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日本語教育メモや帰国子女大学受験体験記も含め、日々の生活を通してポルトガルの魅力を綴っています。

ポルトガルに40年在住しています。二人の子どものトライリンガル教育も終了し、現在はポルトで日本語を教えています。ポルトガル人の夫と5匹の猫と暮らしています。

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住所
ポルトガル
出身
弘前市
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2007/12/10

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  • 思えば遠くへ来たもんだ、半世紀近くの在住生活

    2025年5月20日 1979年5月19日午後、ポルトの空港に降り立ったわたしは、今日から在住47年目に入る。ポルトガルに来るにあたっては知人たちが「なぁに、アメリカから半年で帰って来たし、みんな心配するな。じき、またここに戻って歌うよ」と言っていたのだそうだ。あのね、アメリカ留学を半年で切り上げて帰国したのにはちゃんとそれなりの理由があったんであるよ。アリゾナに残るか帰国して彼(現夫のことであ~...

  • 「いろはにほへと」から、なんて面白い展開に!(2)

    2025年5月19日さて、自分用のメモ、昨日の続きです。「いろは」歌にどんな暗号文書が隠されているかというと、歌を7文字ずつに並べて読み始め文字と読み終え文字をつないだり、上から斜め読み、下から斜め読みする。さすれば、下記のごとくなる。いろはにほへとちりぬるおわかよたれそつねならむうゐのおくやまけふこえてあさきゆめみしゑいもせすいちよらや ヘブライ語で「最高のヤハウエ(ヤハウエ=全能の神)...

  • 「いろはにほへと」から、なんて面白い展開に!(1)

    2025年5月17日 日本語を教えるのがきっかけで、時に面白いことに出会ったりする。わたしの授業はオンラインだ。昨日金曜日は夕方6時過ぎから教えるグループ授業があった。1年生クラスを除いては、数人が時間に遅れて入ってきたりする生徒を無駄に待つことを避けるため、授業の始めは習っている課のビデオを見てもらうか、文法復習と聞き取り練習のためにと、既に習った課のヒアリングをする。ヒアリングは質問が日本語で...

  • 夫の視点、わたしの視点

    2025年5月15日 イベリア半島全体に及んだ4月28日の大停電は、まだ大して日も経っていないので覚えている方も多いだろう。送電網が故障の原因だと言われているが、実際に何が起きたかについてはいかなる仮説も否定できないとスペインのサンチェス大統領は語っている。また、イベリア半島が孤立しないように、フランスなどの欧州諸国との電力相互接続を増やすことを優先すべきだとの意見も出ている。以前から言われていた...

  • 室内ガーデン

    2025年5月12日 我がフラット、しばらく前からこんな状態なのである。ベランダも含むコンドミニアムの建物表面が長方形の小さいタイルでおおわれているのだが、このタイルの一部が大分前から路上に剥がれ落ちているようなのだ。時に我が家のベランダにも上階からなにやらコーンと落ちた音がすると思いきや、タイルの欠片が見つかったりしていたので、夫に伝えてあった。コンドミニアムの会議でそれが話し合われ、やっと工事...

  • いくつになっても

    2025年5月10日 5月10日はモイケル娘の誕生日だ。わたしが彼女を産んだ年齢と同じ年齢になった。日本での大学生時代から数えると20年が経ち、こう言うのもなんだが、不思議な気がする。彼女がわたしたち夫婦と暮らした18年の月日を知らず知らずのうちに越していたではないか。18才以降の娘の実生活はたいして知らないということにもなる。わたしも18才には故郷を出て数カ月東京で住み込みのお手伝いさんまがいの...

  • 海辺の墓地

    2025年5月9日今朝は、とある文芸評論家の「海辺の墓地」とつぶやいているのをたまたま目にして、あっ!この方、もしかするとバレリーの詩をも意味しているのかな?と、久しく忘れていた「風立ちぬ、いざ生きめやも」を思い出した。今日は下にその記事をひっぱりだして載せたい。以下。2021年某月某日「風立ちぬ、いざ生きめやも」は、1996年に放映されたとある向田邦子ドラマ劇場シリーズのひとつ、「風たちぬ」のラ...

  • いつかはやってくる悩ましい問題1:独身の義兄はどうなるか?

    2025年5月6日 今年は帰国をどうしようかなと考えている。春先に東京息子、我がモイケル娘と孫のソラ坊が揃い(婿殿が来られなかったのが残念ではあった)、親子4人が揃ったのは何年ぶりであろうか。夫はビデオ通話で顔を見てはいたが、孫との実際の顔合わせは初めてであった。事情があり夫はわたしの帰国時にいっしょに行けないのである。82歳になる夫の兄はアルツハイマー型認知症を患っており、自分のことはほとんどし...

  • 最高級ワインBarca Velha tinto

    2025年5月2日 前回書いた大停電以来、ちょこちょこ断水してるここ数日です。電気はあるんです。どこかで工事でもしているのか、それともこの間の停電に何か関係しているのか。実は今も、どれ、6時過ぎから授業があるし、今から晩御飯の準備をして置こうと台所にいって水栓開けたのですが水が出てこない。はて、このままだと晩御飯はどうなるか、ケセラセラ~♪(笑)さて、この間、話に出たワインBarca Velha tinto(赤ワイン...

  • ポルトガル、スペイン、南フランスのBlackaout、大停電

    2025年4月29日 水曜日から日曜日まで午前と夕方の日本語授業が入るわたしの休日は月曜日だ。その昨日、前回のワインBarca Velhaの続きを書き始めたところ、プツンと電気がなくなった。昼頃のことだ。昔のポルトガルではよくある事だったのだが、EU加入後、ポルトガルもインフラが安定して来て停電、断水はめったに起こらなくなった。起こったとしてもわずかの間で復旧されている。しばしの間だと思い、早目の昼食をするこ...

  • ワイングラス一杯が56000円のワイン!

    2025年4月26日 昨日4月25日はポルトガルのカーネーション無血革命で休日。ダウンタウンでは片手にカーネーションを掲げながら歩くたくさんの道行く人を見かけた。今年は革命記念51年に当たり、毎年恒例でリスボンの大統領邸では記念祭が行われるのが、ローマ法王崩御により喪に服すため、延期となったようだ。4月25日については、何度も取り上げているのでリンクを記事最後に貼り付けますので興味のある方はどぞ。...

  • 故郷の桜を恋う

    2025年4月23日 今年も故郷弘前に桜が咲く季節になった。かつてあげた記事だが、今一度、以下に。桜への思い入れは、日本人独特のものだろう。そうして見ると、秋の紅葉や真っ白い雪の中に映える「寒椿」等にも、わたしたちは心惹かれるように思う。このような情景を思い浮かべるだけでもわたしの胸には美しき天然へのなんとも言われぬ懐かしさがこみ上げてくる。詩人、大岡信さんが京都嵯峨野に住む染色家、志村ふくみさん...

