令和7年6月26日(木) 【旧 6月2日 先勝】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」よろづよにかはらぬものは五月雨の雫に薫るあやめなりけり ~源経信(1016-1097)『金葉和歌集』 巻2-0128 夏歌いつの世にも変わぬものは五月雨のしずくに薫るあやめのすばらしさであるなあ。
#4410 黄かぼちやに庖丁の刃を刺したままほうほう母はどこへいつたやら
令和6年10月31日(木) 【旧 九月二九日 先勝】霜降・霎時施(こさめときどきふる)黄かぼちやに庖丁の刃を刺したままほうほう母はどこへいつたやら ~日高堯子(1945-)『振りむくひと』Photo:かぼちゃのスイーツ ~DietPlus 百貨店やショッピングモール、百均にも2ヶ月
#4409 たて笛に遠すぎる穴があつたでせう さういふ感じに何かがとほい
令和6年10月30日(水) 【旧 九月二八日 赤口】霜降・霎時施(こさめときどきふる)たて笛に遠すぎる穴があつたでせう さういふ感じに何かがとほい ~木下こう 『体温と雨』 Photo:フランス・ブリュッヘン(1934-2014) たて笛は小学校の音楽の時間に習った初めての楽器
#4408 うしろより声をもかけず殺したるその卑怯さを語りつぐべし
令和6年10月29日(火) 【旧 九月二七日 大安滅】霜降・霎時施(こさめときどきふる)うしろより声をもかけず殺したるその卑怯さを語りつぐべし ~土岐善麿(1885-1980)『緑の斜面』Photo:石破茂総裁を第102台内閣総理大臣に選出 ~自民党 そもそも似たような行為を少な
#4407 ひねもすを書に労れし目にしみるベゴニアの花のよき紅きかな
令和6年10月29日(火) 【旧 九月二七日 大安滅】霜降・霎時施(こさめときどきふる)ベゴニヤの鉢の彩り揃へけり ~稲畑汀子(1931-2022)Photo:ベゴニア ~dinos シュウカイドウ科の植物ベゴニアは原種の交配が進んで今では多くの品種が存在します。数年前に娘から黄色
#4406 大野らに小雨降りしく木の下に時と寄り来ね我が思ふ人
令和6年10月28日(月) 【旧 九月二六日 仏滅】霜降・霎時施(こさめときどきふる)いつもここに秋の雨にも潦 ~山口誓子(1901-1994) 潦《にわたずみ》は和歌・短歌では「流る」「行く」「川」などにかかる枕詞に使われますが、ここでは「水たまり」の意味。我が家の前の
令和6年10月27日(日) 【旧 九月二五日 先負】霜降・霜始降(しもはじめてふる)読本《とくほん》の栞にと我がしたりける銀杏の黄葉を娘の拾ふ ~窪田空穂(1877-1967)『歌集 郷愁』Photo:ハルメク365 今日10月27日(日)から「文化の日」を挟んで1月9日(土)までの2週間は
#4404 なにがなんでも悪とう論理に組みし得ず文殊円屋根を雲の影はしる
令和6年10月26日(土) 【旧 九月二四日 友引】霜降・霜始降(しもはじめてふる)なにがなんでも悪とう論理に組みし得ず文殊円屋根を雲の影はしる ~永田和宏(1947-)『荒神』 「文殊」は福井県敦賀市にある高速増殖炉。一般の商用原子力発電所とは違い、文部科学省が所管
#4403 逢ふことも今はなきねの夢ならでいつかは君をまたは見るべき
令和6年10月25日(金) 【旧 九月二三日 先勝】霜降・霜始降(しもはじめてふる)一条院かくれ給ひにければ、その御事をのみ恋ひ歎き給ひて、夢にほのかに見え給ひければ逢ふことも今はなきねの夢ならでいつかは君をまたは見るべき ~藤原彰子(988-1074)『新古今和歌集』
#4402 レイテ沖戦にて果てし友偲び深まる秋にひとり香を焚く
令和6年10月24日(木) 【旧 九月二二日 赤口】霜降・霜始降(しもはじめてふる)レイテ沖戦にて果てし友偲び深まる秋にひとり香を焚く ~光嶋瀬市郎Photo:フィリピン沖海戦で米軍機の攻撃を受て沈没した空母「瑞鳳」 太平洋戦争における「フィリピン沖海戦」(米側呼称で
#4401 夕凝りの霜置きにけり朝戸出にいたくし踏みて人に知らゆな
令和6年10月23日(水) 【旧 九月二一日 大安】霜降・霜始降(しもはじめてふる)夕凝《ゆうこ》りの霜置きにけり朝戸出にいたくし踏みて人に知らゆな ~作者未詳 『万葉集』 巻11-2692 寄物陳思夕べに霜が降りました。朝、あなたがお帰りになる時に踏みつけて足跡で人に知
