調達するようになりました。 販売所では形や大きさ…

  • 共同生活のルール作り

    続く治療 闘病中の妻は、5月の連休以降血液検査の数値が良くないことから、約1か月半の間抗がん剤による治療を中断していましたが、今週から投与する薬を体への負担が少ない分子標的薬に変えて治療を再開することとなりました。 主治医の先生からは、今度使う薬は副作用がほとんど無いため、投与後の生活には支障が無いとの説明がありました。今後は血液検査の結果と相談しながら、元の抗がん剤に戻すかどうかの判断をするそうです。 抗がん剤の投与を中断していた間、妻は倦怠感や発熱などの副作用から解放された普通の生活を楽しむことが出来ました。頭髪も生え始め、肌のかさつきも改善されました。 妻の頭髪が元の長さに戻るにはまだま…

  • 優越感とは

    悪事千里を走る 在宅勤務の開始以来、部内の人間が一同に会する機会がほとんど無くなったことから、人事部は各部単位、あるいは課単位で“コミュニケーションタイム”を設けることを推奨しました。 私の部では、全員が会話に参加できるように課ごとでは無く、数名のグループに分かれてフリートークを行なうようにしました。頻度はそれぞれのグループで決めますが、私のグループは一回15分~20分程度、週三回を目途にコミュニケーションタイムを行なっています。 私の他には女性社員2名と4月から兼務となった男性社員1名。女性社員はそれぞれ幼稚園と小学校に通っているお子さんがいます。 コミュニケーションタイムは参加者が持ち回り…

  • 会社の思惑 社員の思い

    言うことを聞かない社員 私の勤め先では4月1日が大規模な人事異動のタイミングなのですが、年々人のやり繰りに苦慮する度合いが高まっているようです。 それは、単に人手不足だけでは無く、転勤や駐在、あるいは昇格を拒む社員が増えつつあることも理由のようです。 転勤拒否と聞くと、私くらいの年齢だと「業務命令違反」とか「懲戒処分」と言う言葉が頭に浮かびますが、今の時代、会社の命令にかつての権勢はありません。 労働組合からの申し入れや世の中の流れで、会社は従業員の個人的な事情や意向を考慮して、働き方の多様性を認めた上で異動を考えると社員に約束したので、自ら約束を反故にすることは出来ません。 その結果、候補の…

  • 気持ちを留め置く場所

    つながり続ける世界 今のご時世、携帯電話を持たない人を探すのは難しいと思います。私の母は、その“探すのが難しい”部類に属しています。 母は八十半ばで独り暮らしの身なので、何度か携帯電話を持つように促したのですが、「固定電話で十分」と言い、息子の言葉に聴く耳を持ちません。結局、月に数回私たち家族が様子伺いの電話を母にかけることになります。私との会話は5分足らず、その後、妻に代わって、最後は娘たち。女性同士の話は尽きることが無いのですが、今もって不思議でなりません。ともあれ、母にとっては、義理の娘や孫たちとの長話が少ない楽しみの一つなのでしょう。 他方、家族がそれぞれ持っている携帯電話ですが、電話…

  • 危機意識と緊張感

    意識調査 社員の意識調査。私の勤め先では、たまに思い出したように意識調査を行ないますが、それが何にどのように活かされているのかは分かりません。 最近、意識調査を行なった主管部から各部に対して、回答結果をたたき台にしてディスカッションを行なうよう要請がありました。そんな調査に参加したことすら忘れてしまっていました。この手の意識調査がこれまで何回行なわれたか覚えていませんが、調査結果に基づいて部内で議論せよと言われたのは今回が初めてだと思います。 意識調査の設問は主として“危機意識”と“意識改革”についてでした。会社そのもの、そして会社を取り巻く事業環境についての危機意識、そのような事業環境の変化…

  • 効率化のジレンマ 再び

    不信感 私の元部下で現在の上司でもある課長が、今月一日付で異動となりました。後任は決まらず、当面の間は部長が課長の職務を代行することになります。 私は部長から課長の様子がおかしいと聞かされていました。部長がそれに気がついたのは4月の組織改編の前後だったらしいのですが、部下との間も上手く行っておらず仕事が滞りがちのようでした。 思うに、人手を減らされ、仕事は減らない状況で課長以下の負荷が高まるのに伴って課全体が金属疲労を起こしてしまったのでしょう。 仕事には繁忙期と閑散期があります。忙しい時期に頑張れるのは、その先に一息つける休憩所があるからこそです。どんなに体力に自信のある人でもずっと全力疾走…

  • 老木の余命

    優しい総括 私の勤め先のように減点主義の会社では、ひとたび考課表に×がつくとそれを消すことはほとんど不可能です。大胆な挑戦や画期的な改革は得てして煙たがられ、如何に失敗しないかを探ることが“成功のカギ”となります。 事業が失敗に終われば誰かが責任を取らされるのは、組織の中で働く者の宿命ですが、経営陣にまで登り詰めると、例え会社の損益に影響を与えるような事業の失敗でさえも、経営判断の誤りを簡単には認めず、事業環境に原因を求めようとします。 もっとも、偉くなるほどに保身に走るのはうちの会社に限ったことでは無い - そう思いたいところです。 自己保身に長けた経営陣に過去の経験から学ぼうとする姿勢が備…

  • 妻の時給、夫の時給(2)

    lambamirstan.hatenablog.com 共同生活の損得 結婚や同棲を始める時に、共同生活のメリット・デメリットを慎重に検討する人もいるのでしょうが、私たち夫婦の場合、結婚そのものがその時の勢いに任せたところがあり、婚前の同棲期間もありませんでしたので、共同生活のシミュレーションなど全くせずに本番に突入してしまいました。 その結果、毎日が試行錯誤の連続となりました。今でこそ我が家の家事分担は“出来ることを出来る方がする”ことになっていますが、結婚当初の私たちは、ちょっとしたことで衝突を繰り返していました。 妻は、結婚後すぐに派遣会社に登録して仕事を始めました。当時のことを妻は今で…

  • 妻の時給、夫の時給(1)

    自分の価値 今とは違い、私の若い頃は残業が当たり前の時代でした。平日は終電で帰ることがほとんどで、帰宅後はゆっくり湯船に浸かる時間など無く、布団に潜り込んだと思ったら朝になっている – そんな毎日でした。 入社当初に配属となった地方の事業所での仕事は、本社に比べたらずっとのんびりしていて、残業はまず発生しませんでした。結婚して東京に転勤してからもそんな生活を想像していた私たちでしたが、現実は、ほとんど夫婦の会話の無い平日を過ごすことになりました。妻と私は週末にその埋め合わせをするのですが、それにしても平日の時間の大半を仕事のために費やすことになるなど考えてもいなかったので、その状況を受け入れる…

  • 肩の荷を下ろす

    早期退職 私と同期の人間が早期退職することとなりました。同期と言っても相手は院卒。誕生月の6月一杯で役職定年を迎えるのに合わせて会社を去ることを決めたのでした。 在宅勤務中心の私が会社に顔を出すのは、同じ部の人間からも珍しがられるようになってしまいましたが、そんな珍しい日がたまたま退職する同期の最終出社日と重なりました。 彼とは職種が違うため、仕事上関わることはほとんどありませんでした。言葉を交わすのは同期会くらいのものでしたが、最後に開いた同期会がいつだったかも忘れてしまうくらいに彼と最後に話をしたのも随分と昔のことのような気がしました。 既に禁煙者となった私でしたが、その日は彼に付き合って…

