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今日から8月である。日本全体は先日来「酷暑」となっているが、旧暦の8月といえば、今の9月初頭に当たり、秋めいている状況であった。そのような時の上堂語を見てみたい。八月一日、天中節。赤口白舌、節に随って滅す。雲、峰頭に集まり秋水清し。樹功の草料、暁風悦ぶ。『永平広録』巻1-104上堂陰暦の8月1日は、陰陽思想などで「天中節」だと考えられた。特に、「火災・盗難・疾病・口舌」の災いを払うために「全ての悪口が、節に随って滅する」というお札を、日の出前に貼るべきだとされていた。道元禅師もこのような上堂をされた以上は、「天中節」の行いをされたのではないかと拝察するが、だからこそ、「雲は峰の頂上に集まって、秋の水は清い」といったような風情や、その元にある「樹にも草にも功徳が及び、暁の風を悦ぶ」といったような自然への眼差...八月一日の説法