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江戸時代初期の禅者・鈴木正三道人(1579~1655)には、色々な教えが残されているが、晩年の語録に相当する『驢鞍橋』から、今日は教えを学んでみたい。夜話の次でに去る僧云、町を通り見れば、用も無き物をちよつとほしいものかなと思ふ心出づる也。師曰、夫れは餓鬼道に久しく在りし習気なるべし。時に又一人在り曰、某も随分此心を滅せんと仕れ共、なにとしても失はず。師曰、其心にさからうべからず、唯一筋に念仏せらるべし。念仏の功積らば、万事は自ら失ふべし、と也。『驢鞍橋』上-66この正三の指摘は、まさに、社会や、多くの事物に心惹かれてはならないことを示す。しかし、その煩悩を消すためには、どうすれば良いか、という実践的なことが示されている。いわば、関心の方向を変えるということと、後は一意専心の状態を保持することである。どう...心のあり方を変える実践法