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今日は、三月八日である。ちょうど、「3」と「8」の数字が重なっているので、語呂合わせ的に「三八念誦」の話をしたいと思う。三八念誦というのは、禅宗叢林で行う念誦(仏名のお唱え)のことであり、特に3と8が末に付く日に行ったので、「三八念誦」と通称される。行う目的は、念誦の回向文を見ると分かる。念誦〈三日〉皇風永く扇ぎ、帝道遐かに昌たり、仏日輝きを増し、法輪常に転ず。伽藍土地、護法安人し、十方の施主、福を増し慧を増さんことを。如上の為に縁を念ず。〈十仏名之れ在り〉念誦〈八日〉大衆に白す。如来大師入般涅槃し、今に至って日本〈某〉年、已に二千二百歳を得たり。是の日已に過ぎ、命亦た随って減ず。小水の魚の如し。斯に何の楽しみか有らん。衆等、当に勤精進して頭燃を救うが如くせよ。但だ無常を念じて慎んで放逸なること勿れ。伽藍...三八念誦の話(令和6年版)
昨年から更新が大幅に遅れていましたが、ようやく今年秋の紅葉をアップするに至りました。まずは衣笠山麓の立命館大学の南隣にある等持院からスタートです。有名な紅葉名所ではありませんが、それだけにのんびりすることが出来ました。等持院は1341年、足利尊氏により夢窓国師を開山に迎え建立した禅宗臨済宗のお寺で、後に足利歴代将軍の菩提所となりました。応仁の乱や火災に見舞われましたが、後に豊臣秀吉が秀頼に命じて再建さ...
東福寺といえば紅葉の名所として通天橋の紅葉が有名だが、禅宗である臨済宗のお寺として京都五山の一つとして数えられる、大寺院である。(五山のうち4位)現在では規模が縮小されているらしいが、それでも今でも巨大な三門や、方丈、珍しい東司(とうす:便所)などの建築が残されている。京都国立博物館では読売新聞主催で、今回、「特別展東福寺」が開かれていた。行ってみようかと思いつつ、後回しにしていたが、終了間近なことに気づき、急いで行って来た。読売新聞主催なので割引はなし(T_T)京都国立博物館https://www.kyohaku.go.jp/jp/特別展東福寺https://www.kyohaku.go.jp/jp/exhibitions/special/tofukuji_2023/2023(令和5)年10月7日(土)...特別展・東福寺
今日、11月1日は「教育の日」であるらしい。この日に何か、日本教育史上の出来事でもあったのか?と思いきや、11月3日の「文化の日」に関連して、教育文化週間となっているから、ということらしい。それで、今日は「禅林に於ける新人教育」が見られる問答を採り上げ、検討することとしたい。七人の新到相見す。師問う、陣勢既に円かなり、作家戦将せん。何ぞ出来して、楊岐と相見せざらんや。僧、坐具を以て便ち打つ。師云わく、作家。僧、又た打つ。師云わく、一坐具・両坐具、作麼生。僧、擬議す。師、背面に立つ。僧、又た打つ。師云わく、你道え、楊岐の話頭、甚麼の処に落在するや。僧、面前を指して云わく、這裏に在り。師云わく、三十年後、明眼の人に遇わば、錯挙することを得ざれ。且く坐して喫茶せよ。『聯灯会要』巻13・楊岐法会禅師章中国臨済宗・...禅林に於ける新人教育について