わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。夜の11時過ぎに村井理子さんにかかってきた電話で、「兄の終い」が始まります。翻訳家、村井理子さんによる、実兄急死にまつわる壮絶な手記。人ひとりが亡くなると、手続きや後片付けがこんなにも大変なのかと思いますが、理子さんの場合は、さらに複雑で。疎遠だった兄のためにここまでしなきゃならないというイライラもやもやが、「兄の終い」を埋め尽くします。及川...
もうすぐ定年。所有物を整理する自分のメモとして始めたブログ。部屋は片付き、遺言状を書き終えました。最近はエッセイの感想、ミニシアター系の映画の感想を書きながら、残り少ない人生をどのように楽しむか模索する様をブログに織り込んでいます。
わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。夜の11時過ぎに村井理子さんにかかってきた電話で、「兄の終い」が始まります。翻訳家、村井理子さんによる、実兄急死にまつわる壮絶な手記。人ひとりが亡くなると、手続きや後片付けがこんなにも大変なのかと思いますが、理子さんの場合は、さらに複雑で。疎遠だった兄のためにここまでしなきゃならないというイライラもやもやが、「兄の終い」を埋め尽くします。及川...
エジプトの都会、アレクサンドリアからイスラエルへ招待された警察音楽隊。アラブ文化センター開設のお祝いで生演奏することになっている。ところが、迎えは来ないわ、行先を間違えて、とんでもない田舎に着いてしまうわ、ホテルはないわで、大ピンチ。村に1件しかないレストランの女主人は、「アラブ文化センター?ここはイスラエルだよ?そんなモノ、あるわけないじゃん」とけんもほろろ。あらすじ詳細は「映画で巡るイスラエル...
天気がいいので、どれ、歩いてみるかと、日比谷公園のあたりから皇居前を抜け神保町まで、ぷらぷらしていたら、小学館本社ビルの屋上が!なんじゃ、この緑のもこもこは。帰って調べてみたら、西武造園株式会社が、屋上の緑化を実現させたのですと。小学館のインスタによると、ミツバチが飛ぶほど緑豊かなのだそうです。素敵~~だけど、高所恐怖症の私は、ひ~~~。地下鉄駅の改札近くに、小学館停電のお知らせが。電気設備点検中...
トルコ中が大絶賛し、日本でも上映された「父と息子」は有名ですが、My Father というトルコ映画もなかなかの力作でした。「父と息子」で頑固おやじを演じていたÇetin Tekindorが、気難しい父さんを演じています。あらすじ妻を亡くしたユーセフ(Çetin Tekindor)に残されたのは、知的障害のある息子、アリフ(Berker Güven)。(あれ、この話はどこかで。そうだ、イスラエル映画「靴ひも」だ。)障がいのある息子を、ずっと恥じて...
Bond of Silence(沈黙の絆)は2010年の米国テレビ映画ですが、テレビ映画だけにしておくのはもったいない内容でした。1997年12月31日、カナダで実際に起きた殺人事件が元になっています。3月にブログ記事をアップしましたが、先ほど、日本語字幕付きの無料配信を見つけました。あらすじ年末のパーティーで騒ぐ学生たちを、近所に住むボブが注意をしに行く。それが、ボブの最後の姿だった。現場にいた学生たちは、お互いを庇い合い...
サイッコーにっ、気持ちのいい日でした。珍しいフィジーのお料理、イカバカロロを市ヶ谷のJ's Cafeでいただいた後、まっすぐ駅まで歩いて行くのもつまらないと思い、あてどもなく2.7キロも歩いてしまった。リネンの半袖ニットに、リネンのもんぺ(生地は鎌倉スワニーさん、型紙はうなぎの寝床さん)が気持ちいい、まさに「リネン日和」の午後となりました。あ~幸せ。さて、それで、「ウィスコンシン渾身日記」だ。ご主人の転勤...
今週の「憤怒の人」は、愛子さんのかつての不倫相手のことが。響子さん、ここまで書いちゃっていいのかな。愛子さんから別れを切り出した時の騒動は、昔、瀬戸内寂聴さんと愛子さんとの対談でも愛子さんが語っていたことがあったけれど、娘、響子さんの立場から書いた「別れ・その後」も壮絶。だけど、響子さんの書き方が可笑しくて、笑っちゃった。糸杉紗依の頃より、断然イイよ、響子さん。さて。イラン映画になじみがないけれど...
人形劇団プークによる人形劇を楽しみました。人形劇と子供たちの反応、原作の絵本のことなどについて忘れないうちに書いておきます。スイミーのあらすじ小さな黒いお魚のスイミー。仲間たちは次々と大きな魚に食べられて、とうとうひとりぼっちに。そこから、小さなスイミーの大冒険が始まります。海の生き物たちのお陰で、スイミーは同じ仲間と出会いますが、大きな魚から隠れるように岩陰で窮屈な生活をしています。そこで、スイ...
1922年、米国へ向かう大型客船に乗船したギリシャやロシアの「ピクチャー・ブライド」たちの人間模様を描いたBrides。元・写真家のノーマン・ハリスは、ギリシャのサモトラキ島出身のニキ・ドゥカ(Victoria Haralabidou)に惹かれていくのですが。Bridesでは、ギリシャやロシアの貧しい村の未婚女性の家族が、まるで家畜でも売るかのように、米国行きを決めてしまいます。女性に渡されるのは一枚の花婿の写真と彼の職業と住んでい...
2024年の孤立死は2万1856人孤立死とは 自宅で死亡した1人暮らし 死後8日以上経過して発見 生前に社会的に孤立していた孤立死の他にも、道路でバタリと倒れて亡くなったものの身元不明とか、死後1日から7日の間に発見されたひとり暮らしの方もいるので、2万人以上もの方が静かに亡くなったことになります。身元不明、または親族らに引き取られず、自治体が2023年度に火葬や埋葬をした遺体は全国で4万1969人。23年の全死亡数(...
今年の桜は長く咲いてくれています。桜田通りから日比谷通りへ、そして芝公園へ。ボランティアの方たちが植えたネモフィラもきれいに咲いています。あらすじ(ネタバレ無し)医者もいない村落で看護師として働くズィナット。両想いのハミードと結婚をするためには、仕事を諦めなくてはなりません。ズィナットが仕事を辞めて家事に専念することを決心できるのかどうか、これが前半までの見どころとなります。映画監督のこと行ったこ...
週末は、佐藤愛子さんのエッセイ漬け。響子さんが二言三言、そっけなく言うだけで、佐藤愛子さんのエッセイは俄然、面白くなる。響子さんの週刊誌連載が始まった時は、親の名前を借りているだけと思っていたけれど、母親から礼儀や物の見方などを教わってきたとの自覚が響子さんにあり、母の姿を伝えねばという使命感が、今週号の記事から伝わる。図書室にいるというのに、泣く。泣かずにはいられない。病院から清掃工場が見えると...
あらすじジョージア州のブルーリッジの秘境に住む高齢女性、アニー。子供たちと夫、ヘクターに先立たれ、一人暮らし。そこへやってきたのが、調子のいい不動産開発会社のプリンス。プリンスって面じゃないが、「いい値段で買い取りますよ。ほら、隣村の別荘街ね、あそこもウチが買い取って開発したんですよ。」とアニーに言い寄ります。しかし、この土地にはアニーの夫や子供たちのお墓、それに数えきれないほどの思い出が詰まって...
別冊「太陽」スペシャル(2024年10月25日)「絵本作家のしごと」。人気の絵本作家のアトリエの様子、絵本作家になるまでの紆余曲折、作品の背景や編集さんとのやり取りなど読み応えあり! ミロコマチコ 鈴木のりたけ 及川賢治 きくちちき ヨシタケシンスケ 堀川理万子 こみねゆらそして、私の一番のお目当ては、出久根(でくね)育さん!!!チェコにあるアトリエには、木製の窓枠に木の蔓で編んだ籠。整理整頓がされていて...
【イランアフガニスタン映画】コンテナの中でしか遭えない関係
惹かれ合う、それだけでは許されないのか。アフガニスタン難民の女性、マロナ(ハッシバ・エブラヒミ Hasiba Ebrahimi)と、イラン人労働者のサベル(サイド・ソヘイリSaed Soheili)は、マロナの父親の目を盗み密会を重ねます。ナウィド・マームディとジャムシド・マームディ兄弟の長編デビュー作、「数立方メートルの愛」(A Few Cubic Meters of Love)。タイトルの通り、数立方メートルのコンテナの中でふたりの、もっと近づきた...
あぁ、とんでもなく素敵な世界への扉を、またひとつ開けてしまった・・・。クロワッサンに作家・小川糸さんの暮らしぶりが掲載されていました。(そこで見たのと同じ写真がヤフーにも掲載されていました)田舎でのゆったりした暮らしぶり。私の憧れが詰まっている生活です。小川糸さんのお名前は雑誌で拝見していましたが、小説は苦手なので小川糸さんの小説は読んだことがありません。エッセイも書いていると知り、借りてみました...
