令和7年6月26日(木) 【旧 6月2日 先勝】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」よろづよにかはらぬものは五月雨の雫に薫るあやめなりけり ~源経信(1016-1097)『金葉和歌集』 巻2-0128 夏歌いつの世にも変わぬものは五月雨のしずくに薫るあやめのすばらしさであるなあ。
#4348 二百十日の雨瀧のごとくにおちたれば海のただなかに島は濡れゐる
令和6年8月31日(土) 【旧 七月二八日 仏滅】・処暑 「天地始粛」(てんちはじめてさむし)二百十日の雨瀧のごとくにおちたれば海のただなかに島は濡れゐる ~橋本徳壽(1894-1989)『竹院集』Photo:越中富山の伝統行事「おわら風の盆」(2023年9月1日) ~毎日新聞デジ
#4347 黒雲のしたに梨の花咲きてをりいまだにつづく昭和の如く
令和6年8月30日(金) 【旧 七月二七日 先負】・処暑 「天地始粛」(てんちはじめてさむ黒雲のしたに梨の花咲きてをりいまだにつづく昭和の如く ~小池光(1947-)『梨の花』Photo:マメナシの花 ~めぐりと 梨はバラ科ナシ属の植物。真っ白で可憐な花が咲くのは桜よりや
#4346 君が名を石につけむはかしこさにしばし芙蓉と呼びてみるかな
令和6年8月29日(木) 【旧 七月二六日 友引】・処暑 「天地始粛」(てんちはじめてさむし)君が名を石につけむはかしこさにしばし芙蓉と呼びてみるかな ~与謝野鉄幹『天地玄黄』 芙蓉《フヨウ》はアオイ科フヨウ属の落葉低木。8月から10月の暑い時期に大輪の花を咲かせま
#4345 月はなほもらぬ木の間も住吉の松をつくして秋風ぞ吹く
令和6年8月28日(水) 【旧 七月二五日 先勝】・処暑 「天地始粛」(てんちはじめてさむし)月はなほもらぬ木《こ》の間も住吉《すみのゑ》の松をつくして秋風ぞ吹く ~寂蓮法師(?-1202)『新古今和歌集』 巻4-0396 秋歌上月が出ても住吉の松の梢に遮られて光が漏れてこな
#4344 絶間なきものの響やわれひとり野分だつ庭にいできたりける
令和6年8月27日(火) 【旧 七月二四日 赤口】・処暑 「綿柎開」(綿のはなしべ開く)台風が生れ天気図活気づく ~右城暮石(1899-1995)『上下』Photo:tenki.jp(2024年8月26日 21:00) 1951年~2023年の統計によると台風が日本列島に最も多く上陸する月は8月だそうです
#4343 沢瀉は夏の水面の白き花 孤独死をなぜ人はあはれむ
令和6年8月26日(月) 【旧 七月二三日 大安】・処暑 「綿柎開」(綿のはなしべ開く)沢瀉に泉の蜻蛉生れけり ~根岸善雄(1939-2022)Photo:沢瀉 ~Hana Saku 沢瀉《おもだか》は主に河川や湿地で生育する多年草の被子植物で、夏の季語。8月から9月頃にかけて白い花を咲
#4342 湯の中にわれの知らざる三分をのたうち回るカップラーメン
令和6年8月25日(日) 【旧 七月二二日 仏滅】・処暑 「綿柎開」(綿のはなしべ開く)支那蕎麦の手招く灯あり霜の辻 ~石塚友二(1906-1986)『方寸虚実』Photo:日清食品グループ 今では「中華そば」と言う言葉もあまり聞かれなくなりましたが、私の子供の頃、大人たちは
#4331 君が目の恋しきからに泊てて居てかくや恋ひむも君が目を欲り
