ドナルド・キーンさんの最初で最後の日記本、「東京下町日記」。私の年代で英会話を一生懸命学んだ人にとっては、おなじみの名前ではないでしょうか。English Journalでドナルド・キーンさんのインタビューを聞いたのが、キーンさんを知るきっかけでした。こんなにすごい米国人がいるんだ、と驚いたことを今でも覚えています。それ以来、私にとってキーンさんは私のアイドルでした。東京下町日記には、三島由紀夫、谷崎潤一郎、安...
もうすぐ定年。所有物を整理する自分のメモとして始めたブログ。部屋は片付き、遺言状を書き終えました。最近はエッセイの感想、ミニシアター系の映画の感想を書きながら、残り少ない人生をどのように楽しむか模索する様をブログに織り込んでいます。
岸本葉子さんの「おとな世代の暮らし替え」を何度か借りた私にとって、「岸本葉子の暮らしの要」は岸本さんのご自宅に再びお邪魔したような、そんな気分になる一冊であり、リフォームした当時と今の考え方の違いも興味深かったです。・年代による暮らしやすい家の違い・がんの公表に2年待った理由・スキンケアはシンプルに 「ヒルマイルド」とワセリンで十分・ホルモン補充療法 ガンの心配はない!・岸本さんの更年期は肌の乾...
イスラエルが建国された時から現代に至るまでを、ナザレに住むパレスチナ人一家を通して、ややコミカルに軽いタッチで描いた「時の彼方へ」は、パレスチナとイスラエルの緊張感を伝える他の映画とは趣が異なります。パレスチナ問題に少し興味があるけれど、重苦しい映画はちょっと・・・という方にもお勧めしたい作品です。予告編(英語)本編(英語字幕)初めて見た時は、建物やドア、登場人物の配置の仕方や、静止して無言で相手...
アレッポにある日本センターで日本語を学ぶ「優人さん」ことアフマド・アスレさんの話を、小澤祥子さんが聞き取り文章にまとめました。この他、日本語を学ぶシリア人、シリアで日本語を教えた渡辺寛成さんなどの貴重な考えや意見、インターネットを活用した日本語学習方法などが詰まった一冊。外国語学習を通して世界を知る楽しさを知る者としては、少し興奮気味に一気に読んでしまいました。優人さんは感受性が強い方です。ジャー...
あらすじコソボの有名なジャーナリスト、エマ・ベリーシャ(Lumnie Sopi)は、英語力を活かして、米国から来たジャーナリスト、ローラとデヴィッドの通訳として同行します。セルビア軍に破壊され廃墟となった建物の一室で、エマはエディと質素ながら、心温まるような結婚式を挙げます。アコーディオンの演奏者がひとり。着の身着のままの生存者たちがふたりを祝福します。夫婦となった最初の夜に、悪夢のような事件が起きます。セ...
先日、群ようこさんの「六十路 通過道中」を読み終わりました。表紙と本文には、岩渕俊彦さんの版画。猫好きの群さんの本にふさわしく、版画は猫だらけ。本文のネコ濃度はぐっと減ったものの、のっけからネコ探しの話で、これは斜め読み。大量の荷物を処分して、引越し。すっきりした新居で落ち着いた生活かと思いきや、今度は庭のヤブガラシが「若い女性にしつこくからむおやじの指先のようで」対応に苦慮する。お気に入りの美容...
映像で魅せる濃厚さを、チュニジア短編映画「兄弟愛」ほど感じさせる作品はあっただろうか。簡単なあらすじチュニジア北部の寂しい村に暮らす父モハメッド、母サルハー、ふたりの男の子。この男の子たちの兄弟愛がテーマかと思いましたが、実はもっと深い意味がタイトルには隠れていました。1年以上、行方知れずだった長男のマレックが唐突に帰ってくる。弟たちは嬉しそうだが、父は苦々しい表情を隠せず、そんな夫の顔色をサルハ...
相変わらず、一軒家でひとり、という状況に慣れず、夜は一階の照明を点けたまま就寝している。ネコおばさんは、早朝と夜にやってくる。鬱陶しいおばさんだけど、ひとりで怖い私は、「こりゃ、案外、用心になる。なんなら、一晩、ねこに餌やりでもしてくれれば」などと思うんだから、勝手なもの。病院にある最寄り駅は、どこだったっけ?半年ぶりなのに、もう忘れている。確か、漢字4文字で。と思ったら、大江戸線は漢字4文字の駅...