パレスチナを取り上げたドキュメンタリーや映画をいろいろと観てきましたが、ドキュメンタリー「壊された5つのカメラ」は、撮影者がパレスチナ人、そして監督がイスラエル人という異色の組み合わせです。農業を営んでいたイマード・ブルナートがカメラを持ち、イスラエル人監督のガイ・ダビディと共同で作り上げたドキュメンタリー、「壊された5つのカメラ」をDVDで視聴しました。(文京区、港区、北区の図書館でDVDを借りること...
スーシー・マンゴ(Sooshi Mango )というオーストラリアのお笑い3人組にハマっています。スーシー・マンゴは、イタリア系のジョーとカルロ兄弟、ふたりの親友のアンドリューの3人で、おばさんの恰好をして、イタリア系移民のママたちに扮して、笑わせてくれます。「Controlled Chaos (しっちゃかめっちゃかだけど、ちゃんと料理してるよ)」と題された、クリスマス当日のイタリア人ママたちの様子。しゃべるしゃべる、そしてし...
【エジプト映画】カイロ中央駅(1958年製作の映画) Bab el hadid
1950年代のカイロ中央駅で繰り広げられる人間模様。駅で新聞を売るキナーウィは、コカ・コーラ売りのハンヌーマに一方的に想いを寄せますが、ふられた腹いせにとんでもない行動に出てしまいます。今日は、モノクロのエジプト映画の感想と、私が忘れられないエジプトの風景のことをのんびりと書いていきたいと思います。雑感ユーセフ・シャヒーン監督自らが演じる新聞売りの青年キナーウィは、足が不自由という引け目から、女性とち...
私は詩というのがわからないのですが、谷川俊太郎さんの「朝のリレー」をテレビCMで初めて聞いた時、時差があることをいつも不思議に思っている私は、からだが震えるようでした。「ららら 星のかなた」は、詩人、谷川俊太郎と伊藤比呂美のちょっと変わった対談集。タイトルを見て知りました、鉄腕アトムの作詞は谷川俊太郎さんでしたね。2020年10月2日に始まったふたりの対談は、2022年11月27日に最後を迎えます。その2年後、202...
テロで家族全員を失ったアルメニア系フランス人女性、ISISの人質になった若い女性、そして米国から帰国したトルコ人男性の三人が、運命のいたずらで出逢い、危険を承知で行方不明の人質を探しに出ます。「私の娘の香り」(Kizim Gibi Kokuyorsun/Scent of My Daughter)は、2021年のイスラーム映画祭6にて日本初上映された作品。戦争、殺戮とは縁を切りたくても切れないトルコの歴史的複雑さが、よく表れた映画でした。主な登場人...
佐藤愛子さんのエッセイで、近所のサミットへ行ったとある。三軒茶屋駅前の西友ではなくて、サミットが近所?一体、どこにおうちがあるんだろう。響子さんや桃子さんは近くの家庭幼稚園に通ったともエッセイに書いてある。さらに世田谷区の印刷物を読んでいると、某神社の裏の方(裏ではなく、裏の「方」)に作家、佐藤愛子さんの自宅がある、なんて書いてあるではないか。ということは、「サミット 幼稚園 某神社」に囲まれた三...
午前中に近所で桜吹雪を楽しんできました。地下鉄に乗らず歩いて行ける範囲のところで行動したので、体が楽でよかったです。青い空をバックに淡い桜色が眩しく、その桜を撮影する人たち、おひとりおひとりも幸せに満ち溢れていて、充実したひと時を過ごすことができました。相方は、あまり歩けないため、家で留守番だったのが残念。仕方ないね、年を取ることは。さて!NHK FMで始まりました、「ライブジャポニズム!福之音(フク...
週末ではなく、平日のうちに千鳥ヶ淵に桜を見に行くとすれば、今日しかない。行こうか、行くまいか。平日と言えども、混む。それを考えるだけで面倒くさくなってしまうイナカモノ。どうせ外出するなら、某・作家のご自宅の桜を見に行こうか。こうやって脳内花見をしているだけで、行った気になるのは、岸本佐知子さんの悪影響。さて、それで、久々のルーマニア映画。悩みのあるカップルたちが、セラピーキャンプで7日間を一緒に過...
作家、佐藤愛子さんの娘、響子さんが、女性誌に連載している「憤怒のひと」。図書館に行くと、誰かしら「女性セブン」を読んでいるので、「もしや、あの人も「憤怒のひと」を?!などという目で見てしまうのですが、どれくらいの人たちが「憤怒のひと」を読んでいるのだろう。今日は、愛子さんの老後、過去のエッセイ、そして響子さんのYoutube動画について思ったことをダラダラと書きました。佐藤愛子さんが施設に今週は、とうと...
どういうわけだか、デンマークの家々の姿に惹かれ、シャッターを切る稲垣早苗さん。中でも気に入ったのが、オレンジ色の家。誰が住んでいるのか知らずに撮影したものの、その家の主と、信じられないような形で出会うことになる。いや、すごい。そんなことって、あるんだ。デンマークに恋して留学したものの、裏切られて、一体、この人はどうなっちゃうのか。欧州を旅したことがある人なら、一度くらい、ウンザリした記憶はないだろ...
【ボスニアヘルツェゴビナ】「泣けない男たち」戦争の後遺症
シーズンオフのホテルに、男たちが集まる。1990年代のボスニア戦争で心に傷を負った男たちの集団セラピーが行われるが、果たしてセラピーの行方は。戦争そのものを映像で伝える映画ではありませんが、セラピーの場面を私たちに見せることによって、戦争の悲惨さを伝えるという、戦争映画です。男性ゆえの辛さもあるのでしょう。男だから涙を見せてはいけないという無言のプレッシャーが。これと対照的なのは、ボスニア戦争で残され...
「ぐりとぐら」などで知られる作家の中川李枝子さんが亡くなったのは、妹の百合子さんが亡くなってから2年ほど後のことでした。先日、図書館で借りた婦人公論に、中川さんの息子さんの記事を見つけましたが、今の自分と重ねて、ショックな内容もありました。おそらく80代に入ったくらいからだと思います。母は緑内障のために、生き甲斐だった読書がままならなくなっていきました。(中略)さらに、父が年を重ねるにつれ、母やほか...
酒井順子さんがお勧めしていた行司千絵さんの「おうちのふく」。読んでいて、本当に本当に楽しくて、2025年読書ベスト図書にしてもいいくらい。(2025年は、まだ終わっていませんけど)行司千絵さんは知り合いたちに頼まれて服を作るのですが、この作り方がとてもユニーク。「こういうのを作って」と服作りを依頼されるのではなく、おおまかなタイプ(コートがいいとか、ワンピースとか)、好みの色と着丈程度だけをきいて、後は行...
近所の木蓮は、咲いてから1週間で散ってしまった~。さて。移民の国、米国のドラマや映画を観ていると、外国語訛りの英語を話す人物が登場することは珍しくはありません。イタリア系あり、東欧系あり、アラブ系あり、中国系あり。演じている役者たちのルーツは、どうなのでしょうか。日本でも放映された「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」などは、イタリア系米国人たちが演じるという、キャスティングの凝りようで、仕草やアクセ...
あらすじ中学生のレザ。母親と大学生の姉を支えるため、学校へ行く前にジャラールの工房で働いている。レザの仕事は、染め上がった絹糸の束を絨毯を織る職人たちに渡すこと。しかし、経営不振のため、工房閉鎖を余儀なくされている。工房が閉鎖されれば、レザはもちろん、絨毯を織る職人たちも失業してしまう。工房を守るために、レザは奮闘する。果たして工房の行方は。雑感映画、Wing of Imaginationでは絨毯の手織り場面や絹糸...
世の中、物価が高騰し庶民の生活を圧迫・・・と報道されていますが、その一方でwafu.の9,800円!!!もする女性用トランクスは、再販されたと思った途端に売り切れるとは、どういうこったい。wafu.オリジナルのリネンを買って、自分で縫うか・・・。トランクスの画像を穴があくほど見てみると、クロッチの向きが、快適さの秘密でしょうか。ショーツの場合、前から後ろへとクロッチがついています。女性用トランクスは右足付け...
映画、Angry Indian Goddesses はパワフルなインド女性たちの賑やかなおしゃべりが楽しいーーと思っていたのですが。女優のジョアナ(Amrit Maghera )が撮影現場で、女性ゆえの不快な経験をするところから映画は始まります。ジョアナのいとこ、フリーダ(Sarah-Jane Dias )が友人たちに「結婚相手を紹介したい」と自宅へ招待し、フリーダの家の中は一気に華やかに。上司の悪口、同僚の愚痴、あんなこと、こんなこと。ところでフ...