  • ポルトガルのイースター

    2025年4月20日 天気が荒れ模様のイースター週間である。ポルトガル語ではイースターをPascoa(パスコア)というのだが、磔刑にされて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記憶する祭りで、日本語では復活祭と言っている。昨日は聖金曜日で休日、そして日曜日の今日が2025年の復活祭にあたる。Pascoaもわたしがポルトガルに住み始めた頃に比べると様子が随分と変わった。世代交代と時代の流れだろう。かつ...

  • マキアヴェッリ語録に学べ

    2025年4月15日 辞書で「マキアヴェッリズム」と引くと、①どんな手段でも、また、たとえ非道徳的行為であっても、結果として国家の利益を増進させるなら許されるとする考え方。イタリアの政治思想家マキャベリの思想から。②目的のためには手段を選ばないやり方。権謀術数主義。と、出てくるのだが、それなら、現在のC国がマキアヴェッリズムを地で行っているとわたしは思う。 が、塩野七生氏の「我が友、マキアヴェッリ」を...

  • 笑うな、自分も通る道

    2025年4月12日明け方、ふと目が覚めたらそのまま寝付かれなくなってしまった。5時前だったが起きて小1時間ほどパソコンでニュースを読み、帽子とケータイを持って朝のウォーキングに出た。ここ数日は気候よく、ウォーキングに持ってこいだ。 まだ4月だが、日中になると時に27、8度と気温が上がり、10時を過ぎると歩いている間に暑くなる。これからのウォーキングはやはり早朝がいい。マルメロの花(?)だと思う。歩...

  • 古事記3巻を読み終える!

    2025年4月9日 2017年6月にこんなことを書いています。 我がモイケル娘に頼んで手に入れた本を、4月の帰国時に受け取って、勿論ポルトで読むつもりでしたが、期待感大きく、とうとう我慢できずに滞在先の妹宅にいた時に開きました。と、途端に「ぎょえ!」とはわたしの口から出た悲鳴。側にいた妹が「どうしたの?」と驚いて聞きます。 どしたもなにも、これ見て、と見せたのが下の画像であります。 漢字だらけでは...

  • ポルト、ドウロ川のテレフェリコとフニクラ―ル

    2025年4月7日 ポルト旧市街の中心、サン・ベント駅から始まる長い坂道Mouzinho da Silveira通りを降り切るとドウロ川にでる。ケルト語で「水」を意味するDouro川jはポルトと隣町ガイア市の間にあり、昔から両市に繁栄をもたらして来た。特にガイア市河岸はポルトワイン社が軒を並べているので多くのツーリストが訪れる。そのガイア市河岸に2011年に開通したのがテレフェリコことゴンドラリフトだ。いキャビン8人乗り。...

  • 横田早紀江さん

    2025年4月3日 我がモイケル娘が覚えているかどうか分からないが、彼女の念願でついに大学受験準備のために日本へ向かうという時、わたしがしつこく注意したことに、見知らぬ人には決して一人暮らしだの、ポルトガルに生まれ育って日本のことはよく知らないだの、両親はポルトガルに住んでいるだのと他言はするなかれ、であった。加えて、海岸を一人で歩くこともするな。色々注文を付けたうるさいおっかさんではあった。これ...

  • 美しい本屋、ポルトのレロ書店

    2025年3月31日 書店なのに、今では入るために入場料を払いツーリストの長蛇の列に並ばなければならず、地元の人は遠慮してしまう状態のレロ書店。ポルト散策後、一服するのによく足を運んだMajestic Caféにも言えることだが、レロ書店にも特別本を買う訳でもないのによく足を運んだものだ。わたしが訪れたのはいつも午前中だったが、店内でほとんど人に出会ったことがない。木彫りをしていたわたしは静かな店内の木彫細工...

  • 注文の多いネコ

    2025年3月30日 昨年夏、しばらくの介護後、逝ってしまった老猫ゴロー君の夢を見た。多くのネコを飼って来たが、とてもおシャベリで甘えん坊のネコだった。改めて書くのは辛いところもある。故に今日は、ゴロー君の過去記事を再掲したい。2022年、まだゴロー君がなんとか元気だったころのだ。以下。宮沢賢治の「注文の多い料理店」ならず、本日は「注文の多いネコ」であります。賢治の「注文の多い料理店」は、少し恐ろ...

  • 初めての国語辞書

    2025年3月25日やっと春らしい陽気になった。このところ、うっとおしい天気が続き、10日ほどゴホゴホと咳に悩まされ体調悪くて寝たり起きたりしていた。日本語授業もわたしにしては珍しくキャンセルしたので、生徒たちに心配をかけてしまったようだ。体調が悪い時に雨やら風やら寒いやらだと、ますます気が下がる。雨の日は雨の音に耳を傾けその匂いを楽しむ、なぁんて悟りの気分にはなかなかなれない凡人である。そんな中...

  • ポルトガルの大学卒業証書

    2025年3月22日ポルトガルになくて日本にあるものの中で、わたしがいいなと思われるのに学校の儀式がある。入学式、始業式、終業式、卒業式、そして入社式まで、わたしたち日本人はこうして儀式をすることにより、始まりと終わりのけじめをつけて新たな道を歩み始める。今日は昨日の続きなのだけれど、襟を正して旧世界に別れを告げ新世界に歩み入ると言えるだろう。気持ちの上で、であるが。ポルトガルはというと、ないので...

  • ドウロ川べリを三世代で歩く

    2025年3月18日二日後には日本に向かうモイケル娘とソラ坊を連れて我ら夫婦は、久しぶりにドウロ沿岸を歩いた。ソラ坊には「魔女の宅急便のキキが気に入った町を見に行くよ」と説明して連れ出した。ポルト旧市街からリベイラ、ドン・ルイス一世橋を渡り対岸のガイアと、ぐるり回るコースは4歳児のソラ坊にはきついだろうというので、リベイラからガイアへ渡るフェリーボートに乗ることにした。このフェリーは数年前に設置さ...

  • 女性の働きやすさ

    2025年3月17日 女性の働きやすさ子どもが生まれたら、できるものなら中学校へ上がるころまで、子供が帰宅する時間には「お帰り」と家で迎えたい母親でありたいと思った。もちろん、世の中にはそうしたくとも働かざるを得ない人がたくさんいるであろうことは承知している。個々の事情は別にして、ポルトガルでも共稼ぎ夫婦は非常に多い。子供はいずれ親元を離れていくもので、自立するまでの18年から20数年の親子同居生活...