  • 不自由を選ぶ自由

    そうだ京都、行こう 就活生の娘が最終面接のため京都に行きました。ゴールデンウィーク前まで連戦連敗で落ち込んでいた娘にようやく風が吹き始めました。 面接は平日の午後。午前中に移動すれば十分間に合ったのですが、私は万が一のことを考え、娘に前泊するよう勧めました。初めての一人旅とは言え、面接して帰って来るだけですから親が心配する話でもありません。 すると、京都行の準備をしている娘の脇で、妻が自分も一緒に行きたいと言い出しました。抗がん剤の副作用の治まった今なら問題無いと思ったのでしょう。 確かに体調に問題無くても、娘の就活に親がついて行くのはどうかと私は妻に言ったのですが、それが無駄であることは良く…

  • 生きがいに費やす時間

    やりがい探し 仕事を続ける上で、やりがいや張り合いと言ったモチベーションは欠かせないものです。私は、職場での人間関係の悩みや担当業務のミスマッチなどが無いにも拘わらず、仕事の意欲を喪失してしまった社員を何人か見たことがありましたが、仕事に対する動機付けが上手く出来ないことが大きな理由の一つのような気がします。 目の前の仕事だけに追われていると、果たして自分のやっていることが役に立っているのか、適正に評価されているのか、と他者の反応ばかりが気になってしまうことがありますが、そのような承認欲求の沼に嵌まってしまうと、上司や同僚に認めてもらうことが目的になってしまい、本来の仕事の意義を見失う結果とな…

  • 余計な一言

    退任 先日、私の勤め先の決算発表と役員候補者が発表となりました。私の元上司の役員は退任となりました。 私が役職を下りることを申し出た時、のらりくらりとはぐらかす様な態度をしばらく続けていたのですが、それは、私の後任探しが面倒なだけだったのか、あるいは、自らの手で私を干す機会を逃すことを残念と感じたのか - 今となってはどうでも良いことなのですが、そんなどうでも良いことに限ってふとした拍子に頭に浮かんできます。いずれにしても、当時、上司との軋轢は深まる一方でしたので、もし、私が役職を下りるような状況に無くても、あの上司の下で働いていたなら今頃は仕事を干されて閑職に飛ばされていたことは間違い無かっ…

  • 就活アドバイス

    娘の就活 ゴールデンウィークはほとんどの時間を読書に費やした私でしたが、一日だけ下の娘を伴って気晴らしのウォーキングに出かけました。 娘は目下就活中なのですが、なかなか自分の思うような結果が得られず、連休前からやや落ち込んでいました。家族の中で一番のムードメーカーが暗い顔をしていると家の中の空気も重くなってしまいます。 もともとポジティブで勝気な性格の娘なので気持ちの切り替えは早いはずなのですが、未だに一時面接を通過できた会社が無く、どこが悪いのかも分からずに悶々としている様子でした。 私としては、就活生の娘に親があれこれと口を挟むのはよろしくないと考えたのと安易な励ましの言葉はかえって逆効果…

  • 貯められないもの(2)

    見えなかった有難み この二年間で私が痛切に感じたのは健康であることの有難みです。食事を美味しく頂いたり、散歩に出かけたり、あるいはつまらないことで頭を悩ませるのも心身ともに健康であってこそ出来ることです。 妻はリハビリ勤務を始めてから表情が明るくなりました。張り合いややりがいは生きるための原動力なのだと言うことを改めて感じました。妻はまだ治療中の身でもあり、疲れの出ないようにしなければならないので、頑張り過ぎないよう私が見張り役になっています。 どんなに気をつけていても、予期せぬ病気や怪我に見舞われることは避けられません。私が出来るのは、日頃から摂生に努めるのはもちろんですが、健康でいられるこ…

  • 貯められないもの(1)

    母の日 上の娘は今年で社会人三年目です。学生の頃は親の目から見ても心許ない娘でしたが、いざ就職すると仕事に対する責任感が芽生えたのか、会社員らしい雰囲気が出て来た気がします。 そんな娘も週末は疲れが溜まっている様子を隠し切れません。入社当初は目途が立ったら独り暮らしをすると“宣言”していた娘でしたが、今はそのような気配も無く、親としても娘の独立を急き立てる状況ではありません。 むしろ私としてはこの二年余りの間、家にいる時間が増えた分、今の家族の形が出来るだけ長く続くことを心の底では期待しているところがあります。いずれは娘二人が独り立ちする日が来るのでしょうが、もう少しだけ一緒に過ごしたいと思っ…

  • 罰点をつけられない社員

    変調 昨年同様、ゴールデンウィークは家で過ごすと決めていて、特に深い考えも無く有給休暇を使って十連休にしたのですが、自分の休みは時間が過ぎるのが早いものです。 元々ぼーっと過ごすのが苦手な性格なので、家にいても暇を持て余すことはありません。今年は特に妻や娘たちから、積んである本を早く読むように言われているため、強制的に読書三昧の連休になっています。 連休は心置きなく趣味や読書に没頭すると意気込んでいた私ですが、残念ながら心にモヤモヤ感を抱いた状態が続いています。 休み前の部長と打ち合わせ。発端は、本来4月中に行なわれるはずの期末面談でした。5名いる課員のうち、再雇用嘱託の者以外は上司である課長…

  • 家事の習慣

    残された方の心配 先日、義姉が家に訪ねてきました。健康診断で乳がんが見つかりゴールデンウィーク明けに手術することが決まったと言い、私に対して「姉妹揃って申し訳ない」と頭を下げました。 私は慌てて義姉に頭を上げるように頼みました。病気は本人が望んで罹るわけではありません。幸い、義姉のがんは早期のステージで手術以外に抗がん剤の投与は必要無く、術後はすぐに普通の生活に戻れるとのことで、妻と私は胸を撫で下ろしました。 義姉は、夫を置いて自分が先に逝くわけにいかないと言いますが、義兄は数年前に定年を迎えてからは家事にも前向きに取り組んでいると言っていたので、術後の義姉は安心して自宅での療養が出来るのでは…

  • ハラスメントの温床(2)

    抜け道 ハラスメント研修のプログラム見直しのために予定されていた打ち合わせは、急遽キャンセルとなりました。人事部の担当者からは“時間的な理由”で、今年のプログラムは昨年の内容を踏襲することに決まったと聞きました。 lambamirstan.hatenablog.com 私としては、意見を求められればそれに応えるだけ、そう考えていたのですが、プログラムの見直し作業がとん挫してしまったことは、時間的な理由が本当だったとしても、乗り気を殺がれて残念な思いを感じました。 ハラスメント防止のためのガイドラインにより、職場での嫌がらせは格段に減ったと思います。飲み会の強要も、部下への罵倒も、下ネタトークも…

  • ハラスメントの温床(1)

    提案却下 私の勤め先では年に一回、全ての社員がハラスメント研修を受けることになっています。かつては社外講師を招いて講義を受けるだけでしたが、昨年は参加者がそれぞれの職場での実例を持ち寄り、ワークショップ形式でハラスメント防止についてのディスカッションを行ないました。 lambamirstan.hatenablog.com 私は昨年の研修時に議事進行役を任されたことから、人事部より本年の研修プログラムの見直し作業に参加を要請されました。 新年度が始まって一か月が経とうとしているので、すでに研修日程が決まっていてもおかしくないのですが、人事部も人手不足の中、ハラスメント研修は扱いが劣後してしまった…