「わたしのマトカ」は、映画「かもめ食堂」のロケでフィンランドに滞在した時の話を中心に、初めての海外旅行のこと、グアテマラにいる弟さんのこと、日頃の思いなどをまとめた、片桐はいりさん初のエッセイ。「かもめ食堂」はいい映画だった。フィンランドが好き。そんな方には是非お勧めしたいエッセイです。妙なところで正義感を発揮するくせがある。電車の中で足を踏まれて、あやまられる気配のひとつもない時など、せめて指の...
手術日を決めるのは、簡単でした。なにしろ、平日の午後なら、いつでも空いているご身分なのですから。もし、定年退職後、嘱託で残る道を選んでいたら、大変なことだったでしょう。まず、身を小さくしてシナガワにへーこらして、同僚にぺこぺこして、半日お休みをいただかなくてはならなかったでしょう。そもそも、「休みをいただく」だなんて、変な日本語ですよ。現役で活躍している人の中には、仕事を休めないからと無理をして、...
こういう角度から、イスラエルとパレスチナの情勢を描くとは。わずか6分程度のショートフィルム、ガイ・ナッティヴ監督の Offside を観ました。イスラエル兵士ふたりがラジオでサッカーの試合中継を聞きながら歩いている。すると、フェンスの向こうにはパレスチナ兵士がふたり。とっさに銃を構える。一触即発。けれど、サッカーの試合中継から耳を話すことができない。途中で、ラジオの音が途切れ途切れになる。困った、試合の行...
数年前に相方が里帰りした時のこと。甥御さんの奥様、マリオネットさんが「由実子さんに」とTシャツを買ってくれました。そのお気持ちが嬉しいです。感謝。なのですが、その色が「一生、私が着ることはないと思われる色」なのです。どうして米国人というのは、こういう色を着るかなぁというのは、米国ドラマ、The Middle (インディアナ州の家族のシットコム)なんかを見ていると、よく思うことです。色だけでなく、このシャツを...
市ヶ谷のJ's Cafeで「ギソ・デ・レンテハス(アルゼンチン風レンズ豆のシチュー)」をいただきました。私が愛読しているmamekoさんのブログに細かい説明がありました。もっと、スープっぽいのかと思っていましたが、配膳の方がスープを皿に盛る時、ボテッという音が聞こえるんじゃないかというくらい、重たい感じでした。私が好きなレンズ豆をとろとろに煮込んで、マッシュポテトと混ぜ合わせたような食感です。ソーセージやベーコ...
Damascus with Love(دمشق مع حبي)あらすじシリア出身のハラー。彼女が交際していたナビル探しに奔走する。ナビルは亡くなったとばかり思っていたのだが、ハラーの父、アルベールが「実はダマスカスで生活している」とハラーに告白したのだった。映画の背景と雑感日曜の午後にのんびりとした気分で鑑賞するのに向いている映画。東へ行けと言われたから東へ行くと、今度は西へ行けと言われ、西へ行くと「いや、ここじゃない。南だな...
いや、自分が悪いんだけどね。バイト先での年末調整は、すべてオンラインで行いました。エコミック年末調整コンタクトセンターという、電話番号も住所もわからないところが代行で行います。紙に記入してハンコを押して総務に提出、もう、そういう時代じゃないのですねぇ。慎重にやったつもりだが、ダメ出しがメールで来ました。健康保険の支払い票のPDFを削除してください、と。その時に、ちゃんと気付くべきだった。私は、勘違い...
愛らしい花柄のワンピースを着たネルギス(Zerrin Sümer)の日常。冷蔵庫を開ける。コーヒー豆をゴミ箱に捨てる。窓の向こう側にいる誰かに大きな声で話しかけるが、返事がない。それもそのはず。誰も外にはいないのだから。新聞を切る。ラジカセで音楽を聴く。やおら立ち上がり、果たしてダンスでもするのかと思いきや。お粗相をしていた。そこへネルギスの息子、エクレム(Settar Tanriögenが帰ってくる。映画Nergis Hanım(Mrs....
2025年3月、JICAではアルゼンチンの料理を提供したり、アルゼンチン関係の展示や写真展示をしています。アルゼンチンの映画でよく見るマテ茶のカップは、いろいろなデザインがあり、迷います。taraguiというメーカーのマテ茶葉。マテ茶のポットとカップを入れる専用のバッグ。マテ茶を回し飲みするのが、親しみを表すのだとラジオのスペイン語講座で言っていました。どういうわけだか、アルゼンチンでマテ茶を飲んだ記憶がないので...
インクで書いた文字に水をぽとんとたらすでしょ?そうすると、文字がぼやぼや~っと滲んで読めなくなりますよね。私の右目は、そういう感じ。私は、アメーバ状の飛蚊症のせいだと思っていたのですが、右目だけどんどん見えなくなってきます。子供の頃、「家庭の医学」を読んでは、自分は死ぬのではないかと思うような怖がりでしたから、私はとうとう視力を失うのではないかと恐怖でした。ちょうど、緑内障かどうかの検査をする時期...
冴えない中年女性のイリス(カティ・オウティネン)は、狭いアパートに同居する実母、実母のヒモ男を養っている。イリスがマッチ工場で稼いだわずかな給料はふたりに搾取され、イリスはタダ働きの家政婦よろしくコキ使われている。裕福な男性、アールネと一夜を共にしたイリスの運命が少しずつ変わっていく。さすが、アキ・カウリスマキ監督。やるせない気持ちにさせるのが、うますぎる。映画「マッチ工場の少女」には、台詞らしい...
相方がいつも通院している総合病院では、複数の科でお世話になっています。去年、うっ滞性皮膚炎が悪化し、総合病院の皮膚科で診てもらおうとしたところ、断られました。総合病院の皮膚科で「皮膚がんの疑いがあるが、白色人種の皮膚がんは診断しにくい。専門家がいる大学病院へ」と紹介状を受け取ったのが、去年のこと。無事、大学病院でガンを除去し、皮膚移植手術も終了。その後も東大病院の皮膚科で診察をしてもらっています。...
クロワッサン2024年10月10日 1116号で、久しぶりに枝元なほみさんを見ました。クロワッサンの取材では、自分の料理が掲載されること、自分の料理で誰かが幸せになることを素直に喜んでいました。「うふ」という枝元さんの声が耳元で聞こえるような、すてきな記事でした。私が枝元さんと同じ状態だったとして、枝元さんのように他人を思いやる気持ちを持ち続けていられるだろうかと考えると、あらためて枝元さんの偉大さがわかりま...
「シェーグレンというのは、死に至る病気じゃあないんだ。」と穏やかに言うのは、私の主治医。そのせいだろうか、それとも医師の時間的な都合なのか、検査をする→2か月後に来院し結果をきく→さらに2か月後に別の検査→2か月後に来院、こういうスケジュールでいきますか、ということになりました。相方は「検査結果をきくために、なぜ二か月も待つのか?」と言います。私の想像ですが、慌てて検査結果を聞きにいかなくてもいいくら...
昼下がりの図書館で、「ぬくいなー、ねむいなー」と思いながら開いた雑誌に、佐藤愛子の孫、杉山桃子の漫画エッセイが掲載されていた。だいぶ昔に、愛子さんとお孫さんがコスプレをして年賀状を作り続けていたという本を借りたことがあった。あれ以来だなぁ、お孫さんは。稚拙なデッサン、リズムに欠けるセリフ回しに、「あー、こりゃ、有名人の孫っていうだけで出版社に狩りだされたな」と思ってしまった。しかし。この連載よりも...
エアロビクスやヒップホップ系ダンスレッスンを半年くらいやった方なら、誰でも簡単に覚えられます。本格的にやろうとすると、なかなかのハイ・インパクト。膝が悪い私は、膝に負担がかからないようにロー・インパクトに変えて踊っています。バングラダンスの一番特徴的な振付といえば、両手と片足を上へ上げる動き。収穫の喜びを表現しています。これ、インドの音楽ではないんですよね。そこが、面白いと思います。曲は、Despacit...
「ラスト・ダンス」では、爆破テロリストと人質の高齢女性との間の心理的な攻防戦が、意外な方向へ向かってしまいます。あらすじ(ネタバレなし)オーストラリアにあるユダヤ人街の小売店で買い物をするリップマン夫人。店の人たちは、皆、彼女の名前を知っていて、リップマン夫人も店主や知り合いと立ち話を楽しむ、平和な日常の風景から、映画は穏やかに始まる。リップマン夫人がケーキ店で買い物をしていると、店内にいるユダヤ...
「イン・マイ・ライフ」あらすじスタイリストの先駆け、吉本由美さんが18歳で熊本から上京。渋谷本町でお兄さんと暮らす。セツモードセミナーに入学したかと思えば、映画雑誌の小間使い。次は大橋歩さんのお手伝いをやったかと思うと、今度はクロワッサンのお仕事と、私から見ると、飽きっぽくて無計画、衝動的。だけど、不思議なことに仕事が舞い込んでくる、すごい人生。チャンスを掴ませてあげる寛容さが、実は昔の日本にはあっ...