  • 最後とは知らぬ最後

    2025年3月16日 5人家族の世話で忙しく、ブログをすっかり空けてしまったこと、お詫びいたします。何度かおいでになった方には平に平にお詫び申します。本日よりブログ復活ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。さて、東京息子が先週月曜日に、そして一昨日金曜日にモイケル娘と孫のソラ坊が帰って行った。ほぼ24時間に及ぶ長旅である。つくづく遠いなぁと思う。3人とも無事羽田に到着したとのメッセージ...

  • 卒業シーズンの思い出

    2025年3月6日 卒業シーズンの日本、わたしの時代は卒業式の歌と言えば「蛍の光」「仰げば尊し」が定番だった。「仰げば尊し」を歌うと今でも胸にこみ上げるものがある。わたしが開校当時から20年以上講師をして来た補習校でも、卒業時にはその2曲をずっと歌ってきたが、ある年から森山直太朗の「さくら」がとって変わったようだ。親たちや講師の一部からも古い歌だ、今どき流行らないなどの意見が出ていたのは知っていた...

  • ソラちゃん語録

    2025年3月4日子どもが3、4人いるようなにぎやかな一日が始まるただいまの我が家。東京息子とモイケル娘、それに孫娘のソラ坊、更に一週間ほどの休暇を取った夫がいる。たまさか、日曜日から水曜日まで、息子が仲間たちとスペインへ行って留守だが、我が家ではこのところ5人がゴロゴロしているのである。ソラ坊とは昨春の帰国時に会っているのでわたしはほぼ1年ぶりの再会だが、彼女の語彙力の豊富さには舌を巻いている。...

  • その日が来た

    2025年2月26日 今朝起きて、昨日の夜間飛行で羽田を発った我がモイケル娘から送られて来た写真に大笑いしていた。可哀そうに、4歳半のソラ坊、夜間飛行とはいえ機内では熟睡できなかったのだろう、家から羽田空港、チェックインしての待ち時間、そして13、4時間の飛行時間である。写真は乗り継ぎ地点のフランクフルトだ。ポルトに来るには、もう一山超えなければならない。ここで更に4時間の待ち時間後、2時間半の飛...

  • 古事記にある「天下の政」とは

    2025年2月21日 東京息子がポルトに到着した昨日は、珍しくいい天気で2月にしては暖かかった。自宅から空港まで車で20分ほどなので、子どもたちが帰ってくる時はいつも空港まで夫婦して出迎えに行く。親子3人していつも通り、着いた日の昼食は我が家の大食堂こと近くにある行きつけのレストランである。息子と夫のポルトガル語での軽快なお喋りが食事とともに進む。息子は年に2回は帰国してくるのだが、夫の楽しそうな...

  • 息子が来る、娘が来る、孫が来る

    2025年2月14日 しばらく前から少しずつ二部屋の模様替えをしている。後一週間もすれば息子が、その翌週にはモイケル娘と4歳半になる孫娘のソラ坊がやってくるのだ。我が家はさぞかし賑やかになるだろう。5人もいればトイレも一つだと何かと不便である。普段はほとんど物置き場と化しているもう一つの洗面所もその段に整えた。部屋については、息子の部屋はダブルベッドを置いてあるので、その部屋をモイケル娘とソラ坊が...

  • リスボンの ビアレストラン「Museu da Cerveja」

    2025年2月12日先日、パスポート受け取りのためリスボンにある日本大使館へ行ったときに、ランチをしてきたビアレストラン「Museu da Cervaja(ビール博物館)」の紹介です。今日は写真が盛りだくさん。2021年の12月にわたしたちは行っているので、今回は2度目。紹介するのを忘れていたのだった。テージュ川を目の前にするコメルシオ広場に面して、Arco da Rua Augusta(凱旋門)をくぐると左側にある。テラス席もある...

  • 怒髪天をつく、のち、天上天下唯我独笑

    2025年2月6日 こうして拙文で当たり障りのないブログをあげているが、沸々と怒りが湧いてくる。バッ〇じゃないの?と口から出かかっている悪言を内心に抱えている今日この頃。いえね、ほら、日本のニュースサイトやSNSで、毎日毎日見たくもない顔が、「やれ、楽しい日本を(どこがやねん!)」とか、「国の在り方を根本から変えていきたい(勝手に決めるな!)」だとか、「大幅な税収増だけど国民に還元は出来ない(それ、...

  • パスポート受け取りにリスボンへ

    2025年2日1日 ポルトガル国内での移動は車だ。わたしは遠出の運転はしないので、自動車道路運転は夫である。その夫がしばらく前から左片膝が痛むと言い始めたもので、先週水曜日のリスボンへ日帰り旅行を今回は電車で行くことにした。どうしてもの日帰り旅行は、リスボンにある日本大使館までパスポートを受け取りに行くためである。更新したのは10年パスポートだから、うは!次の更新は10年後の87才だってば!と自分で...

  • 今からそいつを、これからそいつを殴りに行こうか~

    2025年1月28日 いい音楽は、心を豊かにしてくれる。子供達が幼い頃から、家中に音楽を流しながら立ち仕事座り仕事をよくしたものだ。岩崎宏美の日本愛唱歌、ジョン・デンバー、キャッツ・スティーブン、パバロッティ、ショパン、モーツアルト、ユーミン、研ナオコ、エディット・ピアフ、ムスタキ、トム・ウェイツ、高橋真梨子等等、ジャンル、洋の東西を問わず好きな音楽は何度でも聴く。家中が音楽で溢れていると、何故だ...

  • 年をとらなければ分からぬ贅沢

    2025年1月5日 「世の中にはすぐ分かるものと、すぐに分からないものの二種類がある」とは、森下典子氏が著書「日日是好日 」で主人公をして言わしめている言葉です。すぐにわからないものは、何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわと分かりだし、「別物」に代わって行く。分かる度に、自分がみていたのは、全体の中の本の断片に過ぎなかったことに気づく、と続けています。わたしが今感じているこ...

  • Rua das Floresの思い出・メモーリア

    2025年1月24日 16世紀につくられたRua das Floresはかつてポルトで最もにぎわった界隈だと言われる。当時建設されたIgreja da Misercórdia(ミゼルコルルディア教会)や古い屋敷、店などがぎっしりと並んで今も残り、往時の姿をかろうじて留めている。下がミゼルコルルディア教会。元はゴチック、ルネサンススタイルで16世紀に建てられたのだが、17世紀初期に落雷を受けてファサードが破壊。18世紀になってからイタリア...

  • ポルトのダウンタウンRua das Flores

    2025年1月21日 通常は近くにある行きつけのレストランで昼食をとる授業後の土曜日だが、先週は天気もいいことだし、久しぶりにダウンタウンの「O Buraco」へ行こうかと夫の提案。夕方の授業までに少し時間があることだし、ずっと気になっていながら、なかなか見に行く機会がないまま数年がたってしまったRua das Flores(花通りの意味)にも寄ってみたい、と言うので、出かけてきた。レストラン「O Buraco(穴の意味)」は...