#4400 つつましき朝の食事に香をおくる小雨に濡れし洎芙藍の花
令和6年10月22日(火) 【旧 九月二〇日 仏滅】寒露・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)つつましき朝の食事に香をおくる小雨に濡れし洎芙藍《さふらん》の花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:サフラン ~調香師のアトリエ サフランはアヤメ科の多年草で、この赤い雌
#4399 頼みこし身はもののふの八幡山祈るちぎりは萬代までに
令和6年10月21日(月) 【旧 九月一九日 先負】寒露・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)頼みこし身はもののふの八幡山祈るちぎりは萬代《よろづよ》までに ~北条氏康 『集外三十六歌仙』ご加護を頼みとしていた鶴岡八幡に武運の長久をお祈り申し上げます。Photo:北条氏康像
#4398 はらわたの熱くにがきをまづ啖らひ秋刀魚の命を味はふかなや
令和6年10月20日(日) 【旧 九月一八日 友引】寒露・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)はらわたの熱くにがきをまづ啖《く》らひ秋刀魚の命を味はふかなや ~島田修三(1950-)『東洋の秋』Photo:久原本店 今年はニュースになるほどにサンマは豊漁だそうです。9月末までの水
#4397 いく月か机に置けるすずかけの実を捨てにけり紙につつみて
令和6年10月19日(土) 【旧 九月一七日 先勝】寒露・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)いく月か机に置けるすずかけの実を捨てにけり紙につつみて ~落合けい子(1950-)『じゃがいもの歌』Photo:スズカケ(プラタナス)の実 ~Wikipedia 鈴懸《スズカケ》はスズカケノキ科
令和6年10月18日(金) 【旧 九月一六日 赤口】寒露・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)夕月夜《ゆふづくよ》心もしのに白露の置くこの庭に蟋蟀《こほろぎ》鳴くも ~湯原王《ゆはらのおほきみ》 『万葉集』 巻8-1552 雑歌夕月の照る夜、心がしおれるように白露の置くこの庭に
#4395 ショパンより後に生まれし仕合に嬰ハ短調作品64番の2
令和6年10月17日(木) 【旧 九月一五日 大安】寒露・菊花開(きくのはなひらく)ショパンより後に生まれし仕合《しあはせ》に嬰ハ短調作品64番の2 ~宮英子(1917-2015)『幕間(アントラクト)』Photo:2010年、ショパン生誕200年に発行された20ズロチ紙幣 ~AFP News 今
#4394 心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな
令和6年10月16日(水) 【旧 九月一四日 仏滅】寒露・菊花開(きくのはなひらく)心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな ~三条院(976-1017)『後拾遺和歌集』 巻15-0860 雑歌一思いもよらずこの世に生き長らえたならば、いつか恋しく思い出すであろう、
#4393 高松のこの峰も狭に笠立てて満ち盛りたる秋の香のよさ
令和6年10月15日(火) 【旧 九月一三日 先負】寒露・菊花開(きくのはなひらく)高松のこの峰も狭《せ》に笠立てて満ち盛りたる秋の香のよさ ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2233 雑歌高円山の峰も狭しとばかりに見事に茸の笠が開いているよ。満ち盛っているのは秋の香りの良
#4392 春の雨はいやしき降るに梅の花いまだ咲かなくいと若みかも
令和6年10月14日(月) 【旧 九月一二日 友引】寒露・菊花開(きくのはなひらく)春の雨はいやしき降るに梅の花いまだ咲かなくいと若みかも ~大伴家持(718-785) 『万葉集』 巻4-0786 相聞歌春雨はしきりに降っているものの、我が家の梅の花がまだ咲かないのはまだ若すぎ
