メインカテゴリーを選択しなおす
「第一官律名義弁」其二十三(釈雲照律師『緇門正儀』を学ぶ・23)
ということで、もう10回以上、釈雲照律師『緇門正儀』の「第一官律名義弁」の内容を見ている。なお、これは【1回目の記事】でも採り上げたように、「今略して、僧に位官を賜ひし和漢の官名、職名及び初例を挙示せん」とあって、職名の意味というよりは、任命された最初の事例を挙げることを目的としているようである。よって、この連載では、本書の内容を見つつ、各役職の意義については、当方で調べて、学びとしたい。現在は日本の役職となっている。それで、前々回の記事では奈良時代の制定された僧侶への位階である【四位十三階】を論じたのだが、詳細を『緇門正儀』で載せている内容から検討してみたい。一伝灯修行賢大法師位斉衡二年九月甲戌真如親王『緇門正儀』12丁表ちょっと気になったので、今回はこの一節のみ検討してみたい。まず、「伝灯修行賢大法師...「第一官律名義弁」其二十三(釈雲照律師『緇門正儀』を学ぶ・23)
この中西牛郎氏(1859~1930)という人物は、評価が難しい人だと感じている。その理由については、当方の個人的見解よりも、素直に【中西牛郎―コトバンク】をご覧いただくのが良いと思う。ご一読いただければ、仏教などに収まらず、教派神道を含めて、幅広く活動した人である。ただし、この人のことは、「国粋主義を標榜した」という1つで括っても良いとはいえる。この人は、言論活動も広く行った人であるが、著作に『宗教革命論(訂2版)』(博文堂・明治22年)がある。そこで、同著作の「第十二章旧仏教を一変して新仏教となさざる可らず」を読み説いていきたい。以下、断らないが、カナをかなにし、漢字は現在通用のものに改める。まず、ここでいう「旧仏教」とは、江戸時代以前から日本に存在した従来の日本仏教界を指しており、中西は以下のように批...中西牛郎『宗教革命論』に於ける「新仏教」の態度について