「ラナー、占領下の花嫁」(Rana's Wedding)は、2025年イスラーム映画祭で劇場初公開。簡単なあらすじパレスチナを離れエジプトへ移住を決めた父(Zuher Fahoum)。娘、ラナー(Clara Khoury)には、エジプト移住か、結婚のどちらかしか選択の余地がない。エジプトへ移住すれば、今まで通り勉強を続けることができる。エルサレムに残りたければ、父が選んだ4人の候補からひとりを決めて結婚をするしか、ない。しかし、ラナーには...
今年のイスラーム映画祭でも上映される「母たちの村」を、何年か前にDVDで鑑賞しました。字幕翻訳は清水馨さん。特典映像は、翻訳家の柳沢由実子さんの解説。柳沢さんは、本作品の日本語字幕監修もされています。簡単なあらすじ西アフリカで数千年も前から続く女性器切除。切除されるのはイヤだと、4人の少女がコレ(ファトゥマタ・クリバリ)の家へ逃げてきます。コレは、少女たちを守るため、モーラーデ(フルベ語で「保護」)...
私、何か悪いことでもしたのでしょうか、とちょっとモヤモヤするできごとがありました。「素材XX100%」と出品されている衣類があります。ところが、肝心の「素材XX100%」のタグの写真がアップされていません。そこで、タグが付いていますか、という感じで質問を送りました。しかし、返答があるどころか、私の質問は削除されていました。削除されました、と。これは質問者だけに見えるのだそうです。他の人たちには見えない...
先日、階段を踏み外した相方、79歳。内出血の模様が、日々移動します。「どうせ医者へ行っても、レントゲンを撮られて、それ以上の治療は無いから」と言って、病院へは行きませんでした。ところが、先日、別件でさくらクリニックへ。使命感の強い素敵な院長先生は、英語が堪能。レントゲンを撮りましょうと言われると、「被ばくするのがイヤだ」と相方は拒否。説得されて、レントゲンを撮ると、なんと2か所、ヒビが入っているこ...
タリバンの高官6名が2025年2月16日来日。簡単なあらすじ夫を亡くした女性医師。タリバン政権混乱の中、給与は支払われず、野戦病院のように荒れ果てている。姑と女の子を食べさせないといけない。そこで、娘を男の子に扮装させ、働きに出させる。(女の子では仕事に就くことは許されない)。身バレはしないのだろうかとハラハラしっぱなしだが、映画「アフガン零年」は、思いがけない方向へ展開していく。後味が悪い映画で...
熊本にある橙書店、田尻久子さんが、笑えるエッセイだと「暮しの手帖」で推薦していたのが、じゃむパンの日。知的で真面目な田尻店長が「笑える」とは、いったい、どんなエッセイなのか。どれほど可笑しいのだろうか。ところが、エッセイではない・・・?一人称「わたし」が、客からインド人に間違われるというくだりで、「なんだ、小説か」とがっかりした。いくらなんでも、日本人の赤染晶子さんがインド人に間違えられるわけ、な...
25年以上、使っている革の手袋。ダイエーで3,000円くらいでしたが、今でもしなやかで柔らかく、ひび割れはありません。が、カシミヤの指無し手袋の暖かさは、革手袋の比ではなく、指先まであるカシミヤの手袋を新調しようと決めました。今の時代、スマホを操作できる手袋なんてあるんですねー。フリマサイトで見つけたカシミヤの手袋を購入。未使用でタグまで付いておる。私が愛用している大判ストールと同じような色の手袋。さ...
【ボスニア映画】Halimina's Path (2012年 ボスニア・クロアチア・スロベニア合作)
2021年5月にアップした映画が、イスラーム映画祭で上映されることが決まりました。日本では初上映となります!*****2021年5月のブログは、ここから*****イランの映画ばっかり観てるなーと思うでしょ?そうでもないのよ。久しぶりにボスニア映画です。Halimina's Path (Halimin Put) ハリミナが辿ってきた道、人生というところだろうか。(英語字幕あり 日本語字幕なし)ボスニア戦争を題材とした作品。実話からイ...
まぁ、何事も勉強ということで。リトアニアリネンでもんぺを作ったら、大失敗。結局、元・もんぺのイージーパンツ「もどき」をほどいて、鎌倉スワニーさんの脇接ぎなしのレギュラーストレートパンツの型紙で、作り直しました。「もどき」の生地では、片足分しか裁てません。それとて、継ぎはぎだらけ。もう片方は、別のリネン生地を使いました。なぜ、同じようなパンツなのに、「もどき」の生地を切り貼り、継ぎはぎすると、片足分...
