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本日は、次の一文を学んでみたいと思う。聖教のなかに、在家成仏の説あれど、正伝にあらず、女身成仏の説あれど、またこれ正伝にあらず、仏祖正伝するは、出家成仏なり。『正法眼蔵』「出家功徳」巻ここから、晩年の道元禅師が女性差別に至り、女性の成仏を否定したという発想をする人(戸頃重基氏など)もおられるのだが、初期永平寺僧団の様子を拝察すると、道元禅師の御真意は女性の成仏の否定にあるのではないと思われる。女性が女性ながら救われるというのではなくて、出家者だけが成仏可能だといいたいのである。そして、差別だというのであれば、例えば女性の出家が認められていなかった、というのならまだ分かるが、道元禅師御自身は、女性に出家する許可を出していることは、次の一文から明らかである。釈迦牟尼仏、五百大願の中の〈中略〉第一百三十八願、「...女身成仏と出家成仏について