  • その日がくる

    2025年1月20日 2月下旬にやって来る我がモイケル娘と孫のソラ坊だが、まだまだ先だと言っていると、その日はあっという間に来ると思うので、しばらく前からソラ坊を喜ばせるための準備をしているばぁばである。 先日は車庫へ行って、かつて子供たちに読んであげた日本語の絵本を棚から降ろして、湿気臭い匂いをとるため日に当てた。絵が古そうだし、今どきの子供はどんな反応を示すかな?幼児向けの英語の本も取ってあ...

  • ポルトガルの超高齢学習者

    2025年1月15日 呼び出し音が鳴り、ケータイ画面に見知らぬ電話番号が表示されていた。そういう時は応答しない。放っておいたら再度ケータイが鳴ったが、やはり知らない番号なので無視した昨日のこと。今度は、「アルフレッドの息子です。少しお話したいので、そちらから電話いただけないでしょうか」とポルトガル語でメッセージが入った。え、アルフレッドさん?我が日本語塾で92歳の最高齢者なのだが、クリスマス前にご...

  • 晴耕雨読的な一日

    2025年1月10日 子供の頃から観てきた映画は数知れず。わたしの小学生時代は今のようにテレビなどほとんどない時代でした。小学校の講堂を利用して映画教室(わたしたちはこれを「幻灯」と呼んだりもした)が、時々催されました。椅子などには座らず、そのまま床に地べた座りです。スクリーン代わりに講堂の壇上に大きな幕が張られ、私達のすぐ後ろでは映写機が裸のままジ~ッと回るのです。そうして観た映画は数々。「綴り...

  • 笑う門には福がくる

    2025年1月9日 冬のポルト、ドン・ルイス一世橋今週はずっと雨天が続くと天気予報。こういう鬱陶しい日やプンプンして気持ちがささくれだちそうな日は、子供たちが日本へ行った最初の頃に聞かされた数々の面白話を再読することです。年月をさかのぼり笑っているうちに嫌な気分も少しは失せるという訳でして。以下。東京息子と我がモイケル娘が、二人して都会で肩を寄せ合い千葉のアパート暮らしを始めた頃の事。初給料なるも...

  • ポルトのブリャォン市場

    2025年1月8日先日、ご案内しますと書いたポルト、ダウンタウンのブリャォン市場についてです。まずは名前の由来です。かつてこの当たりは川が流れる広大湿地帯で、水の泡(bolha de águaができていたことから、人々から「ボリャォン(Bolhão)と呼ばれ始めまた。市のプロジェクトで1914年に、地階を入れた3階立ての後期ネオクラシックスタイルの建物を構える市場として完成しました。四つの通りに面しており、入り口も各...

  • 思いは、雪のふる町弘前へ

    2025年1月7日 新年の挨拶で故郷弘前の友人からLINEにメッセージが入った。一緒に送付された写真を見て、うわ!凄い雪だ!ま、ま、真っ白だ!雪だから真っ白なのは当たり前なのだが、その量に驚いている。ニュースを見れば、4日に降り積もった114㎝の雪、1月としては1982年以来の最高記録なのだとか。 かれこれ半世紀以上も弘前の冬を目にしていないわたしだが、この様子を見て、自分が住んでいた頃は毎年こんな感じだ...

  • ポルト、ダウンタウンのAbadiaでランチ会

    2025年1月4日明けましておめでとうございます。拙ブログを読んでいただいている皆様、今年度も宜しくお願いいたします。日本に目を向けると不安になるニュースばかりが目についてしまいますが、我が子たち、孫、妹家族、また知人友人たちが住む我が母国、どうか良い1年になりますようにと願うばかりです。さて、昨日はかつての補習校同僚で、現在は日本に住むI氏とOちゃん3人で、I氏の一時ポルト帰国を機に、ダウンタウンの...

  • 申し訳ないけど、と4歳児が言い

    2024年12月30日 パパの日本語はもうアカンと言うと、わたしのポルトガル語もあかん~と言うモイケル娘。パパの日本語はしようがないね、わたしも兄貴もいないし。今度、ソラ(孫)が行くから、彼女に鍛えてもらおう!って(笑)いや、わたしは彼とはちゃんと日本語で話しかけるよう心構えている。だが、近頃は簡単な語彙も忘れていたりする夫に、わたしのオンライン日本語クラスに来る?と皮肉がらみで誘ったりしているの...

  • 日本が恋しくなる季節

    2024年12月28日 クリスマス数日前から、日本語授業がある時を除いては情けないことに腰痛で日がな一日寝てました^^; パソコンに向かっている時間が長いからなのか、はたまたストレスからか、もしかしたら、歩いていないからかも?と、色々思いを巡らすも、原因が分からないままできましたが、今日はやっと痛みがひき、いつもの気分を取り戻せた感じです。そんな訳で、例年だと25日の昼食はアベイル市の義姉宅に10人ほ...

  • 弘前「野の庵」に友を誘った

    2024年12月20日 春に2か月ほど帰国してきたのだが、未だ記録していないこともあり、書こう書こうと思っているうちに12月に入ってしまった。来週はもうクリスマスを迎え、すぐに年の瀬だ。そろそろ家の中も普段手の届かない箇所を掃除しなければなるまい。さて、4月中旬、高校時代の同窓生たちに会いに行ったのだが、10人ほどが会食に集まってくれた。こうして声がけしてくれる人がいること、集まって歓迎してくれる人...

  • 今、ポルトの空港です!と友が言い

    2024年12月17日雨こそ降っていないが、今日はどんより曇り空のポルト。気晴らしに(ごめんw)、補習校時代の同僚だったI氏にメッセを入れてみた。老後はやはり日本で、と昨年冬に単身で日本へ帰国した氏である。家族はこちらにいるが、日本を訪れるなり、ポルトに帰るなりと、会いたい時にはお互いいつでも会える状態を維持しているそうだ。今夏のわたしの帰国では、そのI氏の様子を見がてら会って来たが、元気元気(笑...

  • 懐かしいズッコケ餅つき大会

    2024年12月15日 毎土曜日、21年間続けたポルト補習校講師を退いて10数年になりますが、12月になると学校行事である「餅つき大会」が思い出されるのですが、その時のあきれ果てたハプニングを今日はご紹介したい。あんな予測しなかったことが起こっていいものかと言いたくなります。だからハプニングと言うんですけどね(笑)ある年の12月のこと。借用校との交流のため、餅つき行事も含め日本文化展示会も各教室で...

  • そこつ者

    2024年12月14日昨日は二つの日本語授業時間を除いては、日中ずっとパソコンにはりついていた。朝のうちに某編集者から「12月ゆえ、原稿締め切り日が早くなっています。本日締め切り、よろしくお頼み申す」という具合のメールが入った。うは!週末も授業がある故、来週火曜日くらいまで原稿送付を延長させてもらおうかと思ったりしていたが、先手を打たれてしまった(笑) そうは思っていたものの、原稿内容については出...