#4391 ながらへて見るは憂けれど白菊のはなれがたきは此世なりけり
令和6年10月13日(日) 【旧 九月一一日 先勝】寒露・菊花開(きくのはなひらく)ながらへて見るは憂けれど白菊のはなれがたきは此世なりけり ~後鳥羽院 『後鳥羽院御集』 1762 生き長らえて見るのはつらいが、白菊のように離れがた
#4390 酒のめば水遁火遁忍術をなすといひしがついにせぬなり
令和6年10月12日(土) 【旧 九月一〇日 赤口】寒露・鴻雁来(こうがんきたる)旅に病んで夢は枯野をかけ廻る ~松尾芭蕉(1644-1694)辞世 俳聖松尾芭蕉が亡くなったのは元禄7年10月12日。今日は330年目の「芭蕉忌」です。桃青忌・時雨忌・翁忌などと呼ばれることもありま
#4389 わがゆけば男のにほひちかよると含羞草の葉を閉づるかも
令和6年10月11日(金) 【旧 九月九日 大安】寒露・鴻雁来(こうがんきたる)わがゆけば男のにほひちかよると含羞草《はにかみさう》の葉を閉づるかも ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:含羞草(おじぎそう) ~むさしの自然観察園 北町ビオトープ 「含羞草」は普
#4388 荒たへの 藤井の浦に 鮪釣ると 海人船騒ぎ ……
令和6年10月10日(木) 【旧 九月八日 仏滅】寒露・鴻雁来(こうがんきたる)鰭強く吻ねゐし鮪の腸を抜く(ひれつよくはねいししびのわたをぬく) ~山口誓子(1901-1994) 余計なお世話だと存じましたが、五七五でリズムよくお読みいただくために、(かながき)もそえてお
#4387 まつ人にあらぬものから初雁のけさなくこゑのめづらしきかな
令和6年10月9日(水) 【旧 九月七日 先負】寒露・鴻雁来(こうがんきたる)まつ人にあらぬものから初雁のけさなくこゑのめづらしきかな ~在原元方 『古今和歌集』 巻4-0206 秋歌上私が待っている人ではなかったが、今朝鳴いた初雁の声は、まことに心惹かれるものだ。 在
#4386 朝の目覚めくつきりとして寒露なり黄菊白菊ひらきはじめぬ
令和6年10月8日(火) 【旧 九月六日 友引】寒露・鴻雁来(こうがんきたる)朝の目覚めくつきりとして寒露なり黄菊白菊ひらきはじめぬ ~喜夛隆子Photo:tenki.jp 今日は二十四節気の第17「寒露」。『暦便覧』には「陰寒の気に合つて露結び凝らんとすれば也」とあり、露が
#4385 モンブランひかりの中に並み立ちてわづかにちがふ栗のかたちは
令和6年10月7日(月) 【旧 九月五日 先勝】秋分・水始涸(みずはじめてかるる)モンブランひかりの中に並み立ちてわづかにちがふ栗のかたちは ~門脇篤史(1986-)『自傾』 ことスイーツに関しては栗は秋の味覚の代表といってもいいかもしれません。モンブランはもちろん
#4384 崖際に朱のカンナ燃ゆぎらぎらと危ふきものは炎の色に
令和6年10月6日(日) 【旧 九月四日 赤口】秋分・水始涸(みずはじめてかるる)崖際に朱のカンナ燃ゆぎらぎらと危ふきものは炎の色に ~武川忠一(1919-2012)『青釉』Photo:カンナ ~GARDEN STORY 今年の夏は本当に暑かったですね。10月に入っても真夏日が続いていまし
#4383 天国は天気がよいと呼ぶけれど地獄は仲間が多いから好き
令和6年10月5日(土) 【旧 九月三日 大安】秋分・水始涸(みずはじめてかるる)天国は天気がよいと呼ぶけれど地獄は仲間が多いから好き ~石田比呂志(1930-2011)『亡八』Photo:ジャック・オッフェンバック(1819-1880) ということで、今日10月5日はドイツのチェリスト
#4382 ももしきの大宮人の熟田津に船乗りしけむ年の知らなく
令和6年10月4日(金) 【旧 九月二日 仏滅】秋分・水始涸(みずはじめてかるる)ももしきの大宮人の熟田津に船乗りしけむ年の知らなく ~山部赤人(700?-736?)『万葉集』 巻3-0323ももしきの大宮人が熟田津《にきたづ》から出港した年はもう昔のことになってしまった。
#4381 秋の田の穂向きの寄れる片よりに我れは物思ふつれなきものを