米国ドラマ「ナイトシフト 真夜中の救命医」。その名の通り、救急医療病棟の夜勤医療チームの人間くさいお話。病院だって、経営が成り立たなければ、患者を救うことはできない、それが現実。病院が経営危機に陥らぬよう、医師たちとぶつかりあう憎まれ役の事務長、マイケル・ラゴーサを演じるのは、フレディ・ロドリゲスじゃないですか。あらあら、大きくなっちゃってー、と親戚のおばさん状態です。だって、フレディ・ロドリゲス...
ローレン・フィッツジェラルドの振付は、実は難しくなく、スポーツクラブでエアロビクスやヒップホップのレッスンを数か月でも受けた人なら、きっとできる、そういうレベル。難しくないけれど、カッコいい。海外にいる仲間たちと一体化できたような、楽しい気分にさせられる。全般、ローインパクト。少し飛び跳ねるところがあるけれど、マンション暮らしの私は足踏みをすることにしている。Turn Down for Whatも簡単に楽しめるし、...
不器用な50代のワケあり男女。Love at Fiftyは、そんなふたりの恋のお話。あらすじ50代のキー(Doreen Toh)。喫茶店を経営するが、だらしない部下たちにイライラし、ゲーム漬けの長男、スレた長女のことで人知れず悩み、化粧っ気もなく、死んだ魚のような目をしている。喫茶店に食材を配達しに来たアー・パオはキーに惹かれるのだが、そのアプローチの仕方が武骨で不器用。何しろ、50歳を過ぎるまでデートをしたこともない...
約3年前、白内障手術を受けました。健康診断でひっかかったのです。 過去参考記事 「白内障 手術後に見えたもの」 「白内障手術 14か月後 トラブルと診察費用」 「白内障手術後の飛蚊症/新しい目薬を試す」「目の調子 白内障手術と膠原病と」でも書いたように、右目の視力がすごい勢いで落ちてきています。10日くらい前からは、本を近づけようが遠ざけようが文字がぼやけて、右目では全然文字を読めなくなりました。左...
飯山陽(いいやまあかり)さんの「エジプトの空の下」で、ピラミッドやスフィンクスではないエジプトを体験できます。道を歩いているとベランダがズドンと落ちてくる、そんなエジプト。男性と連れ立って歩いていないと卑猥な言葉を浴びせられる、そんなエジプト。政治にとことん疎い私は、飯山あかりちゃんねるとか文春のインタビュー動画などを見るだけで、心臓がバクバクしてしまいますが、「エジプトの空の下」は、いい意味での...
図書館の「新着図書」をインターネットで、ざーーっと見るのが好き。知らない書き手の名前は、まだまだ多く、だからこそ、本のタイトル、題字、表紙のイメージは、読者に「読ませたい」という説得力がないといけません。電子書籍が一般的になり、それはそれで便利でいいことですが、表紙の面白さ、紙の質感が後回しになるとしたら、少し寂しく思います。「そこから青い闇がささやき」という意味深なタイトル。どこかで聞いたことが...
岸本葉子さんの「おとな世代の暮らし替え」を何度か借りた私にとって、「岸本葉子の暮らしの要」は岸本さんのご自宅に再びお邪魔したような、そんな気分になる一冊であり、リフォームした当時と今の考え方の違いも興味深かったです。・年代による暮らしやすい家の違い・がんの公表に2年待った理由・スキンケアはシンプルに 「ヒルマイルド」とワセリンで十分・ホルモン補充療法 ガンの心配はない!・岸本さんの更年期は肌の乾...
イスラエルが建国された時から現代に至るまでを、ナザレに住むパレスチナ人一家を通して、ややコミカルに軽いタッチで描いた「時の彼方へ」は、パレスチナとイスラエルの緊張感を伝える他の映画とは趣が異なります。パレスチナ問題に少し興味があるけれど、重苦しい映画はちょっと・・・という方にもお勧めしたい作品です。予告編(英語)本編(英語字幕)初めて見た時は、建物やドア、登場人物の配置の仕方や、静止して無言で相手...
アレッポにある日本センターで日本語を学ぶ「優人さん」ことアフマド・アスレさんの話を、小澤祥子さんが聞き取り文章にまとめました。この他、日本語を学ぶシリア人、シリアで日本語を教えた渡辺寛成さんなどの貴重な考えや意見、インターネットを活用した日本語学習方法などが詰まった一冊。外国語学習を通して世界を知る楽しさを知る者としては、少し興奮気味に一気に読んでしまいました。優人さんは感受性が強い方です。ジャー...
あらすじコソボの有名なジャーナリスト、エマ・ベリーシャ(Lumnie Sopi)は、英語力を活かして、米国から来たジャーナリスト、ローラとデヴィッドの通訳として同行します。セルビア軍に破壊され廃墟となった建物の一室で、エマはエディと質素ながら、心温まるような結婚式を挙げます。アコーディオンの演奏者がひとり。着の身着のままの生存者たちがふたりを祝福します。夫婦となった最初の夜に、悪夢のような事件が起きます。セ...
先日、群ようこさんの「六十路 通過道中」を読み終わりました。表紙と本文には、岩渕俊彦さんの版画。猫好きの群さんの本にふさわしく、版画は猫だらけ。本文のネコ濃度はぐっと減ったものの、のっけからネコ探しの話で、これは斜め読み。大量の荷物を処分して、引越し。すっきりした新居で落ち着いた生活かと思いきや、今度は庭のヤブガラシが「若い女性にしつこくからむおやじの指先のようで」対応に苦慮する。お気に入りの美容...
映像で魅せる濃厚さを、チュニジア短編映画「兄弟愛」ほど感じさせる作品はあっただろうか。簡単なあらすじチュニジア北部の寂しい村に暮らす父モハメッド、母サルハー、ふたりの男の子。この男の子たちの兄弟愛がテーマかと思いましたが、実はもっと深い意味がタイトルには隠れていました。1年以上、行方知れずだった長男のマレックが唐突に帰ってくる。弟たちは嬉しそうだが、父は苦々しい表情を隠せず、そんな夫の顔色をサルハ...
相変わらず、一軒家でひとり、という状況に慣れず、夜は一階の照明を点けたまま就寝している。ネコおばさんは、早朝と夜にやってくる。鬱陶しいおばさんだけど、ひとりで怖い私は、「こりゃ、案外、用心になる。なんなら、一晩、ねこに餌やりでもしてくれれば」などと思うんだから、勝手なもの。病院にある最寄り駅は、どこだったっけ?半年ぶりなのに、もう忘れている。確か、漢字4文字で。と思ったら、大江戸線は漢字4文字の駅...
「ラナー、占領下の花嫁」(Rana's Wedding)は、2025年イスラーム映画祭で劇場初公開。簡単なあらすじパレスチナを離れエジプトへ移住を決めた父(Zuher Fahoum)。娘、ラナー(Clara Khoury)には、エジプト移住か、結婚のどちらかしか選択の余地がない。エジプトへ移住すれば、今まで通り勉強を続けることができる。エルサレムに残りたければ、父が選んだ4人の候補からひとりを決めて結婚をするしか、ない。しかし、ラナーには...
今年のイスラーム映画祭でも上映される「母たちの村」を、何年か前にDVDで鑑賞しました。字幕翻訳は清水馨さん。特典映像は、翻訳家の柳沢由実子さんの解説。柳沢さんは、本作品の日本語字幕監修もされています。簡単なあらすじ西アフリカで数千年も前から続く女性器切除。切除されるのはイヤだと、4人の少女がコレ(ファトゥマタ・クリバリ)の家へ逃げてきます。コレは、少女たちを守るため、モーラーデ(フルベ語で「保護」)...
私、何か悪いことでもしたのでしょうか、とちょっとモヤモヤするできごとがありました。「素材XX100%」と出品されている衣類があります。ところが、肝心の「素材XX100%」のタグの写真がアップされていません。そこで、タグが付いていますか、という感じで質問を送りました。しかし、返答があるどころか、私の質問は削除されていました。削除されました、と。これは質問者だけに見えるのだそうです。他の人たちには見えない...
先日、階段を踏み外した相方、79歳。内出血の模様が、日々移動します。「どうせ医者へ行っても、レントゲンを撮られて、それ以上の治療は無いから」と言って、病院へは行きませんでした。ところが、先日、別件でさくらクリニックへ。使命感の強い素敵な院長先生は、英語が堪能。レントゲンを撮りましょうと言われると、「被ばくするのがイヤだ」と相方は拒否。説得されて、レントゲンを撮ると、なんと2か所、ヒビが入っているこ...
タリバンの高官6名が2025年2月16日来日。簡単なあらすじ夫を亡くした女性医師。タリバン政権混乱の中、給与は支払われず、野戦病院のように荒れ果てている。姑と女の子を食べさせないといけない。そこで、娘を男の子に扮装させ、働きに出させる。(女の子では仕事に就くことは許されない)。身バレはしないのだろうかとハラハラしっぱなしだが、映画「アフガン零年」は、思いがけない方向へ展開していく。後味が悪い映画で...