  • クリスマスの贈り物

    2024年12月9日 このところ、天気が悪いのやらクリスマスの飾りつけやらで、10日ほどウォーキングを怠けていたら、夜中に頻繁に脚が吊って目が覚めるようになった。例えわずかな時間でもウォーキングを毎日続けることは大事なのだと反省している。 リビングは暖かい季節の赤色に変身。長年使って来たツリーのクリスマスライトは、大分前から何か所もダメになって点灯しなかったのだが、今回は壊れてしまった。買い替えたの...

  • クリスマスの贈り物

    2024年12月9日 このところ、天気が悪いのやらクリスマスの飾りつけやらで、10日ほどウォーキングを怠けていたら、夜中に頻繁に脚が吊って目が覚めるようになった。例えわずかな時間でもウォーキングを毎日続けることは大事なのだと反省している。 リビングは暖かい季節の赤色に変身。長年使って来たツリーのクリスマスライトは、大分前から何か所もダメになって点灯しなかったのだが、今回は壊れてしまった。買い替えたの...

  • 世の中はわれより先に用のある

    2024年12月6日 今日は前回に続く狂歌師、太田南畝についてで、以前拙ブログにあげたものに手を加えてある。Youbute上で「橋の上の霜」という江戸時代のドラマの題に惹かれて何とはなしに開いてみると、原作が平岩弓枝、主演が金八先生こと武田鉄矢で、1986年に放映されている。どれどれ、と見ていくうちに、主人公直次郎が狂歌師だと言う。その親しい友人の朱楽 菅江(あけら・かんこう)の名を耳にして、あっと思った...

  • モイケル娘の狂歌師たち

    某年某月某日 「なにごとも石の上に3年であ~る」と言い渡していたこともあってかなくてか、大学を卒業して東京の某社に勤務すること丁度3年、お金を貯めたのでこれで大学院に行く、と突然言い出したモイケル娘であった。そうして、都内池袋のR大学院で2年、修論に取り組んでいたモイケル26、7歳の頃のこと。娘から送られてきた修論の一部を目にして即、「なんじゃいな?この黒人て?江戸時代に日本に黒人がおったとは思え...

  • ひどいポルトガルの郵便事情

    2024年11月28日 いやぁ、頭にきたのなんのって!なんやの、これ、ポルトガル!と、夫にイカっても仕方ないことだと知りつつ、ついブツクサ小言を言ってしまった昨日であった。数日前、郵便局から書面で「Unknown」から貴殿宛てに郵便物が届いている。当サイトにアクセスの上、内容とそのものの価格を、12月某日までに報告せよ」と配達された。おろ?郵便物とはこれいかに?日本に住む子供たち、友人知人には、「今後、...

  • ひとひらの押し花の儚き

    2024年11月26日 秋の始めころまでは近くの学校が始まる8時半前にはウォーキングを終えていたのだが、11月ともなるとヨーロッパの多くの国は冬時間に入り、夜明けが遅くなる。薄暗い春の朝ならば歩くのも趣があって悪くないと思うが、寒い季節の薄暗いのはいただけない。それで、しばらく前からウォーキングを昼前か昼後にしている。なにしろねぇ、春には5人前の食事を作ることになるので、料理だってなかなか体力を要す...

  • 待ち遠しい春

    2024年11月25日 2018年夏に里帰りしたきりポルトガルに帰っていなかった我がモイケル娘が、来春、6年振りに来ると言う。もちろん私たちの孫にあたる4歳のソラ坊を連れて!その時期には東京息子も帰国するので、それに合わせてのモイケルの里帰りだ。普段は夫と二人だけの生活が、家族5人になる。さぞかし、にぎやかになるだろう、大わらわだと、その情景を想像しては、娘にも孫にも息子にもこれをしてあげよう、あ...

  • 84歳のフェンシング

    2024年11月20日 拙ブログに時々登場する友人でありわたしの日本語生徒でもあるマリアさんが、2週間ほど前に電話をかけてきた。「プロフェソーラ !(先生の意味)フェンシングの練習試合でこけて、左手首を骨折してがしまった!」「えーー!」 それまで長年太極拳をしてきたのを、どういうわけか3、4年程前から彼女はフェンシングにハマり、厳しい(!)初級者トレーニングを重ねてきた。因みにマリアさん、おん年84...

  • 喜寿

    2024年11月18日 今日の授業の後、どこかに美味しい物を食べに行く? 何か欲しい物ある?と、昨日の朝、夫が聞いて来た。とりたてて欲しい物はないし、わたしにとって美味しいものが食べられる場所は日本食レストランだ。だが、近頃はそこへも滅多に足を向けなくなった。料理が出て来るのにあまりにも時間がかかり過ぎ、待つのにうんざりする理由からだ。別にいいよ。特別なことは要らない、いつもの通りで行きましょう、...

  • ちょっと一杯

    2024年11月14日 すっかり一人前の大人になった息子と娘がいます。昔から言われる通り、幾つになっても子は子。親にとっては可愛く、気にもなる存在です。日本とポルトガル、遠く離れたわたしたち親子は、昔の仕事柄、タイピングが速いので、親子でスカイプを通じて文字会話をするのはしょっちゅうでした。娘は大学生だった頃、また、息子は時間的に余裕があった日本の生活が始まった頃は、毎日のように親子でチャットをし...

  • 老舗のレストラン 旧Casa Aleixoのタコ料理

    2024年11月12日 ポルトには鉄道駅が二つある。一つは、アズレージュ絵で知られるダウンタウンのサンベント駅で北部へのローカル線はここが始発になる。もう一つは、ポルトとリスボンを結ぶ高速電車アルファ・ペンドラールや南部へ向かう長距離列車の拠点、カンパニャン駅である。カンパニャン駅はダウンタウンから少し離れている。このカンパニャン駅の近くには昔からよく名の知られたタコ料理のレストラン、Casa Aleiso...

  • 色々あってさ、意気消沈の日もあるんだわ

    某月某日 聞くも涙、語るも涙 のとある11月のこと。ちょっと大げさか。ほんとにもう、この歳になって自己嫌悪に陥りそうだ。夏時間になり日課の毎朝のウォーキングの時間が薄暗いのと、雨天が続いたのとで、このところ、それがおろそかになっていた。これではいけないと思い、曇り空の下、昨日は思い切って歩こうと昼過ぎカーディガンをひっかけ、念のためにと折りたたみ傘を手にして家を出た。ドアを閉めた。とたん、ぎょえ!...

