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これまでの数回、特に注意して見てきたように、江戸時代後期の国学者・平田篤胤(1776~1843)の『出定笑語』では、釈尊の伝記について『過去現在因果経』を中心に見ていることが分かった。そこで、個人的に『過去現在因果経』も見るようにしていたのだが、篤胤の講談の内容が、過去七仏について言及していたので、確認しておきたい。なお、篤胤にかかると、過去七仏についても批判の対象になってしまうようである。さてこの仏道といふことをいふにつけては、古きよりどころをこしらへんでは、杜撰におちて、人が信ぜぬから過去の七仏と云をつくり、夫は過去の世、人寿八万歳のときに然灯仏と云仏が世に出て、次に人寿七万歳の時尸棄仏と云仏が出世し、次に人寿六万歳のときに毘舎婆仏と云仏が出世し、次に人寿四万歳のときに拘楼留孫仏と云仏が出世し、次に人...篤胤が語る「過去七仏」(拝啓平田篤胤先生29)