熊本にある橙書店、田尻久子さんが、笑えるエッセイだと「暮しの手帖」で推薦していたのが、じゃむパンの日。知的で真面目な田尻店長が「笑える」とは、いったい、どんなエッセイなのか。どれほど可笑しいのだろうか。ところが、エッセイではない・・・?一人称「わたし」が、客からインド人に間違われるというくだりで、「なんだ、小説か」とがっかりした。いくらなんでも、日本人の赤染晶子さんがインド人に間違えられるわけ、な...
25年以上、使っている革の手袋。ダイエーで3,000円くらいでしたが、今でもしなやかで柔らかく、ひび割れはありません。が、カシミヤの指無し手袋の暖かさは、革手袋の比ではなく、指先まであるカシミヤの手袋を新調しようと決めました。今の時代、スマホを操作できる手袋なんてあるんですねー。フリマサイトで見つけたカシミヤの手袋を購入。未使用でタグまで付いておる。私が愛用している大判ストールと同じような色の手袋。さ...
【ボスニア映画】Halimina's Path (2012年 ボスニア・クロアチア・スロベニア合作)
2021年5月にアップした映画が、イスラーム映画祭で上映されることが決まりました。日本では初上映となります!*****2021年5月のブログは、ここから*****イランの映画ばっかり観てるなーと思うでしょ?そうでもないのよ。久しぶりにボスニア映画です。Halimina's Path (Halimin Put) ハリミナが辿ってきた道、人生というところだろうか。(英語字幕あり 日本語字幕なし)ボスニア戦争を題材とした作品。実話からイ...
まぁ、何事も勉強ということで。リトアニアリネンでもんぺを作ったら、大失敗。結局、元・もんぺのイージーパンツ「もどき」をほどいて、鎌倉スワニーさんの脇接ぎなしのレギュラーストレートパンツの型紙で、作り直しました。「もどき」の生地では、片足分しか裁てません。それとて、継ぎはぎだらけ。もう片方は、別のリネン生地を使いました。なぜ、同じようなパンツなのに、「もどき」の生地を切り貼り、継ぎはぎすると、片足分...
米谷ふみ子さんが、ダンス?きっかけは、アリス先生。自閉症児ノアの先生で、彼女が通うスクエア・ダンスのレッスンにご夫婦で参加し、その後、他のレッスンへ。平均年齢80ウン歳という高齢者揃いのダンスレッスンで知り合いになった「普通の人たち」の「普通ではない人生」を、米谷ふみ子さんのイラストともにまとめたのが「ロサンゼルスの愛すべきダンス仲間」米谷ふみ子さんは、長年、米国に住んでいるとは言え、RとLの区別...
日本の音楽では踊らないんですか?と聞かれたことがあります。断然、パキスタンとかインド系が好きで、インド映画「RRR」の踊りも頑張って覚えたし、もちろんベリーダンスも欠かせませんぜ。しかしね、何を踊っても、私がやるとドジョウすくいになるのは、どうしてなんだろう?日本人のDNAが、そうさせるのか。ええい、それではいっそのこと、阿波踊りをインドのお兄さんたちと踊ろうじゃないか。【シンクロムービー】阿波踊...
今年のお正月休みに「ブータン 山の教室」という素敵なブータン映画を観た後、偶然ですが、ブータンの難民問題についてのオンラインレクチャーを視聴する機会がありました。講師が御手洗瑞湖(みたらいたまこ)さんをお勧めしていたので、「ブータン、これでいいのだ」を借りてきました。お勧めというだけあって、確かに「ここまで深くブータンのことを書いた本は、あまりないのでは」という印象でした。初雪が降った日は祝日とか...
Mohammad Ali Talebi監督の、静かなイラン映画、A Cold Day。ファルシー(イランの言語)が少ししかわからないせいか、脚本に物足りなさを感じつつ、それでもつい見入ってしまうのが、イラン映画の魅力でしょうか。舞台は、イラン北部の小さな村。村の小学校に、サラ・ゴレスタニ先生が派遣されます。男の子と女の子が分かれて着席する小さな教室。裕福ではないのに、木製の机や使い古された黒板に、しみじみとした味わいを感じま...
あれ?まだ、Phil Wrightのことは書いていなかったかな。特徴は、独創性にあふれた振付。覚えるまで、数回練習する必要はあるけれど、そんなに難しくはない。それもそのはず、フィル・ライトはお年寄りから小さな子供まで踊れるような振付を考えてくれるから。PSY -
今日はひがみ根性丸出しで参ります。住友不動産販売から、こんなDMが届いて、驚きました。「XXX由実子様お世話になっております。私、住友不動産販売のXXXと申します。突然のご連絡申し訳ございません。以前は、ご所有不動産の件でご相談を頂き誠に有難うございました。その後のご状況はお変わりありませんでしょうか。もしご売却をお考えでしたら是非ご紹介をしたいお客様がいらっしゃいますのでご一報いただけますと幸いです。1...
湯舟につかっていた相方が、浴槽から出られなくなってしまいました。脚力が無いためです。今までは、腕の力で立ち上がっていましたが、今は左手に力が入りません。先日、階段を踏み外した時に左手を強打。内出血で紫色になっています。人は、こうやってひとつずつ「できなくなること」が増えていくのだ・・・としみじみしていたワケではなく、どういうわけだか、昔、筒井康隆が「乱調文学大辞典」で書いていた「悲喜劇」の定義を思...
コーヒー豆に「カラマーゾフの兄弟」を読み聞かせる「バリトン・カフェ」、抜くのに失敗したワインのコルクを救出する「コルク・レスキュー隊」、冬眠図書館でシチューを用意する「シチュー当番」など、気になるお仕事をしている18人を写真入りで詳しく紹介している「じつは、わたくしこういうものです」へー、こんなお仕事があるんだ。私、こういうことをやってみたかったな。シチュー当番か、シニア枠で募集していないだろうか...
死んだはずの男が、20年ぶりに現れた。実は死んではいなかったのか、それともなりすましなのか。映画 Alzheimer's は、謎解きの映画のようでありながら、実はそうではない。Ahmad Reza Mo'tamedi監督が、謎の男をめぐる周りの人たちの人間模様を描いているところが面白い。アミールの焼死体が発見されるが、身重の妻・アシエ(Mahtab Keramati)は取り乱し、焼け焦げた遺体は「夫のにおいじゃない!あれは夫じゃない!!」と言い...
甚野博則さん渾身の「ルポ 超高級老人ホーム」は、怖かった。何が怖いって、あなた、サービスの品質を全面に押し出すホーム運営が、甚野博則さんの原稿にダメ出しをし、運営側の了承が得られない記事は本に掲載させないと言うのだ。ほらね、こんなモンなのよ。パンフレットや雑誌での特集記事を読んでも、鵜呑みにしちゃあいけないってことだ。ホームの理事会のメンバーとのインタビューを読むと、高級老人ホームが老後をのんびり...
先週末は米谷(こめたに)ふみ子さんの作品まとめ読みを楽しみました。「わが子ノア」は、米谷さんのご主人、ジョシュ・グリーンフェルドさんが英語で書き、米谷ふみ子さんが翻訳しました。表紙の絵は、ノアによるフィンガー・ペイント。副題は、自閉症児を育てた父の手記。1966年に生まれたノア・ジロー・グリーンフェルドの症状に診断名などつけられない時代で、一家は病院やカウンセリングを転々とし翻弄されます。ノアへの...
農林水産省の食堂(職員以外でも利用可)で栄養たっぷりの昼食を済ませた後、日比谷図書文化館でのんびり読書。千代田区、港区、文京区の図書館は、それぞれに良さがありますが、中でも千代田区の日比谷図書館(正確には日比谷図書文化館)には、秘密の読書スペースがあり、とても気に入っています。ぬくぬくと暖かいし、本は読み放題。東京新聞 「都心に“知”のオアシス 日比谷図書文化館オープン」に掲載された、淡路久喜さん撮...
無名のショートムービー。これを観賞した日本人が、果たして何人いるのだろうか。アレム(Dino Bajrovic)はおばあちゃん(Faketa Salihbegovic)と貧しい二人暮らし。だから、イタリアへの修学旅行に参加するお金がない。お金がないからみんなとイタリアへ行けないのさ、とは絶対認めたくない。仲間たちと同じことをしたいという意地が、ある。アレムは、普段は大麻を売って小遣い稼ぎをするワルだが、旅費にするには足りない。「...
「ラオスで叶える、癒しと冒険の旅」と題したセミナーにオンラインで参加する機会がありました。私はラオスのことは全然知識がないどころか、どこにあるのかさえ知りません。何か新しいことを知りたくなりセミナーに申し込んでのですが、想像以上に楽しくて収穫が多い時間を過ごすことができました。セミナーの第一部は、バリーズ株式会社の小池彩乃さんと、旅のライター、水野千尋という若い女性ふたりによる、旅行プラン。ルアン...