令和6年10月3日(木) 【旧 九月一日 先負】秋分・水始涸(みずはじめてかるる)水田《こなた》に寄せたる秋の田の穂向きの寄れる片よりに我れは物思《ものも》ふつれなきものを ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2247 相聞歌秋の田の稲穂が片方に靡くように、わたしはあなたを思
#4380 秋雨の庭は淋しも樫の実も落ちて泡だつそのにはたづみ
令和6年10月2日(水) 【旧 八月三〇日 先勝】秋分・蟄虫坯戸(むしかくれてとをふさぐ)秋雨の庭は淋しも樫の実も落ちて泡だつそのにはたづみ ~長塚節(1879-1915)Photo:シラカシのドングリ ~庭木図鑑 植木ペディア 「樫《カシ》」はブナ科の常緑高木の総称なので、地
令和6年10月1日(火) 【旧 八月二九日 赤口】秋分・蟄虫坯戸(むしかくれてとをふさぐ午前二時荷台にのって堂々と新幹線が通り過ぎてく ~福山詩織(川内南中学3年)「2021年度若山牧水青春短歌大賞」優秀賞 福山詩織さんは当時鹿児島県の中学生でしたからこれは新幹線の
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令和7年6月26日(木) 【旧 6月2日 先勝】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」よろづよにかはらぬものは五月雨の雫に薫るあやめなりけり ~源経信(1016-1097)『金葉和歌集』 巻2-0128 夏歌いつの世にも変わぬものは五月雨のしずくに薫るあやめのすばらしさであるなあ。
令和7年6月25日(水) 【旧 6月1日 赤口】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」コップの水一気に干して暑気中り ~村沢夏風(1918-2002)Photo:photoAC(カメラ兄さん) 私が子供の頃は夏の盛りに気温が30℃を超えればもう「厳しい暑さ」と表現されていましたが、今で
令和7年6月24日(火) 【旧 5月29日 先負】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」花ごとに気ままに風とたはむれてラベンダー畑はいちめんの波 ~栗山由利 「南の魚座 福岡短歌日乗」Photo:富良野のラベンダー畑 ~札幌観光バス㈱ ラベンダーはハーブとして古代エジプ
令和7年6月23日(月) 【旧 5月28日 友引】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」保守党支持やめよと吾の云い切りし後を緘黙《かんもく》に父は薪挽く ~清原日出夫(1936-2004) 正式名は「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」。一般に「日米安
令和7年6月22日(日) 【旧 5月27日 先勝】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」古への武具の名持てるうつぼぐさ誰が侍女としてわれは果てけむ ~大西民子(1924-1994) 二十四節気「夏至」の初候5日間(6/21-6/25)は七十二候の第28候「乃東枯(なつかれくさかるる)」
令和7年6月21日(土) 【旧 5月26日 赤口】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」夏至の日の幽かに聴こゆ馬の鈴 ~原石鼎(1886-1951)Photo:夏の昼下がり ~白秋の黄昏 今日は二十四節気の10番目「夏至」。『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以
令和7年6月20日(金) 【旧 5月25日 大安】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」妻とする朝餉のしばし異様なる音に驚きわが覗き見る ~安井昭宗 『銀剣草』 1946年4月1日に起こったアリューシャン地震(マグニチュード8.1)による津波は震源地に近い北アメリカや日本ではほ
令和7年6月19日(木) 【旧 5月24日 仏滅】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」反芻をしてわれ生きむ馬くさき昭和の入口昭和の出口 ~山田富士郎(1950-) 今日は「元号の日」。『日本書紀』によれば皇極天皇の在位4年を改めて「大化元年」としたとあり、1380年前の皇極天