令和6年8月24日(土) 【旧 七月二一日 先負】・処暑 「綿柎開」(綿のはなしべ開く)君が目の恋しきからに泊てて居てかくや恋ひむも君が目を欲《ほ》り ~中大兄皇子(天智天皇)『日本書紀』巻二六(斉明天皇編)母上の眼差しが恋しいばかりに、こうして停泊していてもこ
令和6年8月23日(金) 【旧 七月二〇日 友引】・処暑 「綿柎開」(綿のはなしべ開く)百済よりここに渡りて継ぐ花か畠の綿に淡黄に咲く ~黒田淑子(1929-2023)Photo:綿花(コットンフラワー)~BOTANICA 二十四節気の「処暑」は次の「白露」の前日までの半月間。その初
#4339 いにしへの平城のみやこの宮跡に処暑の夕風邯鄲鳴けり
令和6年8月22日(木) 【旧 七月一九日 先勝】・処暑 「綿柎開」(綿のはなしべ開く)いにしへの平城《なら》のみやこの宮跡に処暑の夕風邯鄲鳴けり ~喜夛隆子Photo:平城宮跡 朱雀門 ~RECOTRIP 二十四節気の第14「処暑」。『暦便覧』の説明では「陽気とどまりて、初め
#4338 コスモスのほそく群れさく陽のなかでこの世のふしぎな時間と言えり
令和6年8月21日(水) 【旧 七月一八日 赤口】・立秋 「蒙霧升降」(ふかききりまとう)コスモスのほそく群れさく陽のなかでこの世のふしぎな時間と言えり ~永田紅(1975-)『ぼんやりしているうちに』Photo:Creema キク科の一年生植物コスモスは熱帯アメリカが原産です
#4337 梓弓はるは来にけり武士の引きかへさじと出づるたびかな
令和6年8月20日(火) 【旧 七月一七日 大安】・立秋 「蒙霧升降」(ふかききりまとう)観桜の蛤御門開けてあり ~後藤比奈夫(1917-2020) 「新在家御門」というのが蛤御門の正式名称です。高麗門型の筋鉄門で普段は固く閉じられているのですが、1708年の宝永の大火(ある
#4336 めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲がくれにし夜半の月かけ
令和6年8月19日(月) 【旧 七月一六日 仏滅】・立秋 「蒙霧升降」(ふかききりまとう)めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲がくれにし夜半の月かげ ~紫式部(970?-1041?) 『新古今和歌集』 巻16-1499 雑歌上やっとめぐり会えたと思ったのに、あなたかどうかも分か
#4335 朝貌は朝露負ひて咲くといへど夕影にこそ咲きまさりけれ
令和6年8月18日(日) 【旧 七月一五日 先負】・立秋 「蒙霧升降」(ふかききりまとう)朝貌《あさがほ》は朝露負《お》ひて咲くといへど夕影にこそ咲きまさりけれ ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2104 雑歌朝貌は朝露を受けて咲くというけれども、夕影にこそ 咲く姿が際立っ
#4334 妹が袖我れ枕かむ川の瀬に霧立ちわたれさ夜更けぬとに
令和6年8月17日(土) 【旧 七月一四日 友引】・立秋 「蒙霧升降」(ふかききりまとう)妹が袖我れ枕かむ川の瀬に霧立ちわたれさ夜更けぬとに ~大伴家持(718-785)『万葉集』 巻19-4163妻の衣の袖を枕にしよう。川の瀬に霧よ立ちわたっておくれ、夜の更けない内に。Photo