2025年1月28日、森永卓郎さんが原発不明がんのためお亡くなりになりました。67歳。私と大して違わない年代の方が亡くなるというのは、考えさせられます。今年の桜を見られるだろうと、私は楽観的に考えていたのですが。少し前に森永卓郎さんが終活や執着の話をしていて、後でもう一度読もうと思って、自分のブログ(下書き)にコピペしたままになっていました。言葉を遺してくれたことに、あらためて感謝します。 モノや人間関...
定年退職後に、実は私もピアノを再開したのだ。基本的にはビンボ故、レッスン代など支払えない。そこで、考えた。私が英会話を教えるから、ピアノを私に教えてはくれないか、と。乗ってくれのは、海外旅行が趣味というピアノの先生。と、まぁ、そういうわけで、稲垣えみ子さんと同じ同じと嬉しくなり、何が書いてあるのかな~と本を開くと、(1)見栄との闘い (2)持ちつ持たれつの世界が広がっていたのです。私は発表会なんて...
相方と知り合って10年。その10年の間に、相方は3回転倒している。そして、先日、とうとう家の中で階段を踏み外したらしい。ドン!ガタン!!という物音が聞こえ、私が顔を上げると、相方は床に座り込み茫然としていた。こういう時、普通は「大丈夫?!」って言うのがスジってもんだろうけど、私が真っ先に言ったのは「あなたの年齢で腰骨を折ると、すなわち死ぬまで車椅子ってことだよ?わかる?」だった。あんまりだよ~、自...
イランの歌手、シェルビン・ハジプールのヒット曲、Baraye (~~のために、の意味)、Dance Company 058のダンス動画、最後に米国のイラン・ダンス・アカデミーの振付教則ビデオをご紹介します。イランでヒットしたBarayeのこと2022年に発生した マフサ・アミニ(Mahsa Amini : مهسا امینی) の死に抗議して,シェルビン・ハジプールが作ったBarayeは彼の出世作となりました。(こういう曲を作れる日本人はいないでしょうね。それだ...
都会から田舎へ。ロベルト(Alexandru Papadopol)の久しぶりの帰郷。父とは確執が残ったまま。学生時代の悪友、ペトリカ (Andi Vasluianu) や高校時代につきあっていたパウラ(Ioana Flora)にとって、都会で成功を収めたロベルトは憧れの的だった。誰もが抱えているような心の中の膿。ノスタルジックな雰囲気で、胸がきゅんとする。ルーマニア映画でよく見かける屋根付きのテラスは、どこの家にも店にもあり、開放的でのどかな...
あなたの英語ネイティブ度を測るBoldvoice Accent Oracleに挑戦してみました。「彼女の英語凄い。」と私が絶賛する、帰国子女の知り合いでさえ「あたし、100%日本人でしょ、って見破られた~」と笑っていました。このBoldvoice Accent Oracleね、なんか怪しいんですよ。IPアドレスが日本だったから、「あなたは日本人」という判定だったんじゃないの?と彼女に言ったのですが。私もやってみたところ、意外な結果。おおー、英語...
昨日は、珍しく風邪。極力、薬を飲まないようにしている私は、パブロン教の信者である相方から「パブロン飲みなさい」と何度も言われ、精神的に疲弊していたのであった。いらねえけど、ありがとう(村井理子著)の心境。さて、村井理子さん翻訳の「未解決殺人クラブ」に登場するルカ・マグノッタ。この本を読んで、初めて知りました。謎の人物による動物虐待動画。サイバー探偵がウェブサイトを立ち上げましたが、犯人探しから逮捕...
いやぁ、興奮しました。村井理子さんの渾身の翻訳、「未解決殺人クラブ」は、一般の市民がインターネットを駆使し、顔も知らぬ同士が連帯しながら、警察の捜査さえ追い付かないところで容疑者をあぶり出す様子もすごいし、ひとりひとりにインタビューをしていったニコラ・ストウのジャーナリスト魂に心が揺さぶられました。私は、テッド・バンディに始まり、プロファイラーのレスラー氏の著書に長年、ハマっているので、「未解決殺...
母性とは、時に残酷で恐ろしい・・・。後味の悪さを残すのが上手い、アンドレイ・ズビャギンツェフの3作め、「エレナの惑い」を鑑賞したのは去年だというのに、今だに喉の奥にイガイガが残る、そんな作品です。資産家のウラジミール(アンドレイ・スミルノフ Andrey Smirnov)と再婚したエレナ(ナジェジナ・マルキナ Nadezhda Markina)。金の切れ目は縁の切れ目とは、うまいこと言うもんだ。資産家の夫が「娘に財産を相続させよ...
シェーグレン症候群と診断された時に、真っ先に思ったのは「手指のこわばりや痛みの原因がわかって、よかった」でした。この写真は、11月に出た血液検査の結果です。抗SSA抗体定量とやらが、基準値が7に対して、私の数値は191.2でした。トコフェロールというビタミンEを処方していただきました。結果がはっきりしてよかったと思ったものの。日が経つと「なぜ私が・・・」というやるせない気持ちがわいてきます。思い出される...
「ある翻訳家の 取り憑かれた日常」が大変面白かったので、どどどっと一気に村井理子さんを借りてきましたがその中でもイチオシなのが「全員悪人」認知症について書かれたエッセイの中でも、これは怖かった。認知症本人の視点から書いてあるからです。アンソニー・ホプキンズ主演の「ファーザー」にも似た怖さ。「ファーザー」も怖くて怖くて、そして哀しかった・・・。村井理子さんご本人は認知症ではないのに、どうしてここまで...
上智大学で開催される「フォー・ドーターズ」上映会・講演に行った時のことです。かなり早く上智大学へ着いてしまい、ひと気のないロビーでぼんやり過ごしました。ちょうど最後の講義が終わり、生徒さんたちがわいわいと外を歩いているのが見えます。みんな、友達を見つけられたのかなぁ。地方から出てきて寂しがっている子なんか、今どき、いないのかなぁ。上智大学といえば、私が大好きな翻訳家・エッセイストの岸本佐知子さん。...
【大阪】カシミヤオーダー会 予約不要 1月17日~19日開催
最高級の1等級カシミヤを体験してみませんか?UTO(ユーティーオー)のオーダー会が大阪で開催されます。詳しくは、インスタ、または公式ページのお知らせで。(お写真はUTOからのメルマガより拝借)UTOの最高級カシミヤは、 (1)チクチクしない (2)暖かいけれど、暑すぎない今、UTOのカーディガン(フリマサイトで激安)を着ながら、これをタイプしていますが、シャワーを浴びた後、さっと素肌の上に着ても、ぜーんぜん...
「ブログリーダー」を活用して、由実子さんをフォローしませんか?
わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。夜の11時過ぎに村井理子さんにかかってきた電話で、「兄の終い」が始まります。翻訳家、村井理子さんによる、実兄急死にまつわる壮絶な手記。人ひとりが亡くなると、手続きや後片付けがこんなにも大変なのかと思いますが、理子さんの場合は、さらに複雑で。疎遠だった兄のためにここまでしなきゃならないというイライラもやもやが、「兄の終い」を埋め尽くします。及川...
エジプトの都会、アレクサンドリアからイスラエルへ招待された警察音楽隊。アラブ文化センター開設のお祝いで生演奏することになっている。ところが、迎えは来ないわ、行先を間違えて、とんでもない田舎に着いてしまうわ、ホテルはないわで、大ピンチ。村に1件しかないレストランの女主人は、「アラブ文化センター?ここはイスラエルだよ?そんなモノ、あるわけないじゃん」とけんもほろろ。あらすじ詳細は「映画で巡るイスラエル...
天気がいいので、どれ、歩いてみるかと、日比谷公園のあたりから皇居前を抜け神保町まで、ぷらぷらしていたら、小学館本社ビルの屋上が!なんじゃ、この緑のもこもこは。帰って調べてみたら、西武造園株式会社が、屋上の緑化を実現させたのですと。小学館のインスタによると、ミツバチが飛ぶほど緑豊かなのだそうです。素敵~~だけど、高所恐怖症の私は、ひ~~~。地下鉄駅の改札近くに、小学館停電のお知らせが。電気設備点検中...
トルコ中が大絶賛し、日本でも上映された「父と息子」は有名ですが、My Father というトルコ映画もなかなかの力作でした。「父と息子」で頑固おやじを演じていたÇetin Tekindorが、気難しい父さんを演じています。あらすじ妻を亡くしたユーセフ(Çetin Tekindor)に残されたのは、知的障害のある息子、アリフ(Berker Güven)。(あれ、この話はどこかで。そうだ、イスラエル映画「靴ひも」だ。)障がいのある息子を、ずっと恥じて...
Bond of Silence(沈黙の絆)は2010年の米国テレビ映画ですが、テレビ映画だけにしておくのはもったいない内容でした。1997年12月31日、カナダで実際に起きた殺人事件が元になっています。3月にブログ記事をアップしましたが、先ほど、日本語字幕付きの無料配信を見つけました。あらすじ年末のパーティーで騒ぐ学生たちを、近所に住むボブが注意をしに行く。それが、ボブの最後の姿だった。現場にいた学生たちは、お互いを庇い合い...