  • 基本の見直し

    人手が足りない 先日部長から、部内で作成する稟議書や会議資料の査読の担当を命じられました。4月の組織改編後、部長も課長も仕事が増えて手一杯の状態だと言い訳をしていましたが、業務がオーバーフローすることは、新体制になる以前から何度も指摘して来たところです。 稟議書は部長が持ち回りするのが慣行なのだから自分で目を通して、課長なり起案した部員に直させるべきなのです。そのことを部長に伝えると、書類の修正が多過ぎて手に負えないと泣きが入りました。 問題は、二つある課の一方だけのものでした。課長以下の面々は、私が部長だった頃とほとんど変わっていません。一年あまりの間に部員の質がそれほどに劣化するとは考えら…

  • 見ている世界と見える世界

    自分しか見えない 三十代半ばで一度壊れかけた私は、必要以上に仕事に没頭しないようになりました。妻からは事あるごとに無理をしないように言われ、それは、幼かった娘が真似るほどに妻の口癖になってしまいました。 桜の花が散り始めた頃に職場復帰した私は、以前よりも周囲の目を気にするようになりました。自分は部署のお荷物、厄介者扱いされているのではないか。同僚が発した言葉の裏の意味を探ろうとしたり、陰で自分のことをどう噂しているのだろう気にしたりと、そんなことばかりを気にしてあまり仕事に集中出来ていませんでした。 会社までの通勤時間は気が重く、終業時間後は一秒でも早く家にたどり着きたい – そんな日々を送っ…

  • 居場所探し

    記念旅行の計画 妻と私は来年結婚三十周年を迎えます。コロナ禍と妻の治療とでこの二年、遠出する機会も無く過ごして来ましたが、その分旅行積立が貯まっているので、来年は少し贅沢な三十周年記念旅行を楽しもうかと妻と話をしているところです。 思えば、過去の結婚記念日は家族の誕生日と同じような扱いで、取り立てて盛大に祝うことはしてきませんでした。銀婚式の時は私の長期出張と重なってしまい、直前に旅行をキャンセルしました。その翌年に短い休暇を利用して夫婦で旅行をしましたが、妻としてはそれでは記念旅行の埋め合わせにはならないと不満顔でした。 そうこうしているうちに時機を逸してしまったので、私としても是非三十周年…

  • 人生ゲーム

    目指すべき高み 私が初めてCさんにお会いしたのは、2度目の海外駐在の時でした。前任者からの紹介で一緒に食事をした時から、それが初顔合わせとは思えないほど意気投合して、それ以来、十年以上のお付き合いになります。 当時Cさんは現地法人の一人事務所の所長でした。情報収集が主な仕事でしたが、日系企業と地元企業の双方に顔が広く、私もCさんの伝手で人脈を広げることが出来ました。 Cさんは、最初の奥さんと30代の頃に死別し、その後現地で日本人女性と再婚。私がCさんにお会いした時、「50代にして初めて子供を授かった」とはにかんでいたのが印象的でした。 私よりも先に帰国したCさんは、何度か転職された後、今はエン…

  • 割ってもいい皿

    結果よりも過程 仕事にしても家事にしても、慣れないうちは試行錯誤の繰り返しで、やがて、手際良くこなせる域に達すると考えなくても体が勝手に動いてくれるようになります。そこまで行くと、もっと良くしようと意欲が湧いて来ますが、これが何年か続き、適当に手を抜いてもそこそこの結果が出せることが分かると、マンネリに陥ることになります。 作業が惰性にならないようにするためには常に新しい刺激が必要になるのですが、自分の好奇心を掻き立ててくれるような対象以外は、そのような刺激を求める続ける気持ちを維持するのは簡単ではありません。 私はせっかく興味を持って始めたことがいつか色褪せてしまうことに不安を感じます。ある…

  • フレンチトースト

    気まぐれのパン食 私は基本的に米食派なので、パンは年に数えるほどしか口にしません。 朝は掃除と洗濯を終えた後の塩おにぎりと味噌汁、それに濃い目のコーヒーが私の定番です。おにぎりとコーヒーと言うのも、昔から妻に「それはおかしい」と言われ続けているスタイルですが、自分が美味しいと思えばそれで良しだと開き直って数十年経ちました。 パンと番茶の相性は試したことはありませんが、それを好む人がいるとしたなら、私とは以外に気が合うかもしれません。 とは言え、私はパンが苦手と言うことではありません。 普段の買い物では、家族用に六つ切りのパンを2斤ぐらい買い求めるのですが、たまに減りが遅い時など、妻や娘からはパ…

  • 出来ない病の変種

    中間管理職 昔と今 かつての自分のそうだったのですが、中間管理職と言うのは割に合わない商売だなどと嘆いていたことがありました。とりわけ、私の勤め先のように慢性的な人手不足の状況では、プレイイングマネージャーでなければ務まらないポジションになってしまいました。 私が若かった頃、時の上司は終業時間になれば、仕事は部下たちに任せて夜の街に繰り出して行きました。当時の私は、自分もいつかあんな楽が出来る時がくるのだろうかと思ったものでした。 しかし、自分がいざ上司くらいの年齢になってみると、部下には残業はさせられず、仕事は回らず、結局、手が足りないところは自分自身で補うしかない – そんな役回りになって…

  • 春のざわざわ

    春のざわざわ 私はこれまで、季節の変わり目には心が不安定になるものだと思っていました。春のざわざわ。原因の分からない不安感。桜の花が綻び、心地の良い気候に変わっていくのに反して沈みがちになる自分の心。仕事のことで悩むことなどないように“距離”を取ってきたはず。それ以外に思い当たるものは何かと頭の抽斗からあれこれと引っ張り出してきては原因を探ろうとしてきました。 新年度のスタートでそんな気分になってしまうのは勘弁してほしいと思うものの、正直な心は否定出来るものではありません。そして、漠然とした不安感は解消したのかされないのか分からないままに日々の生活の中に沈殿していくような感じでした。そのような…

  • 評価と生真面目

    \\鬱の蔓延毎年この時期になると、30代半ばにメンタルの不調で仕事をしばらく離れたことを思い出します。特に今年は同じ部署で病気休職中の同僚がいるため、その彼への気がかりも募ります。私は幸いにして約半月で職場復帰しましたが、今にして思えば、精神的なダメージと言ってもかすり傷程度のものだったのでしょう。とは言うものの、私としてはあの時に休んでおいて良かったと考えています。円形脱毛症や胃潰瘍などのストレスのサインが表に現れていればすぐに対処出来ますが、内面の不具合はその深刻度が外からは分からず、本人が無理をし続け周囲も気がつかなければ、事態は取り返しのつかないところまで悪化してしまうこともあり得ます…

  • 新年度の暗澹

    弱体化の素 新年度は民族大移動ならぬ、社員の大異動で始まります。同時に幹部社員昇格の発令も行なわれます。 管理職の登用試験が導入されたのは、かれこれ十年近く前になります。試験の公平性を期すため、外部のコンサルタントを使ってグループディスカッションや小論文の総合評価で合格者を選定するのですが、初回の登用試験の合格者はわずか数名。しかも全て女性社員でした。その結果、上からの圧力で合格者の水増しが行なわれました。 lambamirstan.hatenablog.com そんな内情を秘密にしておくことなど出来ません。管理職の登用を厳格化するようにとの上からの声に人事部が応えた結果、それが意に沿わずに都…

  • 休業制度と穴埋め

    風当たり 来月の下旬から産休・育休に入る部員がいるのですが、補充要員が確保出来ず、このままだと残りの部員で彼女の穴を埋めることになりそうです。 彼女の“おめでた”が分かった昨秋、最初に相談を持ち掛けられたのは私でした。二年前、まだ私が部長だった頃に彼女は流産を経験しています。長い不妊治療の後の吉報、そして残念な知らせ。それは私以下、今いる部員のほとんどが知っている話でした。 その時彼女の妊娠にあまり良い顔をしなかったのが直属の上司の課長。彼はまだ同じポジションにいます。課長としては人繰りに頭を悩ませている最中に戦力が減り、悩みがさらに増えることに苛立ちを感じていたのだと思います。 もちろん、す…