#4333 祭り過ぎ大文字過ぎ夏もゆくいとあわただし京の暦は
令和6年8月16日(金) 【旧 七月一三日 先勝】・立秋 「寒蟬鳴」(ひぐらしなく)祭り過ぎ大文字過ぎ夏もゆくいとあわただし京の暦は ~吉井勇(1886-1960)Photo:大文字五山送り火 ~Veltra お盆、すなわち盂蘭盆の行事は8月13日の迎え火に始まり、今日16日の送り火で亡
令和6年8月15日(木) 【旧 七月一二日 赤口】・立秋 「寒蟬鳴」(ひぐらしなく)戦争を知らぬ生徒と黙祷す八月十五日正午に立ちて ~市村八州彦(元明星中学・高校国語科教諭)Photo:2022年8月15日、高松商対九州国際大付との試合中に行われた黙祷 ~日刊スポーツ 夏の
令和6年8月14日(水) 【旧 七月一一日 大安負】・立秋 「寒蟬鳴」(ひぐらしなく)紅の天竺牡丹ぢつと見て懐姙たりと泣きてけらずや ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:ダリア ~A oat 「天竺牡丹」とはキク科の多年生草本植物ダリアのこと。花の形がボタンに似て
#4330 御巣鷹は尾根の名にして山の名は高天原とふ神の坐せる
令和6年8月13日(火) 【旧 七月一〇日 仏滅】・立秋 「寒蟬鳴」(ひぐらしなく)一瞬にしてみな遺品雲の峰 ~櫂未知子(1960-)Photo:日航ジャンボ機墜落事故現場の報道写真 ~毎日新聞 昨日、8月12日は19851985(昭和60)年の日航機墜落事故の犠牲者520人を傷む慰霊の行
#4329 今よりは秋づきぬらしあしひきの山松蔭にひぐらし鳴きぬ
令和6年8月12日(月) 【旧 七月九日 先負】・立秋 「寒蟬鳴」(ひぐらしなく)今よりは秋づきぬらしあしひきの山松蔭にひぐらし鳴きぬ ~作者未詳(遣新羅使) 『万葉集』 巻15-3655 贈答歌これからは秋らしくなるようだ。あしひきの山の松陰にひぐらしが鳴いているよ。Photo
令和6年8月11日(日) 【旧 七月八日 友引】・立秋 「涼風至」(すずかぜいたる)夏山の木末《こぬれ》の茂《しげ》に霍公鳥鳴き響《とよ》むなる声の遥けさ ~大伴家持(718-785) 『万葉集』 巻8-1494 雑歌夏山の梢の茂みで霍公鳥《ほととぎす》が鳴き響いている。遥か遠
#4327 津波来し時の岸辺は如何なりしと見下ろす海は青く静まる
令和6年8月10日(土) 【旧 七月七日 先勝】・立秋 「涼風至」(すずかぜいたる)津波来し時の岸辺は如何なりしと見下ろす海は青く静まる ~上皇明仁(平成の天皇陛下)平成24年 宮中歌会始Photo:2024年8月8日、NHKニュースWebの画像 一昨日の夕方、携帯電話に津波警戒
#4326 盛大に花火を上げむポスターのまたうつくしく原爆忌来る
令和6年8月9日(金) 【旧 七月六日 赤口】・立秋 「涼風至」(すずかぜいたる)盛大に花火を上げむポスターのまたうつくしく原爆忌来る ~竹山広(1920-2010) 竹山広は長崎に生まれ、多くの原爆の歌を残した歌人です。原爆忌といえば真っ先にヒロシマを思い浮かべ、海外
#4325 それぞれの羽を揺らして風鈴はひとつの風に音を合わせる
令和6年8月8日(木) 【旧 七月五日 大安】・立秋 「涼風至」(すずかぜいたる)それぞれの羽を揺らして風鈴はひとつの風に音を合わせる ~嶋稟太郎(1988-)『羽と風鈴』Photo:ARITAYAKI-STOREさん 期間としての二十四節気「立秋」は次の「処暑」の前日までの半月間。そ