米谷ふみ子さんが、ダンス?きっかけは、アリス先生。自閉症児ノアの先生で、彼女が通うスクエア・ダンスのレッスンにご夫婦で参加し、その後、他のレッスンへ。平均年齢80ウン歳という高齢者揃いのダンスレッスンで知り合いになった「普通の人たち」の「普通ではない人生」を、米谷ふみ子さんのイラストともにまとめたのが「ロサンゼルスの愛すべきダンス仲間」米谷ふみ子さんは、長年、米国に住んでいるとは言え、RとLの区別...
日本の音楽では踊らないんですか?と聞かれたことがあります。断然、パキスタンとかインド系が好きで、インド映画「RRR」の踊りも頑張って覚えたし、もちろんベリーダンスも欠かせませんぜ。しかしね、何を踊っても、私がやるとドジョウすくいになるのは、どうしてなんだろう?日本人のDNAが、そうさせるのか。ええい、それではいっそのこと、阿波踊りをインドのお兄さんたちと踊ろうじゃないか。【シンクロムービー】阿波踊...
今年のお正月休みに「ブータン 山の教室」という素敵なブータン映画を観た後、偶然ですが、ブータンの難民問題についてのオンラインレクチャーを視聴する機会がありました。講師が御手洗瑞湖(みたらいたまこ)さんをお勧めしていたので、「ブータン、これでいいのだ」を借りてきました。お勧めというだけあって、確かに「ここまで深くブータンのことを書いた本は、あまりないのでは」という印象でした。初雪が降った日は祝日とか...
Mohammad Ali Talebi監督の、静かなイラン映画、A Cold Day。ファルシー(イランの言語)が少ししかわからないせいか、脚本に物足りなさを感じつつ、それでもつい見入ってしまうのが、イラン映画の魅力でしょうか。舞台は、イラン北部の小さな村。村の小学校に、サラ・ゴレスタニ先生が派遣されます。男の子と女の子が分かれて着席する小さな教室。裕福ではないのに、木製の机や使い古された黒板に、しみじみとした味わいを感じま...
あれ?まだ、Phil Wrightのことは書いていなかったかな。特徴は、独創性にあふれた振付。覚えるまで、数回練習する必要はあるけれど、そんなに難しくはない。それもそのはず、フィル・ライトはお年寄りから小さな子供まで踊れるような振付を考えてくれるから。PSY -
今日はひがみ根性丸出しで参ります。住友不動産販売から、こんなDMが届いて、驚きました。「XXX由実子様お世話になっております。私、住友不動産販売のXXXと申します。突然のご連絡申し訳ございません。以前は、ご所有不動産の件でご相談を頂き誠に有難うございました。その後のご状況はお変わりありませんでしょうか。もしご売却をお考えでしたら是非ご紹介をしたいお客様がいらっしゃいますのでご一報いただけますと幸いです。1...
湯舟につかっていた相方が、浴槽から出られなくなってしまいました。脚力が無いためです。今までは、腕の力で立ち上がっていましたが、今は左手に力が入りません。先日、階段を踏み外した時に左手を強打。内出血で紫色になっています。人は、こうやってひとつずつ「できなくなること」が増えていくのだ・・・としみじみしていたワケではなく、どういうわけだか、昔、筒井康隆が「乱調文学大辞典」で書いていた「悲喜劇」の定義を思...
コーヒー豆に「カラマーゾフの兄弟」を読み聞かせる「バリトン・カフェ」、抜くのに失敗したワインのコルクを救出する「コルク・レスキュー隊」、冬眠図書館でシチューを用意する「シチュー当番」など、気になるお仕事をしている18人を写真入りで詳しく紹介している「じつは、わたくしこういうものです」へー、こんなお仕事があるんだ。私、こういうことをやってみたかったな。シチュー当番か、シニア枠で募集していないだろうか...
死んだはずの男が、20年ぶりに現れた。実は死んではいなかったのか、それともなりすましなのか。映画 Alzheimer's は、謎解きの映画のようでありながら、実はそうではない。Ahmad Reza Mo'tamedi監督が、謎の男をめぐる周りの人たちの人間模様を描いているところが面白い。アミールの焼死体が発見されるが、身重の妻・アシエ(Mahtab Keramati)は取り乱し、焼け焦げた遺体は「夫のにおいじゃない!あれは夫じゃない!!」と言い...