  • 狭くなる世界

    治療の先 ここ数日、妻は精神的にあまり良いとは言えない状態が続いています。 抗がん剤の投与は来月半ばで終了し、その後精密検査を受けることになっています。三週間ごとの抗がん剤投与。その副作用に本人が一番つらい思いをしていたのですが、妻の苦しんでいる様子を見ている家族にとっても、それはつらく切ないものでした。あと一か月もすればそのつらさから解放される – そんな安堵感が私の中にはあったのですが、妻は違っていました。 ちょうど昨年の今頃、妻は手術を受け左乳房とリンパ節を切除しました。術後に主治医の先生からは、手術で取り切れないがんは放射線療法で“叩く”と説明を受けましたが、心臓に近いところの病巣は放…

  • 自分を好きになること

    見栄っ張りなだけ 私は、寝ている間に見る夢のほとんどを目覚めた瞬間に忘れてしまうのですが、まれに朝起きた時にしっかりと覚えている夢は大抵が不快な内容のものです。 落ち続ける夢、鋭い牙の獣に嚙みつかれる夢 – そのようなものは夢だと分かっているのでまだマシです。リアルな夢 – 合格発表で自分の番号を探し続ける夢や試験問題に全く歯が立たない夢 – で、一日中何となく気分が優れないと、五十を過ぎても未だに学生時代の苦い経験が克服できないのかと自分が嫌になってしまいます。 嫌な経験の根っこは私の高校時代に遡ります。中学時代まで、私はそこそこの努力で親が満足する成績を残すことが出来ました。親が私の成績に…

  • 組織の鮮度

    去り際の美学 私の勤め先の経営陣は、上は70代、その他役員のほとんどが60代で占められています。新任の役員に選任される者とそうでない者との“運命の分かれ道”は55歳の役職定年の時です。役員に登用されればそのまま管理職を委嘱されることになりますが、そこから外れた者は役職を外され一般社員に戻るか関連会社に片道出向することになります。 以前は関連会社の数も多く、本社で役職定年を迎えた社員もどこかの関連会社の役員や管理職のポストにありつけたのですが、今はそのようなポストも激減し、一夜明けるとかつての部下が自分の上司と言うケースが増えつつあります。 かく言う私も今や、“かつての部下が自分の上司”なのです…

  • 早く生きる人生

    「いつでもできる」ための条件 一昨年、私はこれまでに経験したことが無い体調不良に見舞われました。排尿障害と倦怠感。排尿障害は尿路感染症によるものだとお医者さんに言われましたが、加齢と過労から来る免疫力の低下では無いかとの説明で、それ以上原因を突き止めることはしてくれませんでした。 幸いにして体調不良は数か月で治りましたが、当時、妻のがん宣告と相まって、自身の気持ちの落ち込みに対応する術を見つけられずにいました。 人生を満喫するために必要なもの。お金と時間と健康。その内のひとつを失ってしまうことになるのだとしたら、それは漠然とした死への恐れ以上に心を苛むことになると考えました。妻と私がいつでもで…

  • 対岸の火事

    空虚な同情 これだけ世界が小さくなり、地球の裏側の出来事もリアルタイムで知ることが出来る世の中では、他人事も他人事として脇に追いやるのが難しくなりました。 1990年の夏、湾岸戦争が始まった時、生中継で映し出される戦闘に衝撃を受けた記憶がまだ残っていますが、今回のロシアによるウクライナ侵攻では、30年前とは違い、一般人でも世界に向けて情報を発信できるツールを持っているため、一市民の目線から伝えられる戦争のリアルさが余計に胸に迫ってきます。 とは言え、それはテレビやパソコンの画面の中の話で、自分自身の実体験ではありません。同じ空の下で起こっている出来事、決して他人事として片づけてはならないもので…

  • もったいない教

    ゴミは少なく 我が家のモットーは二つ。無駄なものにお金を使わないこと、そして、物を粗末に扱わないことです。 妻は、断捨離した衣類もパッチワークしてランチョンマットにしたり台布巾にしたりと、使い潰すことに情熱を注ぐタイプです。今も体調の良い時はミシンを引っ張り出してきてはリサイクルに励む日があります。 食べ物も出来るだけ無駄にしないことを心がけています。余計に買い過ぎないよう注意するのもさることながら、買った物は極力ごみにしないようにしています。大根の葉や皮は味噌汁の具やきんぴらに、お茶の出がらしは佃煮風にと、食べられるものは胃袋の中へ。出すゴミは最小限になるように努めています。 スーパーで肉や…

  • 組織改悪

    弱体化 4月1日付の組織改編が発表されました。新設される新規事業のための部門に引き抜かれる者が少なからずおり、私の部署は、業務内容は変わらずマンパワーだけが削減される結果となりました。 担当役員が組織改編の大枠を説明した後、部長から具体的な部内の人員配置について話がありましたが、久しぶりに重苦しい雰囲気のミーティングとなりました。こんな時、オンラインのミーティングはそれぞれの表情が分からない分、重苦しさに拍車をかけることになりました。 部長は部下の面々に質問や意見を求めましたが、決まったことに対して口を開けば ‐ しかも、それが誰の目から見ても体制の改悪でしかないことから ‐ 文句しか出てきま…

  • 腐らない気持ち

    こうすればうまく行く 気持ちと言うものは明るくなったり暗くなったり、あるいは浮いたり沈んだりするものです。 以前、中堅社員向けにワークライフバランスについての社内セミナーがありました。お招きした社外講師の方が、自己紹介の際にご自身のこれまでのキャリアと気持ちの動きをグラフで示されました。横軸に仕事やプライベートでの転機となるイベントが並び、縦軸にはその時々の気持ちの高揚・消沈を表したもので、ジェットコースターの軌道を真横から眺めるような図になっていました。 長い人生、おそらく誰もが勾配の差こそあれ、気持ちが高まったり、沈んだりを繰り返して生きているのだと思いますが、その講師の方の気持ちの曲線は…

  • ストレスの摘み取り

    ストレス無しの仕事環境 幸不幸が主観的な問題であるのと同様に、自分の置かれている状況を快適と感じるか不快に思うかも心持ち次第です。 傍からは恵まれているように見える人も、当の本人からすれば、自分の意思に反して押し付けられた環境を息苦しいと感じているかもしれません。経済的な裕福さを享受出来ていても、それと引き換えに不自由さを感じているなら、それは本人にとって心地良さを得られる場所では無いことになります。 長年会社勤めをしてきた私は、自分の時間を切り売りし、見返りとして安定した収入を得る場所が会社でした。安定した収入だけなら大歓迎ですが、余計なストレスがおまけについくることを考えると、そこは私にと…

  • 腰痛

    腰痛は忘れた頃に 先週、数年ぶりに腰痛に見舞われました。 家では、折りたたみ式のテーブルにパソコンと書類を広げてその前に胡坐をかいて仕事をしています。以前は、“机に椅子”で仕事をしていたのですが、契約書の読み込みをしている時には、長時間同じ体勢でいると集中力が持ちません。胡坐をかいていると、書類を読むのも目を落としたり寝そべったりと、楽な体勢を取れるので、いつしかこれが私の在宅勤務スタイルとなりました。 そのような状態で仕事をしていた先週のある日、目の前にあるファイルに手を伸ばした瞬間に腰部にツンとした痛みを感じ、慌てて動きを止めました。ここ数年は腰の状態も良く、そんなことはすっかり忘れていま…