令和7年6月18日(水) 【旧 5月23日 先負】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」あじさいはあわれほのあかく移りゆく変化《へんげ》の花と人のすぎゆき ~坪野哲久(1906-1988)Photo:芭蕉の里 紫陽花まつり(那須)~ICUネット 紫陽花の花の色は土壌によって決まるそうで
令和7年6月17日(火) 【旧 5月22日 友引】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」筑波嶺のさ百合《ゆる》の花の夜床《ゆとこ》にも愛《かな》しけ妹ぞ昼も愛しけ ~大舎人部千文 『万葉集』 巻18-4369筑波山の百合の夜床の愛しい妻は昼も愛しい妻なのだよ。 大舎人部千文《
令和7年6月16日(月) 【旧 5月21日 先勝】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」つぶつぶと葉交《はがひ》に見えて梅の実の口酸く思ふまでになりたる ~谷鼎(1896-1960)『冬びより』Photo:tenki.jp 今日は七十二候の第27候「梅子黄(うめのみきばむ)」。梅の実が熟し始
令和7年6月15日(日) 【旧 5月20日 赤口】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」米櫃に米のかすかに音するは白玉のごとはかなかりけり ~北原白秋(1885-1942) 明治3年6月15日、戊辰戦争の一つである北越戦争に敗れて窮乏した長岡藩に、支藩である三根山藩
令和7年6月14日(土) 【旧 5月19日 大安】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」音楽の絶えてこの夜になかりせばサン・サーンスの雨の山査子《さんざし》 ~塚本邦雄(1920-2005)『されど遊星』Photo:山田和樹(1979-) 私が山田和樹という指揮者を初めて
令和7年6月13日(金) 【旧 5月18日 仏滅】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」みな月の有明づくよつくづくとおもへばをしき此の世なりけり ~香川景樹(1768-1843)水無月の有明の月が残る夜、つくづく思えば、死ぬのは惜しいこの世であったよ。 病で体が
令和7年6月12日(木) 【旧 5月17日 先負】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」ゴルバチョフをののしる会話とぎれなくシベリア鉄道の車内にききたり ~鑓水青子(1976-)「真冬ロシア」Photo:サンクトペテルブルクの白夜 ~RUSSIA BEYOND 今日は「ロシアの
令和7年6月11日(水) 【旧 5月16日 友引】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」思ひあらば今宵の空をとびてまし見えしは月の光なりけり ~和泉式部(978?-?)『和泉式部 続集』 0160本当に愛しているのならば今宵の空を飛ぶ蛍のようにお越しになったでしょ
令和7年6月10日(火) 【旧 5月15日 先勝】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」これよりの梅雨の憂き日の一日目 ~稲畑汀子(1931-2022) 一昨日は九州北部と四国、そして昨日は中国・近畿・東海地方も梅雨入りしました。ここから約ひと月あまりは曇りと雨の日が繰り返
令和7年6月9日(月) 【旧 5月14日 赤口】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」六月の海照りつよく枇杷熟るゝ ~鈴鹿野風呂(1887-1971)『浜木綿』Photo:枇杷の実 ~JA長崎せいひ もう10年以上前のことですが、初めて長崎に旅行した時、グラバー邸や大浦天主堂など観光
