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前回は、メタバースという仮想空間内の商品を例にあげて、仮想空間内の商品(架空の商品、著作物)を選択するのは、現実世界における自分が優越感、満足感、幸福感を得るためであって、仮想空間内のアバター(自分の分身)が満足するためではないという話をしました。 仮想の商品であるヘアードライヤーによってアバター自体が気持ちよくなることはないからです。 アバター自体は満足しないが、アバターを操作する自分は、仮想世界の中でアバターの活動を通じて満足する。仮想空間内の商品や建築物、更には環境を独自に構築していく中で、思い入れのある仮想商品、仮想建築物、仮想環境を選んでいく。そのようにして、自分の価値観を仮想空間内…
前回まで、「情報の大航海時代」における著作権の問題について述べてきました。15世紀から17世紀までの大航海時代が世界史を一変させたように、現在発展途上にあるインターネット世界やメタバース空間は著作物の創作や流通の環境を大きく変えていく、そして、著作権の問題は今まで以上に重要かつ必要なものとなり、2次創作の取り扱いや創作者の地位向上に向けての取り組みが急務であるという話をしました。 この変化は、従来の社会、例えば商品流通を主体とする資本主義社会を進展させるものなのでしょうか。すなわち、今までの延長線上の出来事と考えてよいのでしょうか。 私はそうではないと考えています。 その私の考えをこれから皆さ…