サイッコーにっ、気持ちのいい日でした。珍しいフィジーのお料理、イカバカロロを市ヶ谷のJ's Cafeでいただいた後、まっすぐ駅まで歩いて行くのもつまらないと思い、あてどもなく2.7キロも歩いてしまった。リネンの半袖ニットに、リネンのもんぺ(生地は鎌倉スワニーさん、型紙はうなぎの寝床さん)が気持ちいい、まさに「リネン日和」の午後となりました。あ~幸せ。さて、それで、「ウィスコンシン渾身日記」だ。ご主人の転勤...
今週の「憤怒の人」は、愛子さんのかつての不倫相手のことが。響子さん、ここまで書いちゃっていいのかな。愛子さんから別れを切り出した時の騒動は、昔、瀬戸内寂聴さんと愛子さんとの対談でも愛子さんが語っていたことがあったけれど、娘、響子さんの立場から書いた「別れ・その後」も壮絶。だけど、響子さんの書き方が可笑しくて、笑っちゃった。糸杉紗依の頃より、断然イイよ、響子さん。さて。イラン映画になじみがないけれど...
人形劇団プークによる人形劇を楽しみました。人形劇と子供たちの反応、原作の絵本のことなどについて忘れないうちに書いておきます。スイミーのあらすじ小さな黒いお魚のスイミー。仲間たちは次々と大きな魚に食べられて、とうとうひとりぼっちに。そこから、小さなスイミーの大冒険が始まります。海の生き物たちのお陰で、スイミーは同じ仲間と出会いますが、大きな魚から隠れるように岩陰で窮屈な生活をしています。そこで、スイ...
1922年、米国へ向かう大型客船に乗船したギリシャやロシアの「ピクチャー・ブライド」たちの人間模様を描いたBrides。元・写真家のノーマン・ハリスは、ギリシャのサモトラキ島出身のニキ・ドゥカ(Victoria Haralabidou)に惹かれていくのですが。Bridesでは、ギリシャやロシアの貧しい村の未婚女性の家族が、まるで家畜でも売るかのように、米国行きを決めてしまいます。女性に渡されるのは一枚の花婿の写真と彼の職業と住んでい...
2024年の孤立死は2万1856人孤立死とは 自宅で死亡した1人暮らし 死後8日以上経過して発見 生前に社会的に孤立していた孤立死の他にも、道路でバタリと倒れて亡くなったものの身元不明とか、死後1日から7日の間に発見されたひとり暮らしの方もいるので、2万人以上もの方が静かに亡くなったことになります。身元不明、または親族らに引き取られず、自治体が2023年度に火葬や埋葬をした遺体は全国で4万1969人。23年の全死亡数(...
今年の桜は長く咲いてくれています。桜田通りから日比谷通りへ、そして芝公園へ。ボランティアの方たちが植えたネモフィラもきれいに咲いています。あらすじ(ネタバレ無し)医者もいない村落で看護師として働くズィナット。両想いのハミードと結婚をするためには、仕事を諦めなくてはなりません。ズィナットが仕事を辞めて家事に専念することを決心できるのかどうか、これが前半までの見どころとなります。映画監督のこと行ったこ...
週末は、佐藤愛子さんのエッセイ漬け。響子さんが二言三言、そっけなく言うだけで、佐藤愛子さんのエッセイは俄然、面白くなる。響子さんの週刊誌連載が始まった時は、親の名前を借りているだけと思っていたけれど、母親から礼儀や物の見方などを教わってきたとの自覚が響子さんにあり、母の姿を伝えねばという使命感が、今週号の記事から伝わる。図書室にいるというのに、泣く。泣かずにはいられない。病院から清掃工場が見えると...
あらすじジョージア州のブルーリッジの秘境に住む高齢女性、アニー。子供たちと夫、ヘクターに先立たれ、一人暮らし。そこへやってきたのが、調子のいい不動産開発会社のプリンス。プリンスって面じゃないが、「いい値段で買い取りますよ。ほら、隣村の別荘街ね、あそこもウチが買い取って開発したんですよ。」とアニーに言い寄ります。しかし、この土地にはアニーの夫や子供たちのお墓、それに数えきれないほどの思い出が詰まって...
別冊「太陽」スペシャル(2024年10月25日)「絵本作家のしごと」。人気の絵本作家のアトリエの様子、絵本作家になるまでの紆余曲折、作品の背景や編集さんとのやり取りなど読み応えあり! ミロコマチコ 鈴木のりたけ 及川賢治 きくちちき ヨシタケシンスケ 堀川理万子 こみねゆらそして、私の一番のお目当ては、出久根(でくね)育さん!!!チェコにあるアトリエには、木製の窓枠に木の蔓で編んだ籠。整理整頓がされていて...
惹かれ合う、それだけでは許されないのか。アフガニスタン難民の女性、マロナ(ハッシバ・エブラヒミ Hasiba Ebrahimi)と、イラン人労働者のサベル(サイド・ソヘイリSaed Soheili)は、マロナの父親の目を盗み密会を重ねます。ナウィド・マームディとジャムシド・マームディ兄弟の長編デビュー作、「数立方メートルの愛」(A Few Cubic Meters of Love)。タイトルの通り、数立方メートルのコンテナの中でふたりの、もっと近づきた...
あぁ、とんでもなく素敵な世界への扉を、またひとつ開けてしまった・・・。クロワッサンに作家・小川糸さんの暮らしぶりが掲載されていました。(そこで見たのと同じ写真がヤフーにも掲載されていました)田舎でのゆったりした暮らしぶり。私の憧れが詰まっている生活です。小川糸さんのお名前は雑誌で拝見していましたが、小説は苦手なので小川糸さんの小説は読んだことがありません。エッセイも書いていると知り、借りてみました...
パレスチナを取り上げたドキュメンタリーや映画をいろいろと観てきましたが、ドキュメンタリー「壊された5つのカメラ」は、撮影者がパレスチナ人、そして監督がイスラエル人という異色の組み合わせです。農業を営んでいたイマード・ブルナートがカメラを持ち、イスラエル人監督のガイ・ダビディと共同で作り上げたドキュメンタリー、「壊された5つのカメラ」をDVDで視聴しました。(文京区、港区、北区の図書館でDVDを借りること...
スーシー・マンゴ(Sooshi Mango )というオーストラリアのお笑い3人組にハマっています。スーシー・マンゴは、イタリア系のジョーとカルロ兄弟、ふたりの親友のアンドリューの3人で、おばさんの恰好をして、イタリア系移民のママたちに扮して、笑わせてくれます。「Controlled Chaos (しっちゃかめっちゃかだけど、ちゃんと料理してるよ)」と題された、クリスマス当日のイタリア人ママたちの様子。しゃべるしゃべる、そしてし...
1950年代のカイロ中央駅で繰り広げられる人間模様。駅で新聞を売るキナーウィは、コカ・コーラ売りのハンヌーマに一方的に想いを寄せますが、ふられた腹いせにとんでもない行動に出てしまいます。今日は、モノクロのエジプト映画の感想と、私が忘れられないエジプトの風景のことをのんびりと書いていきたいと思います。雑感ユーセフ・シャヒーン監督自らが演じる新聞売りの青年キナーウィは、足が不自由という引け目から、女性とち...
私は詩というのがわからないのですが、谷川俊太郎さんの「朝のリレー」をテレビCMで初めて聞いた時、時差があることをいつも不思議に思っている私は、からだが震えるようでした。「ららら 星のかなた」は、詩人、谷川俊太郎と伊藤比呂美のちょっと変わった対談集。タイトルを見て知りました、鉄腕アトムの作詞は谷川俊太郎さんでしたね。2020年10月2日に始まったふたりの対談は、2022年11月27日に最後を迎えます。その2年後、202...
Wafuさんで、やっと三重ガーゼケットの再販が始まりました。Wafuの綿貫社長が求めるようなリネンを織れる職人も少なくなり、この機会を逃すと、次に買えるのはいつになることやら。リネンの良さを肌で知ってしまうと、もう化繊には戻れなくなってしまうという、リネン地獄に私は落ちてしまいました。さてさて。ポーランド・フランス合作の映画「夜明けの祈り」をDVDで視聴しました。1945年12月、雪に覆われたポーランド。ポーラン...
前にブログに書いた通り、強風のため、相方の家の屋根が吹っ飛びました。屋根瓦を一枚取り換えるだけでも、全部取り換えるにしても、とにかく足場を組まなくてはならず、これが高くつきます。家を建てて20年近く。この際だから屋根を全部、交換することに決めましたが、な、な、なんとお値段、200万以上。お隣のアパートのオーナーさんも、同じ日に足場を組むように、業者が日程を調整してくれました。こうすると、足場を組む業者...