#4324 河風のすずしくもあるかうちよする浪とともにや秋はたつらん
令和6年8月7日(水) 【旧 七月四日 仏滅】・立秋 「涼風至」(すずかぜいたる)河風のすずしくもあるかうちよする浪とともにや秋はたつらん ~紀貫之(872-945)『古今和歌集』巻4-0170 秋歌上川風が涼しく吹いている。その風に打ち寄せられて立つ波と共に秋は立つのだろう
#4323 広島をはじめて訪ひて平和への深き念ひを吾子は綴れり
令和6年8月6日(火) 【旧 七月三日 先負】・大暑 「大雨時行」(たいうときどきふる)広島をはじめて訪《と》ひて平和への深き念《おも》ひを吾子は綴れり ~皇后雅子(令和6年歌会始) 今日は79年目の広島原爆忌です。私もこのブログをはじめてから毎年この日は原爆忌の
#4322 ゴールインのランナー抱えゆく人もはかなき交尾のごとく崩れぬ
令和6年8月5日(月) 【旧 七月二日 友引】・大暑 「大雨時行」(たいうときどきふる)マラソンの行き炎天の道があり ~岸田稚魚(1918-1988)『紅葉山』 パリオリンピックの閉会式は日本時間8月11日(日)午後4時(現地時間は午前8時)から。この閉会式の最中にフィナーレ
#4321 本棚の後ろのドアは開けられてアンネ・フランクの世界に入る
令和6年8月4日(日) 【旧 七月一日 先勝】・大暑 「大雨時行」(たいうときどきふる)本棚の後ろのドアは開けられてアンネ・フランクの世界に入る ~酒井景子(兵庫県神戸市)「NHK短歌」(2008年10月19日放送) 1944年8月4日、アムステルダム駐留軍保安警察が隠れ家に潜
既に電子書籍で販売していました拙書『烽(とぶひ)』が、上・下巻ともに紙書籍でお読みいただけるようになりましたのでお知らせいたします。(Amazon限定のペーパーバック版なので一般書店での販売はありません)烽(上)皇祖の血 ←詳しくはこちら烽(下)皇城騒乱 ←
#4320 透き羽とみどりのからだもつ蝉よ鳴けば水玉うまるるごとし
令和6年8月3日(土) 【旧 六月二九日 仏滅】・大暑 「大雨時行」(たいうときどきふる)透き羽とみどりのからだもつ蝉よ鳴けば水玉うまるるごとし ~栗木京子(1954-)『ランプの精』Photo:クマゼミ ~しゅうくんとけいちゃんの百科事典 朝一番に目を覚まさせてくれるの
#4319 夕立ちの雨降るごとに春日野の尾花が上の白露思ほゆ
令和6年8月2日(金) 【旧 六月二八日 先負】・大暑 「大雨時行」(たいうときどきふる)しばらくは豪雨をはしる月のいろ ~加藤楸邨(1905-1993)Photo:Wikipedia 二十四節気「大暑」の末候は七十二候第36候の大雨時行(たいうときどきふる)。暦の上での夏もこれで最後
#4318 武庫川の水脈《みを》を速みと赤駒の足掻く激ちに濡れにけるかも
令和6年8月1日(木) 【旧 六月二七日 友引】・大暑 「土潤溽暑」(つちうるおうてむしあつし)武庫川の水脈《みを》を速みと赤駒の足掻《あが》く激《たぎ》ちに濡れにけるかも ~作者未詳 『万葉集』 巻7-1141 雑歌武庫川の流れが速いからなのか、栗毛色の馬の足掻きの水
「ブログリーダー」を活用して、rh1さんをフォローしませんか?