甚野博則さん渾身の「ルポ 超高級老人ホーム」は、怖かった。何が怖いって、あなた、サービスの品質を全面に押し出すホーム運営が、甚野博則さんの原稿にダメ出しをし、運営側の了承が得られない記事は本に掲載させないと言うのだ。ほらね、こんなモンなのよ。パンフレットや雑誌での特集記事を読んでも、鵜呑みにしちゃあいけないってことだ。ホームの理事会のメンバーとのインタビューを読むと、高級老人ホームが老後をのんびり...
先週末は米谷(こめたに)ふみ子さんの作品まとめ読みを楽しみました。「わが子ノア」は、米谷さんのご主人、ジョシュ・グリーンフェルドさんが英語で書き、米谷ふみ子さんが翻訳しました。表紙の絵は、ノアによるフィンガー・ペイント。副題は、自閉症児を育てた父の手記。1966年に生まれたノア・ジロー・グリーンフェルドの症状に診断名などつけられない時代で、一家は病院やカウンセリングを転々とし翻弄されます。ノアへの...
農林水産省の食堂(職員以外でも利用可)で栄養たっぷりの昼食を済ませた後、日比谷図書文化館でのんびり読書。千代田区、港区、文京区の図書館は、それぞれに良さがありますが、中でも千代田区の日比谷図書館(正確には日比谷図書文化館)には、秘密の読書スペースがあり、とても気に入っています。ぬくぬくと暖かいし、本は読み放題。東京新聞 「都心に“知”のオアシス 日比谷図書文化館オープン」に掲載された、淡路久喜さん撮...
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ドナルド・キーンさんの最初で最後の日記本、「東京下町日記」。私の年代で英会話を一生懸命学んだ人にとっては、おなじみの名前ではないでしょうか。English Journalでドナルド・キーンさんのインタビューを聞いたのが、キーンさんを知るきっかけでした。こんなにすごい米国人がいるんだ、と驚いたことを今でも覚えています。それ以来、私にとってキーンさんは私のアイドルでした。東京下町日記には、三島由紀夫、谷崎潤一郎、安...
早いもので、定年退職して2年。清掃のパートを始めて1年と半年が経ちました。この仕事を選んだ理由は、(1)朝、3時間程度だけ働きたい (2)人と話さず、責任の軽い仕事をしたかったからです。何とも非社交的で勝手な理由ですが、残りの人生、好きにさせてくれと思います。私のように、人と接するのが苦手で、誰とも関わらないで済みそうな清掃業務を考えている方のヒントになればと思い、このブログ記事を書いています。清...
J's Cafeのメニューは、献立に煮詰まった時に便利です。昨夜は、ブラジル風チキンストロガノフなるものを料理してみました。牛肉ではなく、鶏肉。お財布に優しい。粒マスタード、ケチャップ、生クリームで味付け。ソーセージにつけるならディジョン粒マスタードが圧倒的においしいのですが、ディジョンは高いので、今回は100円のチューブ入りを。これで十分で、粒マスタードの酸味が、いい隠し味になりました。さて、ルーマニア...
20代女性のトイレ清掃員が描く漫画を、「こういうコト、あるある」と思いながら読んでいたのですが、ひとつだけ妙なところがあり、これはフィクションなのではないか、と疑っています。この20代さんが別の清掃員さんとペアを組んで清掃をした時のこと。ペアを組んだのは、60代くらいの女性。男性トイレの汚れ具合を見て、60代さんは「糖尿病かしら。ちゃんとした食事を作ってあげたいわ。」と言い、20代さんは彼女の母性愛...
以前は、田町駅でビッグイシューを買ったものですが、販売員さんを見つけられなくなってしまいました。(確認したら、2025年4月現在、田町駅の販売員さんはいないようです。どこかでお元気にされているでしょうか。)九段下駅近くにも、おひとりいらっしゃったんだけど、その方のお姿も最近、見なくなり。と思ったら、まさかの神保町A5出口付近で、別の販売員さんを発見!ビッグイシュー、2025年4月15日号(vol.501・・・ついに500...