2007年のイラン映画「Village Dwellers(村に住む人たち)」は、イラン・イラク戦争中、兵士たちの帰りを待つ女性や子供たちが主人公。小さな村に疎開して、共同生活をして助け合っています。普段は、連続ドラマを楽しみにしながら、家事をしたり。角砂糖を作る場面も出てきました。大根のようなものが、実は砂糖の塊です。イラン映画「花嫁と角砂糖」を見て、初めて知りました。女性たちを取り仕切っているのは、ヘイリ夫人(「ウ...
久しぶりの「踊る」カテゴリーは、オランダに拠点を置くCDKのことを。CDKのこれまでの踊りは、ダンサーたちが同じ衣装を身に着けるので、集合体の迫力と面白さがあります。全員、異なる衣装で踊る動画を始めて見ました。衣装は自前なのかしら。もし自前だとすると、どういう考えで、それを選んだんだろう、と細かいことが気になります。写真中央で、ベロア調のブラッドオレンジ色の衣装を着ているのは、ジェシー・ダーメン(Jessy ...
とんでもない話だ。お金に困った兄のアンディが、おバカな弟、ハンクをそそのかして、強盗を企てる。とにかくハンクがバカバカで、あれこれとやらかしてくれて、話はとんでもない方向へ!何度、Oh my God!と私は叫んだことか。その度に、横で一緒に鑑賞している相方が、Yes?(神のオレのことを呼んだ?)というくだらなジョークを言うので、うるさい。「その土曜日、7時58分」の原題は、死んだことを悪魔に知られる前に。生前、...
Joha(ヨハ)のサラ。ウール85%、シルク15%の長袖インナーを、この時期はトップとして使うこともあります。コトリワークスのメリノウールも優秀ですが、サラは毛羽立ちや毛玉がありません。一度、間違えて、アタックで普通水流で洗ってしまいましたが、サラはへこたれません。ちーさな糸くずが見えてしまうこともあるので、ベージュのサラも欲しくなってしまいますが、ここはちょっと我慢です。私はスイートサイトという信頼できる...
スペインのサスペンス映画「マーシュランド」を久しぶりにDVDで鑑賞しました。これでもかってくらい残酷な犯罪、地味な風貌の主人公、哀しいくらい美しい風景。ドイツ映画「23年の沈黙」を、なぜだか思い出しました。フランコの独裁政治が尾を引いている1980年。場所はアンダルシア地方の湿地帯、ラス・マリスマス(グアダルキビール湿地のことで、だから英語のタイトルが、marshlandになっている)。湿地帯が、妙に芸術的に映し...
映画って、観て終わり、でしょうか。私の場合、いい映画は後を引きます。しばらく経っても、その作品のことを考えたりして。そんな作品のひとつが、メキシコ生まれのミシェル・フランコ監督の「或る終焉(しゅうえん)」。原題は、Chronic。慢性的な、とか長引く(病)という意味ですが、邦題はよくできていると感心しました。終末期の患者を在宅看護する看護師のデイヴィッド(ティム・ロス)。患者の人生の「一部」にでもなった...
シルクふぁみりぃさんで「ゴールデンシルク ヘアケアロングキャップ」を購入しました。ゴールデンシルクには、ずーっと興味があったのですが、「いやいや、今は老後資金を貯める時」と、買うのを我慢していました。定年退職して「よし、買う!今なら、買える!」と鼻息を荒くしたら、売り切れ。ずーっと売り切れ。おいー、せっかく買う気マンマンなのに、なんだよーと思っていたら、立ち上がったのです。毛布でおなじみの瀧芳さん...
「私は年寄りの共産党ババア」という、とんでもないタイトルのルーマニア映画をYoutubeで視聴しました。政治的な思想がどうのという堅苦しいことはありません。昔を懐かしく思い、今についていけないという、誰もが経験しそうなことを、この映画では表現しています。かつて共産党員だったミカ(ルミニツァ・ゲオルギウ Luminita Gheorghiu)は夫と質素に暮らしています。処刑されたチャウシェスクのが、本当に本人なのか確かめるた...
シリア・イラン合作、パレスチナを舞台にした映画、The Survivor (Almoutabaki/Bazmandeh)をYoutubeで視聴しました。1995年に製作され、今年の4月9日にTPMがペルシャ語吹替え版(英語字幕付き)を配信してくれました。1948年、イスラエルの入植者たちがアラブ系住民を追い出しにかかります。それは、あまりにも唐突で理不尽なことでした。(セルビアのムラジッチがボシュニャク人たちを村から追い出したYoutubeの動画を思い出しま...
母を亡くし、父親に見捨てられた幼いアーメドと妹のアイシェ。同居しているおじいちゃんは左手が麻痺しているため、おじいちゃんの体を拭いたり、食事を作るのはアーメドの役目。おじいちゃんが受け取る年金だけが頼り。おじいちゃんだって、この先、どうなるかわかりません。アーメドとアイシェはどうなってしまうのか。はい、典型的なトルコの泣ける映画です。貧しい子供が苦労する映画はイヤなのに、また観てしまった・・・。貧...
少し前に、シルクふぁみりぃのエヴァ(キャミソール)を、3,200円(税込み)で購入しました。ポコポコとした鹿の子編みが特徴。写真はシルクふぁみりぃさんのサイトから拝借しました。肌にべたりと密着しないので夏向きだそうですが、実際のところ、どうでしょうか。そして、エヴァ。・ 汗は乾きにくいリネンや薄手のメリノウールと比較すると、なかなか乾きません。これは、他のシルク製品全般にも言えます。桐生店長は、最近、...
Distress(苦痛)(2008年 Ali Tavakolnia監督)をYoutubeで視聴しました。精神病と迷信をテーマにした、なかなか深みのある作品でした。最後にネタバレがあります。父親の死をきっかけに精神に異常をきたしたモフタブ。優しい夫、エーサンの計らいで、別の家へ引越しをしたのですが、荷物を家へ運び入れる最中に、鏡に黒いカラスが映り込み、バラバラに割れてしまいます。イラン映画で度々描かれるのですが、ムスリムの女性が結婚...
ふわふわのコットンガーゼで定評のあるfuwara(フワラ)さんで、六重織・雲のガーゼを購入したのが2021年夏のこと。生地を買い、ガーゼケットを作りました。買った時から表面がすべすべで、洗うたびに、ふわんふわんと膨らみます。今度は、ダブルガーゼでタオルを作ることにしました。以前、メルカリで売っていただいた麻布館のリネンダブルガーゼは、私の感覚ではガサガサしています。麻布館の評判は、手芸好きの間ではすこぶるい...
カナダの空港で居眠りをしている間に、パスポートなど貴重品を盗まれたアルチュロ(ジャン・ロシュフォール)。フランスに到着したものの、パスポートも身分証明書も盗まれたので、入国できず。「パリ空港の人々」は、パリの空港で出国手続きができず拘留されてしまう人たちを描いた、コメディタッチの作品。え?こんなふうにすれば、空港内で生きていけるってことなの?と驚きの連続。ウサギを捕まえる話には、本当にびっくりさせ...
日テレニュースの記事を読むと、未だに飯塚幸三のことを「元院長」としているのかと、朝からむかむかしました。飯塚幸三受刑者と報道できないのは、何故なのだろうか。遺族の男性ばかりがフルネームで報道されるばかりか、脅迫までされているというのに。飯塚幸三受刑者が運転する車に同乗していた、妻と息子の配偶者は、今、何を思っているのか。後期高齢者の相方のところに、免許更新のお知らせが届きました。認知機能検査を受け...
ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督には「スリー・モンキーズ」で懲りたはずなのに、また見てしまった、「雪の轍(わだち)」。とにかく、まぁ、セリフが多いの。大西公子さんの安定した日本語字幕無しには、理解できなかった映画です。冒頭の事件がきっかけで、どえらい復讐劇になるのかと思ったら、そういうわけではなく。閉鎖的な村に住む老いた夫と若く美しい妻の気持ちの移り変わりを描く超大作です。カッパドキアでホテル業を営む...
立て続けに、ワクワクドキゴキが止まらない本との出会いがありました。図書館の「今月のおすすめ」で見つけた文庫本、「そこに日本人がいた!」海外へ渡航することが難しかった江戸から明治にかけて、自らの意思で海外へ渡った人たち。熊田忠雄さんが資料をよく調べ上げており、記憶違いや勘違い、矛盾などもきちんと指摘しています。興味深いのは、漂流中に助けられて異国へ渡った人や密航者がいたということ。現地の女性と結婚し...
久しぶりのトニ・セルヴィッロ。「グレート・ビューティー」の、にやけた顔もよかったなぁ。ロベルト・アンドー監督・脚本の「修道士は沈黙する」では、全然違う顔を見せてくれました。イタリア映画祭では、現代のまま「告解」というタイトルで上映されました。高級ホテルで開かれるG8の会議に招かれた一人が、修道士のロベルト・サルス(トニ・セルヴィッロ)。彼を招いたのは、国際通貨基金(IMF)のロシェ専務理事(ダニエル・...