令和7年6月8日(日) 【旧 5月13日 大安】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」爛々と昼の星見え菌《きのこ》生え ~高浜虚子(1874-1959) 1947(昭和22)年10月14日に詠まれたことから、この日に「昼の星」が見えたとすれば、おそらくは土星であろうと考えられています
令和7年6月7日(土) 【旧 5月12日 仏滅】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」満月に墓石はこぶ男来て肩の肉より消えてゆくなり ~寺山修司(1935-1983)『月蝕書簡』 英国の俳優、クリストファー・リーをご存知でしょうか。身長193cm、1958年の『吸血鬼ドラキュラ』で
令和6年6月26日(水) 【旧 五月二一日 先勝】・夏至 菖蒲華(あやめはなさく)雨となりわれを打つきみなつかしや花冷えののちあやめも冷ゆる ~水原紫苑(1959-)『武悪のひとへ』Photo:ジャーマンアイリス ~photoAC(sakurahubuki桜♡雪さん) 今日は夏至の次候『菖蒲華
令和6年6月25日(火) 【旧 五月二〇日 赤口】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)卯の花を腐《くた》す長雨《ながめ》の始水《みづはな》に寄る木屑《こづみ》なす寄らむ児もがも ~大伴家持(718-785) 『万葉集』 巻19-4217卯の花を腐らせるような長雨で流れた水に寄せら
令和6年6月24日(月) 【旧 五月一九日 大安】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)五線紙にのりさうだなと聞いてゐる遠い電話に弾むきみの声 ~小野茂樹(1936-1970)Photo:Yamaha Music 今日は「ドレミの日」。ちょうど1000年前のこの日(1024年6月24日))、グイード・ダ
令和6年6月23日(日) 【旧 五月一八日 仏滅】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)矢弾尽き天地染めて散るとても魂還り魂還りつつ皇国護らん ~牛島満(1887-1945)辞世 1/2Photo:181人の名の刻まれた3枚の銘板追加される「平和の礎」~NHKニュース(2024年6月19日) 今日
令和6年6月22日(土) 【旧 五月一七日 先負】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)夏枯草の畦に座れば雨落つる ~西口百艸(1892-1968)Photo:ウツボグサ 6月頃(左)と8月頃(右) 二十四節気「夏至」の初候5日間(6月21日-25日)は七十二候の第28候「乃東枯(なつかれくさか
令和6年6月21日(金) 【旧 五月一六日 友引】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしき朝ぼらけかな ~藤原道信(972-994)『後拾遺和歌集』 巻12-0672 恋歌二夜が明ければ再び日が暮れて貴女に逢えるのは分かっているが、それで
令和6年6月20日(木) 【旧 五月一五日 先勝】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)埋れ木の花さく事もなかりしに身のなる果ぞ悲しかりける ~源三位頼政(1104-1180) 『平家物語』 巻4埋れ木のように花の咲くこともなかったわが身が、このようなことになり果てるとは悲しいこ
令和6年6月19日(水) 【旧 五月一四日 赤口】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ) 夏の花、合歓《ねむ》の花をモチーフにした面白い歌がありました。合歓の木は写真のように細い糸を集めたような薄紅色の花を咲かせますが、夜は葉が閉じてしまい、眠るように見えたことからその
令和6年6月18日(火) 【旧 五月一三日 大安】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)ほととぎす思はずありき木《こ》の暗《くれ》のかくなるまでになにか来鳴かぬ ~大伴家持(718-785)『万葉集』 巻8-1487.雑歌ほととぎすよ、思いもしなかったが木の陰がこんなに暗くなるまで