令和7年6月26日(木) 【旧 6月2日 先勝】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」よろづよにかはらぬものは五月雨の雫に薫るあやめなりけり ~源経信(1016-1097)『金葉和歌集』 巻2-0128 夏歌いつの世にも変わぬものは五月雨のしずくに薫るあやめのすばらしさであるなあ。
令和7年6月25日(水) 【旧 6月1日 赤口】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」コップの水一気に干して暑気中り ~村沢夏風(1918-2002)Photo:photoAC(カメラ兄さん) 私が子供の頃は夏の盛りに気温が30℃を超えればもう「厳しい暑さ」と表現されていましたが、今で
令和7年6月24日(火) 【旧 5月29日 先負】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」花ごとに気ままに風とたはむれてラベンダー畑はいちめんの波 ~栗山由利 「南の魚座 福岡短歌日乗」Photo:富良野のラベンダー畑 ~札幌観光バス㈱ ラベンダーはハーブとして古代エジプ
令和7年6月23日(月) 【旧 5月28日 友引】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」保守党支持やめよと吾の云い切りし後を緘黙《かんもく》に父は薪挽く ~清原日出夫(1936-2004) 正式名は「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」。一般に「日米安
令和7年6月22日(日) 【旧 5月27日 先勝】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」古への武具の名持てるうつぼぐさ誰が侍女としてわれは果てけむ ~大西民子(1924-1994) 二十四節気「夏至」の初候5日間(6/21-6/25)は七十二候の第28候「乃東枯(なつかれくさかるる)」
令和7年6月21日(土) 【旧 5月26日 赤口】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」夏至の日の幽かに聴こゆ馬の鈴 ~原石鼎(1886-1951)Photo:夏の昼下がり ~白秋の黄昏 今日は二十四節気の10番目「夏至」。『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以
令和7年6月20日(金) 【旧 5月25日 大安】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」妻とする朝餉のしばし異様なる音に驚きわが覗き見る ~安井昭宗 『銀剣草』 1946年4月1日に起こったアリューシャン地震(マグニチュード8.1)による津波は震源地に近い北アメリカや日本ではほ
令和7年6月19日(木) 【旧 5月24日 仏滅】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」反芻をしてわれ生きむ馬くさき昭和の入口昭和の出口 ~山田富士郎(1950-) 今日は「元号の日」。『日本書紀』によれば皇極天皇の在位4年を改めて「大化元年」としたとあり、1380年前の皇極天
令和7年6月18日(水) 【旧 5月23日 先負】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」あじさいはあわれほのあかく移りゆく変化《へんげ》の花と人のすぎゆき ~坪野哲久(1906-1988)Photo:芭蕉の里 紫陽花まつり(那須)~ICUネット 紫陽花の花の色は土壌によって決まるそうで
令和7年6月17日(火) 【旧 5月22日 友引】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」筑波嶺のさ百合《ゆる》の花の夜床《ゆとこ》にも愛《かな》しけ妹ぞ昼も愛しけ ~大舎人部千文 『万葉集』 巻18-4369筑波山の百合の夜床の愛しい妻は昼も愛しい妻なのだよ。 大舎人部千文《
令和7年6月16日(月) 【旧 5月21日 先勝】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」つぶつぶと葉交《はがひ》に見えて梅の実の口酸く思ふまでになりたる ~谷鼎(1896-1960)『冬びより』Photo:tenki.jp 今日は七十二候の第27候「梅子黄(うめのみきばむ)」。梅の実が熟し始
令和7年6月15日(日) 【旧 5月20日 赤口】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」米櫃に米のかすかに音するは白玉のごとはかなかりけり ~北原白秋(1885-1942) 明治3年6月15日、戊辰戦争の一つである北越戦争に敗れて窮乏した長岡藩に、支藩である三根山藩
令和7年6月14日(土) 【旧 5月19日 大安】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」音楽の絶えてこの夜になかりせばサン・サーンスの雨の山査子《さんざし》 ~塚本邦雄(1920-2005)『されど遊星』Photo:山田和樹(1979-) 私が山田和樹という指揮者を初めて
