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#赤袈裟のブログ記事
  • 2023/08/22 10:56

    「赤袈裟」と「緋袈裟」について

    以前、【「赤袈裟」一考】という記事を書いた時、「赤袈裟」と「緋袈裟」の関係を検討する必要を感じた。既に「赤袈裟」は論じた通りなので、この記事では主として「緋袈裟」を検討したい。前提として、上記リンク先の記事でも申し上げた通りで、赤袈裟よりも、いわゆる緋袈裟の方が一般的だという見解もあり、更にこの「緋」とは、元々皇室が身に着ける色だったともいう。この記事では、その辺を明らかにしてみたい。其の華台上に一の化仏と作り、緋袈裟を著け、結跏趺坐し、項背に光有り。『陀羅尼集経』巻6「観世音等諸菩薩巻下」このように、「観世音菩薩」との関連で、「緋袈裟」を着けた「化仏」があるという。なお、この経典は密教系であるので、日本には密教系経典を通して「緋袈裟」が知られたと思っていたら、そこまで簡単な話では無かった。ただし、関連す...「赤袈裟」と「緋袈裟」について

  • 2023/03/26 21:39

    「威儀師」一考

    以前、【「赤袈裟」一考】という記事を書いた時、「威儀師」という存在を知った。そこで、この記事では職責などを掘り下げてみようと思う。それで、調べてみると受戒作法の関係で「威儀師」という名称が用いられていることを確認した。明了論疏に、若し已に五夏を得れば、大戒を受く証人と作り及び威儀師と作ると為す。七夏已去は、羯磨闍梨に作ることを得る。既に是れ師位、故に互いに共に床坐を同ずることを得ず。『四分律刪繁補闕行事鈔』巻上之三「受戒縁集篇第八〈捨戒六念法附〉」』この通りなのだが、要するに五夏以上の阿闍梨となれば、授戒の時に証人や威儀師になれるという。つまりは、授戒の現場で作法などを教える立場かと思ったのだが、それを示す文脈も存在している。記、威儀安慰教授師を名づけて威儀師と為すなり。安慰とは、問難の安慰の語なり。照遠...「威儀師」一考

  • 2023/03/25 12:41

    「赤袈裟」一考

    「赤袈裟」とは、赤色の袈裟のことをいう。ただ、この扱いは色々と難しい。例えば、「赤」という色が、原色であった場合、使ってはいけない色のはずなのである。色に五大色有り、黄・赤・青・黒・白なり。黄色は、欝金根黄藍染なり。赤は、羊草落沙染なり。青は、或いは藍黛と言う,是れ或いは其の流れと謂い、即ち是に非ざるなり。是れ亦た禁ず、余は未だ其の本を識らず。『薩婆多毘尼毘婆沙』巻8以上は律蔵の註釈書だが、ただ、袈裟の布地の色を書いているように見えるだけだが、実はこれは「禁止された色」であり、「正色」などともいう。そして、用いて良い色は「壊色」とされ、これを指す言葉「カシャーヤ」をもって、「袈裟」と翻訳されている。若しくは比丘、新衣を得れば、当に三種の壊色なるべし。若しくは一一の壊色、青・黒・木蘭なり。若しくは三種、一一...「赤袈裟」一考

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