友達がいない私にとって、てならい堂からのメルマガは貴重な情報源。ダーニングって、もっと自由にやっていいんだ。「かるさん」ってなんだ?え?ハギレを出さないでズボンが作れるの?和ろうそくは、「キャンドル」とはどう違うの?知れば知るほど、別の新しい世界への扉が開いて、普通の生活がどんどん面白くなっていく。そして、遂に、あー、私が恐れていたことが起きてしまった。福島から漆器の職人さんを招いて、お話を聞きな...
ある朝、目覚めると、手の指がこわばっている。リウマチではない、と整形外科医。では、一体何なのか。膠原病を専門とするクリニックで、二度の血液検査。結果、シェーグレン症候群だと判明した時の気持ちは、病名がはっきりしてよかったという安心感。ところが、徐々に気持ちに変化が現れます。全治しない病気。それならば、通院する意味もないのではないだろうか。来月の予約、どうしよう。「シェーグレン」と検索キーワードに入...
街中で、病院で、車椅子を押す女性を見かけます。辛いと思うことは、ないのだろうか。車椅子に座る人にやさしい口調で語りかけることができるのは、どうしてなのか。私は4世代の共同生活を体験しているし、ボランティアもよくやっているから、高齢者には慣れていると思っていたけれど、相方と外出をすると、ついイライラしてしまいます。歩くのが遅いからイライラするのではなくて、足が弱くなった原因(=運動不足)は、彼自身。...
こう来ましたか。イランの女性歌手、ファタネー(Fataneh)の「Namehraboon」という曲に合わせて、ダンスユニット、The QuickStyle(別名 Quick Crew)が独創的なダンスを見せてくれます。動画解説は、「イランのお正月、おめでとう(ハッピー・ノウルーズ)」とあり、ホストはイラン・インターナショナルテレビとなっています。昔、イラン音楽でエアロビクスを指導していた米国人女性の動画がありましたが、あちらは削除されてし...
海外旅行へ出かける小さな子供へのインタビューをニュースで見ました。「ちょっと西友、行ってくる」みたいな普段着の子供たちを見て、日本もいっちょ前に成長したもんだと感激。あれは、1970年。遠い異国に単身赴任していた父に会いに行った時、私と妹は何を着ていたんだっけ。白いタイツに黒いエナメルの靴。すごい気負い方で笑うけれど、あの時の「ピシッ」とした感覚を忘れると、バチが当たりそうな気が。さて、ユダヤ系に...
今週の「憤怒の人」では、断筆宣言を何度もしながら断筆しない話題でした。え?これで最後、って前回、言ってなかった?ということが何度かありました。愛子さんは書かずにはいられない、書きたいのだということが、響子さんの「憤怒の人」から強く伝わります。機関車とコークスの例えも、響子さんはうまいなぁ。浦河の工務店が作ったお粗末なガーデンテーブル。愛子さんは工務店に苦情をしたため、響子さんが清書する、書かずには...
Lady of the City(2021年)のあらすじ無実の罪で終身刑を言い渡されたシャルバヌー。11年めにして、仮出所をする。息子の結婚式に参加するためだ。久しぶりの外は、なんだか太陽の光がまばゆくて、シャルバヌーは思わず目を細める。しかし、刑務所にいる年月が長すぎた。知らぬ間に、ふたりの娘の人生は狂い始めており、彼女は危険を冒してでも、娘たちの問題を解決しようと奔走するのだが、嘘まみれの世界で、もう誰を何を信じ...
わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。夜の11時過ぎに村井理子さんにかかってきた電話で、「兄の終い」が始まります。翻訳家、村井理子さんによる、実兄急死にまつわる壮絶な手記。人ひとりが亡くなると、手続きや後片付けがこんなにも大変なのかと思いますが、理子さんの場合は、さらに複雑で。疎遠だった兄のためにここまでしなきゃならないというイライラもやもやが、「兄の終い」を埋め尽くします。及川...
エジプトの都会、アレクサンドリアからイスラエルへ招待された警察音楽隊。アラブ文化センター開設のお祝いで生演奏することになっている。ところが、迎えは来ないわ、行先を間違えて、とんでもない田舎に着いてしまうわ、ホテルはないわで、大ピンチ。村に1件しかないレストランの女主人は、「アラブ文化センター?ここはイスラエルだよ?そんなモノ、あるわけないじゃん」とけんもほろろ。あらすじ詳細は「映画で巡るイスラエル...
