10月1日という日付を見ると、旧暦なら開炉の日であったと思い出す。現在ならば、約1ヶ月後ということになるだろう。なお、開炉というのは、以下の記述をご覧いただきたい。十月一日開炉の前夜、僧堂・諸堂、開炉す。一衆、叉手を袖内にし、頭帽を許すべし。『瑩山清規』「年中行事」項このようにあって、この日は開炉であることが分かる。なお、叉手を袖の内にするというのは、夏の時期はむき出しになっている手を、衣の袖の中に隠して良いことを意味し、頭帽とは防寒用の帽子のことで、これも被って良くなるのがこの日であった。つまり、衣替えということである。然るに、この日は同時に、上堂を行い、開炉の意義を探るのが通例であった。道元禅師はこのような教えを残されている。開炉の上堂。払子を以て打一円相して云く、這箇は是れ永平の洪炉、若し也た打一遭...旧暦なら開炉の日(衣替え)