洞門禅戒復古への願いについて
江戸時代の洞門学僧・一丈玄長禅師『禅戒問答』に、以下のような文脈があることを紹介しておきたい。当代諸道ともに、其廃を起すといへども、戒学のみ未だ競わず。ねがはくは国家、令を下して、諸宗の僧徒をして、三所の戒壇に登らしめ、一へに毘尼を厳浄にして、先受戒・後受戒、専ら戒臘に依て、仏制の次第に負かずんば、庶幾は仏日の新なるを看むことを。若ししかあることを得ずんば、唯吾洞門のみなりとも、衆議を一同にして、永平・大乗・總持の祖山に於て、戒壇を建立し、年年受戒の期を定め、一門の僧徒をして、剃染の日、各各其の師の許にして、沙弥戒を受けしめ、其後に、祖山の戒壇に上りて、比丘戒と、菩薩戒とを得て、すなはちこれを江湖乍入の初年とし、二十の臘を歴て、一会の首版を領し、有縁の知識の許にして、受法伝戒し、勅に応じて出世して、各所に...洞門禅戒復古への願いについて
2023/10/18 13:29