天気がいいので、どれ、歩いてみるかと、日比谷公園のあたりから皇居前を抜け神保町まで、ぷらぷらしていたら、小学館本社ビルの屋上が!なんじゃ、この緑のもこもこは。帰って調べてみたら、西武造園株式会社が、屋上の緑化を実現させたのですと。小学館のインスタによると、ミツバチが飛ぶほど緑豊かなのだそうです。素敵~~だけど、高所恐怖症の私は、ひ~~~。地下鉄駅の改札近くに、小学館停電のお知らせが。電気設備点検中...
トルコ中が大絶賛し、日本でも上映された「父と息子」は有名ですが、My Father というトルコ映画もなかなかの力作でした。「父と息子」で頑固おやじを演じていたÇetin Tekindorが、気難しい父さんを演じています。あらすじ妻を亡くしたユーセフ(Çetin Tekindor)に残されたのは、知的障害のある息子、アリフ(Berker Güven)。(あれ、この話はどこかで。そうだ、イスラエル映画「靴ひも」だ。)障がいのある息子を、ずっと恥じて...
Bond of Silence(沈黙の絆)は2010年の米国テレビ映画ですが、テレビ映画だけにしておくのはもったいない内容でした。1997年12月31日、カナダで実際に起きた殺人事件が元になっています。3月にブログ記事をアップしましたが、先ほど、日本語字幕付きの無料配信を見つけました。あらすじ年末のパーティーで騒ぐ学生たちを、近所に住むボブが注意をしに行く。それが、ボブの最後の姿だった。現場にいた学生たちは、お互いを庇い合い...
サイッコーにっ、気持ちのいい日でした。珍しいフィジーのお料理、イカバカロロを市ヶ谷のJ's Cafeでいただいた後、まっすぐ駅まで歩いて行くのもつまらないと思い、あてどもなく2.7キロも歩いてしまった。リネンの半袖ニットに、リネンのもんぺ(生地は鎌倉スワニーさん、型紙はうなぎの寝床さん)が気持ちいい、まさに「リネン日和」の午後となりました。あ~幸せ。さて、それで、「ウィスコンシン渾身日記」だ。ご主人の転勤...
今週の「憤怒の人」は、愛子さんのかつての不倫相手のことが。響子さん、ここまで書いちゃっていいのかな。愛子さんから別れを切り出した時の騒動は、昔、瀬戸内寂聴さんと愛子さんとの対談でも愛子さんが語っていたことがあったけれど、娘、響子さんの立場から書いた「別れ・その後」も壮絶。だけど、響子さんの書き方が可笑しくて、笑っちゃった。糸杉紗依の頃より、断然イイよ、響子さん。さて。イラン映画になじみがないけれど...
人形劇団プークによる人形劇を楽しみました。人形劇と子供たちの反応、原作の絵本のことなどについて忘れないうちに書いておきます。スイミーのあらすじ小さな黒いお魚のスイミー。仲間たちは次々と大きな魚に食べられて、とうとうひとりぼっちに。そこから、小さなスイミーの大冒険が始まります。海の生き物たちのお陰で、スイミーは同じ仲間と出会いますが、大きな魚から隠れるように岩陰で窮屈な生活をしています。そこで、スイ...
天気予報通り、今日の東京は、朝は晴れ、午後から暗くなり雨が降り始めました。益田ミリさんの原画展へ行きたかったけれど、雨降りの日の外出が苦手なので、今日、行くのは止めました。「雨が降らなかったら、どうしよう。すごい後悔するかも?(別の日に行けばいいだけのことですが)」とモンモンとしてしまったので、雨が降ってくれて「やったー」と小躍り。アホか。さて、珍しく村上春樹。「猫を棄てる」は、父親との確執につい...
連休が終わり、今朝の通勤電車にはおみやげらしき紙袋を抱えた会社員の姿が。退職代行会社「モームリ」は、連休明けの相談件数が爆発的に増えたとか。モームリを頼ることの是非はさておき、一か月でそっぽを向かれる会社って、何なんだろう。私が定年退職した企業は表向きはホワイトですが、部署による色の差が大きくて。私の後任として来た派遣社員、7月で辞めたって・・・(笑)。結局のところ、長居をしている一部の人が ...
シルクふぁみりぃで購入した麻(ラミーとリネン)のソックスの口コミです。約二年前に購入。「ミストマホガニー」という亜麻色が気に入りましたが、残念ながら肌触りがザラザラじゃりじゃりして、足が痛痒くなってきます。あまり履かなくなってしまいました。リネン好きな私は、「絹リネン やわらかフィット5本指」にもさんざんお世話になりました。歩く時に足指にシャリシャリとした感触がありました。これを「気持ちいい」と思...