令和7年6月13日(金) 【旧 5月18日 仏滅】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」みな月の有明づくよつくづくとおもへばをしき此の世なりけり ~香川景樹(1768-1843)水無月の有明の月が残る夜、つくづく思えば、死ぬのは惜しいこの世であったよ。 病で体が
令和7年6月12日(木) 【旧 5月17日 先負】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」ゴルバチョフをののしる会話とぎれなくシベリア鉄道の車内にききたり ~鑓水青子(1976-)「真冬ロシア」Photo:サンクトペテルブルクの白夜 ~RUSSIA BEYOND 今日は「ロシアの
令和7年6月11日(水) 【旧 5月16日 友引】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」思ひあらば今宵の空をとびてまし見えしは月の光なりけり ~和泉式部(978?-?)『和泉式部 続集』 0160本当に愛しているのならば今宵の空を飛ぶ蛍のようにお越しになったでしょ
令和7年6月10日(火) 【旧 5月15日 先勝】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」これよりの梅雨の憂き日の一日目 ~稲畑汀子(1931-2022) 一昨日は九州北部と四国、そして昨日は中国・近畿・東海地方も梅雨入りしました。ここから約ひと月あまりは曇りと雨の日が繰り返
令和7年6月9日(月) 【旧 5月14日 赤口】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」六月の海照りつよく枇杷熟るゝ ~鈴鹿野風呂(1887-1971)『浜木綿』Photo:枇杷の実 ~JA長崎せいひ もう10年以上前のことですが、初めて長崎に旅行した時、グラバー邸や大浦天主堂など観光
令和7年6月8日(日) 【旧 5月13日 大安】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」爛々と昼の星見え菌《きのこ》生え ~高浜虚子(1874-1959) 1947(昭和22)年10月14日に詠まれたことから、この日に「昼の星」が見えたとすれば、おそらくは土星であろうと考えられています
令和7年6月7日(土) 【旧 5月12日 仏滅】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」満月に墓石はこぶ男来て肩の肉より消えてゆくなり ~寺山修司(1935-1983)『月蝕書簡』 英国の俳優、クリストファー・リーをご存知でしょうか。身長193cm、1958年の『吸血鬼ドラキュラ』で
令和6年6月26日(水) 【旧 五月二一日 先勝】・夏至 菖蒲華(あやめはなさく)雨となりわれを打つきみなつかしや花冷えののちあやめも冷ゆる ~水原紫苑(1959-)『武悪のひとへ』Photo:ジャーマンアイリス ~photoAC(sakurahubuki桜♡雪さん) 今日は夏至の次候『菖蒲華
令和6年6月25日(火) 【旧 五月二〇日 赤口】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)卯の花を腐《くた》す長雨《ながめ》の始水《みづはな》に寄る木屑《こづみ》なす寄らむ児もがも ~大伴家持(718-785) 『万葉集』 巻19-4217卯の花を腐らせるような長雨で流れた水に寄せら
令和6年6月24日(月) 【旧 五月一九日 大安】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)五線紙にのりさうだなと聞いてゐる遠い電話に弾むきみの声 ~小野茂樹(1936-1970)Photo:Yamaha Music 今日は「ドレミの日」。ちょうど1000年前のこの日(1024年6月24日))、グイード・ダ
令和6年6月23日(日) 【旧 五月一八日 仏滅】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)矢弾尽き天地染めて散るとても魂還り魂還りつつ皇国護らん ~牛島満(1887-1945)辞世 1/2Photo:181人の名の刻まれた3枚の銘板追加される「平和の礎」~NHKニュース(2024年6月19日) 今日
令和6年6月22日(土) 【旧 五月一七日 先負】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)夏枯草の畦に座れば雨落つる ~西口百艸(1892-1968)Photo:ウツボグサ 6月頃(左)と8月頃(右) 二十四節気「夏至」の初候5日間(6月21日-25日)は七十二候の第28候「乃東枯(なつかれくさか
令和6年6月21日(金) 【旧 五月一六日 友引】・夏至 乃東枯(なつかれくさかるる)明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしき朝ぼらけかな ~藤原道信(972-994)『後拾遺和歌集』 巻12-0672 恋歌二夜が明ければ再び日が暮れて貴女に逢えるのは分かっているが、それで
