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端的に、出家者が持つべき道具として、「三衣一鉢」というのは、良く知られているところだと思う。いわゆる、五条・七条・九条以上の3種類の御袈裟(三衣)と、食器(応量器・鉢盂=一鉢)を持たなければ、出家を許されない。然るに、もちろんこれだけに収まることはなくて、様々な物を必要に応じて持っていたが、それらは常に“最少”に留めるべきであるとされた。曹洞宗(禅宗)では、行脚する雲水修行が、大切な要素だったためである。今日は、その観点から、或る教えを見ていきたい。ところで、衆生に仏道を勧めることというのは、ただ教えを述べるだけではなくて、出家は本から一物もないことをもって、衣食住の処から、様々な道具に到るまで、皆他人から乞うて、道具の用をまかなっていたのである。そこで、出家は仏道修行に用いるからこそ、(それらの道具を)...出家者が持つべき道具とは?