世は連休で幸せモードなれど、屋根の職人さんは3日も4日も来てくれていました。ニカラグア人のような風貌の職人さんです。相方が「アス、ココ?(明日もここに来ますか?」と聞くと、頷いて「明日」とだけ答えます。うーん、何処の国の方なんだろう。そういえば、この近くの工事現場で働いているのは、アフガニスタン人です。ペルシャ語に似たダリー語を話す彼らは、私の片言のペルシャ語の相手をしてくれる優しい人たちです。さて...
多くの人が一斉に移動するものだから、どうしたってもめ事が発生します。指定席に勝手に座られたとか、線路を歩く外国人とか、逆走自転車に痴漢。ああ、やだやだ。精神的にひきこもりの私は、近所の公園のベンチで読書。とーーーっても広い公園なのに、ほとんど人はいない。何と言う贅沢な空間と時間だろう。ジョディ・フォスター主演の映画「おとなのけんか」は、大人向けの笑いを求める方にお勧め。公園の端で男の子たちが喧嘩を...
すかっと晴れた!よーし、洗濯物を干すぞー。太陽の恵みを感じずには、いられません。トマス・ヴィンターベア監督の「偽りなき者」で、後味の悪さを経験済なのに、また借りてきてしまった、ヴィンターベア監督の「光のほうへ」。邦題が「光のほうへ」となっているので、希望を持って見てしまう観客が多いと思いますが、う~ん、どうなのかなぁ、この邦題は。原題のSubmarinoは、頭を水の中に無理やり沈める拷問を意味します。息も...
おととい、図書館の庭に菖蒲が3本。凛々しく、すっくと立っていましたが、今日、見に行ったらもう萎れていました。しまった、あの雄姿を写真に撮っておけばよかった!来年に期待しましょう。来年もまだ生きているって余裕で言えますから、今のところは。料理は簡単でいいの、レシピ通りじゃなくても大丈夫、ということを私に教えてくれたのは、平野レミさんでした。レミさんの言葉にどれほど救われたか。きょうの料理でのレミさん...
連休の中休み。休日の企業も多いと期待して、7時直前の電車に乗りましたが、思っていたよりは乗客が多かったです。曇り空で蒸し暑い日となりましたが、屋根の職人さんは8時過ぎには来てくれたそうです。私がパートから戻ると、ちょうどひとりで昼休みを取っているところでした。職人の仕事は、こういうひとり時間を楽しめる性格の人が向いているのかな。さて、「画家と庭師とカンパーニュ」。何度もDVDを借りてしまいます。子供...
衝撃的で考えさせられる写真集です。フォトジャーナリスト・林典子さんによる「キルギスの誘拐結婚」誘拐結婚ときいて、どんなイメージを持つでしょうか。私が最初に「誘拐結婚」のことを知ったのは、旧ソ連諸国の映画をYoutubeで探していた時でした。(キルギスのアリム・クバト監督の「明りを灯す人」はお勧めです)私が見た動画のURLを控え忘れましたが、数人の若い男性が車で女性に近づき、無理やり車に押し込み、そのまま結婚...
また観てしまった、ヘンテコリンで目が離せない映画「オテサーネク 妄想の子供」を。なかなか子供に恵まれないカレル(ヤン・ハルトゥル Jan Hartl )とボジェナ(ヴェロニカ・ジルコヴァ Veronika Zilková)はノイローゼ気味。夫のカレルは、木の根っこを細工して赤ん坊に見立てますが、これが妻ボジェナの幻想を促進して、オティークと名付けて育てます。ボジェナを演じるヴェロニカ・ジルコヴァは、ヒッチコックが片思いしそう...
始まったみたいですね、ゴールデン・ウィーク(ほとんど他人事モード)。ジリアン・アンダーソン主演のThe Fallというドラマを見ていたら、すごく久しぶりにX-ファイルが見たくなり、アマゾンやヤフーオークションをうろついています。これぞ、正しい休み方だ。すばらしい。去年の話になりますが、イタリア文化会館で開催された「イタリア玩具の世界」展に何度か行ってきました。ヴェスパ(ベスパ)の自転車の展示も。イタリア映画...