  • 群盲象を評する

    2024年11月8日「群盲象を評する」ということわざがある。盲人たちが一頭の象にさわり、それぞれが象とはいったいどんな動物かと語ることを言う。英語では、It´s the elephant in your living room.となる。足にさわる者、耳にさわる者、鼻にさわる者と、さわる箇所によって色々に言い、全体像が見えない。同じものを論ずるにしても、その印象も評価も人によって違い、一部分だけを取り上げただけでは、全体は見えないぞ、...

  • 一つの台所に女二人は危ない

    2024年11月6日 日本は自民党が惨敗し、アメリカはトランプ氏がカムバックです。この二つの選挙の経過、結果が気になり気もそぞろ。そんなわけで、このところずっとブログの間を空けがちでした。トランプ大統領の復活で世界情勢がどうか少しでもいい方向に向かいますようにと願うばかりです。さて、前回、「星の林に漕ぎ隠る見ゆ」と、和歌の美しいのに感動したと書いた後で、こんな世俗的な話は身も蓋もないのだが。すぐ近...

  • 星の林に漕ぎ隠る

    2024年11月3日 長時間PCを前にして知らず知らずのうちに姿勢が悪くなっているせいだろうか、今日は起き上がると背中に鈍痛を感じた。10時からオンライン授業がある。もしかしたら歩いたら少し治まるかと思い、普段の土日は授業前のウォーキングはせわしく感じるのでしないのだが30分ほど歩いて来た。痛みは消えない。夫に鎮痛剤をもらい授業に臨んだ。授業中は説明やらで痛みを忘れていたのだが、昼食後もシクシクと痛んだ...

  • 日本を訪れる「主人公症候群」なツーリストたち

    2024年10月29日 衆院選の情報、結果の追っかけをしていたら、1週間も更新しないままでいました。選挙終盤は気になってゆっくり寝ることもできませんでしたが、やっと落ち着きました。今日は、選挙前から気になっていたことをあげたいと思います。ポルトガルは数年前からヨーロッパ観光ランキングのトップ、もしくは上位に選ばれています。リスボンは首都なのでもとから観光客はけして少なくはなかったのですが、オーバー...

  • 十二支を6周し異国にて思う

    2019年11月21日 現代社会の不健康なる点は大なるストレスがあることです。小学生もストレスを持っている、との言葉を耳にしたときは、子どもがおふざけではございませんよ、などと思ったものですが、大人社会のストレスが、子どもたちの生活にも深く影響し、それが浸透しつつあるのだろうなと思い直したものです。ストレスでズタ切れになった神経を持ったままでは、それを解消しないことには当然長生きは無理です。そのス...

  • 衆院選と孫の乗馬

    2024年10月21日ブログを1週間もあけてしまった。今月15日の衆院選公示以来、授業準備、オンライン授業以外の時間は、自民党(←もうどうにもアカン!)、共産党、維新、立民を除く他党の政策をXも含めてずっと追いかけて読んでいたのだ。目が疲れた。投票したい党に出会ったのだが、海外在住のわたしの場合、郵便投票になる。が、今回もそれでは間に合わない。直接リスボンの日本大使館で在外投票することもできるが、そ...

  • 青春時代の友人、ロブ(完):ロブ、ツーソンを後にする

    2024年10月14日 さて、渡米して2か月もたっていただろうか、実はシェアハウス内でもちょっとしたトラブルが、芽を吹き出しはじめていたのでした^^;アメリカでは「T.G.I.F.」(Thank God.It`s Fridayの頭文字をとったもので、ああ神様、金曜日だぜぇの意味)と言って、金曜日の夜は誰でもたいていどこかのパーティーにでかける。一人で行くのは少なく、たいがい誰かパートナーを連れて行く。パートナーは別に恋人でな...

  • 青春時代の友人、ロブ(4)ズッコケ三人組の再会

    2024月10月11日「グリーンが来るよ。」ツーソンの大学でESコースが始まって三週間ころ経ったある日、シェアハウスの友、ロブが言った。ブルース・グリーンは20歳を少しだけ過ぎたとても若い友人で、彼は前年まで日本で交換留学生としてホームステイしており、たまたまわたしが通勤に利用していた京阪沿線に住んでいたのである。ブルースとわたしの出会いは誠に偶然なものであった。当時わたしは留学資金を貯めんがため、...

  • 青春時代の友人、ロブ(3)シェアハウス927 North 2nd Avenue

    2014年10月10日 雨と濃霧の2週間でウォーキングもできなかったが、今日はやっと晴れ間が出た。歩かないので体と脚がなまり、体重が増えたような気がする。いつもの時間より遅めのウォーキング、足を延ばして小さな花束を買い近くにある義母のお墓参りもして来た。ついでに、散歩道にある野原のお馬どのにも久しぶりのご馳走をとニンジンを切って持って行く。いつの間にか仔馬を産んでたようだ。チッチッとわたしが呼ぶと...

  • 青春時代の友人、ロブ(2): ツーソン

    2024年10月8日 ソノラ砂漠と山に囲まれたアリゾナのツーソンを留学先に選んだ理由、一つにはあまり日本人がいない所で勉強したかったことだ。何と言っても砂漠にある町だ、その希望はかなえられるであろうと思っていた。もう一つは、日本で知り合ったバッグパッカーの友人ロブが、すでに日本を後にしてアメリカに渡り、カリフォルニアからアリゾナ、ツーソンに入っていて、大学にESL(English as a Secound Language)コー...

  • 青春時代の友人、ロブ・ギア(1)

    2024年10月4日 「本を出版したよ。よかったら読んでくれ」と、ロブからメールが入ったのは昨年2023年のことだ。ロブは、我が人生のハイライトとも言えるアリゾナ時代には欠かさず登場する友人だ。彼と知り合ったのは学術洋書輸入オフィスで事務員として働きながら、アメリカ留学を目指して資金調達のために、大阪梅新の大きなビル地下にあった老舗アサヒビアハウス梅田でバイトの歌姫をしていた1970年代だ。何しろ都会...

  • ファドの女王、アマリア・ロドリゲス没後25年

    2024年10月6日 今日はアマリア・ロドリゲスが亡くなってちょうど25年になり、ニュースの話題に上りました。1999年の10月6日79歳で死去、ポルトガルは3日間の喪に服しました。昔、大阪で夫と知り合った頃、アマリアのファドが入った一本のテープをもらい、よく聞いたものです。ポルトガル語は分からなかったけれど、その歌唱力に惹かれ録音されてあった10数曲のファドのメロディーは今でも覚えています。ファ...

  • 神々の旅

    2024年10月1日 今日から10月こと神無月だ。八百万の神々はしばらく仕事を休んで年に一度の会議出席のため、出雲大社に集まるのだそうで、出雲では10月を神在月(かみありづき)と言うとか。 出雲大社は訪れてみたいと思いながらもまだ行ったことがない。この先、幾度帰国できるか分からないが、伊勢神宮を併せて次回は是非訪れたいと思っている。8月に息子が持ってきてくれた文庫本伊勢谷武著作「アマテラスの暗号・...