  • 知る必要の無いこと

    義兄 妻は末っ子で一番上に姉、その下に兄二人がいます。下の兄は高校を卒業後、土木関係の技師として勤め上げ、昨年半ばに定年を迎えました。妻とは十歳も離れているので、もうそんな歳であることは言われなくとも分かってはいましたが、妻は自分以外の姉兄が現役時代を卒業してしまったことを感慨深げに話していました。 義兄は生涯独身を貫くと宣言し、その言葉通りに今も独身生活を謳歌しています。かつては両親から結婚を急かされたものの、妻曰く、舞い込んできた縁談は全て兄の方から断ったとのことです。 妻と私の結婚前夜、初めて顔を合わせた義兄から、「安月給で結婚すると決めた君は偉い」と褒められたのか馬鹿にされたのか分から…

  • 会社勤めの添え花

    狭い世界の一喜一憂 早いもので、あと一か月もすれば新年度となり異動のシーズンを迎えます。毎年この時期、異動する部下に内示を告げ、新たに部署に異動してくる社員を組み込んだ業務分担の見直しを行なうなど、何かと忙しない毎日を送っていました。昨年は私自身のこともあって、心落ち着かない日々を過ごしていましたが、今年は穏やかな気持ちでいることが自分でも分かります。 人事異動は、人によっては人生の明暗を分けるほどに重要なことのようですが、私のように干されたり拾われたりを繰り返して来た人間は、会社人事は「なるようにしかならない」と諦観しているため、異動に対する“耐性”が身に着ていてしまっています。 考えなくて…

  • 反面教師

    父の定年 私の父親は都内の下町で小さな会社を営んでいました。私が中学に上がる頃まで順調だった事業は、その後低迷し、数年のうちに赤字操業に陥りました。景気の良かった時に手に入れたレジャーボートや会員制別荘の権利など換金出来るものを処分して会社の延命を図りましたが、もう打つ手は残っていませんでした。 高度成長期と共に歩んできた父親は、働いていればそのうち事業も上向いてくると考えていたため、深手を負う前に出口を探すと言う選択肢が頭に無く、私が就職直後に会社を畳むよう促した時には、普段感情を露わにするようなことが無かった父は顔を紅潮させてそれを拒みました。 しかし、最初の不渡りを出した時、銀行取引が出…

  • 後払いの報酬

    退職金の期待と現実 私の先輩のEさんは、昨年6月に定年を迎え、現在再雇用嘱託で働いています。今まで一緒に仕事をしたことはありませんでしたが、同じ大学出身でもあり、折に触れ情報交換をする間柄です。 定年を迎えた時、Eさんは退職金の額が期待を下回っていたことをぼやいていました。家のローンを完済した残りで定年後の生活をエンジョイする算段だったようですが、それも叶わず、不本意ながら嘱託で働かざるを得なかったと言いました。 おそらくEさんは、かつての諸先輩方がそうしてきたように、自分も退職金で負債を片付けて悠々自適の老後を満喫するつもりだったのが、人事部から退職金の説明を受けて初めて自分の当てが外れたこ…

  • プライドの殻

    出戻り制度 私の勤め先では、数年前から転職者の“出戻り”を受け入れる制度が導入されました。それまで、私の知る限りでも数名、転職した後に戻って来たいと希望する者がおりましたが、未だかつて“出戻り”が叶ったケースはありませんでした。 ひと昔前まで、部下が会社を辞めるとなると、その上司の査定に大きく響きました。そのため、転職を申し出た部下を上司は必死に慰留し、時には退職願を握りつぶそうとする者までいたのです。 そのような会社側の慰留に拘わらず、人材流出の勢いは止まらず、挙句、人事部の中からも転職者を出すことになった時点で、部下の退職が上司の査定に影響するような慣習は無くなりました。それは、人事部のご…

  • 身だしなみの許容範囲

    ピアスとイアリング 下の娘が妻にピアスの穴開けをしたいと言ったら怒られたそうで、私に泣きついてきました。 我が家のいつものパターンです。娘たちは何かあるとまず妻に相談します。小遣いでは足りないものを買って欲しいとねだったり、友人と徹夜で遊びに行ったりと、相談事は様々ですが、妻が許せば私の許可は必要無いことになっています。 もし、妻が許さない場合、決まってこう言います。「パパに訊いてみなさい。ダメって言うから」。そこで私がOKと言えば、今後は私が妻から「娘には甘い」とか「私の立場はどうなる」と激詰めされるのが目に見えているため、私も返答に慎重にならざるを得ません。 娘も二十歳を過ぎているのだから…

  • 白髪と老眼

    白髪と若作り 年波は誰にでも平等にやって来るものです。気力や体力の衰えを認めるのは嫌なものですが、いつまでも抗い続けることは出来ません。 避けて通れないことを嘆くくらいなら、加齢を楽しむ心のゆとりを持っていた方が気が楽だと言うことは以前記事に書きました。 lambamirstan.hatenablog.com 私が年齢の衰えを感じ始めたのは、40歳に差し掛かった頃です。それよりもかなり前に、高尿酸血症と診断され、食事の内容や飲酒量を見直しはしましたが、それは体質の問題で加齢とは無関係と考えていました。 ところが、二度目の海外駐在の前辺りから白髪が増え、何となく体力的な衰えも感じ始めました。駐在…

  • 愛おしさのチリツモ

    ルーティンワーク 私の勤め先はフレックスタイムを採用しているので、一日の仕事の始まりと終わりは自分で決めることが出来ます。私の場合、今は完全在宅勤務で、始業は朝8時。途中1時間の昼休憩を挟んで午後4時半の終業後は自分や家族のための時間として自由に使うことが出来ます。通勤時間 - 往復2時間半 - がかからない分、一日の時間を有効に使える有難さを実感しています。 起床後の私のルーティンは洗濯から始まります。洗濯機が回っている間にコーヒーを啜りながら新聞に目を通したり、ネットフリー(インターネットに接続しないと決めた日)では無い日は巡回サイトを見たりしながら朝食を摂り、洗濯物を干した後に風呂掃除。…

  • 組織改編と若手の離脱

    組織改編 前々から噂が飛び交っていたので驚きはしませんでしたが、私の属する本部が新年度に組織改編されることが今週になって部員全員に知らされました。 新規事業のための別組織の立ち上げに伴って、本部から少なく無い人数の部員がその新組織に異動となります。異動者への内示はこれから別個に行なわれるとのことですが、年度末の慌ただしい時期に“大異動”の話が飛び交うことは、本業に少なからず影響を与えることは否めません。 もっとも、噂はすでに年末までに既成事実になっていたため、関係する誰もが組織改編自体を冷静に - 冷ややかに – 受け止めたようです。 それにしても、現行の組織が抱える問題点の洗い出しを行なわず…

  • 深海魚と回遊魚

    深海魚のように 先週から約3か月ぶりに完全在宅勤務となりました。オミクロン株は感染しても重症化する可能性は低いとは言われているものの、病人を抱えている家族としては、通勤や事務所での他者との接触を回避することで極力感染リスクを抑えたいところです。 今の私は、専ら諸々の契約書を査読し、校正や修正の提案を行なう仕事を行なっています。仕事の〆切はありますが、ほとんど自分のペースで作業を進めることが出来るので、チームワークに付き物の工程管理や後進の育成・指導などの付加的な業務が無い分、余計なストレスを感じることは無く、気分的にとても楽な状態にあります。 日常業務は、毎朝、オンラインで部の同僚とのコミュニ…