令和6年6月20日(木) 【旧 五月一五日 先勝】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)埋れ木の花さく事もなかりしに身のなる果ぞ悲しかりける ~源三位頼政(1104-1180) 『平家物語』 巻4埋れ木のように花の咲くこともなかったわが身が、このようなことになり果てるとは悲しいこ
令和6年6月19日(水) 【旧 五月一四日 赤口】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ) 夏の花、合歓《ねむ》の花をモチーフにした面白い歌がありました。合歓の木は写真のように細い糸を集めたような薄紅色の花を咲かせますが、夜は葉が閉じてしまい、眠るように見えたことからその
令和6年6月18日(火) 【旧 五月一三日 大安】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)ほととぎす思はずありき木《こ》の暗《くれ》のかくなるまでになにか来鳴かぬ ~大伴家持(718-785)『万葉集』 巻8-1487.雑歌ほととぎすよ、思いもしなかったが木の陰がこんなに暗くなるまで
令和6年6月17日(月) 【旧 五月一二日 仏滅】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)あまつさへ夾竹桃の花あかく咲きにけらずやわかき男よ ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:キョウチクトウ ~生活110番 根から花まですべての部分に毒があるという有毒植物、夾竹桃《き
令和6年6月16日(日) 【旧 五月一一日 先負】・芒種 梅子黄(うめのみきばむ)花ならぬ香もなつかしみ袖かけん色づく梅の雨のしづくに ~中院通勝《なかのいんみちかつ》(1556-1610) 『通勝集』花だけでなく、その実の香りも芳しい。袖にかけようか、色づく梅の実に滴る
令和6年6月15日(土) 【旧 五月一〇日 友引】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)あをによし寧樂《なら》の京師《みやこ》は咲く花の薫《にほ》ふがごとく今盛りなり ~小野老《をののおゆ》(?-737)『万葉集』 巻3-0328 雑歌奈良の都は満開の花が鮮やかに華
令和6年6月14日(金) 【旧 五月九日 先勝】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)血をわけしものと思はず蚊の憎さ ~内藤丈草(1662-1704) 今日は「世界献血者デー」。ABO式血液型を発見した生物学者カール・ラントシュタイナー(1868-1943)の誕生日が6月14
令和6年6月13日(木) 【旧 五月八日 赤口】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)なほ生きむわれのいのちの薄き濃き強ひてなげかじあぢさゐのはな ~斎藤史(1909-2002)『魚歌』Photo:北鎌倉明月院開山堂前の花想い地蔵 ~鎌倉トリップ 紫陽花ほど梅雨の季節
令和6年6月12日(水) 【旧 五月七日 大安】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)北へゆく雁のつばさにことづてよ雲のうはがきかき絶えずして ~紫式部 『新古今和歌集』 巻9-0859 離別歌北へ帰る雁の翼に言付けて、遠い南の国からも私に便りを下さいよ。書き絶や
令和6年6月11日(火) 【旧 五月六日 仏滅】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)入梅を拒む日のあり風のあり ~稲畑廣太郎(1957-)Photo:太陽の光と青空 ~photoAC(bergamotさん) 昨日6月10日は暦の上での「入梅」。梅雨入りの時期を前もって農家に報せる
令和6年6月10日(月) 【旧 五月五日 先負】・芒種 腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)鳴く声も聞こえぬものゝかなしきは忍びに燃ゆる蛍なりけり ~藤原高遠(949-1013)『詞花和歌集』 巻2-0073 夏歌鳴く声は聞こえませんが、悲しいものといえば忍ぶ思いで燃える蛍な
令和6年6月9日(日) 【旧 五月四日 友引】・芒種 螳螂生(かまきりしょうず)ハミングは浴室を出てキッチンへ北京ダックのおしりがゆれる ~加藤治郎(1959-)『サニー・サイド・アップ』Photo:Belle Maison ドナルドダックがアニメーション映画『かしこいメンドリ』で初
令和6年6月8日(土) 【旧 五月三日 先勝】・芒種 螳螂生(かまきりしょうず)あづまぢの 野島が崎の はま風に わが紐ゆひし 妹がかほのみ 面影に見ゆ ~藤原顕輔(1090-1155)『千載和歌集』 巻18-1166 雑歌下東路の、野島が崎の浜風に吹かれていると、衣の紐を結んでくれ
令和6年6月7日(金) 【旧 五月二日 赤口】・芒種 螳螂生(かまきりしょうず)むらさきの菖蒲ゆらりとたつ夜の暗き水際にわれは来たりぬ ~岡部桂一郎(1915-2012)『木星』Photo:城北公園菖蒲園 ~PHOTOHITO(Boobooさん) ハナショウブはアヤメ科アヤメ属の多年草。英語