  • 石の花

    2024年9月29日 自民党総裁選(次期首相選でもある)の結果に落胆して、昨日はブログのことを考える余裕もなかったが、いいや、 何の期待もしないでに「暫定政権」と思ってやり過ごそう、と決めた。今日はそれとは全く関係ない香水の話だ。お金もないのに大人の女性の香りに憧れて、20代に初めて身にまとった香水はゲランの「ミツコ」の香りだった。香水「ミツコ」を知ったのは、当時読んだ「クーデンホーフ・光子伝」が...

  • よりによって・・・

    2024年9月27日 口下手なわたしは、人との口論ではいくら頭を絞っても即やり返すということが苦手な自分を知っている。ワンテンポ置き、少し考えてみてから、「ちょっと待てよ?それはおかしいんじゃない?」となるのが定番で、「この間の話ね、わたしはおかしいと思うのよ。」などと時期遅れに言い出すことになる。そういう点、夫などは言下に「それとこれとは別問題だ」と最初にガツンと始めるので、そう言われてしまうと...

  • 荻の上風 萩の下露

    2024年9月25日今年の夏は涼しかった。それで例年のような森林火災が少なかったのですが、秋に入ろうかという時期にその惨事が起こってしまった。毎年、この災害をテレビで目にしては、なんとか方法はないものなのかと心を痛める。鎮火し秋がやってくると忘れてしまうんだろか、この火による災害。さて、今日は以前にあげてありますが、秋になるとつい思い出される歌の話をば。Wikiipediaより君がため 惜しからざりし命さへ...

  • 物価が安いポルトガルと言うけれど

    2024年9月24日 家計簿をまめにつけている人はエラいなと思う。帰国して日本に滞在する間は大雑把な家計簿らしきものをメモするが、普段はつけない。つけても必要なものは買わなければならないし、さほど贅沢をしているとは思っていないので、我が家の生活費は、言うなれば「どんぶり勘定」の部類だ。「どんぶり勘定」には、「あるがままにお金を使う」との意味もあるようだが、我が家の場合は、あるがままに使えるほどない...

  • Fried Green Tomatoesを作ってみる

    2024年9月22日 日本語生徒であり友人でもあるマリアさんと久しぶりに映画の話題に及んだ。ご存知の人もいるだろうが、わたしは今年喜寿を迎える。マリアさんは83?84?、そのあたりだ。とてもそんな年齢には見えない、永遠の少年(笑)のような人である。彼女には体力ではとてもかないそうもない。2人とも映画好きで年代が近いからして、授業中に映画の話になったりする。マリアさんは今でも頻繁に映画館に足を運んで...

  • アロウカ、パイヴァ山間の空中遊歩道も焼けた

    2024年9月19日 昨夜は寝るころになって、再び煙の匂いに悩まされたが、催眠剤を服用してなんとか眠ることができた。夜の風の向き、更に消火したつもりが完全になされていなかった箇所から再び火が起きだすこともある。現在、ポルトガル北部の森林火災は徐々に鎮火されつつあるのだろう。今朝ののポルトの空は真っ青までは行かないが、青みがかっている。日本から帰省すると、必ずやつるんで飲み食いしている我が東京息子の...

  • て、天便てなに?

    2024年9月18日創立当時から20年少し、ポルト補習校の講師を退いてから、ポルトガルの人たちに日本語を教え始めて13年になる。その間、何人の生徒と交流してきただろうか、正確な数はつかめない。中には、何年も前に日本語クラスを出たのに、時々ふら~っと日本語でメールを送ってくる生徒もいたりする。その生徒O君の体験を借りてみたい。晩御飯の後片付けも終わったある夜のこと、メールボックスをチェックすると、O君...

  • 山火事で、中秋の赤い満月

    2024年9月17日 明け方、煙の匂いと喉のイガイガでで目が覚めた。昨日からアベイル、ポルト間で山火事が発生し、自動車道路の幾線かが通行止めになっている。ひょっとしてポルト近郊まできたのではないかと、起きる上がると家中に煙の匂いが充満しているではないか。ひょっとして窓を閉め忘れたか?と部屋部屋を見てみたが、あーー!夫、リビングルームの窓を閉め忘れてるじゃん!遅く寝る方が窓閉めの役割で、わたしは10時...

  • 身分証明に苗字がなかった話

    2024年9月15日 日本で自民党総裁選の候補者の一人、小泉進二郎氏が選択制夫婦別姓の法案を政策の一つにあげているのだが、なんだったら、ポルトガルやブラジルのように夫妻両方の苗字を使う方法だってあるよん。字数が増えて「佐藤山田愛子」のようになるんだけどね。ただ、これも子供が結婚すると、例えば「佐藤鈴木太郎」と言う具合にいずれ苗字が変わって行くわけだ。選択制夫婦別姓は、日本の社会を不安定にさせると思...

  • 日本文化展のお願いを断る

    2024年9月14日 知人を通して、ポルトから車で1時間ほどの町にある小さな博物館で、来年日本文化展をしてもらえないかと問い合わせがあった。これまでなら、多少遠方でも二つ返事で引き受けていたのだが、今回は躊躇した。15、6年ほど前からボランティア活動として、自分が気に入って集めてきたものを並べ、厚かましくも「日本文化展」と称して、頼まれてはあちらこちらへと出かけて展示してきたのだが、2年前の某日本...

  • 息子が帰った

    2024年9月13日息子が帰って行った。3週間の滞在中、家族3人での旅行を除いては、一緒に家で夕餉の食卓を囲んだのは5日もあっただろうか。着いたその日から、OBS(Oporto British School)時代の幼馴染たちとやれ食事会だ飲み会だと出回っては午前様であった。大学こそ違え、幼稚園からずっと同じ月日を過ごした仲間で特に男子生徒が多かったクラスだ。社会人になり他国で仕事をしているのもいるが、ポルトに戻って住んで...

  • Somewhere in Time (ある日どこかで)

    2024年9月8日 先日紹介したPedras Salgadasスパ&自然公園内に閉鎖されてまま40年前の姿で残っているグランドホテルを懐かしさと残念な思いとで眺めてきたのだが、「グランドホテル」という名前を聞くと必ず思い出される映画がある。実を言えば、「グランドホテル」は、Pedras Salgadas から車で20分ほどのところにあるVidago(ヴィダーゴ)のホテルだとわたしは長い間勘違いしていたのた。Vidagoも Pedras Salgadasに...