ドキュメンタリーフィルム「ドーナツキング」を図書館の上映会で視聴できました。平日の午後。会場前に人が並び、会場時刻の15分前にはすでに定員20名に達していました。ある高齢男性が「今日は雨だし、平日の昼間だからすいてると思ったけど。」というと隣にいた高齢女性が「年寄りばっかり。」と言って笑い合っていました。平日の昼間に映画、なんて恵まれた身分なんだろうと私は嬉しかったです。私は、カラフルなポスターと予...
Wafuさんで、やっと三重ガーゼケットの再販が始まりました。Wafuの綿貫社長が求めるようなリネンを織れる職人も少なくなり、この機会を逃すと、次に買えるのはいつになることやら。リネンの良さを肌で知ってしまうと、もう化繊には戻れなくなってしまうという、リネン地獄に私は落ちてしまいました。さてさて。ポーランド・フランス合作の映画「夜明けの祈り」をDVDで視聴しました。1945年12月、雪に覆われたポーランド。ポーラン...
前にブログに書いた通り、強風のため、相方の家の屋根が吹っ飛びました。屋根瓦を一枚取り換えるだけでも、全部取り換えるにしても、とにかく足場を組まなくてはならず、これが高くつきます。家を建てて20年近く。この際だから屋根を全部、交換することに決めましたが、な、な、なんとお値段、200万以上。お隣のアパートのオーナーさんも、同じ日に足場を組むように、業者が日程を調整してくれました。こうすると、足場を組む業者...
2007年のイラン映画「Village Dwellers(村に住む人たち)」は、イラン・イラク戦争中、兵士たちの帰りを待つ女性や子供たちが主人公。小さな村に疎開して、共同生活をして助け合っています。普段は、連続ドラマを楽しみにしながら、家事をしたり。角砂糖を作る場面も出てきました。大根のようなものが、実は砂糖の塊です。イラン映画「花嫁と角砂糖」を見て、初めて知りました。女性たちを取り仕切っているのは、ヘイリ夫人(「ウ...
久しぶりの「踊る」カテゴリーは、オランダに拠点を置くCDKのことを。CDKのこれまでの踊りは、ダンサーたちが同じ衣装を身に着けるので、集合体の迫力と面白さがあります。全員、異なる衣装で踊る動画を始めて見ました。衣装は自前なのかしら。もし自前だとすると、どういう考えで、それを選んだんだろう、と細かいことが気になります。写真中央で、ベロア調のブラッドオレンジ色の衣装を着ているのは、ジェシー・ダーメン(Jessy ...
とんでもない話だ。お金に困った兄のアンディが、おバカな弟、ハンクをそそのかして、強盗を企てる。とにかくハンクがバカバカで、あれこれとやらかしてくれて、話はとんでもない方向へ!何度、Oh my God!と私は叫んだことか。その度に、横で一緒に鑑賞している相方が、Yes?(神のオレのことを呼んだ?)というくだらなジョークを言うので、うるさい。「その土曜日、7時58分」の原題は、死んだことを悪魔に知られる前に。生前、...
Joha(ヨハ)のサラ。ウール85%、シルク15%の長袖インナーを、この時期はトップとして使うこともあります。コトリワークスのメリノウールも優秀ですが、サラは毛羽立ちや毛玉がありません。一度、間違えて、アタックで普通水流で洗ってしまいましたが、サラはへこたれません。ちーさな糸くずが見えてしまうこともあるので、ベージュのサラも欲しくなってしまいますが、ここはちょっと我慢です。私はスイートサイトという信頼できる...
スペインのサスペンス映画「マーシュランド」を久しぶりにDVDで鑑賞しました。これでもかってくらい残酷な犯罪、地味な風貌の主人公、哀しいくらい美しい風景。ドイツ映画「23年の沈黙」を、なぜだか思い出しました。フランコの独裁政治が尾を引いている1980年。場所はアンダルシア地方の湿地帯、ラス・マリスマス(グアダルキビール湿地のことで、だから英語のタイトルが、marshlandになっている)。湿地帯が、妙に芸術的に映し...
映画って、観て終わり、でしょうか。私の場合、いい映画は後を引きます。しばらく経っても、その作品のことを考えたりして。そんな作品のひとつが、メキシコ生まれのミシェル・フランコ監督の「或る終焉(しゅうえん)」。原題は、Chronic。慢性的な、とか長引く(病)という意味ですが、邦題はよくできていると感心しました。終末期の患者を在宅看護する看護師のデイヴィッド(ティム・ロス)。患者の人生の「一部」にでもなった...