  • 良いワインの日

    ワイン知らずの俄か勉強 私は食通ではありません。外食して、口にしたものが美味しいのかそうでないのかは分かりますが、使われている素材の産地やどのような方法で調理されたのかを全て言い当てることなど出来ません。お酒も然りで、飲んでいるものが美味しいのかそうでないのかは区別がつきますが、それ以上のことは分かりません。 もっとも、美味・不味も主観的なもので、私の舌が信頼出来るかと言う点については不安が残りますが、今まで味音痴だと言われたことも無いので、人並の味覚はあるのだと考えることにします。 最初の海外駐在の時、取引先から食事に誘われてステーキハウスを訪れたことがあります。そこで初めて本場のステーキを…

  • それぞれの疎外感

    社会復帰の準備 オミクロン株による感染の急拡大で、私の勤め先では先週から再び在宅勤務が基本となりました。 昨年の11月頃に在宅勤務日数が制限された時、私は上司に、各部員の事情を考慮して部の裁量で制限の適用除外が出来るよう人事部や関係部署と交渉するように促しましたが、そんな私の要望が通るはずも無く、同じ部の妊娠中の女性社員や病人を抱える私は不安を抱えながら年を越しました。 万が一にも家庭内感染などを引き起こさないよう、私や娘たちは注意を払ってきましたが、家族の心配をよそに、妻は副作用の弱い抗がん剤の投与に変わってから、着々と復職の準備を進めていました。 私は妻に、無理せずのんびりと療養することを…

  • 切り売りする時間の意義

    早いセミリタイア 最初の海外駐在の時、住んでいた家のお隣さんは私たちと同年代のご夫婦でした。お子さんは女の子ひとり。プレスクールに通っていると言っていたので2歳か3歳だったのでしょう。 妻が妊娠7か月の頃に赴任し、その年末に現地で長女を出産しましたが、お隣のご夫婦にはベビー服を譲ってもらったり、家に招かれて夕食をご馳走になったりと大変お世話になりました。 お隣のご主人は専業主夫でした。夕食のお誘いの時もキッチンに立つのはご主人で、庭の手入れや買い物もいつもご主人がやっていたようです。奥様は、週に1日か2日、ホームスクールの子供を家に呼んで勉強を教えていました。 初めて食事を共にした時にご主人か…

  • 「こんなはずではなかった」に拘ると

    成功体験と自分への過信 過去の成功体験は自信にもなれば足枷にもなります。成功を重ねて行くほどに“勝利の方程式”は確固たるものとなり、自信は過信になります。 死ぬまで自分の“勝利の方程式”が通用する人はごくわずかで、ほとんどの場合、どこかで壁に突き当たります。どうせ壁に突き当たり苦悩するのであれば、それは早ければ早い方が良いと私は思います。 過信の雪玉は自分では壊せません。誰かに叩き割られるか、自分の重さに耐えられなくなって自壊するかです。 仕切り直し 私が通っていた高校は、所謂進学校でした。当時まだ親に従順だった私は、父の勧めるままにその学校を受験しました。中学校の担任からは無理だと言われた学…

  • 胸の奥の奥

    大人の振り 何をやってもうまく行かない時があります。良かれと思って行動に移したことが裏目に出て、かえって何もしなかった方が良かったのではないかと言うこともあります。 散々努力した - ベストを尽くした - 結果が報われない時、その責任を全て自分に帰すのはとてもつらいことですが、自分の行為は自分に返ってくるのが現実なのだと、この歳になって分かったような気がします。 “分かったような気がする”と言うのは、私の中の一方ではそのような達観に至っているものの、他方、納得し切れない思いが依然として燻ぶっているからです。 傍から「大人ですね」と言われたいから“分かったような”素振りをしているだけで、内心は誰…

  • お金の使い心地

    得難いものは失い難い 我が家では、これまで何度か断捨離を決行し、私も私物をかなり整理してきました。それでも、悩んだ挙句に買い求めた物は、役目を終えた後でも処分できずに手元に残しています。 上の娘が生まれる直前に買った一眼レフのフィルムカメラ。薄給の身としては分不相応な買い物でしたが、我が子の成長の記録を出来るだけ良い写真に残したいと、家計をやり繰りして手に入れた物でした。 その後、フィルムカメラが廃れデジカメ時代が到来すると、私は小遣いの中から少しずつお金を貯めて新しいカメラを買い求めました。新旧二台のカメラは、娘たち二人の成長記録を収めるために大活躍しましたが、携帯電話で簡単に“そこそこの”…

  • 家計簿と小遣い闘争

    家計簿代行 妻の闘病生活が始まって以来、私が家計簿の管理を担当することになりました。 妻は家計簿を手書きでつけることに拘り続けていました。今のご時世、表計算ソフトもあれば、使い勝手の良い家計簿アプリもあるはずなのに、そのような便利なツールには目もくれません。それは、彼女にとって家計簿は文字通り家計を管理するための帳簿であるのと同時にプチ日記の役割も果たしていたからです。 私はこれまで何度も日記をつけ始めたことはありますが、一週間と続いた試しの無い人間。日記は責任が持てないので、とりあえず、表計算ソフトで即席の家計簿を作りました。 しかし、実際に自分で家計簿をつけ始めると、お金の出入りがなかなか…

  • いつでも会える

    妻の恩師 1月も半ばを過ぎました。ようやく正月気分も抜けた今頃になって、ある方から寒中見舞いの葉書が送られてきました。 妻宛のものでしたが、葉書なので認められていた文字が目に入ってしまいます。差出人は妻の高校時代の恩師のご子息からでした。ご主人が昨年お亡くなりになったこと、葬儀は身内で済ませたため、教え子たちに知らせるのが遅くなってしまったことが読み取れました。 早朝なので、妻はまだ布団の中で寝息を立てていました。わざわざ起こすまでも無いと、妻がいつも書き物をするキッチンの脇のカウンターに伏せておきました。 その方は妻の恩師でもあり、私たちの結婚式ではビデオ撮影と記念のビデオテープの編集までご…

  • もったいない時間への焦り

    息を吹き返したテレビ 以前の記事で、大晦日の夜にテレビが壊れた話に触れました。 lambamirstan.hatenablog.com そのテレビは駐在から帰国した時に購入したものでした。駐在中にトランクルームに預けてあったものは、機能的には全く問題無かったのですが、地上デジタル放送に対応していない旧式のものだったためにお役御免となり、止む無く買い替えたのでした。 今の家に引っ越しした時、娘たちはもう少し大きな画面のテレビが欲しいと私にねだりましたが、問題無く動くものを処分するのはもったいないと思い、壊れるまで使い続けるよう娘たちに言い聞かせました。 十年くらいは持つだろうと思っていたテレビが…

  • 腹八分目

    ほどほどで満たされる 腹八分目 - 満腹感を覚える一歩前で止めておくのが医者要らずの秘訣なのでしょうが、若い頃の私はそれが出来ていませんでした。 二十代半ばまでは、どんなに食べようと飲もうと具合が悪くなることはほとんど無かったのですが、その後、高尿酸血症 - 痛風予備軍 – と診断されてからは、お医者さんの忠告もあり食事を気にするようになりました。 とは言っても、食習慣を急に改めることは難しいものです。早食いと“腹十分目”の喜びを自重することは、私にとっては人生の楽しみを一つ失うようなものでした。私がようやく真剣に食事の摂り方を改善しようと考えるようになったのは、三十代に差し掛かり、痛風の発作…