  • 夫とネコ

    2024年9月7日 現在はたった一匹だけのオスネコを飼っている。外で暮らしていた時代からフジオと名付けて、毎晩フラットの前でご飯をあげてきたのだが、冬のホームレス生活は厳しいだろうと思い、昨年秋口に我が家に入れたネコちゃんである。東京息子が帰国しているので、コワがってあちこち逃げ回っている。わたしたちは20年近く5匹のネコと共に暮らしてきた。なるべく一匹だけ可愛がるということをしないようにしてきた...

  • ポルトガルの温泉、Pedras Salgadas

    2024年9月1日 息子が幼くて我がモイケル娘がまだ生まれていなかった頃、数年続けて夏の2週間を過ごしたPedras Salgadasへ親子3人で行って来た。かれこれ40年ほども昔に訪れた山間の村だ。ポルトガル語ではTermas de Pedras Salgadas、(ペドラス・サルガ-ダス温泉)と言いポルトから自動車道路を車で1時間30分ぐらいほど北部内陸に入る。温泉と名がついているが、、ポルトガルのTermas(温泉)は日本にあるような、温...

  • 久しぶりに付箋とメモ用紙を手に読書

    2024年8月25日 23日朝に帰国した我が東京息子、空港へ出迎えに行く前に飛行機の到着時間をネットで確認したら、ぎょえ!9:45着が8:50と1時間も早く到着じゃん!こんなことは初めてだ。朝のウォーキングを済ましシャワーを浴びても十分に間に合うと思っていたので、大急ぎでシャワーである。シャワー後は髪を乾かし、そのセワシイこと。そんな訳で、無事到着の息子は今日で三日目だが、着いたその日から毎夜続け...

  • 4歳児、ソラ坊の嘆き

    2024年8月22日 日曜日は少し焦った。いつものように、朝ネット新聞を読んでいたのだが、突然右目に痛みが走り動転してパソコンを閉じた。えっと、こういう時は目を冷やすんだっけ?暖めるんだっけ?どっちだったか思い出せずベッドに横になってしばらく右目を・・・冷やした。後でどっちか確認したら、反対だったわ^^;夫が出してくれた目薬を点眼してその日はパソコンに触らなかった。日曜日夕方の中級日本語クラスを休...

  • 僧は推す月下の門

    2024年8月16日 我が日本語教室はコロナ禍以来、グループも個人もオンライン授業になった。ただ一人、今年92歳になった生徒、アルフレッドさんをのぞいては、である。ポルトのFozにも住まいを持っているのだが、ほとんどの日々を車でゆっくり運転して1時間ほどの山中で過ごしている。車で数分行かないと隣家はないと言う人里離れた所だ。テレビもインターネットも持たない。連絡はガラケーである。が、ご本人はそれで十分...

  • お盆

    2024年8月14日 戦後2年目にしてわたしは父の故郷である岩手県雫石に生まれたのだが、子供時代から、大阪で過ごした1年を除いては、高校を卒業するまでのほとんどを青森県の弘前(ひろさき)で過ごした。時々、弘前での18年の日々を思い出すのだが、いつも思うのは「我が家は一貫してホンマ貧乏だったなぁ」ということである。かつてポルトの自宅で日本語を教えてい時のことだが、夏場だと、時節柄生徒さんに「お盆」の...

  • 恋文

    2024年8月12日見知らぬ相手から舞い込んだ幾通かの恋文をつき付けられ(えへへ。自慢しとったらいかんで~笑)、頑固な我が親父殿に、「こんな手紙をもらって、いったいお前は学校で何しとるんだ!」と、お門違いにもこっぴどく怒られたものだ。高校時代のことである。こんな手紙というからには、親父殿、宛先人に無断で開封しとったのであろう、いかんぜおとっつぁん。なんでわたしが怒られなあかんねん?と思っても、すぐ...

  • 買えないもの

    2024年8月10日 久しぶりに東京近郊に住む我がモイケル娘からスカイプでテレビ通話がかかって来た。7月で満4歳になった孫のソラ坊も顔を出してきて、「ポルトガルのばぁば、久しぶり!」と言う。ほぉほぉ、そんな挨拶の仕方ももうできるのかとばぁばのわたしは感心する。めったに会わない「ポルトガルのばぁば」と時々会う「兵庫のばぁば(モイケル娘の連れ合いの母上)」をちゃんと区別できている。この春帰国した際に、...

  • 夫の買い物、わたしの買い物

    2024年8月9日 先週水曜日のことだ。起きだしてきた夫が、今日は日本語レッスンがあるのかと聞いてきた。通常なら朝はマリアさんのオンラインレッスンをするのだが、前日、彼女から所用がある故との連絡でキャンセルになっている。それで、その朝、わたしはハイパーマーケットへ食糧買い出しに行くつもりだった。夫の水曜日は、退職以前まで消化器科の長を務めた国立病院での定例会議出席か、もしくは元同僚との昼食会と決...

  • 家の中があまりに静かで・・・

    2024年8月5日家の中があまりにも静かな夏である。朝、わたしたちより先に目を覚まし起こしにくる時のニャニャォン、ご飯をもらう時のニャニャォン、昼寝に誘う時もニャニャォン。大きな鳴き声なのでフラットのドアを閉めていても部屋の外の階段を降りる際に鳴き声が建物内で響く。そのお喋り猫のゴローがいないのだ。もちろん、フジオ君がいるので、これはこれでカワイイのだが・・・何と言おうか、気が抜けた感じ?ひょっと...

  • 毎朝のスムージードリンク

    2024年7月30日 少し寝坊して7時ころに起きたりすると、もうすっかり日照りが強くなっていて、風がない時などはドヨンとした空気の中をウォーキングするのは、朝と言えどもあまり気分がいいものではない。しかし、なるべくウォーキングを欠かさないようにするのが朝一番の日課になってきた。今年喜寿を迎えるわたしである。1時間空気がドヨンの朝や前日の夜よく眠れなかった朝はショートカットで20分と決めている。1時...

  • ベランダにサンシェード

    2024年7月25日 やっとと言おうかついにと言おうか、とにかく夏が来た。東京近郊に住む妹や我がモイケル娘は、日本の酷暑に悲鳴をあげている。孫のソラ坊などは、家の中でじっとしている子ではないので、毎週末は外へ連れ出しているようだが、熱中症にかかると怖い、外を歩かせるのは極力止めないいけないと、色々大変なようだ。仕事を終え、近くの保育園にソラ坊を迎えに行くのは自転車にしてるとモイケル娘が言う。それも...

  • 日本語学習者の作ったお好み焼き

    2024年7月22日 我が日本語教室はグループ授業が2年生から中級まで4クラス、4人から6人までの小規模クラスだ。個人レッスンは5人で、そのうち一人はフレクスィブル、しかもロンドンからである。これができるのもオンラインだからこそで、対面授業は92歳のアルフレッドさんだけである。ロンドンからの個人レッスンを除いては、週に1度の80分授業だ。と言っても結局は90分授業になってしまうのだが、この一コマで、文法...

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