令和6年6月17日(月) 【旧 五月一二日 仏滅】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)あまつさへ夾竹桃の花あかく咲きにけらずやわかき男よ ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:キョウチクトウ ~生活110番 根から花まですべての部分に毒があるという有毒植物、夾竹桃《き
令和6年6月16日(日) 【旧 五月一一日 先負】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)花ならぬ香もなつかしみ袖かけん色づく梅の雨のしづくに ~中院通勝《なかのいんみちかつ》(1556-1610) 『通勝集』花だけでなく、その実の香りも芳しい。袖にかけようか、色づく梅の実に滴る
令和6年6月15日(土) 【旧 五月一〇日 友引】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)あをによし寧樂《なら》の京師《みやこ》は咲く花の薫《にほ》ふがごとく今盛りなり ~小野老《をののおゆ》(?-737)『万葉集』 巻3-0328 雑歌奈良の都は満開の花が鮮やかに華
令和6年6月14日(金) 【旧 五月九日 先勝】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)血をわけしものと思はず蚊の憎さ ~内藤丈草(1662-1704) 今日は「世界献血者デー」。ABO式血液型を発見した生物学者カール・ラントシュタイナー(1868-1943)の誕生日が6月14
令和6年6月13日(木) 【旧 五月八日 赤口】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)なほ生きむわれのいのちの薄き濃き強ひてなげかじあぢさゐのはな ~斎藤史(1909-2002)『魚歌』Photo:北鎌倉明月院開山堂前の花想い地蔵 ~鎌倉トリップ 紫陽花ほど梅雨の季節
令和6年6月12日(水) 【旧 五月七日 大安】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)北へゆく雁のつばさにことづてよ雲のうはがきかき絶えずして ~紫式部 『新古今和歌集』 巻9-0859 離別歌北へ帰る雁の翼に言付けて、遠い南の国からも私に便りを下さいよ。書き絶や
令和6年6月11日(火) 【旧 五月六日 仏滅】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)入梅を拒む日のあり風のあり ~稲畑廣太郎(1957-)Photo:太陽の光と青空 ~photoAC(bergamotさん) 昨日6月10日は暦の上での「入梅」。梅雨入りの時期を前もって農家に報せる
令和6年6月10日(月) 【旧 五月五日 先負】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)鳴く声も聞こえぬものゝかなしきは忍びに燃ゆる蛍なりけり ~藤原高遠(949-1013)『詞花和歌集』 巻2-0073 夏歌鳴く声は聞こえませんが、悲しいものといえば忍ぶ思いで燃える蛍な
令和6年6月9日(日) 【旧 五月四日 友引】・芒種 螳螂生(かまきりしょうず)ハミングは浴室を出てキッチンへ北京ダックのおしりがゆれる ~加藤治郎(1959-)『サニー・サイド・アップ』Photo:Belle Maison ドナルドダックがアニメーション映画『かしこいメンドリ』で初
令和6年6月8日(土) 【旧 五月三日 先勝】・芒種 螳螂生(かまきりしょうず)あづまぢの 野島が崎の はま風に わが紐ゆひし 妹がかほのみ 面影に見ゆ ~藤原顕輔(1090-1155)『千載和歌集』 巻18-1166 雑歌下東路の、野島が崎の浜風に吹かれていると、衣の紐を結んでくれ
令和6年6月7日(金) 【旧 五月二日 赤口】・芒種 螳螂生(かまきりしょうず)むらさきの菖蒲ゆらりとたつ夜の暗き水際にわれは来たりぬ ~岡部桂一郎(1915-2012)『木星』Photo:城北公園菖蒲園 ~PHOTOHITO(Boobooさん) ハナショウブはアヤメ科アヤメ属の多年草。英語