  • 心の波と過保護な上司

    家族への甘え 数年前、海外駐在の終わりから帰国後にかけてのしばらくの間、妻の精神状態が不安定だった時期がありました。最初は、娘たちの進学のことや帰国前後の慌ただしさがストレスになっているのだと考えていましたが、私の何気ない一言 - 励ましや気休めの言葉 – にヒステリックに反応する様子は今までの彼女からは考えられないものでした。 私は妻の情緒不安定の度合いが心配になり、嫌がる妻を説得して心療内科に連れて行ったのですが、その後、妻は産婦人科を紹介され、更年期障害と診断されました。 妻の場合、更年期障害に伴う頭痛や火照りなどの症状が以前からあったようなのですが、それと更年期障害が結びつかなかったよ…

  • 自分の言葉と借り物の言葉

    刺さる言葉 毎年、仕事始めの日には社長の年頭挨拶があります。例年は本社の大会議室に役員・社員が集まるのですが、昨年と今年は“密を避けるため”、大会議室への入室は役員と一部の幹部社員だけに限られ、他の社員は自席あるいは自宅でライブストリーミングでの視聴となりました。 社長挨拶は十分足らずのもので何も心に残る言葉は無く、誰が聞いても部下が準備した原稿を読んだことが明らかでした。コロナ禍の中、わざわざ人を集めて他人の書いた原稿を朗読するくらいなら、社長からの年頭挨拶として社内にメールで一斉配信しても用は足せます。 私は30代半ばの一時期、役員の秘書を務めていましたが、当時、社長の交代時期と重なり、新…

  • 仕事の理由付け

    休み明けの気怠さ 年明けは4日が仕事始めでしたが、依然として正月休み明けの気怠さが抜けません。 休みに入る直前まで何と無しに高揚感を覚えていたのが、休みに突入した途端に休暇明けのことを考え気の重さを感じ始めました。 とは言え、今は責任のある役職に就いているわけでは無く、また、煩わしい社内調整的な業務も無いので、仕事で憂鬱になる理由がありません。それにも拘わらず、休暇明けの仕事が億劫に感じるのは、単に気が進まないからなのでしょう。 これまでにも何度と無く仕事が鬱陶しく感じられる時がありましたが、自分が心の底から没頭出来るものならば、ため息など出るはずも無く、体が自然と動くものです。そう考えると、…

  • 有休消化とワーケーションの壁

    休みも仕事のうち 年末年始の休み。私の部では、緊急事態宣言も解除されたことから、一昨年生まれた子どもを親に初めて会わせると言う同僚もいます。親御さんにしてみれば、待ちに待った孫の顔を直に見ることが出来るわけで、さぞかし待ち遠しかったことでしょう。 年末年始やお盆は、民族大移動の時期になりますが、最近、特に若い世代では、あえて混雑する時期を避けて休みを取る社員が増えました。それは、コロナ禍とは関係無しの、ここ数年の傾向だと思います。 私の勤め先も、かつては社員に対して、夏と冬に“一週間以上の休暇”を取得するよう奨励していましたが、今は、通年で“会社推奨休日”を指定しています。飛び石連休の狭間の平…

  • 家事の基本

    おせち料理 妻が闘病生活に入る前まで、家事の分担は阿吽の呼吸で行ってきました。予め役割分担を決めていても、お互いの仕事の都合で予定どおりに家事を行なえないこともしばしばで、結局は出来る方が出来ることをやることで落ち着いたのでした。 しかし、共働き夫婦とは言いながらも、家にいる時間は私の方が短く、平日の家事の負担は自ずと妻に偏りがちでした。そのような状況に何となく気が引けていた私は、週末の家事一切を任せてもらうことで自分の足りない分を挽回してバランスを取っていたつもりになっていました。 それでも、おせち料理は必ず夫婦共同で作り続けていました。普段の料理は娘たちにも手伝ってもらうことはありましたが…

  • 生活スタイルとコスパ

    腐ったミカンの方程式 「腐ったミカンの方程式」。古い学園ドラマで取り上げられたフレーズなので、今の若い人はピンとこないでしょうが、不良学生を腐ったミカンに準え、箱の中に腐ったミカンがあれば他のミカンも傷んでしまうので、そうならないうちに腐ったミカンを取り除いてしまえ、と言う意味です。 私が子どもの頃、家ではミカンを箱買いしていましたが、たしかにその中のひとつでもカビが生えて悪くなると、あっという間に他のミカンも傷んでしまいます。ミカンが傷んでしまう前に食べ切ってしまえば良いのですが、いくらミカンが好物でも、日に何個も食べていれば飽きてきます。結局、毎年箱買いするミカンでしたが、悪くなって捨てて…

  • 年の瀬の退職者

    年の瀬の退職者 私の勤め先では、6月と12月がボーナス支給月になっています。ボーナスとは言うものの、実態は生活給の一部を取り分けているだけで、業績や個々人のパフォーマンスに連動したものとはかけ離れています。 それはともかく、ここ数年の傾向として、ボーナス支給月は自己都合退職者が多い月でもあります。ボーナスをもらってから会社を退職する – 極自然の考えです。会社の規程では、ボーナス算定の期間は前年度、すなわち前の年の4月からその年の3月までで、その算定額を6月と12月の二回に分けて支給する仕組みです。また、支給対象者はボーナス支給日現在の在籍者となっています。 ボーナスを受け取る権利があっても1…

  • 微笑ましい騒音

    除夜の騒音 私は小学校卒業まで東京の下町に住んでいました。町工場が軒を連ねる中に父親の経営する会社がありました。小さなビルの1階が事務所と工場、2階と3階が私たち家族の住居となっていました。 通りを挟んで反対側には小さなお寺がありました。毎年大晦日の夜は、そのお寺が除夜の鐘を鳴らします。紅白歌合戦が終盤に差し掛かる頃、隣りから大きな鐘の音が鳴り始めます。それが年越しのお蕎麦を食べる合図でもありました。そんな大晦日の風景は、私にとってとても懐かしいものです。 その後、父の工場の拡張を機に、私たちは別の土地に住居を構えました。そこは文字通り閑静な住宅街で、大通りからも離れていたため、大晦日の夜はし…

  • お札とあんみつ

    お札とあんみつ 新居の引き渡しの際に、建築会社から家内安全のお札を頂きました。信仰心の全く無い私ですが、せっかく頂いた物をぞんざいに扱ってはならないことくらいの弁えはあります。 とは言え、お札を祭る神棚の無い家。あれこれ考えた挙句に、小さな籠の中にお札を入れて、それを二階の南側の窓に面した本棚の最上段に置くことにしました。 一年間お世話になったお札は神社でお焚き上げをしてもらい、新しいお札に買い替えると言うことなので、引っ越し以来四年間、それを律儀に守っています。 最初の二年は、妻と私の二人で神社を訪れました。最寄りの駅から数駅、そこから徒歩15分、駅前の商店街を抜けると、住宅街の中にこぢんま…

  • 効率化のジレンマ

    連鎖 児童虐待は世代間で連鎖するとの説があります。親は自分が育てられてきたようにしか子供を育てることが出来ない – それが全ての親子に当てはまるのか定かではありませんが、会社での上司・部下の関係性も似たところがあるようです。 パワハラに関する社内研修を繰り返してきたことで、私の職場は昔に比べれば、格段に働きやすい環境になったと言える・・・と思います。 しかし、人の心はそう簡単に入れ替えが利くものでは無く、今まで部下に対して高圧的な態度を続けていた上司が、数回の研修を受けただけで考え方を180度変えると言うのは俄かに信じられません。染みついたパワハラマインドは、潜行して見えづらくなっただけではな…

  • 塞翁が馬

    良い変化 早いもので、今年も残り半月を切りました。この一年間、これほど家にいる時間が長くなるとは思ってもいませんでした。 11月から、妻は復職を果たしました。体調と相談しながらのリハビリ勤務です。抗がん剤を投与した日から1週間程度は倦怠感や発熱などの副作用もあるため、出社は無理の無い範囲で行ない、出勤日も5~6時間程度の時短勤務で様子を見ることになります。 元来、じっとしていられない性格の妻。この秋に新たに投与を開始した抗がん剤は、副作用が以前のものと比べると“穏やか”なことと、妻自身、職場復帰への意欲が強かったことから、主治医の先生、そして勤め先を説得して、治療を続けながら働く道を選びました…

  • 考えるゆとり (2)

    本音の自分 何かをじっくり考えるには、時間よりも心のゆとりが必要なのではと思いました。仕事でイライラしていたり、急いで片づけなければならないことに日々追われていたりすると、たまの休日も、何かに集中できずに、無為に時間を潰して終わりになってしまいます。 休みの日は時間が経つのが早く、夕方ともなれば、また明日からの1週間を想像して気分が落ち込むことになります。そんなことの繰り返しの1週間が1か月になり1年になり、歳を重ねて行きます。 それは、かつての私でした。30代半ばで心のバランスを崩しました。幸い、職場復帰を果たしてここまでやって来れましたが、その過程で、仕事一辺倒では無く、自分や家族を中心と…

  • 考えるゆとり (1)

    不器用な皿回し 物事をじっくり考えるには、そのための時間を確保することが大切ですが、それ以上に心の余裕が必要です。頭の中で思考を巡らすだけなら、その気になれば、トイレの中でも電車の中でも時間を取れますが、頭の中に整理できていない雑多なものを散らかした状態では、一つのことをじっくり考えることは出来ません。 大概の仕事は〆切があって、限られた時間の中で最善の策を考え出すことが求められます。私も会社員人生の中で、日々判断を求められてきましたが、即座に妙案が頭に浮かんだことは滅多になく、ほとんどは“及第点”のものばかり。ベストな策で無くても、仕事を停滞させないこと、前に進めることを優先させるためには、…

  • 変化への対応 その攻防 (3)

    変化への抵抗 実力主義だ、男女平等だ、と叫んでみても、古い企業文化を持つ会社が一朝一夕に変われるわけがありません。変化を望む側と不変を望む側。不変を望む側が、変化を受け入れることによって自分たちの既得権益を失う可能性があれば、当然強く抵抗することとなります。 上位の集団が変化を望まなければ、たとえ表向きは変化を容認する素振りを見せても、新しいことを導入することを阻止したり骨抜きにしたりと、自分たちの安全圏を守ろうとするものです。 今の体制や方針の是非を都度振り返り見直すことをせずに、古い伝統は良き伝統と言う意識で凝り固まっている人間の目は、変化の波を見ることが出来ません。 私の勤め先でも、実務…

  • 変化への対応 その攻防 (2)

    信念無き古いしきたり ワーカホリックと言う言葉はすでに死語になったのでしょうが、根性論が好きな一部の人間は、如何に自分がプライベートの時間を割いて仕事に邁進したのかを自慢し、最後には若い世代のひ弱さを嘆きます。 入社したばかりで右も左も分からない新入社員は、自分の上司や先輩の仕事振りを手本にするため、上の世代が夜遅くまで残って仕事をしていれば、それが普通のことのように錯覚してしまいがちです。 今ほど時間外労働が問題になっていなかった時代は、労働組合との協定は軽視され、仕事は徹夜をしてでも片づけるのが社員の務めと思い込まされてきました。 30年前、私が新入社員だった頃、ようやく各社員にパソコンが…

  • 変化への対応、その攻防 (1)

    上司部下の距離 変化への対応。簡単なようで簡単では無いもののひとつです。慣習や固定観念は、それに長く浸っているほど抜け出すのは難しくなるものです。 私自身、若い社員と話をしていて、彼ら・彼女らが上の人間に期待することを耳にすると、しばしば、ちょっとそれは違うのではないかと違和感を覚えることがありますが、それは私が古い人間だからであって、若い人たちを諭すだけで無く、こちらが“今”の風潮に歩み寄らなければ、世代間のギャップを埋めることは出来ません。少々の諦観を抱きつつも気持ちの切り替えが必要なのだと、自分を納得させるようにしています。 若い社員との会話でよく話題に上るのは、“相談しやすい上司”につ…

  • 自分を理解してもらうこと

    自分以外全て敵 自分がどういう人間なのかは、自分が一番良く知っている – そう私は思っているのですが、知人や職場の人間に私が理解されているかと言うと疑問符が付きます。 もっとも、私は自分を良く見てもらおうと周囲に対して積極的な働きかけをしてきたわけでは無く、無理に他者に迎合することで自分が窮屈に感じてしまうような環境に身を置くつもりも無かったので、知らず知らずのうちに、自分の敵を作ってしまっていたのかもしれません。 自分のことを棚に上げるつもりはありませんが、私の周りにも、日頃の振舞いで損をしていると思ってしまう人間がいます。 すでに退職してしまいましたが、私の隣の部署にベテランのKさんと言う…

  • 本当に欲しいもの

    物欲と我慢 以前、歳を重ねるにつれて物欲が薄れてきたと言う話を書きました。 lambamirstan.hatenablog.com 思うに、学生時代や新婚時代、手元にお金が無い頃の方が欲しいものややりたいことで頭が一杯だった気がします。きっと、欲しいけれども手が届かないことが、欲求に拍車をかけていたのでしょう。 新婚当初は、日々の生活費と将来のための貯蓄を差し引くと、自分の自由に出来るお金はほとんど手元に残りませんでした。妻も、あれこれと欲しいものを口に出すものの、結局は、「でも、我慢しよう」と自分に言い聞かせていました。 当時は、自分たちで決めたとは言え、我慢し通しの生活を続けることが果たし…

  • お金の配分と安心感

    お金の配分 コロナ禍で収入が減ってしまった人は少なくありませんが、それ以前から、実質賃金の軟調傾向は長く続いています。私たち夫婦が結婚当初にキャシュフロー表を作った時の前提では、今の私の年齢ではもっと給料が上がっているはずだったのですが、残念ながら期待どおりの上昇カーブにはなりませんでした。 もっとも、バブル崩壊後にスタートした結婚生活は、貯金も無いに等しく、手取りの給与も少なかったため、財布の紐を締めることについて夫婦の間で意見の相違はありませんでした。そのおかげで、期待どおりに給料が増えて行かなくても何とかここまでやり繰りして来れたことは、幸いなことだったのだと思っています。 もちろん、現…

  • 親と自分の人生 (2)

    lambamirstan.hatenablog.com 摂食障害 私は海外駐在で8年間本社を離れていました。その間、出張などで会社に顔を出したことはありましたが、Sさんに会うのは本当に久しぶりでした。それは、退社時のエレベーターの中でしたが、私はその風貌の変わりように欠ける言葉を失ってしまい、会釈だけで終わってしまいました。 毎日彼女と顔を合わせている上司や同僚からすれば、ほんの少しずつの変化の積み重ねなのでしょうが、再会までの間が長かった私にとっては、大きな驚きでした。 私は最早彼女の上司ではありませんでしたが、しばらく後に、Sさんの直属の上司と話をする機会があったので、最近の彼女の様子を聞…

ブログリーダー」を活用して、電子レンジャーさんをフォローしませんか?

ハンドル名
電子レンジャーさん
ブログタイトル
和尚さんの水飴
フォロー
和尚さんの水飴

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用